鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

2021 Week2 vsSF展望

今週も最高のTransactionから。
DE Josh Sweatと3年40Mで契約延長
素晴らしい。
とある情報筋から詳細が出ていました。それによると、
サインボーナス10M
ベースサラリーが
2021:0.92M(現行契約通り)
2022:1.035M(全額保証)
2023:12M(うち9Mが2022に保証・残りは2023に保証)
2024:13.75M
ボーナス関係が、
2022にオプションボーナスとして2.965M(全額保証)。
ワークアウトボーナスが2021と2022に0.25Mずつ。

加えて、2021~2023の3年連続7サック・どこか2年で9サック・11サックのどれかを達成したら2024に2M上乗せされるというもの。

3年強のキャリア通算で10サックの人間に対してこの金額を払うことは他ファンの方からすると理解できなかろうと思うが、現地の評価は"バーゲン価格"

確かに"10Mちょいで先発DEを当面確保できた"ということだけ見ればそうだが、Sweatはこれまでシーズンスナップ数が40%を超えたことがない

DE最高額の年間28MのPITの方のT.J.は毎年80%ちょい程度のスナップ数でプレーしていることを考えると、試合への影響力はおよそ半分。
というかこれまでのスナップ数はT.J.の4分の1程度しかないので、スナップ単価でいうと多分T.J.の2倍。

ちょっと高いが、本格的に起用されているのが去年からだということと今年プロボウラーになることを考えると将来性込みでいうと許容範囲内。

ただ、Sweat側ががんばったのが3年間という延長期間に現れていると思っていて、'24オフに彼は28歳。この4年間を順調にケガなく過ごせばビッグマネーを手にするチャンスはまだまだある。

とりあえずPHIではまだ4年ある。ヒザのブレースを見るたびに大ケガの古傷を思い出してしまうが、プロ入り以来その部位のケガはないものと理解しているし、Week1での50%ちょい程度のスナップ数だったので、これぐらいで過ごしていってもらえればいいです。

以下過去に書いた彼への想いです。

#94 Josh Sweat(Florida State)6-5 265lbs 24歳 4年目(1.1M・4/4) 2018のドラ4。高校の5-starリクルートでクラスTop10でDEとしても1位にランクされた古のエリート。高校と大学での負傷歴が嫌気されドラ4まで残ったもの。高校のときのケガは脚の切断寸前という重さだったよう。 PHIは慎重に彼を起用している印象があり、過去3年間では2020の38%スナップというのが最多出場。とはいえ2018・2020とシーズン終盤にはIR入りしているのでケガが多いという印象があることは事実。 ただ、2020から高校時代の素質を開花させた節があり、38%の出場で6.0サックを記録。クリーンなサックの比率でいうとリーグでも相当上位だという噂。この記録を100%に換算すると大体16サック。サック王待ったなし。 プロ入り時に懸念されていたランストップ能力も向上している印象があるし、そもそもパスラッシュがこのキャンプでは鬼のような切れ味だったとのことで期待値は大きい。いつの間にか契約最終年度を迎えるため、今年を健康に過ごせるかどうかは大型契約への試金石。目標は50%出場、10サックぐらいにしておきましょう。 やりたいスポーツは"サッカーのゴールキーパー"だそうです。

2021最終53名紹介 - 鷲の巣

残りはGoedertですね。Barnettは今年でサヨナラかな。Roseman頼むよ。

 

さて試合の話。今週の相手は2週連続となる前年NFC最下位連中とのマッチアップ。その割に不公平感が強いSF戦。先週DET相手におよそフットボールの最終スコアでは一番美しい数字の羅列で勝利したと聞いております。

しかし公式パワーランキングで9位(PHIは17位)のちゃんとやれば普通にプレーオフ出るチームがここにいるのは絶対おかしい。

先方がShanahan体制になってからPHIは対SF2連勝中だが不安要素は山ほどある。
最大の不安要素はShanahanをカモにしていたあいつがいなくなったこと。

 

■Injury Report
<PHI>

リスト自体は無駄に長いが中身はすっきり。
OUTはS Rodney McLeod(膝)。QuestionableにS Marcus Epps(脳震盪)。ちょっとSがヤバい。
そしていよいよC Landon Dickerson(膝)がFull。デビューできる。

 

<SF>

GreenlawはIRのようなので出てこない。これは朗報。
その他先発CB Jason VerrettはWeek1のACL断裂で既にIR入り。そしてCB Emmanuel Moseleyも出てこないようならますますチャンス。
その他で言うとDT Javon Kinlawには出てきていただきたくない。

 

■マッチアップ
<PHI Offense>
・勝つためには点を取るしかない。

・Week1のDET戦を見る限り、Kinlaw抜きのSF DL陣ははっきり申し上げて一時よりだいぶスケールダウンしてらっしゃる。というかこれにDeForest Bucknerがいたとか冗談にもほどがある。その時なら白旗上げるしかなかった。

Kevin GivensZach KerrというDT2枚がDET戦では足かせになっていたようでインサイドのランでべっこりギャップが開いていた。具体的にはHalapoulivaati Vaitaiとかいう名前が長い聞き覚えのあるOLの人にだいぶやられていた。この並びなのであればPHIのIOL3人組なら余裕であろう。

・というわけでメインの組み立てはここから始めたい。そしてこの試合から投入できる戦力がLandon Dickerson。彼をExtra OLとしてMailataの横にでも追加投入できれば、インサイドのギャップがさらに空くことは必定。Sandersさん出番です。くれぐれもファンブルはやめてね。そしてGainwellくんも今回はちゃんとおじさんの背中を追いかけるように。

Greenlawの不在は美味しいが、Fred Warnerは健在だし全然知らなかったAzeez Al-Shaairって誰アレ?なんかすごい速いしすごいボールに絡んでるし。 と思ったら去年はいつものようにWentzがプレッシャー浴びた苦し紛れのパスをINTしてた。

・次のオフにはそろそろHC候補にも名を連ねるだろうとみられている元PHIのDC DeMeco Ryansはやはり自身が名LBだったこともありLB育成には定評あり。3巡でプロ入りしたオールプロWarnerはそのリストの筆頭。

・そんなさすがの名コーチをしてもNate Gerryの改造は済んでいないはず。PSから昇格すると見られているあいつが試合に出てくるなら一生GoedertGerryのところに飛ばせばよろしい。もしくはGerryのところにランでもいい。絶対出るから。

・お願いなので賢明なる現地PHIファン各位におかれては、2年ぶりの観戦+開幕戦という高揚はあろうが、どうかPHI Offenseの時間にGerryにブーイングを浴びせることは控えていただきたく。クラウドノイズみたいになったら困る。

・そんなSFのLB陣に去年ガンガンやられたところも、あれはRGに入っていたPryorのバカたれのせいなので今回は大丈夫。

・SFはLBもさることながらCBも相当に傷んでいるようなので、DeVontaは今週もチャンス。しっかりやってください。

・Sirianniさんへのお願いとしては、攻め手が多すぎて全部中途半端になるというのもよくある話なので、哲学がブレないようにお願いしたい。

NGSによると、Week1のHurtsは"Intented Air Yards"がリーグで一番短い3.7ydsだったとか(1位はSEAのWilsonで10.4yds)。この点は試合中も気になっていたが、"Deepへのパスは狙おうとしたがカバレッジとの兼ね合いで諦めたし、そもそも狙う必要もない展開になった"ということで理解している。さすがに今回は狙わなければいけなくなるだろうし、投げてほしい気持ちもある。

・DCがRyansに変わったSFのDefenseのサンプルも1試合しかないが、1SFのプレーが多かったようで、そうなるとDeepへのパスのチャンスも増える。

・この点はWeek1前にも申し上げたが、Sandersのランが出れば上がってくるSの奥に走り込むのはQuez Watkinsのお仕事。しっかり一発で仕留めていただきたい。

