鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

2022 Week5 @ARI展望

Arizonaの表記揺れ問題について考えていた。
ずっとARZと記載してきた気がするが、NFL公式がARIと表記しているのを今更ながら発見したので、これに倣っていくこととしたい。
では歴史的に苦手な相手とのトラップゲームについての展望です。

天気は晴れ、日中の最高気温は32℃という予報だが、よく考えたら屋内なので関係なしでした。

ケガ人情報

PHI

他チームよりはマシだがそろそろリストが長くなってきた。
先週の試合中からだいぶ痛そうにしていたK Jake ElliottのOUTは想定通り。
激痛。Kが絡まないような試合展開にしてください、ということを祈ってやまない。
代役は最近PS契約したCameron Dicker
あまり空気読めなそうな若いあんちゃんという感じの青年。そういう意味ではメンタル強そう。

 

思いのほか長引いているのがMaddox
控えNCBのJosiah Scottがやや不安なのでここを衝かれたら泣くしかない。

 

この時点でDoubtfulとなっていたMailataは現地土曜朝にOUTにダウングレード。
出なくてよろしい。
来週は無理してでも出てこい。

 

その他、多分Reddickの控えとしてプレータイムを増やしていたPatrick JohnsonがひっそりとOUT。
悲しいが、最終的にQuestionable→無印に変更になったKyron Johnsonの出番が増えると思うと悲しみは相殺。
Kyronの背番号はこのSAMのポジションにおいて馴染み深い#58(元Genard Avery)です。

 

ARI

 

先週の試合後、JJ Wattが心房細動(不整脈の一種)で死にかけたことを打ち明けたのに、あやつは結局出てくる。
というかリストにすらいない。化け物の類。

 

深刻なのは多分OLのところで、KingsburyによるとRodney Hudsonがほぼ出てこないようなのでだいぶ助かる。
穴埋めのために去年NYGにいたかつての1巡C Billy Priceと契約しているようなのでここが出てくるかも。
そうなるとまたRG Will Hernandezとコンビ組むのか。NYGかよ。
Max Garciaは控えLGのようなのでたぶん大勢に影響はない。

 

QuestionableのCB Trayvon MullenとWR Rondale Mooreは"game-time decision"とのことなので蓋を開けてみるまでわからない。(Schefter情報によるとMooreは"出場"とのこと)

 

その他、動きが多いようでいらっしゃる。
OUTのLB Nick VigilがIR入りし、CB Antonio HamiltonがIRから復帰。
WR Andre Baccelliaという存じ上げないPSの選手とロスター契約。
PSからK Matt AmmendolaとS Chris Banjoが昇格。

 

Antonio HamiltonはCB2のハズなのでCBはByron Murphyとのコンビということになりそう。
Marco Wilsonが良かった。

 

Week4をお休みしていたWR AJ Greenは復帰の見込み。

 

マッチアップ

PHI Offense

・先方のDC Vance Josephについては名手という印象があったが、ここまでは苦戦している様子。

 

・Blitz頻度は42%とリーグ2位の狂い方だがそれでいてサック数は4とリーグ最下位。
ただ、プレッシャーレートはどの統計を取るかによるが、30位から11位まで幅広い。
よくわからん。よくわからんが、Mailataがいない今それなりのプレッシャーは覚悟しておく必要がありそう。

 

・とにかくディスガイズが激しくて、フロントのルックは基本嘘だと思った方が良い。
Hurtsよ。
先週は悪天候のせいであまりわからなかったが、今週のテストにはしっかり及第点を出しておくれ。
さもないと来週のDan Quinnが不安で眠れなくなってしまうからね。

 

・Blitzを察知した場合に、プレー開始直前のQBのオーディブル、もしくは開始直後のWRのアドリブ(は言い過ぎ)で、WRがBlitzが届く前にパスが通るような近いルートを走る、いわゆる"ホットルート"という概念が一般的にはあるが、どうやらPHI Offenseが"ホットルートを用意していない"という謎の設計によって構築されていることが徐々に明らかになりつつある。

 

Hurtsの脚がホットルート替わりです、みたいな言い訳は聞きたくないが、そうなのであれば大事なのはOLがしっかりBlitzをピックし続けること。
特に重要なのが、QBがステップアップする真ん中のスペースを確保することだと思っており、ARIのようなD#に対してはIOLがBlitzピックアップを間違えないことがHurtsにとっての生命線になるためIOLの責任は重大。
ですがまあここは大丈夫でしょう。Kelceがいる。
気になるのは、WAS戦でもそうだったが、クラウドノイズがうるさい状況では、Kelceはスナップ前にQBを凝視しているのでOLのオーディブルを担当しているのはRGのSeumaloっぽいということ。
Seumaloでもここを間違えてるのは見たことないしWAS戦も良かったので心配はしていないが。

 

・DLのメンツでいうと、JJ Wattはもちろんだが、DTのZach Allenという選手も非常によろしい。というかたぶんキーマンはこの94番。
DickersonSeumaloが健在なので心配はしていないが、ちゃんと消すように。

 

・まず狙うべきは恐らくTEのところ。
ARI Defenseの対TEカバレッジはリーグブービーだそう。
Isaiah SimmonsZaven Collinsという1巡コンビのLB陣を擁してなんでそんなことになるのかわからない(SimmonsはもはやSっぽい)が、確かにパスカバーはちょっと遅そう。
Goedertを使わない手はない。

 

・Goedertでもう一つ申し上げると、この男今季バカほどスクリーンプレーでゲインを重ねている(4試合で8回104yds(Avg.13.0yds)1TD)が、Blitzが多い相手ゆえ今週もこういうプレーはよく見ることになりそう。
もちろんGoedertが良いのはあるが、なんといってもこの場合のキーブロッカーはKelce。
今週もいっぱい走り回って"リーグ最高のFB"としてブロックを決めまくっていただきたい。

