鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

2021 Week13 @NYJ感想

”タフさとはマッチョな外見のことではない。何度でも同じことを繰り返せることだ”
ーJason Kelceー

意訳です。先週だいたいそんなことを言ってました。
タフなリーダーJason Kelceに導かれてOLが良い仕事をして何とかバイウィークは勝利の後に迎えることができた。

 

結果PHI 33-18 NYJ

実況だったか解説だったかはJasonをTravisと間違えるしずっとHerbigをルーキー扱いするし本当にPHIに興味なさそうだったが勝てたので文句は言うまい。

 

■展開の振り返り
・PHIのキックで試合開始したらいきなり80ydsぐらい返されてその後もさしたる抵抗は出来ずにあっさりTDを奪われる立ち上がり。先方Kだけが癒しだった。(0-6

・返す刀でいきなり宝刀・Goedertを連発。3レシーブ61ydsを稼いでTD。Elliottはさすが。(7-6

・またしてもリターンでだいぶ返されたのち、2manだと思うが、マンツーマンに対してRBへのチェックダウンが結構走られたりとか、コンテインを守れないアホDE(96番)とか、そういう悪さが色々出てあっという間にWilsonのスニークで逆転を許す。だけど先方Kは癒し。(7-12

・そしてまたしてもGoedert。このシリーズは2レシーブ37yds。最後は25ydsレシーブでさっさと逆転。2Qの頭までかかったこのシリーズをもってGoedertの今日のお仕事はほぼ完了。この時点でほぼ100yds獲得。そしてElliottはさすが。(14-6

・なんか嫌な感じはしていたがやっぱりまだ止まらない。今度はMooreとCrowderにチェーンを動かされて最後はTE Griffinにあっさり通されTD。ここまでスクリーンとか確かエンドアラウンドとか、とにかくNYJのOC Mike LaFleur(GBのMattの弟)にやられっぱなし。さすがにNYJもここではKを信用せず2ptを狙う。そして失敗。また助かる。(14-18

・ReagorがKick Offのボールを見送ったらそれが1yd地点ぐらいでバウンド、慌ててリターンするも6yd地点から、という嫌な始まり方をしたこの返しのシリーズだったが、DeVontaがようやく輝き危険地帯を脱出。その後はGainwellとか先方の反則とかでじわじわ前進。最後はGainwellが抜け出して18ydsを走り切りTD。そしてElliottは通常運転。TD3本ずつという得点の仕方は同じなのになぜか3点差がつく。(21-18

・この後のシリーズでSweatに待望のサックが飛び出しようやくこの日初の3凡に抑えて試合展開は落ち着く。以降PHIはランプレー中心にリスクを抑えた展開を見せ、Defenseも大したアジャストをしたようには見えなかったがちょっとずつ慣れたのかしっかり止めだす。結局これ以降はPHIが4本のFGを積み上げる一方NYJは無得点で試合終了。(33-18

 

■主なスタッツ
<Offense>
投げる人
#10 Minshew:20/25(80%)242yds 2TD 0INT LG 36yds レーティング133.7 サック2

走る人
#26 Sanders:24回120yds(Avg. 5.0yds)LG 34yds 0TD
#14 Gainwell:12回54yds(Avg. 4.5yds)LG 18yds 1TD
#10 Minshew:4回11yds(Avg. 2.8yds)LG 9yds 0TD
#18 Reagor:1回0yds(Avg. 0yds)LG 0yds 0TD
合計:41回185yds(Avg. 4.5yds)LG 34yds 1TD

捕る人
#88 Goedert6/6 105ydsAvg.17.5yds)LG 36yds 2TD 
#16 Watkins:3/3 60yds(Avg. 20.0yds)LG 28yds 0TD
#14 Gainwell:5/5 33yds(Avg. 6.6yds)LG 16yds 0TD
#26 Sanders:3/3 22yds(Avg. 7.3yds)LG 12yds 0TD
#6 Smith:2/4 15yds(Avg. 7.5yds)LG 15yds 0TD
#18 Reagor:1/1 7yds(Avg. 7.0yds)LG 7yds 0TD


