鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

ダメ組織の決定と欲しいものリスト

Dak Prescottが契約延長。ここ2年あまり、この時期の風物詩であったDALのPrescottを巡るあれこれにもいよいよ終止符が打たれたもの。去年契約延長できなかったのは、金額面ではなく契約期間に関する齟齬(Dak側は3年程度、チームは5年程度)だったと記憶しているところ。
4年160M(126M保証)はたまげた。個人的には2年連続のタグ貼りで様子をみるもしくは2022に新QBに乗り換えるのかなと思っていた。ケガ補正でお安く、みたいなこともなかったのね。まあDak側も3年契約にはしたかったんでしょうけど、ケガ上がりなのにこれだけの金額を提示されちゃうとうなずくしかなかったのではないか。
DAL的にはDakをケガで喪って初めてその重要さを知った結果がこの契約になったのだろうが、それにしても2年前に契約延長していれば、当時のトップQB(Rodgers・Ryan)が単年30M近辺の世界だったと思うと、これより単年で10Mぐらい多く支払うことになっていることは痛恨なのではないでしょうかね。キャップが拡大していく(と、関係者みんなが思っている)以上、全ポジションで一番重要なQBの相場は上がっていくと。そういう理解をしておきます。

既にDALのキャップには2025のDakのダミーイヤーが計上されているとのこと。どこかのチームみたいにQBの契約延長後にいろいろゴミみたいなことが起きてゴミみたいな状況に陥ってくれることを期待してこのニュースは一旦置きます。

さて、Dakの裏で、PHI的には無視できないニュースが。
それは、「オーナーのLurieが『Hurtsを先発QBにするように指示した』」とのニュース。個人的には、脇を固めるWRどもがあんな状況な上にTEも不安定な状況で(いかに層が厚いとはいえ)このドラフトでQB指名に走ることはちょっと抵抗があったため、その結論は歓迎したい。だけれどもプロセスとしては本当にダメ。ダメ組織が具現化したものである。確かにオーナーの言うことは絶対なんでしょうが、そこまで口を出してはいけない。越権行為という言葉が当てはまるかわからないが、先発QBを決めることは明確に彼の職分外のことであろう。自分で全部できるというならまだしも。
GM兼任のJerry Jonesが先発QBを決めることとはわけが違う。もはやWASのDaniel Snyderレベル。なぜこうもダメオーナーはNFC東に固まるのか。だから浮上できないのですよこの地区は。
こういう意味不明な意思決定を続けることで、責任の所在がよくわからなくなってなし崩し的に組織はどんどんダメになっていくのではないでしょうか。
このニュースで期待できるのは、「もうオーナーはGMのRosemanに期待していないのではないか」という一点だけ。このまま先発QBを宙に浮かせたままだと、ドラフトで大量のストックを差し出してトレードアップしてQB指名、結局サポーティングキャスト不在のままでWentzの二の舞になる、しかもRosemanはドラフトが下手、なんとかこれは避けねばならない、ということなのだという推理というか妄想。じゃあなおさらこのオフにでも変えてほしかったんだけれども。とはいえいよいよRosemanもホットシートだと認識というか期待しておく。
しかし本当に一度悪循環にハマると抜け出せないものなんですね。

以下、本題の2つ目です。FAでほしいものを一度整理した次第。

 

【現有戦力(スタメン)と欲しいものリスト】
カットないしはトレード予想の人たちは除けてお送りします。
Offense
QB:Hurts・(2枚欲しい)

先発は確定したとしても明確に足りていない。なにせロスターには1人だけしかいない。ここはFAでベテランを1枚。できればSirianniの話が理解できる人。ということで、実はJacoby Brissett一択に近い状況。問題は常に金額。直近まで20M貰っていた男だけにお安く契約できるかどうかが焦点。

希望:FAでBrissett。それ以外なら安いベテラン。ドラフトなら下位のみ許す。

RB:SandersScott・(1枚欲しい)

