鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

2021 Week2 vsSF展望

今週も最高のTransactionから。
DE Josh Sweatと3年40Mで契約延長
素晴らしい。
とある情報筋から詳細が出ていました。それによると、
サインボーナス10M
ベースサラリーが
2021:0.92M(現行契約通り)
2022:1.035M(全額保証)
2023:12M(うち9Mが2022に保証・残りは2023に保証)
2024:13.75M
ボーナス関係が、
2022にオプションボーナスとして2.965M(全額保証)。
ワークアウトボーナスが2021と2022に0.25Mずつ。

加えて、2021~2023の3年連続7サック・どこか2年で9サック・11サックのどれかを達成したら2024に2M上乗せされるというもの。

3年強のキャリア通算で10サックの人間に対してこの金額を払うことは他ファンの方からすると理解できなかろうと思うが、現地の評価は"バーゲン価格"

確かに"10Mちょいで先発DEを当面確保できた"ということだけ見ればそうだが、Sweatはこれまでシーズンスナップ数が40%を超えたことがない

DE最高額の年間28MのPITの方のT.J.は毎年80%ちょい程度のスナップ数でプレーしていることを考えると、試合への影響力はおよそ半分。
というかこれまでのスナップ数はT.J.の4分の1程度しかないので、スナップ単価でいうと多分T.J.の2倍。

ちょっと高いが、本格的に起用されているのが去年からだということと今年プロボウラーになることを考えると将来性込みでいうと許容範囲内。

ただ、Sweat側ががんばったのが3年間という延長期間に現れていると思っていて、'24オフに彼は28歳。この4年間を順調にケガなく過ごせばビッグマネーを手にするチャンスはまだまだある。

とりあえずPHIではまだ4年ある。ヒザのブレースを見るたびに大ケガの古傷を思い出してしまうが、プロ入り以来その部位のケガはないものと理解しているし、Week1での50%ちょい程度のスナップ数だったので、これぐらいで過ごしていってもらえればいいです。

以下過去に書いた彼への想いです。

#94 Josh Sweat(Florida State)6-5 265lbs 24歳 4年目(1.1M・4/4) 2018のドラ4。高校の5-starリクルートでクラスTop10でDEとしても1位にランクされた古のエリート。高校と大学での負傷歴が嫌気されドラ4まで残ったもの。高校のときのケガは脚の切断寸前という重さだったよう。 PHIは慎重に彼を起用している印象があり、過去3年間では2020の38%スナップというのが最多出場。とはいえ2018・2020とシーズン終盤にはIR入りしているのでケガが多いという印象があることは事実。 ただ、2020から高校時代の素質を開花させた節があり、38%の出場で6.0サックを記録。クリーンなサックの比率でいうとリーグでも相当上位だという噂。この記録を100%に換算すると大体16サック。サック王待ったなし。 プロ入り時に懸念されていたランストップ能力も向上している印象があるし、そもそもパスラッシュがこのキャンプでは鬼のような切れ味だったとのことで期待値は大きい。いつの間にか契約最終年度を迎えるため、今年を健康に過ごせるかどうかは大型契約への試金石。目標は50%出場、10サックぐらいにしておきましょう。 やりたいスポーツは"サッカーのゴールキーパー"だそうです。

2021最終53名紹介 - 鷲の巣

残りはGoedertですね。Barnettは今年でサヨナラかな。Roseman頼むよ。

 

さて試合の話。今週の相手は2週連続となる前年NFC最下位連中とのマッチアップ。その割に不公平感が強いSF戦。先週DET相手におよそフットボールの最終スコアでは一番美しい数字の羅列で勝利したと聞いております。

しかし公式パワーランキングで9位(PHIは17位)のちゃんとやれば普通にプレーオフ出るチームがここにいるのは絶対おかしい。

先方がShanahan体制になってからPHIは対SF2連勝中だが不安要素は山ほどある。
最大の不安要素はShanahanをカモにしていたあいつがいなくなったこと。

 

■Injury Report
<PHI>

リスト自体は無駄に長いが中身はすっきり。
OUTはS Rodney McLeod(膝)。QuestionableにS Marcus Epps(脳震盪)。ちょっとSがヤバい。
そしていよいよC Landon Dickerson(膝)がFull。デビューできる。

 

<SF>

GreenlawはIRのようなので出てこない。これは朗報。
その他先発CB Jason VerrettはWeek1のACL断裂で既にIR入り。そしてCB Emmanuel Moseleyも出てこないようならますますチャンス。
その他で言うとDT Javon Kinlawには出てきていただきたくない。

 

■マッチアップ
<PHI Offense>
・勝つためには点を取るしかない。

・Week1のDET戦を見る限り、Kinlaw抜きのSF DL陣ははっきり申し上げて一時よりだいぶスケールダウンしてらっしゃる。というかこれにDeForest Bucknerがいたとか冗談にもほどがある。その時なら白旗上げるしかなかった。