<Defense>
パス:23/38(61%)226yds 2TD 1INT LG 29yds レーティング83.9 サック2
ラン:17回70yds(Avg. 4.1yds)LG 17yds 1TD


<Special Teams3
蹴る人
#4 Elliott(K):FG4/4(100%)LG 46yds・XTP3/3(100%)
#8 Siposs(P):1回38yds(Avg. 38.0yds・NET 38.0yds)LG 38yds Inside20:1

走る人
PR Reagor:1回20yds(Avg. 20.0yds)LG 20yds 0TD
KR Reagor:2回26yds(Avg. 13.0yds)LG 21yds 0TD
     Scott:1回13yds(Avg. 13.0yds)LG 13yds 0TD


<Penalties>
Offense:1回10yds
Defense:2回10yds
ST:なし
合計:3回20yds

 

■良かった人
Sirianni & Hurts
煙幕。直前までHurtsが先発するような雰囲気を濃厚に漂わせていたこともありNYJはHurts先発の想定でほぼMinshew対策をせずに臨んだ様子。そりゃやりやすい。
試合後のGoedertの証言によれば、ゲームプランはほぼHurts先発時と同じもので、そこからZone Readをなくしたものだったとのこと。Minshew以外を気持ちよく動かし、Minshewだけにアジャストを要求したという形か。それがバックアップQBのお仕事でしょうから異議ありません。
結果的に奏功したので文句なし。煙幕を張ることがルールに抵触するかとかは知りません。

Minshew
ショートパスの精度は高い印象だったが、期待を超える活躍。お見事。
なによりボールの落としどころの勘が素晴らしい。悪いスローもあったもののいいところには落とすのでWRが無理なく寄ってこれる。2TD0INTもパーフェクト。
では懸念していたHurtsかMinshewかというQB論争が巻き起こるかと問われれば、それだけはない、というのが結論。
肩が弱すぎる
このフィジカルツールでカレッジからずっと成績を残してきた男だけあってクレバーさは感じた。球速がまるでないのだがその自覚はあるのか、がっぽり空いたウィンドウにしか投げないし無茶投げはない。なのでINTは少ない。落としどころが良いというのもこれまで培ってきた経験だろうと思われる。
ただ、たぶんこれ以上良くはならない
プレッシャーを増やしてプレスカバレッジを敷いた瞬間に打開できなくなりそうなニオイがプンプンがするし、今日も実際にそういう場面は見た。
ピンポイントのレーザーを放れないというのはRed Zoneとかで割と致命傷になると思っていて、それを補う脚力がないのも良くない。今日もTDパス2発は36ydsと25ydsなのでそれなりにスペースがある状況だった。
現時点でショートパスの精度は圧倒的にHurtsより上だが、局面を打開する力はHurtsより格段に落ちる。天井も低い。なのでここで論争は起きない、というのが願望です。聞いてるのか現地。SirianniもGoedertも試合後に口を揃えて”先発QBはHurtsだ”と明言しておりますし。
HurtsにはMinshewの早めにチェックダウンに切り替える能力とかをちょっと見習ってほしいと思ったが、それもやりすぎると退屈なのでほどほどに。
Minshewを貶めるつもりはさらさらない。だって完璧だったし。バックアップとしてなら。
ルーキー契約はあと1年残っているはずなので、来年QB1がどうなろうがQB2はMinshewで確定で良いと思います。だがQB3というタイプではない。だから放出されたのか。やっと腹落ちした。良質なバックアップQBなら6巡という対価は安かった。Rosemanナイス。
比較対象はColt McCoyとかになるだろうか。何年後かにWASとかNYGの先発QBを務めていても驚かない準備だけしておきます。

Goedert
キャリアハイ。言うことなし。後半はランブロックもよく頑張っていた。そういうとこです。素晴らしい。

Jake Elliott
書きそびれていたが11月のNFC月間最優秀選手(ST)に選ばれていた。11月はFG8/8(100%)XTP11/11(100%)合計100%35得点という文字通り完璧な出来だったが、今週もパーフェクトで15得点の荒稼ぎ。はいはいオールプロ。
今季XTPの失敗が未だにないというのが地味に助かっている。まあそれほど接戦になったこともあまりないけれども。
この試合はNYJのKとの対比で有難さが浮き彫りになった。素晴らしかったです。
機会がないのでそれほど長いのを蹴っていないが、今の彼なら66ydsでも入るんじゃないでしょうか。それぐらいの安定感と飛距離。何があってあの地獄の昨シーズンから復活したのかわからないが、この調子でお願いします。

