鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

ドラフト3日目の収穫物と感想、ドラフト全体について

始まったと思ったらあっという間に終わってしまった夢のような3日間の振り返りです。
まずは本日の指名から。

 

【3日目指名】
4-123 CB Zech McPhearson(Texas Tech) 5-11 196lbs 1998/3/21生まれ(23歳)
5-150 RB Kenneth Gainwell(Memphis) 5-8 201lbs 1999/3/14生まれ(22歳)
6-189 DT Marlon Tuipulotu(USC) 6-2 307lbs 1999/6/1生まれ(21歳)
6-191 DE Tarron Jackson(Coastal Carolina) 6-2 254lbs 1998/6/22生まれ(22歳)
6-224 LB JaCoby Stevens(LSU) 6-1 212lbs 1998/7/19生まれ(22歳)
7-234 LB Patrick Johnson(Tulane) 6-2 240lbs 1999/1/10(22歳)

以上6名。うち5名がD#。
注目されたPの指名はなし。UDFAでもまだ情報なし。
4巡のCB McPhearsonは頭にもなかった。ちょっと小さい部類だと思っていたし。いま急いで2020のvs Oklahomaの映像見てますが、きれいなオープンタックル2つ決めてるけど2つとも足元刈り取る系のタックルでいとも簡単にハードルジャンプで交わされそう。ちょっとタックル不安。けどまあ視野は広そうなところもあり、そんなに悪くないかも。

いかんせん評価が割れていた選手で、
Brugler(Top300):122位
Jeremiah(Top150):85位
Mel Kiper Jr(Top150):ランク外
McShay(Top350):317位
という散り方。
これだけでは何もわからないが、中間ぐらいの評価をしているBruglerによると、「滑らかに動けてタフでもあるしカバーもできるので、プレーリードさえ向上すればマンでもゾーンでもいけて中でも外でもプロで先発を争える人材」とのこと。4巡相当なのでまあ比較的妥当な指名。一概にリーチとは言えないものなのかも。
あ、逆サイドから走りこんできたMims Jr.にやられた。プレーリードってこういうとこか。
あ、ゴール前でタックルミスした。

まあこの辺はスカウトの眼力とGannonを信じましょう。彼がweek1に先発しても驚かない準備だけしておく。

3日目は、「再建はトレンチから」という2日目の動きをさらに強化するもので、完全なBPAエリアに入った6巡のDL指名の嵐は痺れた。特にMarlon Tuipulotuについては開幕前の時点で2巡突っ込んでほしいけどなぁ~というぐらい惚れ込んでいたので、この順位で指名できたのは素直にうれしい。あんまりスタートが速くないという噂だが果たしてどうか。

その中でも今日一番興奮したのはやはり5-150のRB Kenneth Gainwell。レシービングが上手でプロテクションもいける3rd Downバックということで、去年予想外にどっちもできなくなってしまったSandersを補完する存在としては非常に魅力的。オプトアウトもしているのでタンクには燃料十分でしょう。
我らがFletchのいとこにあたり、Mississippi生まれながらMcNabbとVickの大ファンでずっとPHIファン。いいピックだと思います。期待してます。
タイプ的にBostonと被るしHowardの再契約をSirianniが熱望していたという情報等に基づくと、”Giants killer”との別れかもしれないと思うとちょっと寂しいが、まあやむなし。

 

【ドラフト収穫物まとめ】

 以上、割愛します。

 

【全体を通じて】

現地ファンからは評判が悪かったりする。
主な反応は以下の通り

①CBスルーして爆弾持ちのCに2巡突っ込むとはどういうことか
②層の厚いWRを1巡以降一つも指名していないのはどういうことか

ぐらい。ざっとこんなもの。

①について。
Landon DickersonのPickが同じくケガ人に2巡を突っ込んだ2017のSidney Jonesの悪夢と被るファンも多い様子。
まあリスクとしては高いが、CBにとってのアキレス腱とOLにとってのACLじゃ重要度が違うと言いたい。若干乱暴だが。運動能力がその価値の大半を占めるCBと、ケガの経験が豊富すぎて、既に一度逆膝のACLを断裂しながら化け物として復活した前歴があるOLとじゃ期待値の違いは明らか。暴論だが。

昨日も述べた通り、スキーム的にCBに求める能力が下がったということだと推察する。
結果、健康ならオールプロも狙える素材に長期的なトレンチの再建を託したというもの。

②については、これはRosemanが悪い。去年の。
トラックタイムが速いだけのWRにバカほど投資してしまったせいで行きにくくなったということでしょう。
今年の動きとしては、6巡後半以降、もしかしたらWRに行けた選択肢もあったかもしれないが、その順位での投資であるなら、ちびっ子たちにしっかり2年目の成長を期待するほうが良いという判断もわかる。
だからこのドラフトにおける動きには総じて不満なし。

 

敢えて挙げるとするなら、4巡以降、DBに見向きもしなかったことぐらい。
SもCBもそれなりに有能(っぽい)選手が最後のほうまで残っていたところ、結局McPhearson一人の指名でよかったのか、ということ。

この件について考えるときに参考にしたいのは、今ドラフトにおいては開幕以降リーグ全体で選手絡みのトレードがゼロだったということ。Ertzも含めて。推測するに、よほど今ドラフトにおけるプロスペクトの査定が難しかったということになるのではないか。
プロスペクト同士の指名権トレードなら応じられるが、既に査定した保有選手を吐き出してまで、というトレードは怖くてどのチームもできなかった、ということではないか。よほど要らん選手ならFA市場で既に整理しているでしょうし。
そうなのであれば、2021ドラフトの、特に3日目は全体がブラックボックスということであろう。そう思おう。
であれば、特にCB・LBは保有選手(+まだ見ぬFA選手)でやっていく目途が立っているのではないか。まあCBについてはそれだけでは納得しかねる部分もあるが、SのFA補強(Anthony Harris)が上手くいったこととセットだと思い込めるのでまあよし。
6巡(225位)と7巡(240位)をWASの2022の5巡と交換した動きその線に沿ったものだと思える。そしてこの動きはWASが6-225でLS(チーズマン)を指名して最高のものに。LSという職業柄、「相手のLSのスナップが完璧なせいで負けた」とは絶対にならないので心が穏やか。240位のDEは知らないけど多分大丈夫。

なので、CB補強は来年が勝負。そもそも”長期的再建”を掲げているチームですし、2021はとんでもないデッドマネーを抱えていることも忘れてはいけない。目標勝利数は6です。そんないまこそ大事なのは一貫性を持つこと。


その他、DLの指名が多くなったことについては、OLの若手が去年予想以上に試合経験を積んだことと無関係ではないでしょう。今のキャップ状況が苦しくなったことの要因の一つに、近年のDL補強がFA中心になったことも挙げられますし若手DLを育てていく動きには大賛成。

 UDFAラッシュが既に始まっているようですが、前に挙げていたQB Jamie NewmanGeorgiaというかWake Forest)が来ているのは大変うれしい。この辺はまあおいおい。

 

というわけで、プロボウルを見込める先発が2名、1年目からのローテーション要員が4名、素材が3名という良いバランスで9名を指名し、なおかつ来年の指名権を減らさないどころか5巡で増やすことにも成功した今年、個人的評価は95点。2日目までの100点との整合が自分でも取れませんが、95点。大満足だということはお伝えしたい。

 

やる気があれば、選手一人ひとりの紹介もしていきたいと思っていますが、まあどうなるかはわかりません。
とりあえず3日間お疲れさまでした。