徐々に緊張感が高まってまいりました。
いよいよプレーオフです。
現地は雨というか嵐の予報でしたが、一転して試合開始時には風だけ残って雨は降らないという予報になっているとか。
■Transaction
Week18の激闘により何人か離脱が発生。
<IR入り>
TE Tyree Jackson:ACL断裂
T/G Brett Toth:膝
WR JJAW:ドロップ癖
Tothが思ったより重傷だったようでIR入り。今季は結構練習できたし試合出場も叶ったしまあまあいい1年だったのではないでしょうか。来季どうなるかはわかりませんが。
<昇格>
RB Jason Huntley
念願のKick Offリターナー確保(予定)。Week18の試合後に願ったとおりこれにてRBは5人体制に。予想通り落ちたのはあいつだったがIRという想定外の理由。治療は勝手にしたらいいけど完治は無理だろ。
Week18のHuntleyが本物かどうかはまだわからない。実際Gainwellだって1試合ならそれなりに良かったし。が、嬉しいニュースであることに変わりはない。
その他、COVIDリザーブからは全員復帰。
■Injury Report
<PHI>
#PHIvsTB Status Report pic.twitter.com/sjuA8fMctk
— Philadelphia Eagles (@Eagles) 2022年1月14日
"COVIDじゃない病気"で現地水曜以降練習を休んでいたSweatが限定的に復帰。状態はQuestionable。キーマンなんだから頼むよ。
その他、ずっと限定参加だったRG Herbigも同様にQuestionable。ちゃんとせい。Herbigがダメだと控えはSua Opeta。Sua vs Suhなんか名前は似てるけど見たくはない。
<TB>
OUT:
RB Ronald Jones(足首)
WR Cyril Grayson(ハムストリング)
QUESTIONABLE:
WR Justin Watson(四頭筋)
CB Carlton Davis(背中)
CB Sean Murphy-Bunting(ハムストリング)
上のリストにいないのが、現状IRにいる連中。こいつらが続々復帰して健康体まっしぐら。あーあ。
Bruce Ariansによると、LB Lavonte David・RB Leonard Fournette・RB Giovani Bernardの現状IR組はGame Time Decisionになると。
全員いけるならフルメンバーじゃないか。
■マッチアップ
<PHI Offense>
・Week6との一番の違いはOL。当時はLaneが不在の時期だったのでLTにDillardを入れてRTにMailataという並びだった。その後当時先発だったDriscollはIR入りしたが、両OTは本来のメンツに復帰。そしてその後"Run the Ball"というアイデンティティの確立に成功。
LT | LG | C | RG | RT | |
Week1・2 | Mailata | Seumalo | Kelce | Brooks | Lane |
Week3 | Dillard | Seumalo | Kelce | Dickerson | Lane |
Week4 | Dillard | Dickerson | Kelce | Herbig | Driscoll |
Week5・6 | Dillard | Dickerson | Kelce | Driscoll | Mailata |
Week7-12 | Mailata | Dickerson | Kelce | Driscoll | Lane |
Week15 | Mailata | Opeta | Kelce | Herbig | Lane |
Week13・14・16- | Mailata | Dickerson | Kelce | Herbig | Lane |
・先方のランD#だが、これまた非常に強力。中央に鎮座するVita VeaとSuhとWilliam Gholston。悪夢としか思えない。その結果がリーグ4位の1試合平均92.5ydsというランD#。
・しかし実はここのキーマンはDLでもドラ1LBのDevin WhiteでもなくLavonte Davidではなかろうかと睨んでいるところ。だからこいつが復帰するとしたらそれが一番の悲報。今季Lavonteなしの5試合での平均ラン喪失は114ydまで落ち込む(Lavonteありだと83.6yd)ことからも明白。
その他要因もあるのだろうが1人の有無でラン喪失ydが1試合で30yds以上変わるってなかなか。