OL陣
今週は不安との闘いにも打ち勝って見事にラン獲得185yds。ほぼ確実にリーグ1位のランOffenseを継続。
試合後にLaneの記者会見で明かされたのだが、OLCであり俺たちのビッグファーザーでもあるJeff Stoutlandが試合前に急遽病院に行ったのだとか。検査のためだということだったようだが詳細は不明。
Stoutlandは2010年マイアミ大(フロリダ)でのコーチ時代に心筋梗塞狭心症だかで心臓のバイパス手術を受けているため、その関係だとしたら本当に恐ろしい。
結局後半ぐらいから試合に戻ったようだが、それまでの間のあの大男たちの心中はいかばかりか。大体実力値から50%ぐらい低下した状態でのパフォーマンスだと思っておきます。
Kelceのケガが非常に気になるところですが、Stoutlandと合わせてバイウィークなのでしっかり休んで治してください。ラスト4試合の生命線なのでお願いしますね。

Marcus Epps
非常によろしい。INTはごっつぁんだったが、何より最初のキックオフカバーでのあわや1発TDを防いだタックル。結果TDになったとしてもあれを止めるか止めないかは全然違う。ような気がする。最近出番も増えていて大変頼もしくなってきている。
来年はMcLeod(メンターとしての契約延長を希望)・ドラ1・Eppsという陣容が一番良いかもしれませんね。

 

■悪かった人
DC GannonとDL陣
やっぱりやりやがった。なんだあのノープレッシャーD#は。カバーを手厚くしてINTを狙っていたのだとは思うが、それにしてもBlitzなしだと相変わらずプレッシャーはかからないし、合計1INTはちょっと寂しい。
そしてカバーを手厚くしたにしてはElijah Mooreにやられすぎではないか。あいつやっぱりめちゃくちゃ良いな。ちょいちょい落球してくれたのは助かったが。
Gannonさんにおかれましては、あまりDLを信用しないように。よろしくお願いしますね。
DLは高給取りの自覚をもってしっかり働くように。

Reagor
KRでの判断ミス。Offenseが好調だったからよかったものの、下手したら命取りになりかねない自陣6yd地点からのOffense。とにかく先方のリターンゲームが非常によかったこともあり出来栄えの差がすごい。そういえばPuntリターンではマフってたな。メンタルなんだろうか。Offenseでもまるで見せ場なかったし。実況がWatkinsと背番号間違えてくれたぐらいが見せ場だったか。やっぱり今週は使わなくてよかった気がするな。

ST
Eppsのおかげで大惨事こそ免れたが試合開始のキックオフでビッグリターンはやめてください心臓に悪い。こっちはまだ眠たいのに。よく見たら10月の終わりにPS契約したS Jared Maydenのところだった。これはカット不可避。もしかしたらWallaceかもしれないが。ちなみにもう1回危なかった2本目はJosiah Scottのところです。かき集めた若手DB陣は大丈夫なのだろうか。。

Herbig
いつスナップ上手くなるのかね?なんかプレシーズンと全く同じホームランを見た気がするが。
あれがKelceに危機感を持たせるための作戦なのだとすると悪くないけど。

 

終わってみるとあっさり勝った印象があるが、前半にちゃんとTDまで持ち込めたのが本当にありがたかった。
そういう意味でも勝利の立役者がMinshewであることは全く否定できない。本当に素晴らしかった。だがそれとQB論争は全然次元が違う話。

とりあえずバイウィークでしっかり回復してケガ人が1人でも多く帰ってくることを祈りたい。
多分次からはHurtsもHowardも帰ってくる。もしかしたらBrooksも。
心配なのはKelceとStoutland。タフな男たちなので大丈夫だとは思うが。

ここから先はWAS・NYG・@WAS・DAL。目指せ全勝。できなくはないと思います。

その前にニーズ整理でもやってしまおうかとは思っております。