鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

2021のお仕事振り返り(ST篇)

業務繫忙とSTへの苛立ちでついつい更新を怠ってしまった。
気が付けばFA開場間近。早速いろいろあったようだが、やはりRussのトレードがホットトピック。
SEA:QB Lock・TE Fant・DT Shelby Harris・1巡×2・2巡×2・4巡⇔QB Russell Wilson・5巡:DEN
という内容のようだが、FantとHarrisを出して1巡と2巡を喪ってなおRuss1人の加入で一気にコンテンダーを名乗れるDENの戦力充実ぶりがなんとも羨ましい。
この点がPHIと違うところ。
Hurts>Lockの部分をどれだけ評価してもらえるか次第だが、GoedertとHargrave(もしくはSweat)差し上げてしまったらRussを獲ったとて焼け野原でしかないチームにこの条件はどだい無理というもの。
コンバイン期間中にRussはPHIのオファーを蹴ったという話だが、こんな充実してるところに行ける可能性があったのならそりゃ蹴る。よくわかる。

大人しくドラフトからチームを作っていきましょう。

というわけで、2週間も放置したことでもはや腐敗も通り越して石になってしまった感がある2021振り返りの最終ST篇を。興味がないのは存じ上げておりますが、儀式のようなものです。お付き合いください。

 

■2021開幕前
Stay
K Jake Elliott(17/CIN PS)
LS Rick Lovato(16/Street FA)

OUT:P Cameron Johnston(17/UDFA)

IN:P Arryn Siposs(21/Street FA)

長らくチームイチの強面で売ったCameron Johnstonがキャップ都合で放流。最近流行りのオーストラリア出身NFL選手の一員であるArryn Sipossをストリートで獲得。なおMailataとの違いはSipossがAuburnという名門でプレーしているところ。しかしまあはっきり申し上げてプロの実績が皆無なのでどんな選手かはわからないままだった。
実績皆無の割にSTCも変わった状況でほかの競争相手を誰ひとり連れてこなかったので期待は高そうだったが。

2020に成績を落としたのがElliott。高給取りの割に元から苦手な中距離に加えて短距離のFGも大いに外したという計算できなさであのシーズンのフラストレーションの結構な部分を占めた。気がする。
こいつの存在というか下手さがPedersonのゲームプランを硬直させたと本気で信じたときもあった。気がする。

そんな彼らへの期待は以下の通りだったようです。

K(1):
#4 Jake Elliott(Memphis) 5-9 167lbs 26歳 5年目(2.1M・2/5)
2017のドラ5でCIN入り。その後PSに入れたところをPHIが強奪し正Kに。 2017の活躍はもう振り返らない。問題は高額な割に安定感がないところ。といって長距離砲というわけでもない。 2020はXTPの93.6%・FGの73.7%ともにキャリア最低。20-29の長さを1/3という驚異の成功率の低さにとどめたことが、去年のゴール前Offenseが強引に4thまでチャレンジして散るという悪影響に陥った主要因。 プレシーズンでは短いところもしっかり決めてくれていたが、今年は40ydsまでの確実性を高めていただきたいところです。 最初のアルバイトはテニスインストラクター。

P(1):
#8 Arryn Siposs(Auburn)6-2 212lbs 28歳 1年目(0.7M・1/3)
2020にUDFAでDET入り。その後この1月にPHIのPS契約。 名前のArrynは"Aaron"という発音で良いらしいです。 オーストラリアはメルボルン生まれ。オーストラリアンフットボールで活躍後、2018・2019にAuburn入りしてPを務める。 プレシーズンでは初戦にいい飛距離を見せていたが、2戦目以降は普通。たまたま見たHOUのプレシーズンでJohnstonがスーパーパフォーマンスを見せていたのでちょっと嫉妬した。 全く実績がない割にキャンプを通じて一切競争に晒されていないというのが何を意味するのか。不安と期待は半々ぐらい。 オーストラリア出身の彼に言わせると"アメリカのコーヒーは不味い"とのことで、ビジネスをやるとしたらオーストラリアンスタイルのカフェをやりたいとのこと。 カラオケではジャスティンビーバーを歌います。

LS(1):
#45 Rick Lovato(Old Dominion)6-2 249lbs 29歳 5年目(1.3M・2/4)
2015のUDFAでCHI入り。その後GBとかいろいろ放浪して2016の12月にPHIと契約。よくわからないが公式HPの表記は5年目とのこと。エースQBと同等のキャップヒットになる高額ロングスナッパー。2019にはプロボウル選出。Fulgham亡きいま唯一のOld Dominion卒。 趣味はギター。好きな映画はワイルドスピードです。

2021最終53名紹介 - 鷲の巣

 

 