・プレッシャーはきついことが想定されるので、Week1でも効果的だったスクリーンプレーはちょいちょい使っていきたい。ドキドキすることを吐露すると、スクリーンプレーでのJJAWへの期待は高い。もちろんブロックで。先週は非常に良かったので今週もお願いします。ブロックだけですが。

・SFの去年のDefenseは、足があるQBに結構苦労したのだとか。1試合平均で20yds以上ランの実績があるQBに許したランは平均50ydsを超えたそうで。ここもコーディネーターが変わってよくわからないところではあるが、Hurtsはまあ走りすぎないように。Week1程度なら"効果的"と言える範囲だったので全く問題ありません。

 

<Mailata PROBOWLへの道 2/17>
・この世のLT全員がそうだろうが、今回のMailataのマッチアップは苦手としている”スピードとパワーが両立している”タイプのDE。

BosaはWeek1ではSewell相手に結構封じられていた印象。

・LTに入ったSewellはやはりすごい良かった。Mailataより動きの安定感がだいぶある。

・Week1を観て、Mailataに少し文句をつけるところがあるとすると、"ややカップが小さい"ところ。Hurtsが後ろに下がる余裕はほぼないカップの作り方になっている。だがこの点はRTのLaneも一緒なのでStoutlandの指導なのか。なにかメリットがあるのか。まあ自分から仕掛けて広いカップを作るよりリスクは低そうだけど。

・その点BosaはWide9から飛んでくるのでいつもより広めにセットアップしないといけないのがややしんどそう。

・もちろんStoutlandとは対策済みだろうと思うのであまり心配はしていない。嘘。すごく心配している。ここでやられるようなら今シーズンのプロボウル選出は厳しい。

Bosaを消せれば勝利が近づく。逆にやられるようならターンオーバーのリスクも特大に。

・しっかりやるように。

 

<PHI Defense>
・SFというかShanahanをカモにしていたのはこっち側。
2008にShanahanがHOUのOCに就任して以来、DCとして2008のTEN時代から数えて5勝1敗。DETのHC時代にWASのOC Shanahanと2度対戦して両方勝利しているので、プレーコーラーShanahanに対しては7勝1敗という異常な勝率を残していたSchwartzの存在。平均15失点程度という抑え方。
Shanahanの何を知っていたのかはわからないがLARのDCに呼ばれなかったのが不思議なぐらいである。
そのSchwartz亡き後PHIはD#のポジションコーチも一新しているのでエッセンスが残っているのかが不安。

・ここからは今いる人たちについて。
初戦のD#で最もよかったのがDL。だけれども彼らがよかったのかATLが悪かったのかよくわかっておらず、悲観的にはたぶん後者だったのではないかと睨んでいるところ、2戦目は同じくこの試合をリトマス試験紙にしようとたくらんでいるSFのOL陣。
もう顔も見飽きたLT Trent Williamsとの18回目の対戦となるが、こいつを筆頭にLG Laken Tomlinsonとこのオフに加入したC Alex Mackまで左側3人はWeek1のプレッシャー数"0"という仕上がり。

・この3人に対するのが契約延長のSweatと絶好調Hargrave。さすがにWeek1のようにはいかないと思われるが、この試合で一番楽しみなポイント。ここが勝てるようならこの試合どころか来週のDAL戦も含めてグリーンライト。酒を飲みながら観戦したいポイント。

・Shanahanオフェンスは主にアウトサイドゾーンとカットバックとそこからのプレーアクションで組み立てられていると聞いているしそう観察しているが、その場合気になるのがやはり貧弱LB陣。
アウトサイドゾーンのバックサイドからLT Williamsが飛んできてLBを轢き殺したところにがっぽりできたカットバックレーンを悠々RBが走る、というシーンはDET戦でも何度か見たので、本来的には真ん中にSを一枚上げてきてBoxの枚数を増やしたいところではある。

・ただ、Week1のGannonのD#を見る限り、2SFを残してプレーアクションからのロングパスのリスクを最小限にして戦っていくものと思われる。

・そうした場合ATL戦の開始後2シリーズのようにズルズルとランを出されて下がる、というシーンは避けようがなさそう。

・"20yds以上のゲイン"を許さなかった唯一のチームというWeek1で得た称号はもしかすると小さなストレスとの引き換えなのかもしれない。

・Week1で言うと、バックサイドのDLとかLBは、カットバックとかブートレッグへの警戒は相当にしていたようなので、この読みが外れていなければそんなに大ケガにはならなそう。

・Sを上げる以外の方法を対アウトサイドゾーンということで今ある手札から考えると、SAMとして起用している半DLのような連中(Genard AveryPatrick Johnson)の使い道がもしかしたら一番ある相手かもしれないので、今週効果的に使えないようならスプレッドオフェンスにはもっと向かないと思います。

・去年の対戦では15回ターゲット15回捕球183yds1TDと、7on7だったのかな?と思うぐらいおもちゃにされたKittleだが、そりゃまあ今回もそれなりにはやられるでしょうね。頼みのMcLeodもいないことですし。

・しかしEric Wilsonに挽回の機会があるとしたらここ。2SFの手前のゾーンをいかに消せるかにこの男の存在意義はかかっている。パスカバーが得意だと聞いているし、DLもそれなりに強いのでランプレーにガッツリ食いつく必要は薄いと思うとプレーアクションもちゃんと見てくださいませ。

・DBはWeek1で落としたボールを全部捕っていただきたい。去年も2つのINTが勝敗を決定づけたと思っているし、それが出来なければ勝ちはどんどん遠ざかっていく。
ゾーンカバレッジではSchwartz時代より結構複雑でPickを狙っているようなパッケージも見受けられたので、それをINTにまでつなげる決定力が見たいです。

・去年は勝てたが、QBはNick Mullensだった。2017も勝ったがその時のQBはC.J. Beathardだった。GaroppoloとはNE時代も合わせて初顔合わせ。パスへの脅威は当然高まるし、そこにTrey LanceみたいなXファクターが加わるとどうなるかはもう想像がつかない。だから過去の勝敗はあまり関係ない。序盤しっかり粘ってリードを作り、ランプレーおよびプレーアクションの機会を減らすしか勝ち目はない。

・キャンプからGannonが強調していたのが"ボールを奪うことの重要性"。是非成果を。

・Defenseの結論:高額DL陣でなんとかされよ。

 

並べてみると"守り勝つ"というイメージが全くできない試合。
ベストシナリオとしてはDLが相手OLを破壊し続けて苦し紛れのパスをいよいよSlayがINTするなりターンオーバーが出ること。そしてOffenseが相手の傷んだDefense陣をいたぶること。

ワーストシナリオは先制されたあとINTなりファンブルロストなりでリードを積み重ねられ、時間をコントロールされ、たまにガツンとKittleにやられて何もできずに終わること。

現実的には殴り合いで勝つしかない。どれだけ殴られてもいい。今年のOffenseにはそれなりに殴り返す力があるはず。

DETの借りを返してやるよ。というわけでこの数字しかない。

 

勝敗予想:PHI 41-33 SF

 

GO!BIRDS!!