 

・狙われるのは恐らくLT(たぶんDriscollが先発)のところ。
Mailata対JJ Wattだと思うと割と安心できたが、パワー不足のDriscoll対JJ Wattは超怖い。
明らかにミスマッチなのでなんとかここで受ける傷は浅くしておきたい。

 

・先方D#は、基本的に軽めのBoxで構えていることが多いので、止まる限りSandersで良い気もしている。
その場合、Driscollを助けるためにもWattの脚を止めたいのでZone Read等で浮かせることはやっていっていただきたい。

 

・まあいろいろ申し上げましたが、大外らへんのマッチアップは勝てそうなので、困ったらAJで良いよ。
DeVontaもしっかり空いてるのでそっちでも良し。
Hurtsよ頼んだ。

 

PHI Defense

・先方にDeAndre Hopkinsがいない以上、Marquise Brownを絶対に止めねばならぬ。
そしてZach Ertz

 

・BrownとErtzの2人で約45%というターゲット率の偏りを見せるOffense。
Rondale Mooreが先週から復帰しているので、徐々にMooreの比率は増えていきそう。
そしてここにAJ Greenも加わる。

 

・BrownとAJ Greenは大外のカチカチCB陣に任せるとして、問題はRondale MooreとErtzの対処。
先週Maddoxの代役を務めたNCBのJosiah Scottがどうも頼りないので、Mooreにかかりきりになるであろうここに手厚いフォローが必要な情勢。
その対処のためにはCJGJをBoxに上げてMooreなりErtzなりにつかせなさい。
そうするとBoxが軽くなりすぎるのでJordan Davisを使っていきなさい。
非常に簡単な話。
現状30%強のスナップ数にとどまっているDavisだが、それをそろそろ増やしても良かろう。パスラッシュでも成長は見られるし。

 

・そもそも今季のMurrayは早いタイミングのパスが多いらしいのでパスラッシュが届かない可能性は十分ある。
Mooreに延々チェーンを動かされるのはだいぶつらいのでここを最初に潰しておきたい。

 

・とはいえMurrayの脚という不測の事態を避けるために活発なパスラッシュは必要。
先発不在のCと、先発のPughが先週途中離脱してたっぽいLGのところから攻めたい。
ここで押し込めると身長が低いMurrayの視野を限定できるという副産物もありそう。
DT5人全員頑張れ。

 

・先方のランオフェンスはRB James Connerのケガもあってあまり調子良くないようだが、OLも苦しんでいる様子。
CAR戦では去年までWASにいたDT Ioannidisが存分にIOLを壊していた。
Zone Readが多いOffenseに対して必要なのはアレなのである。
ということでBoxを軽くしておいてランを誘ってJordan Davisを多用することで止めましょう。

 

・Zone Readでオプション対象がハンドオフに食いついていないはずなのにMurrayが持って走る場面がちょいちょいあった気がする。あれはなんなのだ。
EDGE関係者はしっかりリードして仕留めていただきたい。

 

・バックフィールドのタレントが豊富なのでWeek4までが不調でも一発のリスクは常にある相手。1本ぐらいは覚悟しておきます。
この3週上手くいったように前線を破壊するところから始めてください。

 

見たいもの

・Offenseで一番楽しみなのは、Hurtsがしっかり複雑なDefenseを読めるかどうか。
読み切れるか、とかではない。
大ケガをせずにドライブを継続できればそれでよろしい。

 

・DefenseのキーマンはJordan Davis。
現実的には出ても40%弱程度にとどまりそうだが、この男の働きはフィールド全体のDefenseのパフォーマンスに影響を及ぼす気がする。頑張れ。
そしてGannonよ、上手く使ってくれ。

 

・STよ。これ以上足を引っ張るでない。
なんとか良いプレーを見せてください特にリターンゲーム。

 

Haason Reddickの記事が出ていた。
ARI最終年(5年目オプションを破棄されたため4年目)を迎えるに当たり、ILBで3年間バスト扱いされていたところ意を決して首脳陣にポジション変更を直訴したそう。
その時の心境については"このままこのポジションにいれば今年でキャリアは終わるか、続けられてもSTしかさせてもらえないかもしれない"という悲壮なものだったという。
もとよりパスラッシャーとしての能力が高く評価されていた男だったが、サイズ不足の懸念から慣れないILBとして指名されていたもの。
結果として慣れ親しんだOLBに帰ったことがその後のキャリアを紡ぎ、3年45Mでの地元帰還という現在にも繋がる。
"ARIに対して期すものは特にない。ILBをやったことで戦術理解も深まったし。"と本人は言うものの、昨年のCAR時代のARI戦では1.5サック1FFの記録を残してしっかり勝利に貢献している。
面には出さないにしても何かはあるのだろう。
週間最優秀D#選手となった直後、乗りに乗っている状況だろう。
存分にやっていただきたい。

 

・今季ホーム未勝利のARIと、State Farm Stadium(名前はなんにせよあの銀色のドーム)未勝利のPHI(2001シーズンを最後に@ARI5連敗中)。
どちらの連敗記録が終わるのか。引き分けだけはやめろ。

 

・@ARIでの勝てなさに加えてKingsburyはそのHCキャリアにおいて対NFC東に6戦して全勝。
秘訣を教えてほしい。

 

・勝てるに越したことはないが、DAL戦を翌週に控えている状態。
ノッて向かうも良し、負けて引き締まって向かうも良し。
ケガだけはするな。

 

・嘘ついた。勝ってくれ。

 

 

GO BIRDS!!