鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

慌ただしく過ぎた3日目

あっという間に終わってしまった楽しいお祭りの最終日についてです。

 

 

展開

事前に吐露していたとおり、PunterのほかはOffenseの火力の足しになる選手が欲しいな、まあけどRosemanのお好きなように、と思って臨んだ3日目。

 

いきなりトレードのニュースから。
そしてまたしても相手はHOU。

 

<Trade!!!!>

PHI:2024年3巡指名権 ⇔ 4-105:HOU

※昨日までは"得たもの"を手前に書いてましたがどうも違和感が募ったので今日から差し出したものを書いてます。

 

まーたたんまりあるとはいえ来年の指名権を手放しやがった。

3巡となると結構なお値段ですけどそこまで欲しい人残ってたっけ?と、なにせ3日目は終盤まで何もないと思ってたのであまり売れ残った人を調べていなかったが、まあまあのビッグネームが残っていた。

選んだのはもちろんこの人。

 

4-105 CB Kelee RingoGeorgia

 

 

初日の2人に続くGeorgia勢の指名にはさすがに実況解説ともども笑うしかなった。

 

年末ぐらいまではまだ"CB Topプロスペクト"という誇大広告にもほどがある看板を背負っていた男だが、技術的な未熟さをちゃんと見直されてその後評価は落ち着いた。

とはいえ3日目ともなると美味しいピック。

"来年の3巡"という対価はほんとうに妥当。願わくばこの対価をどかんと上回る成長をみせていただきたい。

 

 

そしてさらにビッグニュースは続く。

 

<Trade!!!!>

PHI:7巡219位+2025年4巡 ⇔RB D'Andre Swift+7巡249位:DET

 

 

1巡12位でGibbsを指名したDETから、2年後の4巡を差し出して契約最終年となっていたSwiftを貰う。

PHI出身でGeorgiaからDETに行った男であり、Rosemanも「高校のときから知っている」というお馴染みの人。

 

DETのGMとしてもSwift放出は苦渋の決断だったようで、いくつあったか存じ上げないが数個の選択肢のうちから地元であることとかチームの環境みたいな要素を考慮してWin-WinになるようにPHIを選んだとのこと。

いい人だ。

 

DETがなんでGibbs指名に動いたのか全く分からなかったのが、2022シーズンのWeek1でとにかく全くと言っていいほど止められなかった印象が強いから。

個人的にはあの試合で「絶対に止められないエリートRB」という刷り込みをされたので手放しで喜んだトレードだったがさてどうなるでしょうか。

 

と思って2022シーズンの成績観たら、あの試合の15回144yds1TDがシーズンハイどころかキャリアハイかよ騙された。

 

ていうかこれRosemanもSirianniも騙されてるなんてことはないですよね。
それぐらいあの試合の悪夢のようなパフォーマンスの印象は強い。

 

UFAで獲得したPennyと被るし、どっちの方が抜けた後のスピードがあるかもわからないが、まあ楽しみなことは事実。

 

懸念は両者ともにケガ。このテのタイプは耐久性が常に疑問。

 

これはSwift+Pennyを1人と考えてなんとか全試合出来るかどうかだな。
それぐらいの期待値でいよう。

 

 

で、本題のドラフトに戻ると、5巡の間は大人しくしていたが、6巡が始まったぐらいでトレード。お相手はいつものあそこ。

 

<Trade!!!!>

PHI:7巡230位+7巡248位 ⇔ 6巡191位:HOU

 

うむ。

そして直後にPSにいたDT Marvin Wilsonを謎のカット。

 

で、6巡の早い方188位ではこんな指名。

 

6-188 QB Tanner McKeeStanford

 

史上最多14名のQBが指名されたドラフトに於いて下から2番目の13番手となる指名。

 

Stanfordで2年間先発を務める。
6'6"と十分な身長だが、鈍足。

ポケットワークもわりとどんくさいので信じられない数のサックを食らっている一方で、パスの精度は高くちょこちょこターゲットの切り替えも出来ているようにお見受けした。
が、全般的にタイミングが遅い。

 

OLが安定している前提ならそれなりには出来そうですが、とてもHurts Offenseをそのまま引き受けられるタイプには見えない。

さてどうするつもりでしょうか。

 

2017の冬にAlabamaを訪問した際にホストを務めたのがHurtsだったようでいい印象を持っているとのこと。

どう使うつもりかわからないが、PHIの首脳陣は相当に高い評価をしている様子。

 

まずはIan Bookとの勝負。
さすがにそれには勝ってください。

 

 

その後、さっきHOUにもらった指名権を転売。

 

<Trade!!!!>

PHI:6巡191位 ⇔ 2024年5巡指名権:TB

 

7巡2個が来年には5巡1個になります。
こんなこともあるんですね。

 

最後、手元にあった7巡を素直に使ってこのドラフトも終了。

 

7-249 DT Moro Ojomo(Texas)

 

まさかこんなところまで残ってくれているとは。ありがたや。

これは興奮する。

 

TexasのDLでは6-194でKCに行ったKeondre Coburnに続く指名となったが、この位置は美味しい。

パワー寄りのCoburnに対してOjomoは出足の早さが素晴らしく、パスラッシュ能力も高そうにお見受けした。

もちろんアスリートです。

 

さすがにPHIも含めて32チームがここまでスルーしたには何かがあるはずなのであんまり期待値をでかくはしないが、うまくいけばTuipulotuを追い出すことも充分あり得る選択。