TNFのアレとATL戦の余韻

TNF観ました。
いつもよりお笑い色強めでしたがあれでもNFC東の通常運転です。
INT後2min直前の3rdでなんでNYGがパスをコールしたのか全くわからないけど他所の話ですしどっちも負けるという結末にならなかったのでPHI的にはどうでもいい。
ただ、相変わらずWASのDLは凶悪だしHeineckeの活きがいいのは困るし、NYGで言うとDaniel Jonesはちょっとよくなってるのが勘弁してほしいポイント。Saquonを抑えてリーディングラッシャーってどうかしてる。NYGはGarrettがOCでいてくれていることが癒し。
あと彼。

 

■Transaction
9/13:
DT T.Y. McGillをCOVIDリザーブから復帰させて即リリース。
こいつは53に入れるものだと思っていたので完全に読み違い。読み違いの理由は"Week1のRidgewayが良かったから"といういたってシンプルなものだと思われます。そしてMcGillは困ったときにいつでも呼び戻せる見込み。

9/14:
PSのT Le'Raven ClarkをIRに入れて、空いたPSの枠にC Harry Criderと契約。
PSのG/T Kayode Awosika・DT Marvin Wilson・CB Craig James・S Elijah Rileyをプロテクト。

このオフにINDから連れてきたClarkはプレシーズン最終戦で悪くない動きを見せていたのでスイングTの控えとして53まであるかと思っていたが去年のアキレス腱が治らなかったのかまた別の箇所を傷めたのかでIR入り。
Criderは今年のUDFAで第二次カットぐらいで落とされた顔なじみ。

 

■ATL戦感想他
試合の日に書いた感想の他にコーチフィルムとスナップカウントを見ての追加をいくつか羅列。

<Defense>
・スナップカウントが出た。就任直後から「ローテーション」ということをよく口にしていたSirianniとGannonだが、DLについて見事に有言実行。
DLのスナップカウントを多い順に並べると、D#の全72スナップのうち、
DT Cox:41(57%)
DT Hargrave:40(56%)
DE Sweat:39(54%)
DE Graham:36(50%)
DE Kerrigan:34(47%)
DE Barnett:33(46%)
DT Milton:31(43%)
DT Ridgeway:26(36%)
このあたりまでが2ケタの出場。TuipulotuTarronもちょっとだけ出てます。
しかし主にはDTとDEをそれぞれ4人ずつでローテーション。

参考となる材料として、昨年のWeek1の数字が以下。
全70スナップ中、
DT Cox:57(81%
DT Jackson:55(79%
DE Sweat:49(70%
DE Graham:38(54%)
DE Ridgeway:30(43%)
DE Curry:22(31%)
DT McGill:16(23%)
去年はこの7人だけが出場。そしてCoxMalikSweatの大車輪ぶり。
これでシーズンを戦っていくとなるとやはり疲れるしケガのリスクもある。

”疲れたCoxよりフレッシュなMiltonのほうがいい選手だよ”と言ったのはこの水曜だったかのCox自身。
このローテーションがATL戦4Qのサック祭り開催に至ったのだと思えば良いことなのではないでしょうか。
これをOLがもっと強いチームに対しても継続していけるかが今後の見どころ。

Sweatが凄い。Run Defenseが課題だった男は、初戦大暴れでソロタックルこそ記録していないが、とある統計ではDE/OLB界隈で2位のRun Stopの記録をたたき出したとか。
対ブロッカーという点でもハイモーターとしてもとにかく圧倒的な1日であった。これは次戦以降の活躍あるいは早めの契約延長への期待も高まる。

MaddoxはLB。
Box内でTE Hurstのブロックをかいくぐったプレーを披露。同様のものをかわいそうなルーキーG Mayfieldにもやっていた。実はホールを決めたときにはどのLBより果敢に突っ込んでいっていたのがこの男。ただし、オープンフィールドでのタックルは相変わらず超苦手。どう使ってほしいのか…
彼のために言うと、NCBとしてのパスカバーの動きはなかなか立派なものでした。去年よりとても良いです。

・序盤のランストップの戦犯はLB陣だった。正確に言うと一番ひどかったのがEric Wilsonで、その次にどうやらこいつではないかと思えたのがSAMのGenard Avery。

一番ひどかったのは上のプレーだしこの印象が強いが、それ以外もポジショニングがやや中途半端でもうちょっとランには絡めたんでないかと思えるシーンが散見された。なんならPatrick Johnsonの方がよかったので彼の出番をもう少し見たいです。

・後半ランプレーが止まりだしたこととWilsonのノーマルシチュエーションの出番が減ったことは無関係ではなさそう。Singletonもあんまりだった。
次戦は相手も相手なのでT.J.Bradleyのコンビをもう少し見てみたいです。

・ただ、一つだけLBのフォローをしておくと、バックサイドのLBたちは慎重にプレーサイドに寄って行っていたので、RBにとってはカットバックレーンが見つけにくそう。つまり、大ケガはなさそう。そして特にSFのようなOffenseにはもしかしたら有効かもしれない。もしかしたら単に遅いだけかもしれないけれども。

・パスカバーは基本2SFだった。この比率はWeek1で1位だったとか。そのせいでランが序盤止まらなかったのもあるかもしれないが、たまにHarrisが上がるCov.3の時には彼のランストップ能力の高さが出ていてとても良かったです。

・ゾーンカバレッジが去年比で言うと圧倒的に多かったこともあってSlayが生き返っていたのは好材料。あとは2回ほどあったINTチャンスを生かせなかったSlayNelsonは猛省してください。

・次戦も多分ATL戦序盤のようなズルズルD#をちょいちょい見るいことになると思うのでその覚悟だけはしておきます。

 

<Offense>
GainwellくんにおかれましてはもうちょっとOLのブロッキングというかアサイメント通りに走るということを覚えていただきたく。ブロックができているのに違うところに顔出しているところを見かけました。おじさんたちを信じればロングゲインになったはず。

・よく見たらKelce結構やられてるのね。致命傷になっていないのはHurtsの脚とかRBのおかげだったりとか両Gの奮闘のおかげだったりする。リーチの短さはいかんともしがたいが、もうすこしヘッドアップしてやっていきましょう。

JJAWを見直した。すごいじゃないのブロックが。めちゃくちゃがんばってるじゃないのSTで。こいつを試合に使いたくなる気持ちは確かによくわかる。だけどドラ2じゃない。断じてない。この調子でパスターゲットにすることなくシーズンを終えましょう。

Hurtsステキ

 

<Special Team>
・動画を載せる方法を未だ見つけられていない素人なので手前味噌だがこれを。これは何度見てもTD。

・ずっと疑問だった、Punt Coverのガンナーに入っていたCB Chachereが転がるボールの近くにいるのにタッチしなかったプレー。
よく見るとChachereは一度外に押し出されてその後フィールドに戻っていたが、イリーガルタッチを恐れてタッチしなかったのだと思われる。
けどこれ明らかに押し出さているしあのタイミングで触っても反則にならなかったのではないか。
ルールも含めてよくわからないけどもしかしたらとてもクレバーだった可能性があるし、そうじゃないかもしれないプレー。とりあえず付記しておきます。
これこそ動画がないとなんのことかわからないのでとりあえずTwitterから持ってきます。

 

SFは相変わらずのOffenseしている。ちゃんとビデオを観ておきたいがどうなるかはわかりません。
しかし毎週試合があるって忙しい。

2021 Week1 @ATL感想

本当にどんなチームになってるか蓋を開けてみないとわからないと思っていた。
いいキャンプを過ごしていると聞いていたし、去年のこの段階と比べても目に見えてケガ人は少なかったし期待材料は多かった。

蓋を開けた今、不安はまだまだあれどこれならしばらくは楽しめそうだというのが控えめな感想。
本心を述べると、このままSB制覇まで突っ走れと思っている。それぐらい浮かれている。今ぐらいは許してほしい。

まさか4TDも挙げるとは。まさかTDを許さないとは。

 

結果:PHI 32-6 ATL

 

■展開の振り返り
・ATLボールで始まった試合は予想外にランを出されズルズルとFGまで。(0-3

・返しのPHIの1stシリーズは#16 Quez Watkinsがフィーチャーされてボールを運び、最終的にはこの試合一番見たかった#1 Jalen Hurtsとドラ1#6 DeVonta Smithのホットラインが開通した18ydsTDパスで逆転。(7-3

・その後2QにかけてATLにロングドライブを展開される。ランが止まらない。このシリーズはD#ホールディングのペナを2回取られた#98 Ridgewayとタックルミスを積み重ねた#50 Wilsonおよび#2 Slayのことを本気でクビにしたらいいと思った。
先方もだいぶペナルティ出して助けてくれたが、15プレーで6分以上使われてFG。(7-6

