鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

2020年 week8 Dallas戦前スカウティング結果報告とか

今週はいよいよDallas Weekということでロスターの出入りや敵情視察の結果など。

まずは敵情視察から。というかこれがメインです。

 

【敵情視察】

Week7のDAL@WASのみ観戦。いかんせん積極的に見たいものでもなく、先送りにしていたところをDAL weekということでちょこっと観戦。

<DAL Defense>

「DALのD#がひどい」という噂はスタッツの羅列等でかねがね耳にしていたものの、どうやら重症そうで。

WASのOffenseについての過去傾向等も持ち合わせていないため、これが対DALのスカウティング結果なのか、従来のWASのOffenseの延長なのか不明ながら、よくやっていたのはTE2枚を同じサイドに配置して、そこからのシフトやモーションでLBを動かしてのラン。

これがまあ出る。以下、異論反論あるでしょうが私見です。

TEを2枚配置して前陣強調型の隊形にすることでOffenseが得られるものはギャップ(ホール)の増加。そのうえでゾーンブロックをかますことでRBはデイライトできるレーンが増える、というメリットがあるものと思料。一人でもDLやLBがOLにへこまされたり巻き込まれたりするとばっこり穴が開いてD#は大けがを負う、というもの。

一般的に、こんなOffenseに対するためには、D#としてはルールを徹底して内からひたすら正しくギャップを埋めていってRBを外に追い出す、もしくはLBのブリッツや、スーパーDLがいるならそこからのペネトレーションでOLに縦に杭を打ち込むことでブロッキングを乱してRBのランニングレーンを減らして無理矢理カットバックを切らせる、という対策が考えられる。それが全くできていなかった。

モーションにつられてLB二人が別方向に飛んでその間に大穴が空いたり、DLがLBまで巻き込まれたり。要因として大きかったのはD#内の意思の不統一だと思われ、主には統率の問題に起因するのかと。そういう意味ではDCマイクノーランがだいぶ非難されたりチーム内から不協和音が聞こえてきたりすることにも納得感がある。印象に残ったのがジェイロンがプレー直前までアジャストでSやDLへの指示で全く落ち着いていなかったこと。カットされたポーもあんまり動けてなかったですし。

個々で見れば能力が高いバンダーエッシュとジェイロンというLB陣をもってしてあれだけ消されるとは相当深刻なのではないかと愚考いたします。しかしまあそれでもデマーカスローレンスはいい仕事してはる。ランストップもあんなにお上手だったんですね。

<DAL Offense>

こちらはD#と違って、「ケガ人の多発」という馴染みのある要因による不振。

記憶にあるだけでQB2枚・C2枚・LT・RT・RGが離脱とあってはなかなか難しい舵取りになっているのでしょう。

そういう意味ではWAS戦は脳震盪で欠場だったオールプロRGのザックマーティンがPHI戦は出場濃厚とのことでもう少しマシになるのでしょう。

そのケガ人で抜けた特にOLのところ。CLEでLT失格の烙印を押され、その後移籍したKCで今度はGとして失格だったと記憶しているキャメロンアービングがLTに居座っているとのことで注目して観戦するも、あんまり悪くないように見えて驚いた。というかチェイスヤング相手にweek1のうちのピータースよりよほどいい働きをしていたように映りました。なんなんでしょうとても期待外れ。Sweatのサック祭りはあまり期待できそうになく。

というかPHIがあれだけ手玉に取られたWASの凶悪DL陣に対してOL全員でなかなかいい仕事していたようで非常に不愉快。ライン戦は圧倒的有利と言えそうにない情勢。

ただ、RTのドラ外新人、Trence Steeleのところはちょくちょくプレッシャーになってた。どちらかというとスピードラッシュでやられて、パワーラッシュはしっかり受け止めていたのという感想ですが、相対するPHIのBGことBrandon Grahamは32歳にしてキャリアハイのパフォーマンスを見せるもいかんせんパワーラッシュ一筋。なんて不器用な男。格の違いを見せつけていただきたく。

納得がいかないのはCのTyler Biadaszがとてもいい仕事していたこと。因縁の男。欲しいと思っていた。Wisconsinですし。2020年ドラ4。PHIがDriscoll指名の直後にDALに差し上げた指名権での指名。そう簡単にフレデリックの穴を埋められるのは不公平。ちなみにPHIはその指名権を転がして6巡196位でShaun Bradleyを指名。今のところ微妙。

一番やられていたのはRGのところですが、ここはもうマーティンの復帰で穴ではなくなるということで無視。

さて、OLはこれぐらいにして痛ましいケガで離脱したQBのところ。Andy Daltonは脳震盪プロトコル中で現地木曜の練習もスキップ。ということで現在のスターターはBen DiNucciが濃厚。FCS所属のJames Madison Universityから2020ドラ7指名。今年のドラフトで11番目のQB。JMUFCSのタイトルゲームに宿泊先のホテルのエレベーターでマッカーシーと偶然乗り合わせたところからDALのドラフト指名までこぎつけた幸運の持ち主。というか完全にマッカーシーの縁故入社だと思う。

