キャンプ入り以降2回練習があったようなのでそちらについてとプラスα、我らがオーナーの偉大さについてです。
残念なお知らせ
キャンプ入りに際してのケガ人だが、ACL断裂からの回復途上にあるS Sydney BrownがPUP(Physically Unable to Perform)入り。
Active/PUPなのでいつでも復帰可能。
このままシーズン入りしたら最初の4試合ぐらいは出場不可のはずだが、53ロスターにはカウントしなくていいうえにWeek9までなら復帰可能。
それを過ぎるとシーズンエンドとなる。
Sydneyに関しては想定通り。
想定していなかったのはこちら。
Cooper DeJean、NFI入り。
キャンプ前の自主トレで嫌な着地をしたせいでハムストリングを傷めたDeJeanがNFI(Non-Football Injury)リストに入ってキャンプ入り。
チーム施設以外での負傷や、カレッジ時代からの負傷で練習できない場合はこちらのNFI入りとなるが、扱いは基本的にPUPと一緒。
このままレギュラーシーズンに入れば、53ロスターにはカウントされず、お目見えの機会はWeek8以降。
DeJeanの場合は"2・3週間程度"という報道だったのでシーズンインには間に合いそう。
とはいえこの大事な時期に練習できないのはあまりに痛いので戦力になるのは後半戦以降とかでしょうが。
本当に残念である。
そして、そういえばNFIに入っていたUDFAルーキーのOT Gottlieb Ayedze(Maryland)がカットの憂き目にあっていた。
MarylandのプロデイにはStoutland先生も赴き、そこで指導したという前歴があっただけにAyedzeには期待していたのだが残念。
ちなみに彼はUFLのドラフトで1巡指名されているのでこのままNFLでお仕事が見つからなければそっちに流れていくんでしょうかね。
いつ帰ってきてもいいんだぞ。
気になるポジション争い
キャンプ前から注目だったポジション争いは、RG・WR3とLB2とCB2・NCB辺りでしょうか。
それぞれ、この2回は以下の通りだったようです。
- RG
こちらは想定通り昨ドラフトの3巡 Tyler Steenがまずはスターター扱い。
対抗馬であるBectonは、初日2日目としょうもないケガでお休みないしは制限付き参加となっているLandonのLGに入っているとのこと。
その他、OLのデプス争いで注目のCの控えはFAで加入したHennessyが座っているとのこと。
やはりドラ6 McMahonには厚い壁なのか。
今後とも追っていきたいところ。
- WR3
Rosemanの口ぶりからも、どうもParris Campbellでは満足していなそうなところは見受けられるが、とはいえWRというのはQBとのコンビネーションありきのポジション。
この時点で1stチームで練習してHurtsとの時間を共有している選手しかシーズン中も計算しづらいところではある。
というわけで非常に大事なWR3は、初日がParris Campbell。
そして2日目はJohn Rossだったとのこと。
ちびっ子たちの名前は一切聞かない。がんばれ。
意外なところでは、TE3かと思っていたGrant CalcaterraがWR3的な起用をされるシーンが目に付いたとのこと。
これはこれで大変興奮する。いいですね。
- LB2
リーダーシップをチーム全体に発揮しているDevin WhiteがLB1当確だとして、問題はその相方が誰になるのか。
ここはどうやら春から変わらずZack Baunだったとのこと。
Fangio自身が"BaunにILBの経験はあまりないがあいつならやれるだろう"と言っているように、未知数の存在。
とはいえここまでそれなりのものを見せているのだろうて、まあやれるならいいか、という受け止め。
残念なのはNakobe Dean。
1stチームのローテーションにもちょこちょこ入っているようだが、このままではあんまり出番もないことになってしまう。
それはよくない。
とはいえ彼もそれなりにバルクアップしているという話だし、コンディションも戻ってきているようなのでまだまだこれから。
練習と試合は違うのだよ。
それから、これは残念でしかないのだが、5巡ルーキーでフランチャイズを10年背負うことが確定しているJeremiah Trotter Jr.は2日目の練習の終盤でカートオフしたとのことです。
ただ、攣っただけという話もあるのでここは続報待ち。
軽傷であることを願う。
- CB2・NCB
面倒なのでここは一括り。
そして不安。
CB2は初日がIsaiah Rodgersで、2日目はここにややRingoの存在感が増したらしい。
一方でQuinyon Mitchellは2ndチーム的扱いから抜け出せず。
DeJean不在のNCBだが、こちらは一貫してMaddoxが先発扱い。
Mitchellはこちらでも練習を積んでいるようだが、さりとてMaddoxを脅かすところまでは全然いけていない様子。
時間がかかるということでしょうか。
当面のメンツはいるので左団扇で待ちましょう。
なお、CB1のSlayさんはA.J.に元気にブチ抜かれていたそうです。
調子は良さそうですね。
- その他
James BradberryはSydneyとDeJeanの不在で層が薄くなっているSとして準備を重ねている様子。
ここは文句なくCJGJとBlankenshipが先発扱いなので、その下の2ndチームをMcCollumと仲良く務めているとのこと。
良かった人たち
ポジション争い以外のところで名前がよく挙がっていたのは以下の選手たちでしょうか。
- QB Jalen Hurts
インターセプトマシーンと化していた春から一変。
この夏の練習ではパスを通しまくっているという話。
そして!なんと!