・これの返しはTEシリーズで#88 Goedertと#86 Ertzに機嫌よくパスを通して(Ertzの方はチャレンジされたらひっくり返ってたけど)進むものの、近くに3人ぐらいいたDeVontaに投げた失敗と、4th Down残り4ydsのギャンブルではそんなにかかってないプレッシャーにポケットから飛び出したHurtsのミス2つでDown。まあ敵陣入ってたからいいけど若干ガッツが過ぎたギャンブルに加えてプレーセレクションも無駄なPA入れたちょっと微妙なもの。

・その後は双方ペナの嵐。ゲームが動いたのは前半残り1:44自陣40yds付近からのPHIのシリーズ。
TOを3つ抱えた状態からスタートして#14 RB Kenneth GainwellHurtsの足を交えながら、時折OLのペナに足を引っ張られながら順調にドライブ。最後は非常に怪しいキャッチだったがGoedertに9ydsのパスをヒットしてTD。このプレーはHurtsが右に流れて時間を稼ぎながらのもので非常に良かった。ATLはエンドゾーンを黒く塗ってたのが運の尽き。もうちょっと映像明るかったらわからなかった。XTPのATLの反則で2ptを選択して#26 RB Miles Sandersが走って2点追加。(15-6

・後半は何が起こったのかATLのOffenseが尻すぼみ。PHIも付き合う形で膠着。
膠着の間に4プレー連続DeVontaというシリーズがあったことは特記しておきます。
その膠着を破ったのはGoedertSandersへのスクリーンプレー。後者は25ydsゲインでゴール前へ。直後のプレーで2by2のレシーバー4枚を極端にフィールドの端にセットさせる隊形でBOX内を6人にしてのランプレー。これを#62 C Kelceおよび#56 LG SeumaloがナイスブロックでGainwellの走路を空けて8ydsのTDラン。(22-6

・結局そのままD#はATLを止め続け、4Qに後がなくなったATLの自陣での4th Downをサックでストップ。その良いフィールドポジションを#18 WR Jalen Reagorがスクリーンプレーで23ydsのTD。#68 LT Jordan "Big Money" Mailataのナイスブロック。(29-6

・上記のパターンをもう1setほぼ繰り返して今度はFG成功。(32-6

・試合終了。

 

■主なスタッツ
<Offense>
投げる人
#1 Hurts:27/35(77%)264yds 3TD 0INT LG28yds レーティング126.4 サック1

走る人
#26 Sanders:15回74yds(Avg.4.9yds)LG23yds 0TD
#1 Hurts:7回62yds(Avg.8.9yds)LG14yds 0TD
#14 Gainwell:9回37yds(Avg.4.1yds)LG8yds 1TD
合計:31回173ydsAvg.5.6yds)LG23yds 1TD

捕る人
#6 Smith:6回71yds(Avg.11.8yds)LG19yds 1TD
#18 Reagor:6回49yds(Avg.8.2yds)LG23yds 1TD
#88 Goedert:4回42yds(Avg.10.5yds)LG13yds 0TD
その他回数ベースで多いほうからSandersWatkinsErtzGainwell
見ればわかりますが敢えて書くと、WardJJAWにスタッツはありません。Wardは見たけどJJAWは記憶もない。出てたのかな。言われてみると出てた気がするけど。

<Defense>
パス:21/35(60%)164yds 0TD 0INT LG18yds レーティング71.6 サック3
ラン:26回124yds(Avg.4.9yds)LG23yds 0TD

<Special Teams>
蹴る人
#4 Elliott(K):FG1/1(100%)LG44yds・XTP3/3(100%)
#8 Siposs(P):4回189yds(Avg.47.3yds・NET44.5yds)LG50yds Inside20:3

走る人
PR Reagor:4回19yds(Avg.4.8yds)LG11yds 0TD
KR Watkins:2回40yds(Avg.20.0yds)LG22yds 0TD

 

■良かった人
68,633人の観客が入っていたそうな。去年の2月以来なので1年半ぶりの満員のスタジアムの試合だったが、やっぱり歓声っていい。敵地だとしてもいい。とてもいい。相変わらず状況はアレだが是非メリケンの皆さまにおかれては満員のスタジアムで試合開催を継続できるように頑張っていただきたい。

Sirianni
プレーコールについてはいろいろ言いたい。ランプレーのタイミングが単調だし2nd Downのプレーセレクションはイマイチだし。
試合中に気になったロングパスがなかったことについては、コールはしていたがカバレッジ的に難しかったためHurtsが投げなかったとのこと。まあ出さずに勝って終われたのはよかったからここはいい。4thDownの判断がオーバーアグレッシブな気がするが、これもこの人の性向の問題なので、これがクソフロントに強制されたものでないのならそれで良い。こちらが慣れるしかない問題。柔軟にできるようになれば尚良いが。
何はともあれ初勝利おめでとうございます。今日はそれがすべて。
ちなみに、32点取った試合は2019シーズンのWeek15@WAS(37-27)、SandersのスーパーTDレシーブ及びWardの逆転TDレシーブが出た、Wentzが輝きまくっていたあの試合以来です。

Hurts
成功率77%は本当に立派。
プレッシャーかかってないのにポケットから後ろに逃げるところが散見されてこれについてはもう一つだったがまだ先発5試合目。このオフのようにどんどん成長していってください。PHIにおいて成功率75%・3TD・0INTというのは2017NFC championship・MIN戦のFoles以来だそうですよ。
一回エスケープしてからもレシーバーを探し続けるところ、そしてそこにヒットする精度はだいぶ向上しているようで、この調子でお願いしたい。
正直に言うと足の使い方を含めてめちゃくちゃ頼もしかったのでケガにだけ気を付けてやっていってください。最終盤に一瞬ベンチで足首にテーピング施しているシーンが写って肝を冷やしましたので。
"まだ1試合終わっただけ。あと16試合ある"という試合後のメンタルを含めて最高です。

DeVonta Smith
あのゴール前のリリースは圧巻。あっという間にフリーになってのキャッチも安定。足の残しも完璧。
PHIに来てくれてありがとうございます。
期待値を1TDに設定していたのは、"デビュー戦でのTDキャッチ"はあのDeSeanですら達成できなかった記録だから。
DeSean超え期待しております。

・OL陣
やはりこの5人が揃うと非常に良い。ATLは頻繁にBlitzを飛ばしてきていたが、RBの2人のナイスピックアップもあってフリーでプレッシャーになったことはなかった気がする。
特にKelceSeumalo"Big Money"Mailataの左側は大変良くできました。
Kelceは完璧なアジャストに加えてスムーズなプルアウトから2人ブロックしているのを見ましたよ。あと3年ぐらいやれそうだけどな。
SeumaloKelceとの見事なコンボブロックでGainwellのTDランを演出。プロテクションもまあ○。一度DTが右に流れたからプロテクションがヒマになって左側見たらCBのBlitzが吸い込まれてきたのはちょっと笑った。ナイスな仕事の探し方。課題は2回のフォルススタート。
16Mの契約を勝ち得たMailataはOLの諸先輩から"Big Money"といじられているようだが、LTのところからプレッシャーになったのは、Hurtsが後ろに下がった1回だけだったような気がするのは贔屓目が過ぎるか。とはいえそれぐらい安定していたしReagorのスクリーンの際のブロックは見事。あんなもん交通事故。このままいけばプロボウル。手にした大金で"まずは母に家を買うよ"だそう。泣けるね。だけどフォルススタートはダメよ。
意外と悪かったのがRGのBrandon Brooks。プロテクションもちょっとお漏らし。ランブロックも光らず。まあ全休明けなのでこれから上げてきてください。けどフォルススタートは不要です。
Laneはそれなり。2回ぐらいもらったペナルティはどっちも不運なものだったので不問に付したい。
ダラダラ書いたが、ATLのDL陣がソフトすぎる疑惑はまだ拭えないので今日はまだウォーミングアップ。次戦はガチです。SFです。しっかり頼みます。