準備ができていないなかでリリーフでの登板になったという考慮すべき事情があるという点で今週末とはもちろん違うんでしょうけど、ファーストターゲットを最初のタイミングでガン見するという部分は多分にあるのでプレッシャーをかけ続けることが肝要。プレッシャーがかかると結構ボロボロ。WASはさすがというかDL4枚だけでプレッシャーかけ続けていましたけどね。それができるかどうか。無理なら先週のようにゾーンブリッツの多用でいいと思います。そしてやはり信頼できるベテランとしてAmari Cooperのほうを狙うことが多かったような気がしますが今年は大丈夫。Slayがいる。

強運の持ち主という点では資格があるものの、ブレイディばりのシンデレラストーリーなんて本当に不要なのでしっかり締めていただきたい。

 

<まとめ>

プレビューは別でやろうと思っていたけどだいぶ書いてしまった。

結局、Offenseはミスディレクションとプレーアクションが効きそう。DefenseはQBにプレッシャーをかけ続けることが大事。という非常にありふれた結論でいったん結びます。

 

【PHIロスター出入りとか】

ロスター退場>

WR D-Jax→IR入り

DT Hassan Ridgeway→IR入り

上記はweek7の試合中の負傷によるもの。デショーンは6~8週かかるとのことで、先週の試合をもってPHIでの最後の姿だった可能性まである。とても寂しい。けれども結局去年のweek1しか働けなかったという意味でこの補強は大失敗。

地味に痛いのがRidgewayの離脱。昨オフに補強したDT Javon Hargraveが健康を取り戻しつつあるものの先週も全く期待値に及ばない働きしかしておらず、Malikが戻れるか不透明ななか貴重なローテーション要員がいなくなることは結構なダメージ。それを受けて今週もPSのDT T.Y. McGillをプロテクト。多分DAL戦も出てくるのでしょう。

 

<IR組>

Jefferyがずっと欠場していた理由である足の負傷については治ったとの情報。ただ、新たに先週ふくらはぎのケガを負ったそうでそのせいでまだ練習できていないとのこと。なお、先週はショートウィークだったため練習はウォークスルーしかやっていない模様。いったいどういう理屈で新たなケガをするのか。そこまでして試合に出たくないのか。ならもういいけど。どうせ重すぎるサラリーのせいでトレードもできないのでカットでいいですけど。

 

今週ロスター入りした新顔はいないものの、IR組が続々復帰の予感。

LB T.J. Edwards

S Rudy Ford

T Jason Peters

WR Jalen Reagor

TE Dallas Goedert

が練習可能に。Peters・ReagorはDAL戦出場可能との情報。

Reagorは単純に楽しみ。デショーン亡きあと、マークは厳しくなるでしょうけど同期ドラフトの他チームのWRたちの活躍を見るにつれ、期待値は高まるばかり。まずはケガなく頑張ってフィールドをストレッチしてください。

 

そして問題はPeters。当然層が薄いGでの復帰と思いきや、現地水曜の練習ではLTに入り、俺たちのMailataがRTという配置。Mailataは「RT結構快適よ。言われたところでプレーするのが仕事です。」という殊勝なコメントを残したとのこと。若手の貴重な練習時間を奪う銭ゲバじじいとか実に醜い。言い過ぎた。

なんとかして楽観的に考えようとするなら、
「LaneとDriscollが不在でPetersとMailataでどっちかをRTにせざるを得ないから左に慣れているPetersをLTに、Mailataを仕方なくRTに置いている。もちろんLaneが戻るようならMailataがLTでPetersはLG」
という、あくまでも現有戦力を最大化するため、というシナリオ。

というかこれしか考えたくない。LaneはDAL戦出る気満々のツイートをしているので、いざ復帰したときにどういう配置にするのか。ちなみに木曜の練習は屋内開催だったようで記者たちは中の様子をうかがえなかったとのこと。

ピーダーソンさんにおかれてはくれぐれも誤った選択をなされないよう強くお願いします。プレーコールはまだ辛抱できるけどファンのロマンを奪うような仕打ちはご勘弁を。
考えすぎかもしれませんが、「ディラードという選択が失敗だったと思われたくないからMailataに大成してほしくない」という後ろ向きな理由だったらどうしてやろうか。

 

ちなみに、Zoomでの記者会見に出席したプライアーが、記者から「RTの準備をしてるならまばたきを1回、RGの準備をしてるならまばたきを2回してください」と注文を受けて、懸命にまばたきを我慢していたとのこと。

というかわいいエピソードで締めとしたいと思います。

 

次はプレビューとかトレードとか。気が向けば。