鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

2022 Week3 @WAS感想

思っていたのと全然違う形で試合は展開し、思っていたのとは違う結末を迎えたが、違和感がますます強くなっていく。

結果PHI 24-8 WAS

 

Hurtsの成長は続くし、DLがあんな爆発するなんか思ってもなかった。
同地区相手に何事も起こさせず試合をコントロールし続けたということだけ見ると非常に良かったのですが、沈黙の後半のイメージが悪いため何とも腑に落ちない9月の終わりとなりました。

 

展開振り返り

WAS Offenseで開幕。
いきなり警戒すべきSamuelのエンドアラウンドにSweatCJGJTJと責任者たちが不甲斐ないプレーを見せて15ydsのゲイン。お先真っ暗。
と思った次の瞬間、中央からDavisがパスでプレッシャーをかけてPBU。さらにSweatがLTのLenoを押しのけてWentzに迫り、ステップアップしたところにCox
理想的なサックでパントに追い込む。

 

PHI Offenseの開幕シリーズの武器はSandersのラン。そしてノーハドル。
WatkinsがDPIが貰ったりして少し進むが、最後はSeumaloがプロテクションでピックアップ対象を間違えてDaron Payneのフリーラッシュを浴びた結果、Hurtsがポケットから追い出されてパス失敗でパントに。
このシリーズはノーハドルを多用していたがあまり機能していなかった印象。

 

続くWASシリーズはCoxHargraveの連続サック。敵陣奥深くからのパントではDeVontaがキャリア初のリターナーに入って12ydのリターン。Coveyとは期待感が違う。
が、先方のタイトカバレッジDeVontaAJへのパスが2本とも通らず3凡。
急にカバレッジがキツくなった。

 

続くD#はMIN戦の2つ目のINT直前から足を気にしていたSlayがOUTしたところを埋めたMcPhearsonが狙われるもBrandon GrahamReddickの共同サックで事なきを得る。

 

退屈な1Q終盤からのPHIシリーズ。相変わらずSandersのランは出たり出なかったり。
ここでDeVontaへの美しいボムが決まり(正確には片足が入ってなかったけどRiveraのチャレンジが間に合わず)45ydのゲイン。
が、ここから続かず、というかまたしてもCov.0に対してホットルートがなかったことでFGに。これは誰が悪いのか。(3-0

そして怒涛の2Qへ。
FG後の返しのWASシリーズでBGがまたしてもサック。ファンブルフォースのおまけつき。これをHargraveが押さえて敵陣24ydからのOffense。
ここはGoedertへのスクリーンプレーにKelceSeumaloの美しいリードブロックがついて23ydのTDに。(10-0

 

続くWASシリーズは意地になってSamuelを使おうとするが、WhiteEppsのナイスカバーもありストップ。
返しでAJがセパレートもクソもないコンテストキャッチを披露して敵陣へ。
DeVontaとPascalへのパスで敵陣深くまで侵入するが、敵陣8ydからの4th&1でSteichenが選んだのはPascalへのエンドアラウンド
バカなのかよ。どれだけD#が張っててもそこはスニーク。あれだけKelceがポッドキャストで口酸っぱく言っていたのに。
結果は失敗。攻守交替。

 

だがここをReddickがサック。ファンブルはさせたがWentzが自ら押さえてパントに。
返しではメッシュコンセプトのパッケージからPascalがいぶし銀のピックフェイクのプレーを見せてDeVontaのRACをアシスト。これが31ydのゲインになり敵陣深くへ。
またしてもGoal前でもたつくが、最後はAJへのスラントか5ydインかよくわからないプレーが決まってTD。(17-0

 

前半残り3分だしさすがにもうこれで終わるか。と思ったWASのシリーズを3凡に追い込んだ結果、残り1:57でPHIボールに。自陣12ydから。
このシリーズが、相変わらずPayneのプレッシャーに晒されながらもAJとDeVontaにミドルのパスを通して敵陣までつながる。
PHIはタイムアウトを2つ使って敵陣49yd。どうしようTDが欲しいのに間に合わないと思った矢先、DeVontaのハイライトキャッチとなる40ydのパス成功で敵陣1ydへ。
だーけどまたしてもここからもたつく。
Pascalへのパスが失敗した後、2nd DownのプレーはKCばりのショベルパス。なぜかターゲットはTE Stoll。いやあ。
そんなことよりMahomesと比べてHurtsの不器用なこと。
思わず笑ってしまった。3yd先のTEに豪速球投げても捕れるわけなかろう。
そして3rd Downで謎のラン(Zone Read)を選択してHurtsが捕まる。
タイムアウトも残っておらず、残り18秒から時計は流れ続ける4th Down。
FG間に合うか?最悪の前半の終わり方になるか?
と思っていたところで我らがQB1は即座にプレーする意思を表明。
選んだのはこの日のゲームプランに入っていなかったというパス。
それが全くセパレートしていないのにDeVontaの懐に見事に収まりTD。時間は0秒。これにて前半終了。一転して最高の終わり方。(24-0