・RB陣
Sandersはさすがの平均4.9yds。懸念していたドロップもファンブルもなくプロテクションでもしっかり当たれていたのは良かったが、少しデカいのを狙いすぎてブロッカーから離れてしまうところがあったように見受けられたので初心を忘れないようにお願いします。
そしていつの間にかこの試合でPHI的大記録を達成したようです。McCoy超えは立派。

いつの間にかBostonを追い越してRB2に昇格していたドラ5ルーキーGainwell。ブロックが出来上がるまで我慢する姿勢などはよかったと思います。カレッジも18試合のみの出場だったはずで伸びしろしかないと思いますので期待してます。Bostonはキックオフカバーチームのみでの出場。オフェンススナップはゼロ。

Goedert
TE1でしたね。TDキャッチは素晴らしかったしその前のサイドライン際でキャッチ後にタックル受けながらもサイドライン割って時間止めたのはナイスプレー。
気にしていた使われ方だが、純TEっぽくてDarren Waller感はなかった。ただ、これぐらいわかりやすくTE1ならゴネられなさそう。ブロックも見事だったし何としても延長してほしい。Rosemanはよ仕事せいよ。

・DL陣
Hargraveと、序盤にホールディング2発で殺意を抱かせてくれたRidgeway(今日の審判はリリースするOLへのDLのホールディングを辛めにとる傾向がありATLのGrady Jarrettもそれで一発貰っていた)による終盤のサック祭りは見事。
Ridgewayは2サックと言いたいところだったがRyanに投げ捨てられた(判定はインテンショナルグラウンディング)ため1サックのみ。
ローテーションでLGに入っていたATLのルーキーJalen Mayfieldのやられ方とあのベンチでの我を失ったような沈痛な面持ちは忘れられない。見ていて胸が痛んだけどまあ我が軍とは関係ない話。
問題はそれを4Qまで出せなかったこと。Coxが一度惜しいのがあったがもう少しサックできたはずですよ。
ただ、Sweatの全力パシュート(6タックル)とGrahamのTFLも含めて出来はよかったと思います。やっぱりどっちか1人残すならBarnettよりSweatだな。
ここも懸念はATLがソフトすぎたのじゃないか疑惑のみ。

Arryn Siposs
平均はATLのPとほぼ変わらないが、最初の3つのPuntはいずれもInside20。
正確には、NFLデビューの初Puntから3回が8yd地点(Down)・14yd地点(7yd地点から7ydsリターン)・8yd地点(Down)なのでInside15。お見事。
PHIの平均攻撃開始地点が自陣35yd地点だったのに対してATLは同20yd地点だったこの陣取り合戦の15ydsの差に間違いなく寄与していた。
一回あった自陣22ydという深めの位置からのPuntも54ydsだったので飛距離は十分。
オフからPは一切の競争がなかったのでどういうことかと思っていたがこれなら納得です。引き続きよろしく。

 

■評価保留
DC Gannon
どうやってPittsを封じたのか、どうやって前半あれだけ出されたラン(19回110yds)を後半あれだけ止めた(7回14yds)のかがよくわかっていないのでこのあたりは今後のコーチフィルムの映像というか多分現地の検証を待つが、予想では大したアジャストをしたわけではなくATL側が勝手に何かを諦めただけではなかろうかと思料。
その割にはRyanも全く長いパスを投げようとしなかったのですごく練られたパスカバーを敷いていた可能性はある。どんな種明かしが待っているのか楽しみではある。
しかし一つ言いたいのは、あの3-4というか5-2は必要なのかね。ということ。前半特にランがたっぷり出ていた時間帯はこの隊形で構えて何も起きない、ということが頻発していた。
などなど、まだよくわからないところはあるが0TDはお見事。

 

■ダメなところ
タックルミ
腹が立った順番で言うと、
#50 LB Eric Wilson>>>>>>#42 S K'Von Wallace>#2 CB Darius Slay≧#3 CB Steven Nelson>#29 Avonte Maddox
ぐらいでしょうか。
Wilsonはタックルミスもなかなかのものだが、それに加えてリードもすごい下手。すごい遅い。そしてランが確定してもずっとそこから上がってこない。RBが詰めてくるのをずっと待つだけ。
ビビりなのかな?そうであれば説明はつくけど。
獲得の際に現地MINファンが言っていた"パスカバーはまあそれなりだけどランストップはからっきしだしタックルミスが多い"というのがそのまんま当てはまりすぎて途中から笑ってしまった。"パスカバーはそれなり"も"ランリアクションがない"ってだけのことなんじゃないのか?
まあさすがにそこまでの酷評は1試合時点なので控えておきます。次戦は去年Singletonが輝いたSF戦。ただし、あの時のQBはNick Mullens。今回は…どっちか知らないけどきつそう。Wilsonは下げて全部SingletonT.J. EdwardsもしくはBradleyでいきましょう。
そしてWallaceも全然ダメだな。来年の我々にはどうしてもKyle Hamilton(ND)が必要な理由があります。

 

以上です。

ダメなところとか書いてしまうとこうなし不安は募るのだが、総じて非常に良かったと思います。

ちゃんと圧倒出来たところとか、結局後半失点していないところとか、いいフィールドポジションを無駄にせず得点できたところとか、なにより大きなケガ人が出なかったところとか。

次戦までに早急に改善を願いたいところは、ペナルティ祭りです。
ホーム開幕戦なのでフォルススタート系は問題ないと思いますが。

 

最後に一つお詫びを。
開幕前にわあわあ言うとりましたTEの枚数とか契約のことですが、蓋を開けてみるとTE0人隊形から3人隊形まで見ました。

思っていたよりSirianniはTEをよく使う。そして感触としては、0人のときより1人以上TEがいた方がスムーズに進めている印象を持ちました。

なので、エースはGoedertになるけどErtzも引き続き重要なピースとして使われていくことになるんでしょう。
という1試合経過した最新の戯言だけ述べさせていただきます。

2021 Week1 @ATL展望

最高のTransactionが舞い込んできた。
Mailataと4年64Mで契約延長
素晴らしい。

Dillardとの先発LT争いは盤石のキャンプを過ごしたMailataに軍配が上がった今、彼が契約最終年である以上どのタイミングで延長するかだけが論点であった。
1シーズンしか実績はないが、フットボール経験がプロ入りまで全くなかった男なのでケガさえなければここから先は上がっていくしかない。本人の内面も4年弱見続けて大金を手にしても揺らぐような男ではないという判断がついたのでしょう。
そうなのであればこれ以上実績を積まれて相場が高騰するよりも今のうちにそれなりの金額で手を打っておいて損はないということだと思うとRosemanを信用するということで良いと個人的には思っているところ。

PHIのDefenseもマッチアップの対象はBrandon GrahamとかJosh SweatとかまあDerek Barnettにしてもそれなりにレベルが高い相手なのでそことのやり合いをみても一定程度いけるということだということでしょう。

ちなみにこの単年16Mという水準は、spotracによるとLT界隈では
1.Trent Williams(SF):23.01M
2.David Bakhtiari(GB):23M
3.Leremy Tunsil(HOU):22M
4.Kolton Miller(LV):18M
5.Garett Bolles(DEN):17M
6.Taylor Lewan(TEN):16M
なのでLewan並み。Tyron Smithが12Mなのには少し驚いたけどNFCではプロボウルの常連2人に次ぐ水準。

2018ドラフトで233番目の指名。21人指名されたOTの中でも20番目の指名。その男が同期OTで4番目に契約延長を獲得。
ナイスなアメリカンドリーム。このままリーグトップに駆け上っていただきたい。

 

■Injury Report
<PHI>

ほぼほぼ練習していないS Rodney McLeod(膝)とC Landon Dickerson(膝)だけがOUT。
キャンプ後半を休んだLB Davion Taylorのふくらはぎは完治に至らずQ扱い。
3人ともキャンプ中からわかっているケガのため、IRに入っていないことを考えると来週か再来週には復帰予定。

 

<ATL>
なし。
ズルい。Grady Jarrettが木曜の練習に参加していなかったとのことで期待は高まったが"個人的な事情"での欠席だったとのことで試合出場には影響なし。メンタル面での影響だけが頼みの綱(不謹慎)。