・Veaも怖いが、こいつが休んだ1試合はむしろしっかりランを抑えているのでこいつではない。というかVea1枚ぐらいなんとかしてくださいOLの皆さん。繰り返しますがキーマンはLavonte。彼もWeek6では不在だったが、そのことにSirianniが気づいたのは既に試合が決してからだった。前半をRBのラン1回で終えて、後半に入ってランがコールされただけでLincは大歓声に包まれた苦い思い出。
・しかし、仮にLavonteがいたとしても今回はランでやっていくしかない。理由は2つぐらいあって、1つは嵐というか風が強いという予報。もう1つは相手のDC。Todd Bowles。こんな名手相手に前と同じことをやってはいけません。
ということで、SandersもHowardもいけるようなのでメインはこいつらになろうが、もはや足首がどうなろうが構わないので久しぶりにHurtsを中心に組んでいっていただいて結構です。
・先方のInsideの堅さを考えると、勝負はOTのギリギリ内側ぐらい、ほぼOutsideになると思われ、そこを衝いていくのであればメインウェポンはSandersとHurts。頼んだ。
・パスを投げなくてよいとは全く言っていない。前回いなかったGoedertもいることですし。ただし、こちらも前述した2つの理由により望み薄。
NYGにやられたようにBowlesならGoedertとDeVontaを重点的に消しにくるに決まっているのです。
・なので今回はQuez Watkinsになんとかしていただきたい。Week18にようやく今季初TDを挙げてノッているであろう男の大仕事に期待が高まる。あの時のように浅いところで取らせて走らせるもよし、Deepアタックに使用するもよし。
・しかしそれだけでは足りないような気がする。だからこういう時にこそSirianniが丹精込めて蒔いた種を回収したい。SlayのWR起用である。
レギュラーシーズンでは記憶にある限り2スナップぐらい登場していたが、いずれもモーションマンとしてD#の目を惹きつけることに終始していた。それをいよいよ解禁しよう。具体的には知らんが、モーションからでも良いしラインアップさせてでも良い。リリースは上手そうだし。D#での大仕事があるため彼を使うにしてもスペシャルプレー的な使い方になるのだろうが、そろそろやってもいいでしょう。期待しております。なんならハイスクールみたいに両面で使ってもいいけどな。
.@bigplay24slay picked a good week to get some offensive work in against @DeVontaSmith_6#FlyEaglesFly pic.twitter.com/XLfFar5Nfq
— Philadelphia Eagles (@Eagles) 2021年11月15日
DeVontaが記者会見で”Slayを完封できる”と挑発したことにおじさんが乗っかって勝負した映像が上。しかしこれ何回も見てられる。ルーキーとオールプロのベテランがイチャイチャしてるとか本当にいい雰囲気。
<PHI Defense>
・問題はこちら側。どこまで行ってもGannon次第。Week6はまだまだGannonが消極性しか見せていなかったころであり、先発LBはEric Wilsonだった。
・DENのHC候補にも挙がっているとか。出世のためにもしっかり結果を残していただきたいところ。
・映像を見れば見るほどBradyに隙なし。引退はまだか。そもそもずっとAFCにいたはずなのになんでWCからこんな目に遭わないといけないんだ去年は気付かなかったがいい加減にせい。
・完封という素晴らしいサンプルを残したNOの試合を拝見するに、4menプレッシャー+タイトカバレッジという基本コンセプトでいくしかなさそう。Zone Coverageなんか敷いた日にはどんな目に遭うか…というか既に遭ってた。Week6の焼き直しだけは困る。
・プレッシャーをかけるにしてもあいつのポケットワークは異次元なのでInsideからのプレッシャーをメインにしたい。よくわからないがLaneを差し置いてAll Pro1軍に選ばれたWirfsよりはCappa・Jensen・MarpetのInsideの方が行けそうですし。どっちにしても非常に堅いけど。ただ、被サック数リーグ1位という実績の大部分はQBが担っていると思うのでここで何とかできないと何ともならない。
・Sweatが全力に戻るなら4menでいけば良さそうだが、それでプレッシャーが掛からない場合は5DL+T.J.+5DBの隊形でやっていってほしい。5DLは3DTとしてCox・Hargrave・Miltonの並びでG・C・Gにマッチアップさせれば誰か行けるでしょう。あるいは通常の4DL+AveryにしてAveryをスタンツ祭りでInsideから行かせても良いが。どちらにしてもBradyにステップアップする時間だけは与えてはならない。
・とにかくプレッシャーとタイトカバレッジ。頼んだ。
・いずれにしてもSweatはフルパワーに戻ってくれないと困る。