 

はい。この日は以上です。
たぶん後半もやったはずです。
PHI Offenseは6シリーズやって最後のシリーズこそAJへの素晴らしいパスが決まってニーダウン出来ましたが、それ以前の5シリーズは4Punt 1Safetyです。マイナス2点です。
ゴミですね。
このあたりが妙に後味が悪い印象に終わった原因ではなかろうかと思っているところ。まあそれだけです。

 

D#はさらに3サック追加してました。
素晴らしいですね。

 

主なスタッツ

ゴミのような後半があったため補足しておくと、前半終了時点のHurts
27投18回成功(成功率67%)279yds 3TD 0INTでレーティング137.7です。
すごくよろしい。

 

謝罪

DLの皆さん、本当にすみませんでした。
2021シーズン以来見るべきところがほとんどなかったのでクソユニットなんだと思っていました。特にDT。
それがTJの分も含めて9サックは本当にお見事です。

 

一番楽しかったのはJordan Davis
プレシーズン以来、バ…バ…?と禁断のワードを吐きたくなる場面を何度か晒していらっしゃったので本当に不安だったのですが、先週から割と良かったっぽくて、迎えたWeek3。
とうとうこの巨漢は"引く"ということを覚えました。
それがこちらです。

これもそう。

こんなパワフルな大男が緩急というものを覚えたらどうなるのでしょうか。
この日の先方のIOLは急造だったとはいえ映像から力感が全く伝わってこないのが怖い。
この調子でお願いします。

 

あとはBrandon GrahamHaason ReddickJosh SweatのEDGE3名。
Reddickが思ったよりスピード感なくてまだ心配しているのは事実ですが、3名合計5.5サックは素晴らしい。

特にBGNFCの週間最優秀D#選手にも選ばれる2.5サック+1FFの活躍。
地味だが、EDGEでランストップもしっかりできるこの男がいることでこの日のD#はだいぶ締まっていたように思います。
というわけで明らかになったのが、Barnettの離脱が最大の補強だった、という当たり前の事実。

Sweatはいつも通り最高です。

 

良かった人たち

Jalen Hurts
本当に上手くなっている。
短いパスでは両足がずっと地面についた状態で動けているので本当に安定感が増した。
敢えて挙げると、後半のAJのTD未遂のロングポストの落としどころとか、まだたまにある安易なスクランブルとか、言い出せばキリがないがまさかこんなに良くなるとは。
まぐれが3つ続いたとはとても思えない。
チーム全体を引き締めてさらに研鑽を積んでください。
期待してます。

 

DeVonta Smith
絶対にあのサイドライン際のパスは両足残せてなかったけど、8キャッチ169yds1TDは立派。
この試合ではパントリターナーとしてもデビュー。
BAMA時代に結果を残しているだけあって期待は高かったが、まあまあの結果に。
STCのClayは、あくまでもピンポイント起用だと明言している。結構結構。
いずれD-JAXのような活躍を見せてくれたらそれでよろしい。

 

AJ Brown
さすがのキャッチ力とRAC
全くセパレートしてないのに綺麗にレシーブ決めたり、捕るだけで満足だったのにそこから10yd近く稼いだり。
この試合で頻繁にあった、DeVontaと同じサイドにセットするやつ。
あれいいですね。
TDキャッチもきっちり1st Downをとった最終プレーもそうだった。

 

Dallas Goedert
ちょっとケガっぽくて途中抜けていたのは心配ですが、いなくなったことで偉大さが分かった。
最初のTDとなったスクリーンプレーのRACもお見事。
あとはSafetyになったプレーもそうだったが、リーグトップのDEをきっちりブロックできるようになればKittleになれる。
だいぶハードルは高いですが。

 

Zach Pascal
開幕から、ちょうど1st Downが欲しい時に良いところにいるのがこの人。
この試合は、未熟なDeVontaならパスインターフェアを取られたであろう場面でDBに当たるフェイクをみせるというおしゃれなプレーを披露。
これが結果してDeVontaのロングゲインとその後のAJのTDに繋がった。
画面上のスロットが彼です。

 

 

Jason KelceLane Johnson
いつも通り。

 

Landon Dickerson
この人もいなくなって偉大さを思い知らされた。
さすがにマッチアップがJonathan Allenだったときは相当苦労していたが、それもOpetaになったときの惨状と比較すると全く大したことなかった。
そしてより重要なのがMailataとのコンビネーション
スタンツ系の処理はほぼ完璧だったはず。
同地区にDan QuinnMicah Parsonsがいる限りコンビネーションでなんとかやっていくしかない。
ケガは深刻じゃないとのことだが1日も早い完調をお待ちしております。