 

■マッチアップ
<PHI Offense>
・ATLがどういうD#をするのかについてのスカウティングを怠ったのでイメージで言うと、トラブルになりそうなのは3-4DEに入るであろうGrady JarrettSeumaloが遊ばれたのは記憶に新しい。
DCがDean Peesに代わっているのでLBのBlitzがだいぶ飛んできそうであるがこのへんはKelceのアジャストに任せればよろしい。

・最初からして去年とは全然違う。よく聞いていただきたい。我が軍のOLはスターターが全員出場可能である。"スターター"が全員揃ったことは去年一度もなかった
それを踏まえると、まずはRun Offenseの構築から始めましょう。

Hurtsの入りに負担をかけたくないということもあるので開幕戦はRB Miles Sandersが主役。去年はWeek2の20キャリーが最多キャリー数だった。ちなみに2019の最高キャリー数も20。
Pedersonの悪癖として、順調に進んでいるときにあっさりGame Planを捨てるというところがあったので、Sirianniにはもうちょっと粘り強くSandersに持たせていただきたいところ。
ファンブルすんなよ。

・TEもノーマルシチュエーションでは比較的ブロックが信用できるGoedertのメイン起用でよろしい。

・Runが進めばSが上がってきてくれるというシンプルな考えに則ると、そこをブチ抜くのはQuez Watkinsの出番。Sでの先発が予想されるRichie Grantも初戦はまだ硬かろう。

DeVonta SmithAJ Terrellとのマッチアップになることが想定される。マンツーマン比率もある程度高そうなのでまずはもうホットライン敷設済みであろうカムバック系のパターンでの渋い1st Down獲得を見たい。
そしてDeVontaへの期待は1TD以上。

 

<Mailata PROBOWLへの道 1/17>
・2022以降は16Mなのでプロボウラーでも全く違和感がないが、2021時点ではドラ7の4年目0.9Mの男。こいつが2021をどう過ごすかは一番の見どころと言っていいでしょう。ということで観戦する皆さんの視線をLTに移すべく毎試合追いかけていく予定です。

・初戦の相手はDante Fowler。元全体3位。3年45Mで契約して初年度を3.0サックで終えてしまってペイカットまでされた捲土重来(たぶん)のATL2年目。
スピード系のラッシャーだとお見受けするが、このテのタイプは比較的苦手にしているのでプロボウル選出への試金石。完封でお願いしたい。

 

<PHI Defense>
・よく考えたら去年と一緒だよ。困った。Kyle PittsというかTEの止め方がわからない。NCBを使おうにもここはちびっ子Maddoxなので無理。自然とEric Wilsonへの期待は高まる。

・そういう意味では開幕戦からTEマニアのArthur Smith相手というのもまた難点。Gannonはもちろん何か策を持っているのだろうな。最悪の場合PittsもしくはHurstが縦横無尽にフィールドを駆け回る姿が目に浮かぶ。Wilson中心にSまで動員してなんとかしてください。

・しかし本当の勝負所はWR Calvin Ridleyのところ。
普通に考えるとSlayに1試合消してほしいが、そうはいかないのがSlay。去年の印象のままなので全く信用できない。ここにSまでつけるとなるとTEはますます野放しに。
こういう存在にDeVontaには早くなってほしい。

Russell GageNelsonが消してくれる。たぶん。

・発射台を殺そうとする場合、Jake MatthewsJosh SweatもしくはDerek Barnettのところは余興。

・本題はルーキーで先発が予想されるJalen MayfieldのLGのところ。
"(ルーキーは)誰しもどこかで洗礼を浴びる必要がある"とは確かArthur Smithの言だったやに記憶しているが、ここをCoxHargraveでおもちゃにしたらよろしい。というかそれができなくてRyanに機嫌よく投げられたら全く勝てる未来が見えない。

・幸いにしてランゲームはたぶんそれほど怖くない。ATLにKing Henryはいない。そこでやられるようならもう終戦である。

 

はっきり言ってなにもわからない。お互いに新体制でどういう方向を目指しているのかも現時点で明確なものはない。それが反映されたのか、現地オッズもほぼ五分だという噂。たぶん向こうはRyanというか先発QBが計算できるのでその差ではなかろうか。

前年勝率が下から4位と下から6位のチームの対決でありお互いにここを取れなければ本当につらい1年が待っているとは簡単に予想がつく。

個人的になんだかちょっと苦手意識があるATLだが、それはTENに行ったあいつのせいだったと思い込む。

新体制初戦、ここまでは非常にいいチーム作りができているようにお見受けする。この方向性があっているか間違っているかを決めるのは結果です。

 

去年は17点に壁があったのでまずはそれを超えるところから始めましょう。

勝敗予想:PHI 24-21 ATL

GO!BIRDS!!

2021最終53名紹介

いよいよ開幕。結果も含めていい開幕戦でしたね。

ダラダラと53名紹介するだけですのでPHIに興味ない方にはいつもにも増してつらい内容となっております。
現時点の53に加え、イニシャルの53に入っていた数名も含めております。

続きを読む

最後の1枠とTE事情

このオフ何度目になるでしょうか。
Ertzの残留によって向こう3カ年ぐらいのTE事情が不透明になっております。
どうせここでどんな結論を出そうが当たるはずがないのだけれども、勝手に仮説を持っておくことがシーズン観戦においてもスパイスになるのではなかろうかという趣旨です。

その前に今朝のTransaction。

 

■Transaction
53の最後の1枠が念願のCBで埋まりました。DENのPSからUDFAのルーキーを引き抜いております。

 

CB Mac McCain III(North Carolina A&T)5-11 186lbs

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ワシントンポスト紙がこのドラフト直前に彼のバックグラウンドに関する長い記事を上梓しておられますので、気が向けばこちらをご覧ください。

大本営の記載に倣うと、彼の名はMac McCain III
ただし、彼は”Mac McCainさんのところの三世"ではない。
本名、Franklin McCain III。"Mac"は生まれたときからの通称。なぜなのか。

この謎を紐解くヒントは60年前のアメリカ合衆国にある。南部諸州では黒人差別の真っ只中。

North Carolina A&Tの1年生だった、Macの祖父に当たるFranklin McCain 氏は震えていた。
真っ当に生きる市民を裏切るアメリカ社会のシステムへの怒りと、その不平等なシステムの中では生きている価値がないという絶望に突き動かされて。

3人の仲間と語らった彼は、1960年2月1日、キャンパスがあるノースカロライナ州グリーンボロの、とあるダイナーに入り、”白人専用”の席に座り込みサービスの提供を求めた。
「運が良ければ長期の刑務所送り。運が悪ければ"a pine box(安い棺桶)”に入れられてキャンパスに戻ってくることになるだろう。だけれどもそのリスクすら恐れるに足らないほどの怒りを感じていた。」というのが氏の回顧。悲壮なまでの覚悟。

彼のこの行動はすぐに全米に報道され賛同者は爆発的に増加。その後高名なキング牧師の統率の下南部全域に拡大していくことになる。

それから4年余りのちの公民権法の制定という一つのゴールを迎えるうえで、この彼らの行動は"公民権運動のきっかけ"と評価されるほど大きなことだったようで、彼ら4名は” the Greensboro Four”と称され、North Carolina A&Tは彼らの勇気をたたえてキャンパス内に銅像を建立。
上に掲げた写真はその祖父の像の前に座るMac青年のもの。

そして本題に戻る。
かように高名な公民権運動の勇士を祖父に持つとなると、子供は否応なくその名から利益も負担も受けることになろう。そのことを懸念した両親は、父親自身もその名に苦労したこともあったため、長じて自ら判断できるようになるまで"Franklin McCain"の名から我が子を遠ざけておくためにMacと名付けた、というのがその名に込められた想い。

以上、アメリカ現代史の勉強でした。

気骨の祖父の母校であるNorth Carolina A&TはFCSのMid-Eastern Athletic Conference所属。著名な現役選手はCHIのTarik Cohen

