鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

2023プロスペクト調査(DT篇)

年の瀬ということでなにかいつもと違うことを、ということでプロスペクトの調査を始めました。
コンバインもまだなので天井がわかりかねる部分は多々ありますが、この時点ではこういうやつらが欲しいという程度のものです。ご笑納ください。

 

次回へ続く自信も全くありませんが、PHI最大のニーズDT篇からです。

ニーズ概観

CoxHargraveが軒並み酷くてJordan Davisが離脱した頃がDTを欲しかったピークの時期。
それ以降、Linval Josephの加入によって劇的に改善し、なぜかCoxとHargraveまで復活したことによって相対的にニーズは下がったように見える。

 

CoxとHargraveの契約をどうするか、正しくはどちらを残すか、によって欲しいプロスペクトは変わってくるように思うが、今はより若くてパフォーマンスも高いHargrave残し、が本線になるはずだと信じているところ。

 

前提となるPHIの陣容は、
ランストッパーDavis・パスラッシャーHargrave・軽量パスラッシャーMilton・なににもならないTuipulotu
というもので考えておりますので、長期的に欲しくなるのは"万能"を絶対条件として、"やっぱりパスラッシュの上手な人"、という存在でしょうか。
わがままな願いですが、要はCoxの後継者です。


しかしプロボウル投票においてファン投票で1位になりながら結果選外となったHargraveはやはり他チームコーチ陣とか選手からの票が少なかったということか。
だとしたらこっちも変えたくなる。
ですがまあ一気に両方というのは無理な話。

 

ここ5年間でドラフトにかかったDTが年平均20名強という水準なので、一応それぐらいみました。
ただ、FCSなんかは全くカバーできていないのでその点はご了承ください。

 

例によって勝手にTierに分けております。
今回は以下の通りです。

Tier0:Top5
Tier1:1巡で欲しい人たち
Tier2:2巡で欲しい人たち
Tier3:3巡で欲しい人たち
Tier4:4巡~5巡で欲しい人たち
Tier5:それ以下で欲しい人たち

 

 

Tier0(1名)

DT1 Jalen CarterGeorgia)6'3"(191cm)310lbs(141kg)

言わずと知れた2023ドラフトトップDT。
なんでもできます。
どうしても欲しかったです。
真偽不明の“character issues”があるという噂が出回っておりましたが、個人的には心配ないと踏んでいるところ。
だって子供たち相手にフットボールキャンプを開催してこれだけの笑顔が出せるなんてすごいいい奴に違いないのです。

 

プレーの動画は以下です。88番が彼です。

はい欲しかった。
もう手は届かなそう。スリップ上等です。

 

 

Tier1(1名)

DT2 Bryan Bresee(Clemson)6'5''(196cm)300lbs(136kg)

こちらがDTプロスペクト2強の一角。
サイズ・パワー・テクニックが高レベルで融合している化け物。
スピードも足りないというわけではなく、サイズ的に目立たないだけで充分にありそう。
スタッツが少々物足りないが、周囲のDLとLBに食われているだけだと思おう。
コンバイン次第では完全にCox。

 

今季開幕前後に脳腫瘍で妹さんを亡くされたそうで、そのつらい時期に寄り添ってくれたチームとHC Dabo Swinneyへの忠誠心がかなり高い様子。
そのためか、このドラフトに打って出るかどうかの判断を保留しており、なんなら1年残る可能性が十分にあるのが困りどころ。

 

Carterよりサイズがある分天井が高い可能性もあるはずで、現実的にNO指名権での指名最右翼。

 

動画の11番が彼です。

 

 

Tier2(2名)

DT3 Tyler Davis(Clemson)6'2''(188cm)300lbs(136kg)

あんた本当に300lbsもあるのかね?と聞きたくなるほどには初速が爆発的。
Breseeを観たかったのに目を奪われたことも多数。
スピードに加えてハンドテクニックにも確かなものがあり、馬力もあるのでパスラッシュもしっかりしている。
強いし。
キャリアで14.5サックの決定力も悪くない。
仮にBreseeが出てこない、ということになった場合、あるいは出てきてあっさり売れた場合、1巡を彼に使っても文句ございませぬ。

 

動画の13番が彼です。

 

 

DT4 Mazi Smith(Michigan)6'3''(191cm)337lbs(153kg)

モンスター級の身体能力を持ついわゆるフリークとして名高いプロスペクトだが、現時点での技術レベルも相当に高く、特にランストップは非常にお上手だとお見受けした。
パスラッシュでもテクニック等見どころは十分あるが、いかんせんスタッツは微妙(1サック)。
その点がTyler Davisとの差。

