感想と銘打っているので感想をひとこと申し上げると、「たいくつ」。
SBを狙っているがケガが多いチームにふさわしく、先方はゲームの半分をさっさとクロージングさせることだけに集中していた。気持ちは半分ショートバイに取られていたのではないか。
そんな相手に最後食らいつく姿はさながらうるせえ野良犬のよう。
結果:PHI 22-28 TB
KC戦同様最後に帳尻合わせが入ったが実質的には7-21で折り返した3Qスタートのシリーズが3凡で終わって直後にTDを取られた時点で見るべきものは終了していた。
■主なスタッツ
<Offense>
投げる人
#1 Hurts:12/26(46%)115yds 1TD 1INT LG25yds レーティング55.8 サック2回2yds
走る人
#26 Sanders:9回 56yds(Avg. 6.2yds)LG 23yds 0TD
#1 Hurts:10回 44yds(Avg. 4.4yds)LG 11yds 2TD
捕る人
#16 Watkins:3/5 44yds (Avg.14.7yds) LG 24yds 0TD
#6 Smith:2/4 31yds (Avg.15.5yds) LG 25yds 0TD
#86 Ertz:4/6 29yds (Avg.7.3yds) LG 16yds 1TD
#26 Sanders:2/4 10yds (Avg.5.0yds) LG 6yds 0TD
#14 Gainwell:1/2 1yds (Avg. 1.0yds) LG 1yds 0TD
#18 Reagor:3/0 0yds (Avg.0.0yds) LG0yds 0TD
<Defense>
パス:34/42(81%)297yds 2TD LG27 1INT レーティング102.1 サックなし
ラン:31回100yds (Avg. 3.3yds) LG 20yds 2TD
<Special Teams>
蹴る人
#4 Elliott(K):FG 0/1(0%)失敗:46yds・ XTP 2/2(100%)
#8 Siposs(P):5回220yds(Avg.44.0yds・NET39.8yds)LG55yds Inside20:0
走る人
KR なし
PR Reagor:1回0yds(Avg.0.0yds)LG 0yds 0TD
<Penalties>
Offense:1回15yds
Defense:2回16yds
ST:1回10yds
合計:4回41yds
■悪かったところの羅列
<Offense>
・SirianniのGame Plan。
「最悪の場合先週と同じ」と戦前に危惧した通りの結果に。まあ厳密に同じだったかわからないが、本当になんの進歩もなかった。
申し訳程度にRunのコールをするが、その1回が出なければこれにてそのシリーズのRunは終了。結果して前半は"RBのランが1回1yd"という地獄のスタッツに。そら相手に30分のうち21分以上もボール持たれることになる。D#は過重労働。
・最終盤にSandersに連続してロングゲインが出て現地観客は沸きに沸いていたが、この時点でもうTBはほぼプリベントだったのでBOXがスカスカになってランが出るのはほぼ当然の状況。その状況をどうやって作るのか、どうすればBOXの人数を減らせるのか、という点でSirianniはもう少し工夫していただきたい。
・その答えはたぶんRPOのように平面でわちゃわちゃすることではない。
・ここまで観た印象では、去年もちらっと感じたが、Hurtsはその経歴からすると意外だがRPOのリードが下手。だから選択をことごとく間違える。
・クイックリリースができないと難しいスキームにおいて、それがちょっと苦手な男に強要し続けるのは"選手のタレントを活かす"を信条にしているあなたのやることとも思えない。
・ここは異論等多々あろうかと思うところだが、個人的にHurtsは"スクランブルという武器を持ったポケットパサー"というほぼWentzと同じ路線、最高到達点はRussell Wilson、という道でしか生き残れないと思っていることもあるので、一刻も早くそちらに方向転換を。
・そうするためにはOLももうちょっと改造が必要。OLCとしてのStoutlandは大好きでもRun Game CoordinatorとしてのStoutlandはあまり好きではない。なぜならランプレーのタイミングが全部一緒だから。そのあたりの工夫も合わせてお願いしたい。引き出しは豊富に持っているはずなのでSirianniはちゃんとStoutlandを使い切るように。
・Hurtsのパスチャートは以下。左に逃げると決まらない・フィールド中央が使えないというこれまでの悪い傾向がなかなか顕著に出ていると思っており、Hurts本人の問題もあろうが、プレーコールの改善でもう少しなんとかならんだろうか。このままではDeVontaという宝の持ち腐れ。
・あのINTは完全にHurtsの責任。バックショルダーにしてもリードボールにしても中途半端。どちらかと言うと左のDeepに良いイメージがないのでしっかり練習してください。