高校のJuniorシーズンになって本格的にフットボールを始めたMac青年にスカラーシップのオファーを出したのはNCA&Tだけだったようで、迷わず彼は祖父の母校に進学。これは多分その名を持つことによる利点。

レッドシャツを経てプレーした3シーズンすべてにおいてオールカンファレンスに選出される。
積み上げたスタッツは3年間で29試合出場 113タックル 1FF 30PD 8INT(374ydsリターン+4TD)という立派なもの。

ユース時代には現Miami HeatのC Bam Adebayoと共にプレーしていた彼は当然NBA選手になることを夢見ていたそうだが、無念身長は6フィート手前でストップ。
高校ではトラックでも活躍(100m 10.90)していたアスリートであり、フットボールにおいては経験不足のためプレーリード、ルート予測、ランサポート、タックリング等で課題はあるようだが、4.48という40ydsのタイムよりはプレースピードは速いとのこと。以上がドラフト時の評価。UDFAでのプロ入りは妥当だった様子。

その他付け加えておく必要がある情報としては、負傷歴。2年次の2018シーズン終盤に左膝のACL断裂歴があり、その影響で2018の終盤4試合と2019の序盤3試合を欠場している。

 

「(座り込みは)世界を救うためにやったわけではない。自分の尊厳を手に入れようとしただけだ」という気骨の祖父の薫陶を受けたMac青年は、父に言わせると「意欲と意思を持っているところや他人の評価を気にしないところが祖父譲り」だということで、大学時代にはパーティの招待も断って朝4時半に起きてトレーニングをするというルーティーンを崩さないというストイックさ。

そのストイックさは学業面にも発揮され、A&T出身者らしく農業ビジネスの学士号と修士号を取得済みで、シーズンがキャンセルされた昨夏は、ノースカロライナ州の議員のもとでインターンとして活動していたとのこと。将来は”農務省でフードデザートの問題に取り組みたい”という希望を持つ。あれ?フットボールは?

そんな彼をDENも気に入っていた様子でPSに残していたが、ロスター入りにまで至らなかった。大きな理由はやはりケガ。トレーニングキャンプ中もちょいちょいハムストリングの問題で練習できなかったことによるもののよう。
プレ最終戦ではCBで最多スナップタイの出場だったので、まあ弊社で言うとMichael Jacquetとかと同じような立ち位置だったのか。

ロスターに入れるほど即戦力なのかは判断つかないところもあるが、今のPHIが気に入りそうな背景とか資質を持ってそうな男であることは間違いない。

非常に落ち着いた眼差しからは知性を感じる。素行面での不安は一切ない。
その大きな名を自分の色に塗り替える戦い、陰ながら応援しております。

 

■他チームの契約延長とPHIのTE事情
話は変わり、もともとこっちを本題にしようと思っていたネタ。

契約延長は他チームに影響を及ぼすという点をあのチームには訴え続けていきたい。

BALがTE Mark Andrewsと契約延長。
4年総額56M。TE界隈では二大巨頭に次ぐ3番目の年平均額。

これは非常に良くないニュース。
2021は2018ドラフト組の契約最終年にあたるが、以下がTEの指名順と3年間のレシーブ系通算成績。
1-25 BAL Hayden Hurst 44試合 99捕球 1,083yds 9TD(現ATL)
2-42 MIA Mike Gesicki 47試合 126捕球 1,475yds 11TD
2-49 PHI Dallas Goedert 42試合 137捕球 1,465yds 12TD   
3-86 BAL Mark Andrews 45試合 156捕球 2,105yds 20TD(+プロボウル1回)
3-98 HOU Jordan Akins 45試合 90捕球 1,046yds 3TD
(以下省略)

BALから放り出されたHurstはさておき、GesickiGoedertがほぼ同実績で、プロボウラーという箔がついている同期はAndrews1人だったため彼の金額がGoedertの指標になることは知っていた。
だが、14Mは思っていたより高い。

AndrewsGoedertのレシーブ成績を比較すると、Andrewsのほうが良いのは明白だが、プロボウル補正と合わせてじゃあどこまで叩くのがGoedertの適正価格か、というのがわかりにくい。
Andrewsと同じく、Goedertブロッキング面での貢献度が高く、その点スタッツには見えづらいところ。
そしてGoedertに金を払いづらい理由が
・ずっとErtzの2番手だったため独り立ちできるか不明
・ちょいちょい小さいケガで抜けるのなんとかならんか
ぐらいで上の理由がやはり大きい。

これを見極めるための最終年だったはずで、いよいよ独り立ちさせてどうなるかを見たかったがここへきて予想外のErtz残留でGoedertの成績が過去3年並みに落ち着いてしまうのはほぼ確実。
そうなれば、やはり外へ出て自分の市場価値を試したいという気持ちが芽生えるであろうことは想像に難くない。

さらに。
2018ドラフトにおける彼の指名経緯(直下の2-50にいてJason Witten引退直後だったDALへの嫌がらせ。名前も含めて。結局DALは、プロでの比較対象が"Ertz"だったStanfordSchultzを4-137で指名。)を考慮に入れると、もしかすると真っ先に飛びつくのがDALかもしれないという地獄絵図。
あのチームはこのドラフトでも一瞬Kyle Pittsほしがってる説が出ていたのでTEへの渇望は収まっていない様子。加えてWR2のGallupが次のオフでFA。放流濃厚との噂。
参った。いま延長しとかないとDALに行かれるのは確実ではないかと思えてきた。

6月ぐらいの段階だったか、契約延長のことを問われたGoedertの回答は”いっぱいお金欲しい”というシンプルなものだった。
この時点では19オフFAのAustin Hooper(CLE)の4年42M近辺かちょっと超えるかでは、という憶測記事を見たので腹は括っていたが、年14Mはそれをはるかに超えている。
”PHIで引退したい”とおっしゃる功労者Ertzの2022以降の去就は不明だが、彼との2枚残しとなると相当にサラリーの負担感は大きい。

そしてもう一つ考慮しないといけないのが、”実質TE4人体制”という現ロスターのいびつな構成。
Tyree JacksonをIRに入れる関係で一時的にStollを確保しているだけなのならこの憶測は無意味だが、そうでないのだとしたらそれってErtz・Jackson・Stollを2022以降の基本線にするということにならないかね?

そういうわけで出てきたのが、前回唱えた”GoedertはWR(というかDarren Waller)説”
彼が半分WRのようにプレーできるのだとしたら、このあたりの懸念は一挙に解決する。ブロッキングに定評があるStollの存在も”Goedertのブロック力の補完”だという説明がつく。
Wallerが高いとはいえ、半分WR扱いだと思えば、当面異常に安いことが確定しているPHIのWR陣なので充分払えそう。なぜか今年のWRは5人ですし。
そしてErtzとの来年以降のサラリー的な共存も可能。

去年は一瞬Ertzをそのように使おうとしていたが、いかんせんPedersonにその腕がなくてスポット起用に終わっていた。しかし今年は、去年FloridaでOCとしてKyle Pittsの戦力を最大化した張本人・Brian JohnsonがQBCとして入閣しているのでそのあたりのアイデアには事欠かない。だから大丈夫。

長々と述べましたが、答えはWeek1に出る。
Goedertの起用が去年まで同様純粋なTE扱いなら、彼は2022から星を身にまとう。
WR的な扱いが増えれば彼とPHIの未来は明るい。

以上、被害妄想もふんだんに盛り込んだ妄想記事でした。

シーズンに臨む心構え

新規のTransactionはないです。
Landon DickersonはActiveのままなのだろうか。IRに入れなくて良いのか。
CBは5人体制で良いのか。Jordan HowardはPSのまま開幕するのか。

わからないことは多いが、シーズンインを来週に控えた今、2021シーズン観戦への心構えを開陳しておきたいというものです。
はっきり言って全然まとまっておりませんが、気が向けばお付き合いください。

