前々から噂はあったが、日本時間13日早朝よりCoxトレードの噂が急浮上。
こういうものには早く対処しておかないとどうせ現実になる。
噂の内容は以下のようなもの。
With all these big names being dealt, who could be the next? Last year, #Eagles Pro Bowl DT Fletcher Cox was nearly dealt at the trade deadline, and teams around the league have continued to call on him. Considering the D-line movement around the league, it’s something to watch.
— Ian Rapoport (@RapSheet) 2022年3月11日
#Eagles receiving lots of interest for 6x Pro Bowl DT Fletcher Cox. League sources say #Bills, #Steelers and #Chargers all interested (#Cardinals aren’t due to lack of money).
— Jordan Schultz (@Schultz_Report) 2022年3月12日
Trading Cox would mean a $40M dead cap charge for Philly, so the return would have to be substantial.
BUF・PIT・LACなどがCoxに興味を示していると。
彼を差し上げる分にはもう抵抗しない。2021の衰えは顕著だったし。
しかし、衰えたとはいえ、あんまりランストップが上手くないHargraveだけが計算できる先発として残るとなるとだいぶデカめの穴があく。そしてその穴はそう簡単にドラフトで埋められるものでもない。
DCのGannonはDBの運用には長けてもDLについては入門編みたいな運用しかできないし。
参ったな。いなくなる未来を考えるとお先真っ暗だよ。”衰えてる”とは何度も言っているが”要らない”と言った記憶はないんだがね。いや、あったかも。
とはいえその未来も考えねばならない。そんな義理はないはずなのだが。
そしてすみません。これまで”デッドマネーがデカいからこのタイミングでのトレードは無理”と勝手に思っていましたが、実は認識が誤っていたようです。
しかし先に申し上げておきますが、興味がなければ非常に退屈な内容に仕上がってしまいました。
■契約状況と去就別負担額
彼のトレードとなると問題になるのは常にここ。
今回も調べてみて投げだしそうになった。どうやら昨年9月に行った契約再構築がキャップの専門家から見ても異常なほどの複雑さだった様子。
素人からするとまず契約期間がいつまでなのかもわからない。
OverTheCapもspotracも同じ内容なのでご参照いただければ良いが、記載しきれていない部分が多いようでよくわからない。
現状を簡単に整理すると以下になります。たぶんこうです。たぶん。
契約期間:2022まで(最終年)
①ベースサラリー:1.1M(保証額なし)
②ロスターボーナス:1.0M
③契約金の比例配分:6.7M(2023以降の残高:6.5M)
④契約再構築ボーナス:3.0M(2023以降の残高:8.9M)
⑤オプションボーナス:3.2M(2023以降の残高:12.7M)
PHIにいる限り、2022は
キャップヒット:①+②+③+④+⑤=14.9M
となる。
注意しておかないといけないのは、⑤のオプションボーナス。これは、8月1日に有効になるらしい、と噂される性質のものだそうです。
ここからは場合分けします。以下、端数の四捨五入には目をつぶってください。
Ⅰ.速やかにトレード
まるでこれがいきなり起きそうだという風向き。
その場合、こうなります。
PHIのデッドマネー:残高込みの③+残高込みの④=6.7M+6.5M+3.0M+8.9M=25.0M
トレード先の負担:①+②+残高込みの⑤=1.1M+1.0M+3.2M+12.7M=18.0M
もうこの時点で両サイトの記載と異なってしまう。
現状両サイトでCoxをトレードするシミュレーションをすると
PHI:デッドマネー40.9M
トレード先の負担:2.1M
というふざけた内容になりますが、これは嘘です。
どうやら⑤のオプションボーナスが表現しきれていないことによるもののよう。
この25.0M・18.0Mという数字はOverTheCapの人の発信内容と一致するので間違いないと思われます。
On Fletcher Cox trade rumors. If the #Eagles were to trade him the dead money cost would be $25 million. Team trading for him would have to account for $18.04 million in salary but could opt to make that a much smaller cap charge, about $5.3M.
— Jason_OTC (@Jason_OTC) 2022年3月11日
ここがよくわからないのですが、”18.04M→5.3Mにトレード先はキャップヒットを減らせる”とあるので、恐らく⑤のオプションボーナスの残高12.7M(3.2M×4年分)はトレード先で翌年計上することも可能になる様子です。
ちなみに、シミュレーションで上手く表現できないことへの言い訳は以下。OverTheCapさんはspotracさんを下に見ているようです。
Its a complex contract that runs beyond the way we do the calculator. The other site more often than not just copies what we have so its not really a cross check in most cases
— Jason_OTC (@Jason_OTC) 2022年3月12日
Ⅱ.6月1日以降にトレード
Ⅰのパターンと比較すると、PHIのデッドマネーが、
2022:③+④=6.7M+3.0M=9.7M
2023:③の残高+④の残高=6.5M+8.9M=15.4M
上述の25.0Mが2年に分割されるだけでトレード先の負担18.0Mに変化はありません。
Ⅲ.カット
トレード先未定でカットすると全額PHIに負担が乗るようなので、オプションボーナスも放棄できず、
残高込みの③+残高込みの④+残高込みの⑤=40.9MをPHI負担。(6/1以降のカットならこのうち残高の28.1Mが2023に計上)
Ⅳ.2022はPHIでプレー
2022のキャップヒットは上述の14.9M。
2023のデッドマネーが11.2M
2024のデッドマネーが16.9M
ということになるのだそう。
さて、上記どのパターンが良いのでしょうか。
PHIの負担額だけを考えると
Ⅰ=Ⅱ=25.0M
Ⅲ=Ⅳ=40.9M
となります。なんということでしょう今オフのトレードが最もお財布に優しいということになるではないですかこれは完全に盲点でした。
PHIとしては、トレードに出すとオプションボーナスの肩代わりをさせられて財布に優しく、トレード先からすると5.3Mはお買い得、2023以降多少出費は嵩むがキャップ拡大を見据えればオプションボーナスの来年計上分も致命傷には至らない、特にオールインならこれぐらい余裕よ、となってくれるかどうか。
トレード時期の差による優劣もなさそうなので、速やかな実行もあるかもしれません。
■移籍先検討
さて出ていくことが決まった今、プロボウル6回選出の功労者にふさわしい行き先を選ばねばなるまい。
上に出ていた候補は、BUF・PIT・LAC。その他の噂ではBALとか。
どうやらFletch本人はLACに行きたい様子。
There might be something to these Fletcher Cox rumors after all. pic.twitter.com/MloBDRRbO3
— ⚡️Gussy Goblin (@GoblinGussy) 2022年3月12日
Cox本人の衰えも否めなくなった現状、個人的には速やかにSBを目指してほしいところであり時間がかかりそうなPITは避けてあげたいところ。対価が弾むならそれでもいいけど。
BUFかLACか、となったときにコーチ陣を見てもどちらのチームもFletchとの関係性はあまり見えなかったが、チーム事情的にオールインっぽい匂いを感じるのはBUF。見てみたいのはMack・BosaとCoxが並ぶこと。
結局対価次第でしょうしわかりません。各々の事情も存じ上げませんが、個人的予想はBUF。
■止血方法
全然思いつかぬ。
ドラフトでなんとか止血したいけどさてどうでしょうな。
2023ドラフトではBaylorのIka君が欲しかったが2022となるとあんまりいないな。
ここは対価にもよるので現実が襲ってきてから考えることにしましょう。