 

非常に良いと思います。

 

 

 

UDFA

ここはもう出来る限りサクッと行きましょう。

Defenseに結構振ったドラフトになったこともあってかUDFAはOffense多めです。

 

  • TE Brady Russell(Colorado)
    存じ上げなかった選手。
    Rosemanにしては珍しくフィジカルエリートじゃないタイプ。

    まあTEはCalcaterraに期待ということで良いでしょう。

    まだTyree Jacksonも諦めていない。


  • WR Joseph Ngata(Clemson)
    6'3"というサイズが魅力のWideout候補。

    動き出しもっさりしているように見えるのがどうも気になるし、セパレートもあまり作れるタイプではないが、やはりデカいのは魅力。

    AJの有事に何とかなれば、というのが3年後の願い。



  • WR Jadon Haselwood(Arkansas)
    Ngataよりは小さいが6'2"の大型WR。
    ショートエリアでの爆発力は割とあるが、ロングのスピードはイマイチ。


    さらにブロックも安定しているので、個人的読みではデカスロットとしてPascalの後釜にキレイにハマりそう。
    Oklahomaにいた2019シーズンにはHurtsと一緒にプレーしている。

    実はコンバインのガントレットを見たときからどうも気になっていた選手で、まさかUDFAで来てくれるとは思っていなかった。
    今回のUDFAのなかではベテランとの競合が少ない枠なのでロスター入りの可能性も高そう。
    興奮する人選。

     
  • OT Trevor Reid(Louisville)
    フリーク。
    まずはこちらをご覧ください。

    身体能力はこの程度です。

    経験値が相当に浅いとのことなのでStoutland先生のご指導次第では何にでもなれる。勝手にネクストMailataだと思い込んでおく。
    がんばってロスター入りしてください。


  • LB Ben VanSumeren(Michigan State)
    こちらもアスリートで経験浅いタイプ。

    MichiganにFBとして入学するも3年次にLBにコンバート。
    そこからのLB経験しかないので原石も良いところ。

    T.J.とは若干タイプが異なるが、長い目で見守りたい存在。



  • CB Eli Ricks(Alabama)
    Jobeに続いて2年連続でBAMAの先発CBをUDFAで獲得。
    たぶんこの中では一番のビッグネーム。

    ビッグネームだったが脚が遅いことが発覚してUDFAまでフリーフォール。
    勝手にNCB候補だと思っておく。
    もう葉っぱはやらないように。


  • CB Mekhi Garner(LSU)
    こちらも大物。
    まさかUDFAでお目にかかるとは。

    ロングのスピードが足りないので大外のCBでやっていく芽はあんまりなさそうな気がする。
    新DCのDesaiがこのあたりの不利を消せる使い方ができるというのならいいのだが。

    RicksにしてもGarnerにしてもRingoとタイプが違いすぎて全く意図が読めない。



  • P Ty Zentner(Kansas State)
    お待たせしました。
    長らく、本当に長らく待った、Punterの到着です。

    ハイライトを見る限りは結構な豪脚をお持ちのようにお見受けした。


    残念ながら"シリアスなシャンク癖"をお持ちということで言葉に詰まるが、Sipossが先発というのはもう認められないのです。
    奮起ください。


    UDFAとして契約しているのは今のところ上記8名だということです。
    今後変わるかもしれませんが、ここを細かく追っていくかどうかはわかりません。


  • OL Chim Okorafor(Benedictine)
    契約はしておらず、ルーキーミニキャンプに招待されているとのことです。
    がんばってください。

 

 

3日間の収穫物

<1日目>

1巡9位(←CHI):DT Jalen CarterGeorgia

1巡30位:EDGE Nolan SmithGeorgia

 

<2日目>

2巡62位(→HOU)

3巡65位(←HOU):OG Tyler Steen(Alabama)

3巡66位(←ARI:Jonathan Gannon):Sydney Brown(Illinois)

3巡94位(→ARI:Jonathan Gannon)

 

<3日目>

4巡105位(←HOU):CB Kelee RingoGeorgia

4巡133位(→CHI:Robert Quinn)

5巡165位(→NO:CJGJ)

6巡188位(←HOU):QB Tanner McKeeStanford

6巡208位(→JAX:Josiah Scott)

7巡219位(→DET)

7巡230位(→HOU)

7巡248位(→HOU)

7巡248位(←DET):DT Moro Ojomo(Texas)

 

RB D'Andre Swift

 

 

3日目の総括

Offenseの火力を増強することを優先してほしかったところはあるが、ここでDefenseの核をしっかり作って長期的な安定の礎を築いておくことによって、結果的にHurtsの武器にしっかり投資できるということになるのならそれもまあ良し。

 

少なくとも即インパクトを与えそうなのはJalen Carterぐらいだが、去年のDeanにように焦らず種を蒔いたものだと思いましょうか。

 

デプスは特に攻守ラインを中心に分厚くなったし、欲しかったPも手に入ったし。

総じて100点のドラフトだったと、いまは言いたいとおもいます。

 

ちなみに一番興奮したのはまさかと思っていたNolan Smithが落ちてきた時で、一番いいピックに思えるのは3巡66位のSydney Brownです。

さて、この感情、1年後にはどうなっているでしょうか。

 

いまから開幕が待ち遠しくて仕方ありません。

 

 

GO BIRDS!!