ERFAのBostonをキープしているので、欲しいのはRB3だけ。この辺りはドラ外でもなんとかなりそう。

希望:なし

WR1:ReagorHightower
WR2:FulghamJJAWWatkins
WR3:Ward

そして懸案のWR。頭数だけはそろっているが、全然ダメ。Sirianniのオフェンスがどういう方向性なのか次第だが、Reagorにショートヤードでの細かい仕事をさせる機会が多くなると思うと、Deepを狙えそうなメンツの補強は必要。一方で、Pedersonが活かしきれていたとは思えないHightowerとかWatkinsという若手もいるのが難しいところ。Fulghamの扱いも含めて。
Fulghamのフィルムを観てもなんで一時期あんなにヤーデージを稼いでいたか全く理解できないところはあるが、なんとなく見えてきたのは、彼はショート~ミドルレンジで活きる男ではないかというところ。これという得意パッケージは見当たらなかったが、敢えて言うならカムバックパターンでフリーになることが多い気がする。そういう意味でもやはり彼はJefferyと被る。レベルアップを期待して残置でいいでしょう。
ここはTyrell WilliamsもいないFAで行くと中途半端になりそうだしそんな金もない。何よりなまじ去年大量獲得していながら評価が済んでいなそうな若手が多いので困りもの。上のリストにはいないDeontay Burnettとかもちゃんと見てみたいし。
しかし粒が小さい。長くHurtsの相棒になるようなエースWRが欲しくてたまらない。
もっと言うとChase(LSU)が欲しい。とか言っているとMIAがIsaiah WilsonをTENから獲得したことによってSewellを指名しない可能性濃厚という噂が。そうなると3位でMIAがChaseということでいいのか?そう捉えていいのか?

希望:FAはいらない。ドラフトならChase。JJAWを産廃処理するならTerrace Marshall(LSU)でもいい。

TE:Goedert・(1枚欲しい)

先ごろ「Ertzに複数のチームからトレードオファーが来ているけど、トレードがまとまらなければカット」という報道が入っていたのでErtzは完全にいないものとしている。契約的には、カットにしようがトレードしようがPHIが5M弱のキャップセーブになるが、7.8Mのデッドマネーを抱えることに違いはない。ではなぜそこで揉めるのかというと、Ertzの希望をどこまで叶えてやるか、というところのよう。チーム的には対価が手に入るトレードのほうが当然良いが、チームの長年の功労者であるErtzには、自分でチームを選ぶ権利をあげたい、というジレンマ。
個人的にはトレードでお願いしたい。なぜか。それは、そのオファーしてきているチームの一つがATLだという噂があるから。ぜひATLに行ってほしい。Ertz的には、TE好きのOC上がりのHC(Arthur Smith)と、自分をプロボウラーにまで育ててくれたTEC(Justin Peelle)がいるという願ってもない環境だから。そして何より、個人的に、モックドラフト上でATLが4位でPittsという予想が非常に多かったものでこの動きはぜひいい形で着地してほしいところ。もとより補償ピックの対象にもならないカットを選択しようとしていたのだから、対価は5巡とかでもいいと思いますよ。あまりせこい商売をしにいって長期的な損をしないようにRosemanさんにはお願いしたい。
さて、Ertz亡き後のTE陣。ロスターに残るのはGoedertのみ。FAではどうするのか、やはり計算ができるRichard Rodgersの獲得か。まあそれでいいのでしょう。本題はドラフト。
過去に一度白状したことがあるのでお気づきだとは思いますが、今ドラフトにおける全体6位での第一希望はPitts(UF)。余談ながらフロリダ大の略称がFLAなのかUFなのかよくわからないので今後も表記は揺れると思います。
マッチアップナイトメアたる彼の存在は間違いなくWRにもカバレッジ的に良い影響を与えるだろうと信じている。なにより地元民でPHIファン。これはPittsに夢を託すしかない。不幸にもErtzの離脱でお膳立ては整った。Ryanでまだしばらく戦うのでQB指名には動かないという噂が出ていたATLの存在が気になっていたが、Hooperの後継にErtzがハマるということであれば6位までPittsは落ちてくる。
ちなみに、TE1(Ertz)を切っておいてTEを高順位で指名すること、エースになり得る存在(Goedert)がいるのにそこにTEを指名すること、何より全体6位でTEを指名することなど、いろいろと疑義を生じさせる選択になろうかとは思いますし、残念ながら個人的にもそれらの疑問にうまく答えることはできませんが、Pittsが欲しいのです。

希望:FAではRichard Rodgersと再契約。ドラフトではPitts。Pittsを無視する妄動はChaseが落ちてきた場合のみ許される。

LT:MailataDillard
LG:SeumaloOpeta
C:KelceJuriga
RG:BrooksHerbig
RT:JohnsonPryor

Brooksにトレードの噂あり。詳細はわからないが、トレードの話を聞いているとのこと。31歳で大ケガの既往歴が3回もある男につき理解はできる。だけどキャップ的には…まあいいや。
この話がどこまで本格化するかわからないが、2020のOLにおいては、両Gの重要性が浮き彫りになったと思っており、その点Brooksが戻ってくるなら、ここの傷は浅くて済むと思っていたところ。戦力的にはまだまだ計算したい御仁だが、この辺りは出費との兼ね合いになるのでよくわからない。
LaneもKelceもいい歳だけれども、この全体の戦力構造のなかで、OLにこれ以上の高額投資は求められない。なにより、来オフにはMailataにプロボウラー価格(想定)での契約延長が必要ですし。

