鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

2022 Divisional Round vsNYG感想

前日に、1年前の全試合がドラマに満ちていたDivisional Roundのハイライトを観たせいでずっと謎の緊張に襲われたまま試合を迎えた。

 

肩透かしを食らいました。

 

結果PHI 38-7 NYG

 

なんとも縁起の良い数字でフィニッシュ。

 

 

展開振り返り

コイントスに負けてPHI Offenseで開幕。
Hurtsの肩はどうか、Laneはどうか、そもそも1週空いたのはどうなんだ、とハラハラして見ていたが、なんてことなくいつものDeVontaへのロングパス(40yds)が通りあっさり敵陣に侵入。
最後はGoedertの技ありワンハンドキャッチで先制。(7-0

ここまで一切プレッシャーかからず。
Dexter Lawrence vs Jason KelceのAll-Pro対決にだいぶビビっていたが、問題なし。

 

返しのNYGは早速Barkleyを強調してドライブを進行。
Blankenshipがスリップしてパスを通されたりBlankenshipがソフトだったりで簡単にPHI陣への侵入を許したが、3rd&3でReddickがNealを外から捲ってサック(公式記録はSweatと0.5ずつ)。

 

これで4th&8となったが、Dabollが謎の強気采配でこの4th DownをGo。
結果がこちら。

今度はしっかりReddickに1サックがつく。

 

フィールド中央付近からのPHI Offenseは、Sandersのラン・お得意のQB SneakフェイクからAJとGoedertがナイスブロックで走路を拓いたGainwellのラン・AJへのパス・Hurtsのランなどが順調に出て、あっさりゴール前へ。
最後はDeVontaへのスクリーンでTD。(14-0

 

そしてこの後のNYG Offenseでこの試合最大のプレーが飛び出す。

自分をカットしたチームへの、Bradberryのリベンジもこれにて完了。
手を合わせているのが最高なのです。

 

というわけでこの試合は実質ここで終了でしたかね。
PHIはこの直後こそPuntを蹴ったが、後半にかけてNYG Offenseを4連続3凡に抑え、その間にBostonのランとHurtsのランで2TDを追加。
前半終了時点で28-0にリードを広げる。

 

後半もNYG Offenseを抑え続け、NYG OffenseはBarkleyの39ydsランぐらいしか見せ場なし。
PHI Offenseはランが出続けたのでこれで時間を延々消費。
2ndチームに入れ替えた4Q残り2:00からGainwellが35ydsを走りきって38-7というスコアに帳尻を合わせて試合終了。

 

 

主なスタッツ

 

Hurtsがまだまだ完璧でないことからなのでしょうが、後半はほぼ時間消化に費やしていた印象なので、結局ラン比率が異常に高い試合となりました。

 

その中でGainwellはキャリア初の100ydsゲーム達成。
ラン268ydsは今季2番目(Week12 vsGB:363yds)に多い数字。
NYG相手には253yds・135yds・268ydsとまあ立派な数字を残すことに。

 

良かった人たち

  • QB Jalen Hurts
    2021シーズンよりだいぶ早くなっていた2022レギュラーシーズン中のランプレーのときのニーダウンだが、それよりもさらに早くなっていた印象。
    それでもHurtsがキャリーする可能性があるというだけでだいぶRBが走りやすそうだったし、ランのバリエーションもケガ前ぐらいの豊富さに戻っていた印象。

    心配していたのがパスへの影響だったが、DeVontaへのパスを見る限りあまり影響なかったはず。
    AJへのがだいぶ長くなっちゃってたのは、来週までに修正お願いします。

    "24時間とは言わないが、12時間だけこの勝利を祝って、次の試合に備える。"との発言。
    いつも通り頼もしい。
    まだまだ痛みはあるんだろうが、まさかここへきてケガ前のフォームに戻すとは。
    本当に驚いた。
    もう少しだけ、なんとかだましだましやっていってくださいませ。


  • WR AJ BrownDeVonta Smith・TE Dallas Goedert
    3人とも良かったと思いますよ。
    特に目立ったのはGoedert
    あのワンハンドは本当に見事。
    教科書に載せたいぐらい綺麗なワンハンドキャッチでしたね。
    たぶんGoedertが元に戻ったこともHurts復調の大きな要因の一つでしょう。
    このコンビネーションは実に安心して見ていられる。

    AJDeVontaは、派手な場こそ与えられなかったが短いレシーブにブロックにと効果的な働き。
    最終盤にAJがベンチでかなり不満そうな表情を浮かべていたが、これはまあ出番が少なかった不満というよりハムストリングの調子への苛立ちだと思いましょうか。


  • LG Dickerson・C Kelce・RG SeumaloStoutland先生
    注目だったDexter Lawrence vs IOLの勝負。
    結果は、PHI IOL陣の完勝。100点。
    LawrenceおよびLeonard WilliamsのDT陣を完全に消すことに成功。