 

■2020シーズンの振り返り
振り返ること約1年前。2020のシーズン前。
ドラフト指名は意味不明だったしキャンプではWentzもちょいちょい休んでいたしいつも通り大量にケガ人が出ていたしでマイナスを挙げればキリはなかったが、それでも期待していました。
Pedersonは有能なんだ。結局プレーオフぐらいはやってくれるのだろうと。

今から振り返るとあり得ないし、嗤われるかもしれないが、真剣に9-7ぐらいの成績は残してくれるのだろうと信じていた。
それがああなった。何の羅列かは言いたくないが、4-11-1。

色々調べていく過程でわかった失敗の要因は以下のようなもの。

① じじいまみれのロスター
② お金への執着
③ 自分の立場への執着
④ コーチ陣

①~③は①の派生。
①はケガ人の発生に直結していたし、キャップスペースの圧迫とか、実績あるベテランに忖度したパッチワーク補強しかできなかった要因でもあった。

そして、自己の契約内容等諸々の状況を踏まえて「このチームでの自分は今年が最後」とわかっている選手の存在。

敢えて挙げるならDeSean JacksonAlshon JefferyMalikもか。
彼らが集中してなかったとは言い切れないが自分の処遇が頭の片隅にある状態は完ぺきとは言えないでしょう。

 

②が一番目に付いた。
自分のポジション変更を盾にコーチ陣を脅迫して基本給アップを勝ち取ったJason Petersとか言う銭ゲバもいた。CHIと契約してくれたと小耳にはさんだ。本当に安心した。
あるいは、契約延長で揉めて試合前のグラウンドでGMと口論を繰り広げたZach Ertzというやつも。

 

③は唐突にドラ2という高位で控えなのか後継なのかわからないやつを指名されたという不幸はあったが、Wentz

Rosemanの”2-53でHurts”というクソピック(当時。今は希望の星。)については同情を禁じ得ないが、とはいえQBが集中できなくなったりコーチングを受け入れなくなったりしたらチームとしてよろしくないのは間違いない。

自分の立場に強い懸念があったからか、まるで全プレーでTDを狙いにいくかのような無茶投げの数々が結局自らのプレーを壊すことに繋がったのではないかと推察する。

 

④は専任OCを置かなかったPederson。
AnalystとかAssistantとかいう具体的に何をしてるかわからない肩書を持つご老人がOffenseだけで4人もいた。

2017のSB制覇以来2019までプレーオフにも出続けていた、要は"成功している"という自己認識だったコーチ陣に、Pedersonが外から人員を加えたことによる不協和音はあった模様。詳細は不明。

その結果かどうかはわからないが、特に選手起用が全面的に理解不能であった。
ポジションコーチとHCの間は大丈夫だったのだろうか。

 

■チーム崩壊への打ち手
①~④までを平たく言うと、文化の退廃。
ちょっと言葉のチョイスが間違っているような気がするが。

ここまで並べてみると、やはりHC以下コーチ陣は解体するしかなかったのだろうと思わざるを得ない。

原因を招いた大部分はGM Rosemanにあるのではなかろうかと時差13時間の彼方から見ていると思えるが、さすが保身の天才だけあって、口うるさいPHIメディアの矛先が自分を向いていると思うといい仕事をする。
これは本当にすごい能力。

そしてこの男が打った手は以下の通り。アウトプットもなかなか。

・文化を一新できるエネルギッシュなHCの起用
・若いHCがやりやすいようなコーチ陣の構築
・文化を一新できる勤勉なやつを中心としたFA補強
・文化を一新できる勤勉なやつを中心としたドラフトピック
・そのドラフトピックもチーム内の専門家の意見を重視

ここまでのオフの動きとしては、ご自身が居座っていること以外不満なし

 

そして去年シーズン開幕直前に契約延長を希望して揉めたTE Zach Ertz
先週末に昨シーズン終了以来初めて報道陣に対して口を開いた。
長かったので割愛するが、主な発言内容は以下。

・チームには謝罪し、関係は修復された
・チームのこれまでのサポートには感謝している
・昨シーズンの終了後は明らかに感情的になっていたが、物事は変わる
・変わらないものもある。それは、この街を愛していてこのチームで引退したい


・このオフは足首の手術等健康の回復に専念した
・目の前のことに集中している
・心身ともに1年前より良い状態

・若いオフェンスには刺激を受けている
・元WRコーチのSirianniはこれまで受けてきた指導と違うアプローチをしてくる

手術とリハビリにおいて助けになったのは、この5月にMCLを断裂した嫁のJulieの存在。奥様がリハビリパートナーとしていたお陰で前向きに取り組めたのだとか。

チームとの関係修復を宣言し、フランチャイズの顔でもある頼れるベテランは戦力として完全に復活。

 

■見たいポイントと根拠なき勝敗予想
<白黒はっきりつけてほしいポイント>
HurtsフランチャイズQBとして足るのか

以上です。
今年のPHIで見極めなければいけない最重要ポイントはここ。

キャンプを経て、彼の人間性にロッカールームは全員心酔している状態。
あとはQBとしての能力のみ。
ここがダメだと2022はQB指名から始めなければいけなくなるし、Rattlerが獲れないのであれば以降5年ぐらいまた悩ましい日々を過ごしてしまう可能性すらある。

 

<ネガティブな方>
2021シーズンのことを、Rosemanは”移行期間”だと呼んだ。決して”再建期”ではないと。だからおじさんたちを軒並みカットすることはしなかったし、極端な指名権集めにも走らなかったし、それなりに戦える戦力を構築した。

だから、当然地区優勝+αを目指す戦いにはなる。嗤いたければ嗤ってくれ。まだ全チーム横並びなんだからこれぐらい言う権利はある。

しかし、↓の事実を忘れないようにしたい。

50Mのデッドキャップです。記録的な数字。

そしてこれが顕著に表れるのが、デプスの薄さ
OffenseもDefenseもスターターはそれなりに戦える陣容になっていると自負しているが、デプスは頼りない。

だから、特にQB・DT・CBのスターターに重篤なケガ人が出た場合、自動的にシーズンは終了する。

なので”プレーオフ”という壮大な目標を意識するのはそのあたりが健康な時期まで。

 

<ポジティブな方>
若手の成長次第でどこまでも伸びていける余地があるということ。
楽しみにしたいのは主に以下。

DeVontaのレシービングヤード
:参考指標は1,000yds。だって17試合あるし。本当は2014ドラフトにおいてDeVontaより少し下の12位で指名されたOdell Beckham Jrの1,305ydsを目指してほしい。この年のBeckhamの出場試合は12試合ですし。

Mailataプロボウルに行けるか

Goedertはどう使われるのか
:WRが5人体制であること、5人に実績がほぼないこと、デカいのがJJAWしかいないこと、先のErtzのインタビューにもあったようにSirianniがTEにも熱烈指導をしていること、という各種材料をもとに、ErtzとGoedertが共存してほしいという希望をスパイスにして一段論理を飛躍させると、”2021のGoedertはDarren Wallerになる”という結論が導き出される。

Sweatは10サックできるか

Miltonは通用するか

 

ブラックボックス
この戦力を最大化できるか、上に挙げた希望が全部潰えるのかという極端なカギを握るのが、新任の両プレーコーラー。すなわち、HC SirianniとDC Gannon。

現時点でSirianniには長期政権を築いてほしいという気持ちが高まっているので、”プレーコーラーとして無能”ということだけは避けたい。これは祈るしかない。

プレシーズンはすべてを隠したものだと勝手に理解しているのであれは査定の対象外。

 

そしてスケジュールは以下。

以上を踏まえると、今年の観戦の心構えとしては、
地区内:3勝3敗
NFC最下位対決(ATL・DET・SF):2勝1敗
AFC西:全敗(LV・DEN戦が敵地のため)
対NYJ:1勝
結論:7-10地区3位

今やれば勝つ確率が高そうなNYG戦がWeek12までないのが納得できない。