鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

Day3とWentzと名医

Day3はベテランお休みデー。次の現地土曜の練習は夕方から。そして日曜はオフという予定。

練習自体も軽い日だったようで、若者中心の練習になったとのこと。
そしてその練習の内容があまりにひどいので開始1時間ぐらいでSirianniが練習を止めてお説教をかますという事件が発生。
やはり若者だけではなかなかに物足りないのか。

チームのカラーを作るおじさんたちの重要性が浮き彫りになったDay3の現地報道内容と、INDで起きたPHIの将来像に影響を及ぼす事件の内容。
何故か名医についても調べてしまいました。

 

■本日のケガ人
OUT:
DAY-TO-DAY
RG Brooks:ハムストリング
CB S. Taylor:下半身
WR Watkins:COVIDじゃない体調不良

WEEK-TO-WEEK
DB Meadors:ハムストリング
LG Seumalo:ハムストリング

休養
DT Cox
TE Ertz
DE Graham
RT Johnson
C Kelce
DE Kerrigan
CB Slay

LIMITED:
WR Reagor:下半身

そりゃこれだけおじさんが抜けると練習は腑抜ける。昨日途中退場したBrooksは休養日のためお休みだが、”Day-To-Day”リストにいるので軽傷そうで何より。
昨日お休みだったFulghamWardが復帰(Wardはまだ完全ではなさそう)。

 

 

■本日のHurts
今キャンプで今のところベストの出来栄えだったよう。
Dallas GoedertJason CroomのTE陣にTDパスをヒット。
その他Sandersにも非常にいいバックショルダーパスがあったようだが無念の落球。今年も彼は捕れないのでしょうか…
Croomへのものはタイトウィンドウへの非常に印象的なものだったよう。

フットワークが整っていないときのコントロールにはまだまだ課題があるようで、6-5のGoedertの頭上を越えていくようなパスや、サイドラインの観客の頭にヒットするようなオーバースローもあったよう。いっぱい失敗しなはれ。

今日特によかったのが、ディシジョンメイキングのところ。
Day2まではあっさりスクランブルしていたところを、今日はよく辛抱してポケットに留まっていたようで、現地メディアはこれを好意的に捉えている様子。

 

■本日のSmith
目立ったプレーはなかったようだが、今日もかなりの量のパスをHurtsからデリバーされていたよう。
3日目にしてもはやニュースにもならなくなった大物。

毎日マッチアップしているSlayからも良い刺激とアドバイスを受けているとのこと。
その刺激はもしかしたらSlayのほうが受けているかもね。
順調だし期待していた勤勉さとかが良いほうに働いているのが非常に頼もしい限り。

 

■本日のLT選手権
今日はDillardが先発の日。特にニュースなし。

 

■DE
”PHIにくるまであいつがあんなにデカいとは知らなかったよ”とKerriganに言わせたのはDE Josh Sweat。今日は11on11でオプションプレーのHurtsに襲い掛かり4ydsのロスに仕留めていたプレーもあったようで、仕上がりは非常に順調。

今日も最後までしっかり練習に取り組んでいたとか。

現時点の序列はBarnettと横並びのようだが逆転もあるかもね。期待は膨らむばかり。

 

■Sirianniの言葉
若手中心で軽い内容とはいえ、あまりにもミスが多い前半を終え、急遽Sirianniが全選手を集めた際に言ったのが、
”1回の練習もシーズンの縮図のようなもの。良い時もあれば悪い時もある。悪い時にはどうするのか?各々が自分を奮い立たせてやっていかないといけない。”
とのことだったよう。

Kerriganの証言によると、この言葉のあと、終わりにかけて練習はどんどん良くなっていったと。

我々は非常に良いHCを見つけたのかもしれませんね。

 

■その他本日の主役
Nick Mullens
本格的に良いらしい。”契約とかそんなのを知らなければ2ndQBにしか見えない”
というのが現地の評判。キャンプアームで終わるつもりは本人には毛頭ないらしい。

なにより大ベテランのくせにお休みを頂けなかったFlaccoよ。あなたとの対比でMullensが良く見えている面もあると聞いてます。そろそろ本気出してください。

そしてDavion Taylor
Eric Wilsonを差し置いて2日連続の1stチーム。これは大躍進の予感。
2020シーズンに当たってはちゃんとしたオフシーズンの練習も少なく、頭の整理が追い付いていなかったことがパフォーマンスを発揮できなかった要因だと認めていた彼だが、このオフはプレーブックについてLBCにガシガシ追加質問をかますなど頭の面での準備に抜かりはない様子。