Kevin GivensZach KerrというDT2枚がDET戦では足かせになっていたようでインサイドのランでべっこりギャップが開いていた。具体的にはHalapoulivaati Vaitaiとかいう名前が長い聞き覚えのあるOLの人にだいぶやられていた。この並びなのであればPHIのIOL3人組なら余裕であろう。

・というわけでメインの組み立てはここから始めたい。そしてこの試合から投入できる戦力がLandon Dickerson。彼をExtra OLとしてMailataの横にでも追加投入できれば、インサイドのギャップがさらに空くことは必定。Sandersさん出番です。くれぐれもファンブルはやめてね。そしてGainwellくんも今回はちゃんとおじさんの背中を追いかけるように。

Greenlawの不在は美味しいが、Fred Warnerは健在だし全然知らなかったAzeez Al-Shaairって誰アレ?なんかすごい速いしすごいボールに絡んでるし。 と思ったら去年はいつものようにWentzがプレッシャー浴びた苦し紛れのパスをINTしてた。

・次のオフにはそろそろHC候補にも名を連ねるだろうとみられている元PHIのDC DeMeco Ryansはやはり自身が名LBだったこともありLB育成には定評あり。3巡でプロ入りしたオールプロWarnerはそのリストの筆頭。

・そんなさすがの名コーチをしてもNate Gerryの改造は済んでいないはず。PSから昇格すると見られているあいつが試合に出てくるなら一生GoedertGerryのところに飛ばせばよろしい。もしくはGerryのところにランでもいい。絶対出るから。

・お願いなので賢明なる現地PHIファン各位におかれては、2年ぶりの観戦+開幕戦という高揚はあろうが、どうかPHI Offenseの時間にGerryにブーイングを浴びせることは控えていただきたく。クラウドノイズみたいになったら困る。

・そんなSFのLB陣に去年ガンガンやられたところも、あれはRGに入っていたPryorのバカたれのせいなので今回は大丈夫。

・SFはLBもさることながらCBも相当に傷んでいるようなので、DeVontaは今週もチャンス。しっかりやってください。

・Sirianniさんへのお願いとしては、攻め手が多すぎて全部中途半端になるというのもよくある話なので、哲学がブレないようにお願いしたい。

NGSによると、Week1のHurtsは"Intented Air Yards"がリーグで一番短い3.7ydsだったとか(1位はSEAのWilsonで10.4yds)。この点は試合中も気になっていたが、"Deepへのパスは狙おうとしたがカバレッジとの兼ね合いで諦めたし、そもそも狙う必要もない展開になった"ということで理解している。さすがに今回は狙わなければいけなくなるだろうし、投げてほしい気持ちもある。

・DCがRyansに変わったSFのDefenseのサンプルも1試合しかないが、1SFのプレーが多かったようで、そうなるとDeepへのパスのチャンスも増える。

・この点はWeek1前にも申し上げたが、Sandersのランが出れば上がってくるSの奥に走り込むのはQuez Watkinsのお仕事。しっかり一発で仕留めていただきたい。

・プレッシャーはきついことが想定されるので、Week1でも効果的だったスクリーンプレーはちょいちょい使っていきたい。ドキドキすることを吐露すると、スクリーンプレーでのJJAWへの期待は高い。もちろんブロックで。先週は非常に良かったので今週もお願いします。ブロックだけですが。

・SFの去年のDefenseは、足があるQBに結構苦労したのだとか。1試合平均で20yds以上ランの実績があるQBに許したランは平均50ydsを超えたそうで。ここもコーディネーターが変わってよくわからないところではあるが、Hurtsはまあ走りすぎないように。Week1程度なら"効果的"と言える範囲だったので全く問題ありません。

 

<Mailata PROBOWLへの道 2/17>
・この世のLT全員がそうだろうが、今回のMailataのマッチアップは苦手としている”スピードとパワーが両立している”タイプのDE。

BosaはWeek1ではSewell相手に結構封じられていた印象。

・LTに入ったSewellはやはりすごい良かった。Mailataより動きの安定感がだいぶある。

・Week1を観て、Mailataに少し文句をつけるところがあるとすると、"ややカップが小さい"ところ。Hurtsが後ろに下がる余裕はほぼないカップの作り方になっている。だがこの点はRTのLaneも一緒なのでStoutlandの指導なのか。なにかメリットがあるのか。まあ自分から仕掛けて広いカップを作るよりリスクは低そうだけど。

・その点BosaはWide9から飛んでくるのでいつもより広めにセットアップしないといけないのがややしんどそう。

・もちろんStoutlandとは対策済みだろうと思うのであまり心配はしていない。嘘。すごく心配している。ここでやられるようなら今シーズンのプロボウル選出は厳しい。

Bosaを消せれば勝利が近づく。逆にやられるようならターンオーバーのリスクも特大に。

・しっかりやるように。

 

