鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

2021ドラフティ紹介(その3:Kenneth Gainwell)

9人は多い。終わるのか。
ドラフティ紹介第3弾。McPhearsonを忘れたわけではありませんが、先に5巡のGainwellから。

5-150 RB Kenneth Gainwell(Memphis)5-8 201lbs

 


【生い立ちからMemphis】
ミシシッピ州生まれ。偉大なるFletcher Coxのいとこ。
FletchのPHI入りとは関係なくMcNabbとかVickとかに憧れてずっとPHIファンだったそう。
高校時代はQB。陸上でも活躍。100mは11.35。
3-starのリクルートとしてMemphis入り。オールミスからも打診はあったそうだが最初に奨学金を打診してきたMemphisに忠誠心を示したもの。
初年度の2018は4試合の出場後にレッドシャツ。迎えたレッドシャツフレッシュマンの2019、FBS唯一の1,000ydsランと500ydsパスレシーブという成績(231回1,459yds Avg.6.3yds 13TD+51捕球610yds Avg.12.0 3TD)を残し、ハイズマン候補に一瞬あがるほどの活躍。見事にMemphisのAAC初戴冠に貢献し、本人はAAC 1st TEAM等に選ばれる。
2020の3-66でWASに行ってルーキーRBとしてそれなりの結果を残したAntonio Gibsonを2019はWRに追いやった、というと言いすぎな気もするが、Gibsonを差し置いてエースRBとして君臨したことは事実。

ClemsonのTravis Etienne(JAX)やOklahoma StateのChuba Hubbard(CAR)と同ランクで期待された2020、シーズン開幕直前に叔父さんをはじめとして家族4人をCOVIDで亡くしたこともあってオプトアウトを選択。これは誰も責められない。

 

【人柄】 
兄がいる。彼はウォークオンでSouthern Missに進んでフットボールをしていたが、そこでウエイトトレーニング中に脳卒中を起こしたそうな。字面だけで怖い。都合4回脳外科手術を受け、今も後遺症は残っている状態。
夢を泣く泣く諦めざるを得なかった兄の無念も背負っているKenny青年は、兄の分まで努力を惜しまないタイプの人間だそう。泣ける。
控えめなところもあるようで、まあ彼にしてもフィールド外の懸念はなさそう。

 

【選手としての評価】
<長所>
・パスレシーブが上手い
・クイックネスとカットバック
・視野が広く判断も早い


<弱点>
・カラダが小さく、コンタクトには強くない
・耐久性も不明
・カレッジ時代も上手く起用されていたのでオールダウンバックとしての素養は不透明
・活躍が1年だけであり、きっちり対策を施されたときにどうなるかわからない
・プロテクションもあまり上手くはない

以上が、ドラフト前の評価。

 

【希望】
このドラフトでいうとタイプ的にはDENに行ったJavonte Williams(NC)の下位互換的な存在だと思っているところ。
ポジティブに捉えると、2020をオプトアウトしたことによって脚を使わずに済んだことが好材料

RBとしての実績は2019の1年だけだが、個人的にRBは消耗品だと思っているので、この辺りの懸念はすべて「伸びシロ」という言葉に変換できる。レシーブ能力等技術の裏付けがあるのでさほどの心配はないと思っているところもある。
もしか2020もプレーして2019の活躍を続けていたらストックをもっと上げていた可能性もあり、その結果が5-150だと思うと本人としては不本意だろうが、PHI的にはラッキーだったと思っている。

PHIへのフィットという意味では、どういう理由か全くわからないが2020にパスレシーブとプロテクションの面で急激に劣化したMiles Sandersを補完する存在として最高のピースだと思えているもの。パスレシーブのセンスが溢れている。

下手だとされているプロテクションの参考映像としてはこちらをご覧いただきたい。Micah Parsonsを一撃で殺している酒のお供にもってこいの映像。Week3からこれを見せてくれても良い。

 

スローモーション版はこちら。

 

うむ期待しかない。
家族のことも含めて彼には精一杯働く理由がある。こういう選手は応援したくなる。
絶対ケガするくせにうるさい気がするMilesに代わるエースRBになっていただいても構わない。
長く活躍していただきたい。