そして取り上げてはいなかったが、Day2のパフォーマンスも非常に良かったとのこと。

もともと身体能力は非常に高いので、彼が大躍進するとなるとLBの将来展望はガラッと変わってくる。バストだと勝手に認定してしまっていたことを悔い、今後はしっかり注目したい。

 

さて、一旦PHIキャンプの話はこれで終わり。ここからがWentz回りのお話し。 

■Dr. Robert Anderson
今回Wentzが頼りにするのも彼。
Dr. Robert Anderson

もともと足の指を専門にしていたドクターで、NFL界隈で名が知れ渡ったのは、シャーロットで医師をしているときにNYGの選手のターフトゥを治したことがきっかけ。

ターフトゥとは、足の指の付け根近辺(たぶん母指球の並び)の靭帯組織の損傷のことで、重度のものはその辺の関節の脱臼まであり得るもの。

人工芝の導入により爆発的に増えたケガのようで、1990年代初頭にGBのチームドクターの要請に応じて治療したターフトゥを、当時はまだ完治させるのが難しい症状だったものを完治させたことで”あのターフトゥを治せるやつがいるのか?!”となって業界に腕の良さが広まったということのよう。

その後、1995にシャーロットにNFLチームができたことで、そのチームに加わり、CARのアシスタントチームドクター的なことも行っていた。

現在はGBで病院を構えているため、足のケガを負ったNFL選手はよくGBで目撃されるという現象が発生しているのはこの男のせい。
NFLでは300名近くの治療を行ってきたというまさしく足のスペシャリスト。

近年の有名どころでは、SEA時代のRichard Sherman(アキレス腱断裂)、当時LARのJoey Bosa(打撲)、GB Davante Adams(ターフトゥ)、CAR時代のCam Newton(リスフラン靭帯損傷)、NYG Saquon Barkley(足首の捻挫)、バスケットボールでアキレス腱を断裂したGBのHC Matt LaFleur などなど。
最後に余計なのが混じったけど。手術の有無にかかわらず、今や世界中からアスリートが押し寄せる名医のよう。

 ということで、Wentzのケガも"骨と靭帯に関するもの"だという情報もあるので、おそらくターフトゥとかではないでしょうか。

もしかすると脱臼までしている可能性はあるが、大事なのは、「たぶん(より時間がかかる)膝回りではなさそう」だということ。
その場合、今出ている情報のとおり、開幕は厳しそうだがその後の合流はありえるのではなかろうかという推測。

 

■WentzのケガとPHIへの影響
今日起きたら飛び込んできたのがこのニュース。
Shefter情報によると、”シーズンエンドではないけど復帰時期未定”とのこと。

もうWentzのことを調べる必要はないと思っていた。
だけどこれはPHIの将来にもかかわることなので改めて。

INDとのトレードの条件が、
・Wentzが75%以上出場
・Wentzが70%以上出場かつINDがプレーオフ進出

この条件のいずれかを満たせば1巡、さもなくば2巡。というもの。

PHIファンとしては対価にしか興味がないが、欲しい順としては、上から

①条件を満たしてWentzがほぼフル出場もINDがプレーオフを逃す:1位~18位
②条件を満たしてINDがプレーオフ進出:19位~32位
③条件を満たさずINDがプレーオフ進出ならず:33位~50位
④条件を満たさずWentz不在でもINDはプレーオフにいけた:51位~64位

である。
ルーキーイヤーを除くと、Wentzが75%以上の出場を果たしたのは2017・2019の2年である。結果は両方ともプレーオフ進出。
だからということでもないが、①の可能性はINDのフロント的にもほぼないだろうし、そうなると最終週までもつれた結果脱落、というシナリオしか考えにくいので良くて15位近辺だと思っていた。

しかし、現実的にWentzが新チームでのキャンプを2・3回しか練習できずにシーズンインするとなると、6試合ぐらい出られない可能性は十分にあり、75%はおろか70%の出場も難しい(キャリアミニマムが2018の11試合出場・68%)。

となるとターゲットは③④である。
このトレードの良いところは、INDでのWentzの健闘を祈れるというところであったが、こうなるとINDさんにおかれましてはできる限り負けを積み重ねて、是非③の上位、なんなら33位ぐらいでPHIに指名権をお譲りいただきたく、ご検討をお願いしたい次第。
というわけで、Easonでやっていっていただきたい。絶対にCHIからFolesを呼び寄せるということはしないでいただきたい

とはいえまあ今のINDの戦力の充実っぷりを見ていると、Easonでも十分にやっていけそうなので現実解は④。となるとあまり美味しくない。

いや、他力本願になるのはよくない。
こうなると、敬虔なPHIファンの願いは一つ。

Hurtsよ、頼むから当たりQBであってくれ!

こちらからは以上です。