<PHI Defense>
・SFというかShanahanをカモにしていたのはこっち側。
2008にShanahanがHOUのOCに就任して以来、DCとして2008のTEN時代から数えて5勝1敗。DETのHC時代にWASのOC Shanahanと2度対戦して両方勝利しているので、プレーコーラーShanahanに対しては7勝1敗という異常な勝率を残していたSchwartzの存在。平均15失点程度という抑え方。
Shanahanの何を知っていたのかはわからないがLARのDCに呼ばれなかったのが不思議なぐらいである。
そのSchwartz亡き後PHIはD#のポジションコーチも一新しているのでエッセンスが残っているのかが不安。

・ここからは今いる人たちについて。
初戦のD#で最もよかったのがDL。だけれども彼らがよかったのかATLが悪かったのかよくわかっておらず、悲観的にはたぶん後者だったのではないかと睨んでいるところ、2戦目は同じくこの試合をリトマス試験紙にしようとたくらんでいるSFのOL陣。
もう顔も見飽きたLT Trent Williamsとの18回目の対戦となるが、こいつを筆頭にLG Laken Tomlinsonとこのオフに加入したC Alex Mackまで左側3人はWeek1のプレッシャー数"0"という仕上がり。

・この3人に対するのが契約延長のSweatと絶好調Hargrave。さすがにWeek1のようにはいかないと思われるが、この試合で一番楽しみなポイント。ここが勝てるようならこの試合どころか来週のDAL戦も含めてグリーンライト。酒を飲みながら観戦したいポイント。

・Shanahanオフェンスは主にアウトサイドゾーンとカットバックとそこからのプレーアクションで組み立てられていると聞いているしそう観察しているが、その場合気になるのがやはり貧弱LB陣。
アウトサイドゾーンのバックサイドからLT Williamsが飛んできてLBを轢き殺したところにがっぽりできたカットバックレーンを悠々RBが走る、というシーンはDET戦でも何度か見たので、本来的には真ん中にSを一枚上げてきてBoxの枚数を増やしたいところではある。

・ただ、Week1のGannonのD#を見る限り、2SFを残してプレーアクションからのロングパスのリスクを最小限にして戦っていくものと思われる。

・そうした場合ATL戦の開始後2シリーズのようにズルズルとランを出されて下がる、というシーンは避けようがなさそう。

・"20yds以上のゲイン"を許さなかった唯一のチームというWeek1で得た称号はもしかすると小さなストレスとの引き換えなのかもしれない。

・Week1で言うと、バックサイドのDLとかLBは、カットバックとかブートレッグへの警戒は相当にしていたようなので、この読みが外れていなければそんなに大ケガにはならなそう。

・Sを上げる以外の方法を対アウトサイドゾーンということで今ある手札から考えると、SAMとして起用している半DLのような連中(Genard AveryPatrick Johnson)の使い道がもしかしたら一番ある相手かもしれないので、今週効果的に使えないようならスプレッドオフェンスにはもっと向かないと思います。

・去年の対戦では15回ターゲット15回捕球183yds1TDと、7on7だったのかな?と思うぐらいおもちゃにされたKittleだが、そりゃまあ今回もそれなりにはやられるでしょうね。頼みのMcLeodもいないことですし。

・しかしEric Wilsonに挽回の機会があるとしたらここ。2SFの手前のゾーンをいかに消せるかにこの男の存在意義はかかっている。パスカバーが得意だと聞いているし、DLもそれなりに強いのでランプレーにガッツリ食いつく必要は薄いと思うとプレーアクションもちゃんと見てくださいませ。

・DBはWeek1で落としたボールを全部捕っていただきたい。去年も2つのINTが勝敗を決定づけたと思っているし、それが出来なければ勝ちはどんどん遠ざかっていく。
ゾーンカバレッジではSchwartz時代より結構複雑でPickを狙っているようなパッケージも見受けられたので、それをINTにまでつなげる決定力が見たいです。

・去年は勝てたが、QBはNick Mullensだった。2017も勝ったがその時のQBはC.J. Beathardだった。GaroppoloとはNE時代も合わせて初顔合わせ。パスへの脅威は当然高まるし、そこにTrey LanceみたいなXファクターが加わるとどうなるかはもう想像がつかない。だから過去の勝敗はあまり関係ない。序盤しっかり粘ってリードを作り、ランプレーおよびプレーアクションの機会を減らすしか勝ち目はない。

・キャンプからGannonが強調していたのが"ボールを奪うことの重要性"。是非成果を。

・Defenseの結論:高額DL陣でなんとかされよ。

 

並べてみると"守り勝つ"というイメージが全くできない試合。
ベストシナリオとしてはDLが相手OLを破壊し続けて苦し紛れのパスをいよいよSlayがINTするなりターンオーバーが出ること。そしてOffenseが相手の傷んだDefense陣をいたぶること。

ワーストシナリオは先制されたあとINTなりファンブルロストなりでリードを積み重ねられ、時間をコントロールされ、たまにガツンとKittleにやられて何もできずに終わること。

現実的には殴り合いで勝つしかない。どれだけ殴られてもいい。今年のOffenseにはそれなりに殴り返す力があるはず。

DETの借りを返してやるよ。というわけでこの数字しかない。

 

勝敗予想:PHI 41-33 SF

 

GO!BIRDS!!