鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

2020年 week15 @ AZ プレビュー Oklahoma新旧QB対決

怖かったんだけれどもやっぱりこのニュースが飛び込んできた。「ルーリーオーナーにGM Rosemanをクビにする気はない」。この件への感想は罵詈雑言まみれになってしまうので避ける。「現時点では」ということなのだと思って飲み込みたい。

一方で日曜早朝のニュースとして、「PHI、実は2020ドラフト直前からJohn Dorseyを『コンサルタント』として雇っていた」との報道も。
John DorseyはKCのGMとしてMaholmesを、CLEのGMとしてMayfieldとDenzel Wardを引き当てた男。それだけしか知らなかったので「朗報か?!実はRoseman解雇か?!」と色めき立ったが、調べてみると実はDorseyも相当の曲者で、KCもCLEも、彼が去ったタイミングとフランチャイズが上向き基調になったタイミングが一致していることは必ずしも偶然ではないらしい。なのでこの線はなしで。是非ともなしで。GM経験があるコンサルタントがいながら、ここまでRosemanに固執するということは、まあ来年も再来年もRosemanなのでしょう。
そうなのであれば、残り3試合はRosemanが仕掛ける壮大なテスト。つまり、「Hurtsなら機能させられるのか、Hurtsでもダメなのか」。Hurtsでいけるなら現首脳陣は続投、Wentzよさらば。Hurtsでも無理ならHC以下全員さらば。ということで、期せずしてHurts君の双肩に現首脳陣のクビが懸かった。
そしてAZに乗り込むPHIは現在鳥類対決5連敗中。

 

【Injury Reportとトランザクション

<PHI>

 今季絶望の一報が入っていたT Driscollに加え、重傷のCB MaddoxもOUTというかIR入り。その他、このリストでは脳震盪でQuestionableだったCB SlayがOUTにダウングレード。同じく脳震盪のDT Malik JacksonはQuestionableのまま。ArnoldもハムでOUT。
というわけでNO戦の3Q以降同様、DB4人の開幕スターターのうち、3人が欠落という事態に。5人中2人しか残ってないOLよりも悲惨。

 

<AZ>

 この中で挙げるとするなら、DL Jordan PhillipsのOUTがやや影響あるか。中盤にIR入りしたCorey Petersと並んでランディフェンスの要っぽいのでここはうまく衝いていきたいところ。

 

【マッチアップ】

<Offense>

・では、さっそく今週のOL。既報通り14試合目で13通り目の並びに。日替わりにもほどがある。左からMailata/Seumalo/Kelce/Herbig/Pryorの並び。先週まあまあ怖いと思っていたNOのDLに対してカチカチのプロテクションを見せてサックなしに抑えたOLだが、特に左側は比較的安心。問題はPryorのところ。

・そしてPryorにマッチアップしそうなのが、先週5サックでNFCのDPOWに選ばれたHaason Reddick。PHIのLincoln Financial Fieldをホームスタジアムとして間借りしているTemple大出身なので所縁は深い。だから活躍しないでほしい。キャンプのときの情報からも、Pryorはどうもスピード系のパスラッシャーを苦手にしているようなので相性は最悪。そして外から1枚Blitzが入れば、ReddickのマッチアップはHerbigに。うーむ。超不安。ここをどうするのかはオフェンス全体の問題。

・だけれども、相手のDCはVance Joseph。Blitzの種類も豊富でDLのStuntsも組み合わせてのZone Blitzなんかもある。これ系で一番怖いのはC・Gのコンビネーション。week1のWAS戦からここまで、Gの組み合わせが結構コロコロ変わっていることもあり、ちょくちょくやられてる映像を見る。この部分を衝かれると、外と中の両方からレッシャーがかかることになってHurtsには厳しい展開に。

・経験が浅いQBに対するときの定石が「プレッシャーをかけること」。AZはあの手この手でHurtsを快適にしない方法を模索してくると思う。そしてこの時に見たいのがやはりHurtsの足。AZのD#はリーグトップのマンツーマンカバレッジの比率を誇っており、当然の帰結としてQBのscrambleにはやられがち。そこに活路を見出して、何とかプレッシャーを低減させてほしい。ただし、これはHurtsの個人技に頼ったものであり、こんなものをGame Planとは言わない。Pederson以下、Offenseのコーチ陣の皆さんは、貴様らのクビが懸かっていることをしっかり認識していいプランを見つけてください。たぶんカギはケガ人で手薄になっているインサイドへのランと、現在RBでリーグトップの8ドロップを誇るSandersへのパスプレーになるのではないかと睨んでいます。RBの人たちは過酷な一日になると思いますがボールを落とすことなくしっかり戦ってください。

・最近スナップ数をめきめき減少させているWR Travis Fulghamについて。どうやら練習から全然改善されないから試合も干されているのではないかとの報道。たった4試合で天狗になるのは早すぎる。今週は心を入れ替えてくれていることを願います。是非ともJefferyから出番を奪ってください。

 

<Defense>

・レジェンド・Larry Fitzgeraldは歴代でも相当なPHIキラー。9試合で11TD・896yds(ほぼ100yds/G)獲得とのこと。非常にまずい。それに加えてHopkinsとKirk。
対するPHI DB陣はCBにMills・Jacquet、SにWallace・Eppsという布陣が基本になる模様。普通に考えるとWRにぶん投げしてもらえればずーっと通り続けるような気がするものの、実はこの危機が好機になることをひそかに期待している。

・現時点でPHI D#はリーグ2位タイとなる11回の、QBによる10yds以上のランを許しているとのこと。そして、その分野においてAZのMurrayはマイスター。リーグトップの29回の10yds以上のランを決めている。
そんな相手に対して、DBが格落ちしすぎたことによってPHIが敷けるカバレッジ上の戦術は、ゾーンカバーのみ。そしてこのゾーンカバー、先週のNO戦でかなり多くなったとこのこと。これには要因が2つあって、1つはDBのケガ人続出問題。そしてもう1つが、「テイサムヒル対策」。Murrayより威力は落ちるものの、テイサムヒルも相当な走り屋。それを封じるために、D#が前を向いてプレーできる時間が長くなるゾーンカバーを敷いたのだとか。実際、このやり方は割とハマっていたように見受けられた。今週も手薄なDB陣で走り屋のQBを相手にするという状況は一緒。あとはMillsとかNRCみたいなやつらがしっかりタックルできるかにかかっている。

・今週もDLの皆さんはお仕事の時間です。AZのOL陣にはビッグネームは一人もいないものの、実はパスプロテクションもランブロックも、「成功率」はいずれもリーグ3位とのこと。Murrayの恩恵を受けているところは多分にあるのだろうが、悪くないパッケージなのだと推測できる。しかしここはサック率1位として圧倒してほしいところ。特にSweatとHargrave。先週に引き続いて期待しております。ここがコンスタントに勝てるかどうかが勝敗の分かれ道。というか30失点の分かれ道。

 

欲しいのは希望。来シーズンというか未来に向けた希望。だからHurts君に大いなる期待を寄せている。ドラフトどうするかはシーズン終了後に悩むことにする。やっぱり最速では来週かも。今週もがんばってください。

 

勝敗予想:PHI 23-27 AZ
いびつな得点にはなっていますが、これはあいつがTFPを外すという想定によるものです。

GO!BIRDS!!