 

ただ、MichiganのD#ということもあり基礎もしっかりしていそうなので欲しさは高い。

 

少し前に銃の違法所持(無免許)かなにかで逮捕された件だが、逮捕後の本人の態度等を考慮したHC Jim Harbaughの判断は、"出場停止等の罰則は課さない"というもの。
結果して軽犯罪での検挙ということになったようで、あまり心配はなさそう。
本人も反省しているようですし。
なお、今は免許をしっかり取得して銃も保有済み。うむ。

 

動画の58番が彼です。

 

 

Tier3(4名)

DT5 Colby Wooden(Auburn)6'5''(196cm)285lbs(129kg)

やや軽量なのでCoxの後釜に即ハマるタイプではないが、フレームのデカさもあるので将来的にそのレベルまで育ってくれそうな可能性を感じてしまっているのがこの男。
コンバイン次第だが、スピードもそれなりに感じられるしOLとの駆け引きも上手い。
ハンドテクニック等の技術もしっかりしている印象です。

パスラッシュが印象的で、今シーズンもIDLながら6サックという数字はモンスターとまではいかないがなかなか。
切れ味も仕留めるときのスピードも抜群でございますので欲しくてたまりません。

動画の25番が彼です。

 

これなんか本当に見事。

 

 

DT6 Keeanu Benton(Wisconsin)6'3''(191cm)312lbs(142kg)

パスラッシュをかけられる人材が貴重だとは言え、ランストップができないDTはいらない。
そういう意味ではまだまだランが多いBIG10で揉まれたこともあってランストップが優秀なこの男は非常に魅力的。
スイムテクニックが素敵でパスラッシュも結構かけられている。
一瞬のクイックネスは充分にあり、インサイドムーブも出来る切れ味を持つ。
恐らく真っすぐのスピードはあまりないのでフリーになったあとQBを捕まえるのはあまりお上手でないように見受けられるのが玉に瑕。
とはいえ潰れ役としてなら相当にいい働きをするのでなかろうかと睨んでいるところ。
だいぶ気になる存在です。

動画の95番が彼です。

 

 

DT7 Ruke Orhorhoro(Clemson)6'4''(193cm)295lbs(134kg)

ClemsonのDT3人衆が本当に魅力的に見えるのだが、その馬力みたいなところでやや上位2人とくらべると見劣りしてしまう。
問題は隣の2人が強すぎる可能性だけかもしれない。
ここからSeniorBowlやらコンバインやらでどうなるのか非常に楽しみな1人。

とか言ってる矢先のOrange Bowlがめちゃくちゃ良かったのでこの順位は間違いです。
もうちょい上です。

 

 

Tier4(4名)

DT8 DJ Dale(Alabama)6'3''(191cm)300lbs(136kg)

派手さはないが、さすがにBAMAだけあって技術的なところの安定感はだいぶある。
パスラッシュ方面で違いを作れるかやや不安ではあるが、ランストッパーとしてかなりレベルが高いとお見受けしているので中央に彼が鎮座してくれるのはDefenseが安定する礎になるのではないでしょうか。

 

動画の94番が彼です。

こちらも。

 

 

DT9 Calijah Kancey(Pittsburgh)6'0''(183cm)280lbs(127kg)

巷間の評価は相当に高いが、いかんせん小さい。
同門のAaron Donaldという例があることは確かに認めるが、あれは単なる外れ値ですし同じものを探すと絶対に悲劇しか招かない。
という意味でも敬遠してしまう存在。

 

ただ、スピードは確かにありそうだしパスラッシュも器用。
やはり問題はランストップ。

 

動画の8番が彼です。
OLからしたら消えたようにしか感じないのでしょう。意味が分かりません。

 

 

DT10 Kobie Turner(Wake Forest)6'3''(191cm)290lbs(132kg)

FCSのRichmondにウォークオンで入部、そこを卒業してからWake Forestに移ってきた苦労人。
フットボールもさることながら音楽の才能も溢れているようで、そっち方面を志したこともあったために高校時代には誰の目にも留まらなかったというのが実態のようです。

プレーとしてはハイモーターぶりが印象的だが、パスラッシュでも特筆すべきスピードやテクニックはあまり見えない。
誰からも愛される人格とかは本当に素敵だし努力家なのは伝わってくるが、年齢のこともあり、欲しさで言うとやや落ちる。

 

ただ、歌は本当に上手い。
Mailataと張るかたぶん超えるぐらい上手い。
貼れそうな参考映像がないのが非常に残念です。

 

 

<残留>DT11 T'Vondre Sweat(Texas)6'4''(193cm)340lbs(154kg)