とうとうPHIにもモーションが導入されたとのことです。
皆さまおめでとうございます。
春から変わったところでいうと、フィールド中央へのパスが増えているところと、RB(特にSaquon)へのチェックダウンパスが増えているとのこと。
万歳。
チェックダウンが増えて喜ぶファンなんてPHIファンぐらいのものではないでしょうか。
ホットルートなしのクソOffenseを散々見せつけられたものからするとこういうニュースだけでも喜べるというものです。
順調順調。
- 若手DT陣
BGさんから"90番と93番と98番がこのチームの未来だ"と名指しされた若手DT陣。
特に90番と98番のGeorgiaコンビは絶好調。
Davisは腰高の矯正が順調に進んでいるようだし、シーズン終盤までプレー強度を維持するべくコンディショニングに励んだこのオフの成果がしっかりここまでは出ているとのこと。
Fangioもほめていた。
Carterは言うことなし。
特に現地記者からの言及がなかったMiltonも春の時点で順調ということだったのでその通りに来ているのでしょう。
もしかしたら一番の収穫はDLC Clint Hurttさんかもしれない。
そんなキラキラした若手DT陣に対するBG様からのありがたいご助言が、"Fletchになろうとするな"というもの。
"誰かの代わりになるのではなく、自分たちとして成長していけばいい"という趣旨のよう。
うむ。
さすがだ。いいぞBG。
"今季が最後"というのは明言しているが、あと3年ぐらいやれそうなのは知っている。
前言なんて簡単に撤回してくれていいんだからな。
- EDGE Jalyx Hunt
前2人が目立てていない中、トレーニングキャンプにサプライズを起こしたのが3番目に指名を受けながらも一番時間がかかる想定をしていたJaylx Hunt君。
まさかまさか、初日の練習ではいきなりLT Mailataを大いに押し下げて話題の的に。
LT2のFred Johnsonにも同様にしっかり通用していたとのことでなにより。
意外にも手が強くランストップがいい、という話が出ているのでこれはもしかしたらもしかするかもしれない。
沈黙のSweatはFangio先生の指導の下、一昨年の良かったころを思い出す作業に取りかかっているとのことなのでこちらも温かく見守って行きたい所存。
ちょっとした話題
Fangioが蒔いた種なのだが、記者会見で"Huffは現時点ではまだオールダウンプレーヤーではない"という発言があったことでHuffへの注目が集まったのが2日目。
そりゃそうで、NYJではパスラッシュのシチュエーションで輝いていた男であり、そもそもランストップに駆り出された回数自体が少ない。
もちろんFangioもそのあとには"だがあいつなら出来るはずだ"ということは述べている。
そもそもオールダウンで輝けるEDGEなんて17M/年で手に入るわけはないし、ホールドアウトで世間をにぎわせているReddickだってそうだった。
第一そんな逸材は市場に出てこないというのが昨今の風潮。
というわけでHuff・Huntの両EDGEの伸びしろが、すなわち終盤にかけてのチーム全体の伸びしろ。
こういうところを残しておくというの、なんだかわくわくするのですごくいいと思います。
序盤は大丈夫だ。
なにせパスが飛んだところで後ろの層が厚くなった。
プレーオフで輝いてくれればそれでいいのですよ。
Huffさんへ、給料とともに注目度があがるというのは自然の摂理です。
焦らずに目の前のことに集中してやっていってくださいませ。
そういえばNolanは元気にやってるのか。
まったく聞かないが。
ホールドアウト関連の話題
トレーニングキャンプに入り、各チームちらほらホールドアウトが出ている。
新契約を求める選手が罰金上等で練習不参加を決め込むという例のアレだが、PHIでは長らくそんな選手を目にしていない気がしており、その点への質問がRosemanに対して初日の記者会見で飛んでいた。
Rosemanの回答は、「いいと思った選手には早めにアプローチして囲い込む。これしか対策はない。」とのこと。
続けて、「これが出来るのはオーナーのおかげだ」とも。
ハードサラリーキャップが存在するNFLなので、如何にキャップヒットの先送りが出来ようがそれなりにキャップ上の制約はある。
ただ、キャップヒット先送りにもそれなりに金はかかる。
代表的な手段が、ベースサラリーをサインボーナスに変換して先行き最大5年に分割計上する、というアレだが、これにしたって結局先立つサインボーナスに必要なのは手元資金。
つまりキャッシュ。
保証額に応じて口座にプールしておかないといけないキャッシュも存在するという話なので、とにかくこの世界で重要なのはキャッシュ。
それを、我らが偉大なオーナーであるJeffrey Lurieさんは出し惜しむことがないと。
このオフもLandon・Elliott・Mailata・DeVonta・A.J.と、目をつけた選手にはオーバーペイ上等で長期契約を結び、つまりとにかく大量に金を出していた気がするが、これをできるのも全部オーナーの資金が潤沢で、それを気前よく出してくれるから。
他チームでいうと、DAL(最近の発言を見ていてもDakは来オフ市場に打って出るつもりくさいのでオーナーサイドの問題ではなさそうだがCeeDee Lambはオーナーの問題でしょうね)とかSF(AiyukはPurdyに備えた純粋なキャップの問題もあるかもしれないがTrentの方は保証額で揉めているとのことなのでオーナーの問題か)とかNYJ(いつも通りよくわからない)とかがいろいろ苦労していそうだが、PHIにその心配はない。
懸案になりそうだったReddickはしっかりNYJで揉めてくれているし。
早めに動いて長期的な核を作るという理想的なチーム作りをできるのはすべてオーナーのおかげ。
ちなみに少し前に"Lurieが株を一部売りに出す"という話が出ていた(決着は不明)が、これもさすがに派手に動きすぎたことによる手元資金補充、という文脈で勝手に理解しているところ。
たまにドラフトでやらかすことはあるが、いいオーナーを持てて我々は幸せですね。
しかし彼も御年72歳。
そろそろ次のリングが欲しかろう。
Sirianniよ、がんばるのだ。