    ランプレーでは、軽量のC KelceがLawrenceをシングルブロックするときにはLawrenceを巻き込むような外よりのプレーが多く、LawrenceはKelceのスピードに一切ついてこれず。
    それ以外のときはダブルチーム
    こうなってもSeumaloLandonの両OGが優秀すぎるのでLawrenceは消滅。

    プロテクションは、あまりややこしいスタンツも嵐のようなブリッツもなかったことで、いたってシンプルに3on2でDT陣を消し続けていた。
    プレーアクションでのパスが多かったのもプロテクションがやりやすくなった要因ではあると思います。
    というわけで、デザインとプレーコールと実行が一体となっての勝利。
    素晴らしい出来でした。
    あと、Landon一時離脱の穴を埋めたDillardも、いい仕事をしていたことは付け加えておきます。ナイス。
    最後はRGにも入っていたね。
    元1巡指名のLTが、4年目の終わりに左右両方できるOGとして使われてるの、さすがのStoutland先生とはいえ魔改造が過ぎる。
    これでOpeta放出の謎も解けました。


  • RT Lane Johnson & LT Jordan Mailata
    2022シーズンのPHIに於いて、誰にも代えられない存在というのは、恐らくHurtsとLaneだけです。
    そういいたくなるほど今日のLaneは完璧だった。
    1stシリーズではやや痛そうな仕草を見せていたので相当な痛みはあるのだろうが、そんなハンデを背負っても完璧。

    これは一例だが、本当に右からのプレッシャーなんか何もなかった。
    ちなみに、Hurtsは1つサックを食らっているが、アレはTEのStollがXavier McKinneyのブリッツピックを失敗しただけなのでOLの責ではありません。

    Mailataも、いつの間にかいかに全体5位とはいえルーキー程度なら完璧に処理できるようになっていて驚いた。

    というわけで、久しぶりにスターターが揃ったOLでしたが、Thibodeaux・Lawrence・Williams・Ojulariというメンツには完勝だったという判定です。
    最高でした。


  • RB陣
    35キャリーでファンブルなしは素敵です。
    ギブアウェイなしとなったのは皮肉なことにWeek14(@NYG)以来だとか。

    Gainwellはナイスなスピードでした。
    あんなに速いとは知らなかった。
    キャリアハイおめでとう。


  • DB陣
    Bradberryの想いのこもったINTには声が出ました。
    Slayも最終盤にINTしかけていたし、そもそも2人ともほとんど映らなかったの、素敵なパスカバーの弊害だったと思いましょう。

    最初のシリーズで動きが良くなかったBlankenshipも徐々にボールに絡めるようになってたの、ナイスな成長だったと思います。
    そして、知らなかったのだが、BlankenshipはPHIのフランチャイズで初めてプレーオフの試合に先発したUDFAルーキーとなったそうです。
    契約金から察するに、12人契約したUDFAルーキーのなかでも契約当初の評価は下から2番目だったはず。
    そこからこんなところまで成り上がるとは。
    素晴らしい。
    そしてこの成長とプレーぶりである。
    あと10年頼む。

    CJGJはやっぱりタックル下手だな。
    まあINT未遂もあったし許そう。


  • DL陣
    1.5サックずつを記録したReddickSweatの両EDGEはお見事。
    SweatのFumble Forceは非常に気持ちいいものでした。

    DTはランストップでもパスラッシュでもあまり目立ててはいなかったが、事前に「ちゃんとしてくれ」とお願いしていたJonesのスクランブルの部分、あれをたったの3回15ydsに抑えたことで要らぬ大ケガに繋がらなかったのには助かりました。
    ここはDT陣のおかげだと思いましょうか。
    ランも途中からちゃんと止まってた風だったし。


  • P Brett Kern
    この試合はコントロールも飛距離も素晴らしかったと思います。
    あれを続けてくださいませ。

 

 

悪かった人たち

  • 本当に誰もいない。
    HCもOCもDCも非常に良いプランを持ち込んできたようだし、プレーコールも不満なし。
    たぶんSTCも。
    ケガ人も出なかったし。
    いい試合でしたね。
    完璧な試合でしたね。

 

 

次の話

  • Dallasが勝つところなんて見たくない!という強い気持ちと、Dallasのドラフト順位が1つでも下がりますように!という強い気持ちが綯い交ぜになっているのでDAL@SFの試合についてはフラット。

    ただ、Dakという男はPHI戦でシーズンベストを叩き出すという困った性癖を持っているのでちょっと来てくれない方がいい気もする。
    とはいえSFに勝てるイメージは湧かないので、こればっかりは本当にフラット。

    いや、やっぱりDALは負けろ。


  • 1つだけわかっているのは、どっちが来ようが相当に困難な試合になりそうだ、という毒にも薬にもならぬお話でした。