■2021成績
K Jake Elliott *プロボウル
17試合出場
エクストラポイント:44/44100.0%
FG:30/33(90.9%)LG 58yds
<FG内訳>
0-19:記録なし
20-29:7/7100%
30-39:10/10100%
40-49:10/13(84.8%)
50+:3/3100%

P Arryn Siposs
17試合出場 55回 LNG:68yds グロスAvg:43.9yds ネットAvg:38.8yds Inside20:17回

LS Rick Lovato
17試合出場

<Kick off Return>
Jalen Reagor:12回255yds(Avg. 21.3yds)LNG 44yds 0TD
Quez Watkins:8回138yds(Avg. 17.3yds)LNG 24yds 0TD
Kenneth Gainwell:8回137yds(Avg. 17.1yds)LNG 31yds 0TD
Jason Huntley:3回84yds(Avg. 28.0yds)LNG 35yds 0TD
Boston Scott:1回13yds(Avg. 13.0yds)LNG 13yds 0TD 他

<Punt Return>
Jalen Reagor:31回227yds(Avg. 7.3yds)LNG 39yds 0TD
Greg Ward:2回12yds(Avg. 6.0yds)LNG 12yds 0TD

まさかまさかのElliottの復活。STCが変わった恩恵なのか自分で立ち直ったのかは不明だがXP100%はキャリア初。FG90.9%もキャリア最高。補欠だった気がするがプロボウル選出は当然。飛距離はもとより問題がないが、敢えて言うなら40-49ydsのレンジが比較的苦手なことは変わらず。完璧を目指すならここの改善よろしく。

Sipossは戦犯。最終盤Week17のDAL戦の3回29ydsという結果には全く弁解の余地なし。消化試合だったとはいえこいつのシャンクのせいでTyree JacksonのACLと将来は失われた。顔を見るのも腹立たしい。よく見たらちょっとロモに顔が似てる。クビで。即クビで結構。
とはいえ冷静になってスタッツを振り返ると、Avgの43.9ydsはリーグの有資格Pで下から4位とかだがInside10の比率がリーグ1位の22%らしい。Touch Back比率もそれなりに良い(=低い)5%という数字。この2つの数字の引き算で算出する”Precision Punt Percentage(=PPP)”という指標があるそうだが、実はこれがリーグ4位とかそんなもの。
このスタッツを鵜吞みにするなら、つまり、飛距離はリーグ下位5選に入るが、コントロールはリーグ上位5選に入るということになる。なんという極端な成績。さてこの結果を見てあなたはどう思いますか。そして我らがRosemanはどういう決断を下すのか。個人的には、45歳のレジェンドパンターがこの成績なら残しても良い気がするが、29歳でこれはない。というか、そもそももう29歳だったのか。

Lovatoは何の罪もないのにキャップ絡みで一回クビになってたな。かわいそうに。全試合出場ご苦労。

一番ダメだったのがリターンゲーム。上に書いた個人スタッツだけではわからないが、チームでのKick Off ReturnのAvg.18.5ydsはリーグ29位プレーオフであれだけ笑われて即STCがカットになったGBのひとつ上というだけの成績である。Punt ReturnはAvg.7.2ydsで同26位である。いずれも、去年最悪のSTCだと思ってクビにしたDave Fipp率いるDETがリーグ10位以内なのだからSTCのMichael Clayには猛省と速やかな改善を要求する。

 

■2022への願望とか
<2022契約関係整理>
K Jake Elliott:2024まで。キャップヒット5.1M
P Arryn Siposs:2023まで。0.9M
LS Rick Lovato:最終年。1.1M

ありがたいことにElliottが復活してくれたおかげでKは問題なし。クラッチな男でもあるしこの調子でよしなに。
懸案はSiposs。上のスタッツをどう読み解くかはフロントに任せるが、これを無視できるのかどうか。

無視すんなよ。Araizaに限らないがTop Punterの誰かを下位指名することは視野に入れておいていただきたく。

まあ一番欲しいのはリターンスペシャリストですけどね。
Christian Watson(North Dakota State)は相当に良いリターナーなようだがこいつを指名すると2巡以内どころか1巡もあり得るのでどこかのReagorのように簡単にリターンを任せるわけにはいかない。ちょっと格は落ちるがCalvin Austin(Memphis)も同様。
じゃあVelus Jones(Tennessee)になるかというとこやつは25歳だしなあ。
というわけでいつものように前置きが長くなりましたが、第一希望はMarcus Jones(Houston)です。PuntもKick offもどっちもリターンできるそうだな。もしかするとDay2なんていう話もあるようだがもうすぐ24歳になる5'8"(約173cm)のCBにそれはなかろう。3日目あるいはUDFAでよろしくRoseman。