・先方のWR陣に傷み方は周知のとおり。開幕前と比べると、Chris GodwinのIR行きとABの消滅により上2枚が不在。Cyril Graysonとかいう新星が出てきたようだがそいつも今週はOUTとのこと。チャンス。
・と言いたいところだが、Week6にはいなかったGronkの復帰でほぼ帳消し。さらにMike Evansは結構スロットにもつく。Evansを1試合消してほしいSlayだが、彼は今季スロットとマッチアップした経験がほぼ皆無。たぶんゼロ。ここをどうするのかがよくわからない。順当に行くとMaddoxだが、Slayを当てることもあるのかどうか。
・個人的にはSlayは外に置いておいてMaddox+3DBのうちの誰かでケアしてほしいと思っている。そうなるとGronkにはHarrisをつけるしかないのか?TJなのか?それは怖すぎやしないかい?やっぱりNakobe Dean(UGA)とかDevin Lloyd(Utah)とかのスーパーアスリート系LBが欲しくなるのはこういう時。TBのDevin Whiteにも通じるランストップへの不安が個人的性向とは合わないが、やっぱりこういう選手がいたら助かるのは事実。
話が逸れた。難しいのでこのあたりはGannonに任せます。
・一番やられてはいけないWRが昨季のプレーオフでもいい仕事をしていたScotty Millerです。今季はレシーブ5回と鳴りを潜めているようだが、こいつが指名された2019ドラフトの6巡208位は、何にもならなかったDeSeanトレードの対価としてPHIが渡したもの。しかもあろうことかプロ入り以降2年間の成績はDeSeanを圧倒する始末。昨オフに歯ぎしりしたのを覚えている。逆恨みもいいところだがこいつにだけは活躍させてはならない。
・RBへのチェックダウンも頻繁だし効果的なのでやたらストレスが溜まるこの部分への解もGannonさんよろしく。
・楽観材料は、またしても天候。雨なら、だが、今季意外なことにTBは雨天での試合を1回しか経験していないとのこと。それが僅差で勝ったWeek4の@NE。この試合のBradyはシーズン最低の51.2%というパス成功率でレーティングも下から2番目の70.8だったとか。
さてここで問題です。これは天候によるものでしょうか。それともBradyを知悉したBelichickによるものでしょうか。強く後者な気がしますが、縋るところはこれぐらいしかない。
Tom Brady had his lowest completion % (51.2) & second-lowest passer rating (70.8) in the only rain game #Buccaneers played this season Week 4 at #Patriots. Rain, wind expected Sunday for #Bucs vs #Eagles. WR Mike Evans just said how much tougher it to catch balls in the rain.
— Rob Maaddi (@RobMaaddi) 2022年1月12日
■見たいもの
・実はこの試合には勝敗以上に重要な意味がある。それが、Chris Godwinの勧誘活動である。PHIがあるペンシルベニアのお隣、デラウェアで育ち、ペンステートに進学したにも関わらずTBファンとして育ったこのナイスガイをFAで手に入れるためには、何としてもこの試合でこのチームの将来性を見せつけねばならない。2017ドラフトで、あろうことか何の役にも立たなかったSydney JonesとRasul Douglas指名のためにこの男をスルーするという失態を犯したPHIだが、彼は”自分を指名しなかったチームに腹を立てることはない”と言っているので地元の強みを活かしてなんとか。
・試合展開としては、そろそろスロースタートはやめてね。この試合で重要なのはあのおじさんに不快感をずっと与え続けることです。そんなことができるのかはわからないが。だからしっかりリードを奪うところから話は始まると思っております。
開幕前はこの舞台まで辿り着けるチームとはとても思っていなかった。皮算用的には勝ち越せてもどうせどこかで取りこぼして結果的に7-10ぐらいで終わるんだろうと思っていた。
だけどHurtsを筆頭とする若手選手たちや、Sirianniを筆頭とするコーチ陣の成長とともにここまで連れてきてもらった。なんとも予想外で楽しいシーズンでしたね。
だけどまだ終わってほしくはない。冷静に紐解くと”負け”という結果しか出ないところだが、このチームなら何かやってくれるのではないかという期待はある。
今は、とにかくこの素晴らしいチームを全世界の皆さまに見てほしい、と心の底から叫びたくなるほど強く思う。
GO BIRDS!!