希望:FAは不要。ドラフトは、Brooks離脱時のみ、5巡以上でのInterior OLの指名が必要。(この場合の候補者は現在調査中。どちらかというとランブロック寄りでいいので、シニアボウルでの大スリップが予想されるDeonte Brown(BAMA)にダイエットさせるということでも良いのかもしれない。あの頭が下がっちゃうタイプのやられ方、Stoutlandさんなら矯正できるのではないかと見立てているところです。)


<Defense>
DE:GrahamBarnettSweat
DT:CoxHargrave・(1枚欲しい)

Barnettのことは先日述べたとおり、キャップが軽くなるなら再契約で良いと思います。本当はカットしたかったけど。
ここではMalikのリリースが確定的なことで地味にDTが足りないことのほうが問題。だけれどもそれは個人的な思いであって、Gannonがどこまで強力DLを求めるのか次第。今ドラフトではDTの層が薄そうだという評価が多いので、例えば2巡とかを突っ込むことには反対したいが、3巡とかなら悩んじゃう。PittのJaylen Twymanが欲しいんだけれども彼が3巡まで落ちてくるという美味しい未来はないんですかね?ないんでしょうね。Pittということでサイズ的にもどうしてもAaron Donaldと被る。

希望FAは断固拒否。ドラフトでは比較的高位で指名したい。


LB:SingletonEdwardsTaylorBradleyAvery

実はAveryがコンバートされています。LBです。Averyをどう使うのかよく見えていないところはあるが、どうやらこのポジションは後回しになりそう。なぜかというと、ちょっと育っちゃったから。だが、TEやSlotをカバーできるLBが足りないという弱点は明確。この点をなんとかしないと2021もクソD#を見せつけられることになる。
そして、LBのFA市場での補強が、Roseman以下でうまくやった例をBradham以外では見ないのでやめていただきたいところ。
というわけでここもドラフト。パスカバーができるLB。LSUのJabril Coxが第一希望。

希望:DLと同文。

CB1:Slay
CB2:(いない)
NCB:Maddox

Offenseにおけるどの穴よりも酷いかもしれないこの穴。だけどもこうなったことの半分以上はSchwartzの責任だという立場なので、新体制に一番期待している部分でもある。こちらはFAでもドラフトでも行きたいところ。契約再構築によって2022のキャップが異常に重たくなったSlayが今年限りになる可能性もあるところ、ドラフトでのCB上位指名は必須。CBの重要性はどれだけ語っても十分ということがない。
Cov.2ないしはSEA風Cov.3が増えるだろうという見込みのなか、Slayがそれに対応できるかはもはや考慮しないが、FA市場で欲しいのはXavier Rhodes。先に言うと、SではMalik Hookerが欲しい。理由は言わずもがな。両方ともGannonの下でINDにいたから。そのほかで言うとWilliam Jackson(CIN)とかかな、高そうだけど。まだガソリンは残っているのか。
ドラフトは正直本当によくわからないです。デカめの選手がいいんでしょうけどよくわかりません。先日4.2台をたたき出したという噂のUGAEric Stokesはどんな感じなんだろうか。37位まで残っているというモックをちらほら見かけるが。

希望:FAではRhodes、ドラフトは2巡で1枚+下位でもいってよし。

SS:Wallace
FS:(開幕には間に合わないMcLeod

ここは本当に深刻。CB同様にそもそも枚数が足りていない状況。Millsの動向次第のところはあるが、MillsにしてもMcLeodとは若干タイプが異なる。ということでFSの補強は必須。McLeodが戻るまで、という意味ではベテランで良いのかもしれないが、彼とて契約は2021限りということを考えると、ドラフト指名は免れ得ない。だけどこのポジションの良し悪しもCB同様判断がつかないというところが悩ましい。
Joynerが市場に出てくるという噂だがそこには手が届かなそう。

希望:FAで安いベテランを1枚(Sendejo以外)。願望としてはHooker。ドラフトは下位で1枚以上。


Special Team
K:Elliott
P:Siposs
LS:Lovato
多分市場で取り戻しに動こうとするP Johnston以外大きな動きはなさそう。

希望:FAではjohnston、ドラフト外でKとPの競争相手。

 

俄かに各チームがFA市場開幕に向けて活気づいてきたので急いで現状の整理を行ったものです。とにかくPHIの場合は足元のキャップ状況改善に動くことが最優先なような気がするので、まずは現有戦力側のニュースを待ちたいところです。