 

Jordan Mailata
PFF評価が低いと聞いて注目したが、そんなに悪くなかった。
敢えていうとプロテクションにおける引き出しが少なく単調になってしまうのはやはり気になるが、この日は鉄壁。
1回スタンツからサックを許したプレーはあったが、あれはDickersonが抜けていたときで、代役のOpetaがいるべき場所にいなかったせい。
Dickersonとのコンビではあのスタンツを綺麗にピック出来ていったので問題なし。
問題ないのか?はDickersonの健康状態次第。
少なくとも、先方のDEが型落ちになっていたことはあるが、大外のシングルでやられたプレーはなかったので心配していない。
やっぱりMontez Sweatは上手い。

 

Isaac Seumalo
この試合でプロテクションの指示を出していたのはほとんどSeumaloだったはず。
素晴らしいアジャストもあったようなので、何本かSweat・Payneあたりにやられていたのは不問に付したい。

 

TJ Edwards
安定のタックルリーダーはこの日も当然の10タックルに加えて1サック2TFL2QBヒット。
インサイドのランが出ない、長いパスを投げる時間もない、となったOffenseの当然の選択肢であるヒッチ系のスクリーンプレーのような展開が早いプレーでもしっかり止めていたのは本当にお見事。
賢明なるRosemanが1日も早く契約延長をまとめてくれることを祈ってやまない。

 

James Bradberry
McLaurinSlayがほとんど担当していたこの試合、DotsonとかSamuelにつくシーンが多かったが、さすがの安定感でPBも1つ記録。
本当に来てくれてよかった。

 

Marcus Epps
とにかくクロージングスピードが素晴らしい。
地味ながら4タックルが全部ソロという安定感も素敵です。

 

悪かった人たち

Sua Opeta
選手でいうと一番悪目立ちしちゃったのがDickerson一時離脱の穴を埋めたここ。
まあね。わかる。
いきなりJonathan Allenが相手なのはつらかろう。
これで慣れてくれればいいんですが、Mailataとのコンビネーションも微妙だったので、Dickersonが抜けるとだいぶつらいことになるというのが明らかになった。

 

Miles Sanders
OLのブロックも完璧ではなかったが、たまに完璧にブロックできたときに勝手なレーンに走っていってしっかり倒されるの何とかなりませんかね。
他のRBもイマイチなのであんたしかいないのです。頼むよ。

 

OC Shane Steichen
ゴール前およびショートヤードでのプレー選択の悪さ。(4th&1でのPascalのエンドアラウンドおよび前半終了間際タイムアウトがない残り20秒でのランプレー)
プレッシャーに対してホットルートがない設計上の欠陥もしくはWR陣(たぶんWatkins)への教育の拙さ。
自陣1ydからのプレーでスニークではなく小兵Bostonに持たせてしまう(結果はSafety)センスのなさ。
綻びが出るとしたらこういうところからではないでしょうか。
ノっているときのプレー選択なんてどうでも良い。どうでも良くはないけど。
問題は勝負所あるいはネジを締めなおしたいところでのこれ。
何週続けるのか。
後半無得点は2試合連続です。いい加減にしたまえ。

 

STC Michael Clay
相変わらずリターンゲームがゴミ。
DeVontaが入ったのは良かったが、あれとてパンターが本気で蹴る敵陣深くからのものなのでリターンしごろのもの。それでやっと12yd。
DeVontaが下手なわけないので設計と運用のどっちかあるいは両方が悪い。
それと、先週潰されたFGの左側、この試合もまあまあ危なかった。
WingをTogiaiからCalcaterraに変更したのがアジャストだというのは絶対許さない。
事実危なかったし。
今後ずっと狙われることになろう。もうちょっと知恵絞ってください。

 

 

開幕3連勝という結果は素晴らしい。
が、まだ9月が終わっただけ。
直近の開幕3-0は2016。
このあとの11試合を圧巻の2勝9敗で過ごしたのは記憶に新しい。
状況は違うが、現時点の3-0に何の意味もないということだけはわかっている。

 

Sirianniも"このヘビー級の試合は17R続く"という言い方で引き締めにかかっていたが、さてどうなるでしょう。
Wentzの次の相手は、上述した2016の急下降中、就任初年度ながら危うく失職しそうになったPederson。

 

出来ていないところを伸びしろだと捉えると、攻守蹴の全局面でそれはある。ふんだんに。

 

JAXはだいぶ良いチームになっている。
ARZにはMurrayがいる。
そしてDALは全然落ちる気配なくDakが戻ってきそう。
早めのバイウィークまで残り3戦、どうかこの調子でやっていっていただきたいところです。