Clemsonよりやや落ちるが、TexasもDTに有力なプロスペクトが3名。
その筆頭がSweatくん。
万能感もデカさも3人のなかで一番あり、スケールのデカさも感じる。

 

問題は内面で、"パーティ好きで無気力"という評判があるのだそう。
それが治っているのかいないのか次第。

と書いているさなか、"もう1年残る"という意思表明が本人よりされましたので、これにて一旦調査終了。

 

 

DT11 Siaki Ika(Baylor)6'3''(191cm)350lbs(159kg)

以下、番号を1つずつ繰り上げます。

1年前には2巡ぐらいで欲しかった記憶があるBaylorの大男。
ただ、今季に関してはほぼ輝いておらず、"この巨体にしてランストップだけでなくパスラッシュまで出来る"という評価から後半が取れたようなパフォーマンスを見せている。
クイックネスとかパスラッシュ力とかが失われてしまっているのでここに置かざるを得ない。
ランスタッファーに高い指名権を使うことはちょっと出来かねる。

 

動画の62番が彼です。(2021シーズン終盤の映像です。)

 

 

Tier5(7名)

DT12 Keondre Coburn(Texas)6'2''(188cm)344lbs(156kg)

Texas3人衆のなかで一番ランストップが安定していて個人的嗜好にハマるのが彼。
パワーが溢れているような選手で、とにかくランでは下がらない。

パスラッシュでもシングル相手ならそれなりにハンドテクニックを見せたりする。
サイズから想像されるもっさり感はどこにもない。

 

動画の99番が彼です。

 

 

DT13 Moro Ojomo(Texas)6'3''(191cm)284lbs(129kg)

Texas3人衆のなかで一番パスラッシュの出足が速いのが彼。

ランストップが多少不安定で、そこがやや気になる。

 

動画の98番が彼です。

 

 

DT14 JJ Pegues(Ole Miss)6'2''(188cm)315lbs(143kg)

もともとTEだったのがコンバートされてDTに。
経験の浅さもあるのか技術的に特筆すべきものはないが、姿勢がずっと低いのが印象的で、そのせいもあってランストップはお上手。

 

パスラッシュ面ではスイムテクニックぐらいしか目に付いたものはございませんでした。

時間をかけて鍛えれば、というプロスペクトです。

 

 

DT15 Brandon Dorlus(Oregon)6'3''(191cm)290lbs(132kg)

巷の評価が理解できない案件その1。
OregonではDTでもDEでも起用されていることもあってとても中途半端に見えてしまう。
カレッジレベルでは"バーサタリティ"という表現になるんでしょうが、それって中途半端なだけでは?
という懸念がどうしても拭えない。

3-4のDEが適正ポジションではないでしょうか。

 

 

DT16 Gervon Dexter(Florida)6'6''(198cm)308lbs(140kg)

巷の評価が理解できない案件その2。
姿勢は高いし速くないしテクニックないしちょっと良さがわからない。
現地評論家も軒並み高評価を下しているのが非常に怖い。
違う人を見ている可能性まである。

 

 

DT17 Zacch Pickens(South Carolina)6'4''(193cm)305lbs(138kg)

巷の評価が理解できない案件その3。
決め打ちのテクニックはランパスいずれもそれなり。
ただし、ランブロックを外したりとか崩したりという技術が見受けられない。
パスラッシュも微妙。

 

せめてコンバインの結果がめちゃくちゃ良い、とかでなければ触手は伸びない。

 

 

DT18 Jaquelin Roy(LSU)6'4''(193cm)315lbs(143kg)

巷の評価が理解できない案件その4。
重さは感じるが、裏腹なスムーズさ、みたいなギャップをどこにも感じない。
テクニックもあまり見受けられず、OLと胸を合わせて押し合いへし合いしているだけに見える。
観た試合が悪かったのかなんなのかわからないが、高位でPHIが指名したら泣くかもしれない。

 

 

とりあえずは以上です。
とても疲れたので他ポジションにまで手を出すかはフラットです。

 

 

偉そうにここまで色々書いてまいりましたが、そもそもこの文章を書いているのは1年前にJordan Davisを酷評していた人間ですので目の確かさについては一切保証いたしません。
まあ心の片隅にでも残るようなことがあれば幸いです。

 

 

さて、今年も1年間駄文を読んでいただいてありがとうございました。
ゴミシーズンをお過ごしの方もそうでない方も、皆さまの贔屓チームに素敵なことが起こることを願っております。

 

次回は通常通りNO戦の振り返りからとする予定にしております。
どうせすぐに書きますが、ひとまず今年はこれにて。

 

皆さま、よいお年をお迎えください。