鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

勝手に中盤戦の希望

Week6の@CHIの試合、Soldier Fieldでファンから中指を立てられまくったRodgersがそのことを問われた際、「いやあんなものはよくある。もっとうるさいところもある。たぶんPHIのファンが一番イカれててうるせえ。」というような趣旨のご発言をされたそう。
そんなイカれた街で目下一番揉めているのはNBA・SixersのスターガードBen Simmonsの処遇について。知るつもりもないのに現地記者がうるさいもんだから入ってしまう情報の感覚で言うと、たぶん今春のプレーオフぐらいからずっと揉めてはる。
そしてその彼に対して我らが大黒柱・Jason Kelceがありがたいお言葉を。「この街でプレーするのがタフだと言うことはできるが愛されるのは簡単だよ。"Just play better." 」だと。素晴らしい。頼もしい。今後5年、引退を禁ず。

 

さて、短めのバイウィークが明け、Week7は@LV。
Sirianni以下コーチ陣の頭が整理されたことを期待して、こちらも希望を整理しておきたいという趣旨です。

 

■現時点
2勝4敗。
ATLとCARに敵地で勝ち、SF・DAL・KC・TBに負け。

実に順当。そう思うのは相手の今の戦績を知っているからで、開幕前にこの時点で2勝できるとは全く思っていなかった。
総合的によくやっているということで良いかと思います。

文化的なところでいうと、まあ負け越しているのにSirianniは選手の心をまだまだ掴んでいる様子なのでその点の心配はなさそう。

今後気になるのは、勝てそうな相手にちゃんと勝てるのかというところ。特に今週のLVと再来週のDETあたり。そしてそれ以降。今後のスケジュールは下から3番目ぐらいの厳しさのようなのでしっかり勝ち切っていただきたい。

 

■Offense
最重要パート。
希望としては、今週から見たいのはアンダーセンターというかセットバックでランプレーを展開し、プレーアクションでミドルに散らしたDeVontaGoedertをメインに、ちょいちょいDeepのQuez Watkinsの一発を使っていく、という極めてシンプルな形。

・やまほど言われているが、"Run the Ball"ということ。

・ショットガンで片方にRBをつけた形からのランはプレーサイドがD#から丸わかりだという特大のデメリットがあるのでそれだけではSandersを活かせない。

・その解消にはピストルガンの形もあるけれどQBがよほどLamarじゃない限りあんまりメリットはなさそう。

・それよりはシンプルにアンダーセンターというかセットバックにした方が良い。なぜならこの形からのプレーアクションが上述2つより有効だから。たぶん。ハンドオフでD#にQBの背中を見せるから見づらいということだと思います。

・これまでのPHIのショットガン比率はリーグダントツの92.6%。リーグ平均は63.6%でPHIの他に80%を超えているのはARZとPITの2チームのみ。

・硬直化。

・ショットガンでもRPO(Run Pass Option:D#の特定の人間をフリーにしてその人間の動きによってQBがRunかPassかの判断をするというプレー)をやめれ。マンツーマン比率が高いNFLの世界ではこのスキームは効かないという話。

・まずはOffenseのメンツで一番不安があるHurtsを助けることが戦略の第一位にあるべき。そうなのであればあいつに全部の判断を乗せるRPOなんかやるべきではないのです。

・強みはたぶんOLとTEとRBとDeVontaWatkins。まあこう考えるとここの最大化を目指してRPOを多めにするSirianniの気持ちはわからなくもない。だけど実態はHurtsのパフォーマンスがボトルネックになっている状態。もう少しほかのポジションに負荷を分け合ってよいのでは。

Sirianniがショートバイ中のプレスカンファレンスでおっしゃっていたのが、"アーリーダウン(1st Downと2nd Down)のプレーの効率の悪さ"という部分。これはおっしゃる通り。
観戦していて特に不満なのが、1st Downの入りが本当に下手なこと、そして3rd&Longをわざと残しに行ってるのかと思うぐらいの2nd Downの粗いプレーコール。ここのストレスがとても強い。
まず1st Downでパス、失敗後の2nd Downでパス、そしてD#含め全員が知ってる3rd Downでのパスとか。このクソみたいな一連をもう見たくはないのです。

・ちなみに2minとかの特殊なシチュエーションを除いた場面でのアーリーダウンのPHIのパスの比率は61.3%でリーグ5位。
1位からBUF・KC・MIA・LACでPHIを挟んで6位がTB。
去年のBUFのAllenの成功の裏に"D#のサインがニュートラルになりがちな1st&10で積極的にパスをコールする"というちょっとした革命が起こっていたようだが、それにしてもメンツを見る限りこれで機能するためには超優秀なQBの存在が不可欠。

・もろもろを考慮して、プレーコーラーとしてのSirianniのこれまでのやり方は間違っている、という結論です。

・レッドゾーン効率がリーグ上位にいるのは素敵だと思います。

・チェックポイントはショットガン比率がどこまで下がるか。

 

■Defense
まだよくわからないところ。
希望としては、もう少しBlitz比率を高めていただきたいということと、全部2Highでセットするのはやめてください。Sを頻繁に上げてほしいというものです。

・Sを2Highにしたカバレッジ比率でリーグ1位。

・その甲斐あってロングゲインこそ許さないが、その分軽くなったBOXをRunとプレーアクションで攻められるというのがこれまでのストレスパターン。特にLB陣が貧弱なのでそこを攻められればひとたまりもないというのがDAL戦とかKC戦とかTB戦の教訓。

・それを改善するためにはSのAnthony Harrisを時折上げることでBOXを重くするしかない。

・ターンオーバーが少ないのでなんとかしてください。とはいえ直近2試合で4TOは大したものなのでこの調子で。

・TB戦ではちょくちょくZone Blitzを仕掛けているのを拝見したが、効果はほぼなかった。だけどそれでいいと思います。Offenseのペースを乱すということは重要だと思います。

・いろいろ考えたが、要はSの配置だけの問題なような気がした。若干コンサバに過ぎるのでこの点にしっかり変更を加えていただければ。

・ただし、そうすればたまに大ケガを招くことになろうかと思うのでOffenseにもう少し自信が出てくるまではこのままなのかな、という気もしてます。

 

■ST
良いと思います。

・Reagorはリターナーとしては割と有能だと思っているのでPRだけでなくKRにも任命したのは良い判断だと思いました。

・CAR戦のパントブロックは最高。

・SFから来た新STC Michael Clayは有能。

・ちなみに去年まで8年在籍していたクソSTC Dave Fippは現在DETでSTC。Week8のもう一つの見どころ。

 

その他、序盤の反則の嵐も少し収まってきたようなのでここは一安心。

そして、いろいろなインタビューを見ていると、選手のなかではErtzがいなくなったことが少なからず衝撃をもたらしている様子。
彼のことを考えるときに文化的な面を考える視点が抜けていた。いなくなって初めて気づく。やむを得ない別れだったとは思うが今になって寂しくなってきた。

 

結局Hurts見極めのシーズンであるという位置づけは変わらないが、一方で主力選手たちはそんなシーズンでも一つ歳をとるので勝てるものなら勝っていきたい。タンクをするにはこのリーグは選手生命が短すぎる。
何が言いたいかというと、ノートレード条項があるWatsonにHOUはトレード先のお伺いを立てなければいけないそうだが、一度PHIはトレード先として"NO"と言われているそうなのであいつが来る可能性は低そう。現時点では。
だから今年勝つためにもHurts頑張れ。