・そういえば戦前にご提案差し上げた2TE隊形でプロテクション増やすというやつ、2回ぐらいやってましたね。1回はReagorの50ydsDPIゲインのプレーだったはず。ああいうのもうちょっとやってほしかったです。
・Dillard。Barrettに結構やられてなかったかね?ちゃんとしてくれないと4巡が手に入らなくなるじゃないか頼むよ。あと、一度Gholstonのエンクローチメントになってたプレー、先に動いてましたよね?バレなかったからいいけど気を付けるように。
・JJAWがフィールドに出るとブロッカーとしてしか使われないの、あれバレてると思いますよ?たまにはパスコースに出してあげては?もちろんスタッツをつける必要はこれまで通りありませんが。
<Defense>
・プレッシャーかからず。
・Blitzで何とかしようとする姿は見えたが、TBのOLは想像以上にカッチカチ。
・メインのLBはSingletonだったが、"2HighのSとDLのラッシュの間"という広大なエリアをカバーするのはなかなか難しく、KC戦同様チェックダウンがバシバシ通る結末に。まあ大ケガはないんだろうがなんだか同じ景色ばかりになってみているほうは退屈である。そしてそれが10ydsぐらい毎回進むとなると尚更。Singletonはタックルが弱い。せっかく捕まえても倒すまでに3ydsかかるとなるとしんどい。
・PHIのLBに必要なのはDevin WhiteとLavonte David。
・先週の試合で一番の収穫だと思ったDavion Taylorだが、プレーアクションに思いっきり引っかかったタックルミスしたりと今日は散々なやられようでしたね。だけどWilsonよりは良かったと思うしあいつの出番を着実に奪っているようで何より。ここから何かを学んで成長いただきたい次第。
・Averyの反則で試合は終わった形だが、あの展開でフラストレーションが溜まるのはよくわかる。今日も元気にTB12に余計なことをしていたどっかの96番と違って常習犯ではないので今回は不問に付す。反省はしなさいよ。
・きょうの96番はランストップがちょっと良かった。
<ST>
・序盤のSipossのPuntが短かったのは地味に痛かったです。風も強くなさそうだったのでもっとちゃんとしてください。
・Elliott。得意の水差しが発動。まあ大勢には影響なかったろうが46ydsぐらいはちゃんと決めてください。
<その他>
・審判よ、あのReagorのやつとWatkinsのエンドゾーン内はDPIだよ。目ついてんのか。
・審判よ、あのEppsのやつはINTだよ。目ついてんのか。
■良かったところの羅列
<Offense>
・Watkins。ナイスキャッチ。いつの間にあんな足の残し方できるようになったのかね。感無量だよ。あとはINTを防ぐための技術を身につける必要がありそうですね。DeVontaが今日も良いプレー見せていたので彼から学んでくださいませ。
<Defense>
・Maddox。ランディフェンスもパスカバーもいいですね。やっぱりそこが天職だったのか。この調子でよろしゅう。
・Jackson。結構出番が増えているのはよろしい。もしかしてKerriganを抜いたか?この調子で頼みます。
■その他
・今週は選手の実行面というよりプレーコーラーとしてのSirianniがダメすぎたという理解をしております。幸いにして、ショートバイを迎えて、次戦@LVまでは結構時間がある。その間にもう一度頭の整理とかお願いします。大体シーズンの1/3程度を消化してWeek14のバイウィークまで残り1/3強ですからいい機会。
・収穫というにはレベルが低いが、ペナルティは今週4回。6回だった先週からさらに減少。ここも勝つためのスタッツなので毎試合10個ペナルティ貰っても勝てりゃいいとは思うが、ただでさえ弱いチームが自ら下がる距離を減らすのは重要だと思いますのでこの調子で。
・現地11月2日のトレードデッドラインに向けて、PHIにも触手が伸びているという噂。いま聞こえているターゲットはGoedertとErtz。まあ足元で出ていかれたら困るのはGoedert。だけどTyree Jacksonという隠し玉(超が付くほど未知数)もいずれ復活するので対価次第では考えないでもない。少なくとも2巡以上はいただきたいです。
・今日の試合の収穫という点では、こんな試合でも誰もケガしなかったこと。
これにて2勝4敗。
ですが、今から無残な敗戦の直後に頭おかしいこと言います。
SF・@DAL・@CAR・TBという開幕前に地獄に見えたスケジュールの山場はこのTB戦だったと思っており、もちろん来週のLVも十分に難敵ではあるが、以降DET・LAC(無理)・DEN・NO・NYG・NYJ…と比較的ラクにはなっていく。
実は今後の相手について、この時点で負けを織り込んでおく必要がある相手はLACだけということになり、この胡散臭い皮算用によると、それ以外にもう一つ事故で負けたとしても11勝6敗という可能性はまだある。
まあこの計算もSirianniとHurtsとコーチ陣がこの苦い敗戦をどこまで活かせるか次第。頑張ってください。