日本時間土曜日からプレシーズンゲームが始まる。
ということでここまでの2週間のキャンプのまとめを簡単に。
ポジション別の序列争い
QB
Hurtsの調子がすこぶる良い。
そして現地ではバズっていたが、HurtsとSirianniに関する昨シーズンからここまでに至る記事が出ていた。
SB出場によりオフシーズンがもとから短かったことに加えて契約延長のこともあった昨シーズンは自己投資の時間があまり取れず、そしてSirianniとも上手くいかなかったことで悲惨な成績になったというのがHurts本人に近い情報筋の証言。
まあそうなんでしょうね。
(無能なくせに)Offenseに近すぎるSirianniと、上手くいかないと殻にこもってしまうHurts、という関係が外からも緊張しているように見えたのが事実だったと。
今季はOffenseの指導も、QBへの良し悪しの評価もすべて新OC Kellen Mooreに投げたSirianniはほかのポジションへの興味と関与を増やしているようだし、HurtsはHurtsで1年前のキャンプより明るく外向的にふるまっているのが印象的。
そして身体のキレもだいぶ良くなっている様子が見える。
"仲良し"ということではないとのことだが、現在のHCとQBは、それぞれにプロらしく振舞っていい関係性を築いているとのこと。
まあいいのではないでしょうか。
Hurtsはこのキャンプで、悪いスローや間違ったジャッジについてはバッサリMooreに切り捨てられながら、ここまでINTなし。
春にINTマシーンと化した姿からは一変してみせているよう。
上述の記事によると、にっちもさっちもいかなくなった昨プレーオフ前には、それまで彼を苦しめ続けた天敵ともいえるDon Martindale(前NYG DC:当時は解雇されておりフリー)に突然電話をかけて1時間半にもわたってPHI OffenseならびにHurts、果てはOLのプロテクションに至るまで、弱点と対PHIのゲームプランの作り方について質問攻めにしたとのこと。
向上心の塊である。
Martindale自身も"40年この稼業をやっているが敵のQBから電話がかかってきたのは初めてだ。それだけであいつがどんな選手かわかる"と絶賛を惜しまない。
この向上心、いいコーチ(もちろんMoore)といい仲間のもとで今年こそ最高の結果に結びつくといいですね。
ちなみに、QB2についてはパフォーマンスだけ見るとやはりMcKeeが優勢なようだが、投資額もそれなりなのでたぶんPickettのほうが上位。
試合で見たいのはもちろんMcKee。こいつを見られるというのがプレシーズン最大の楽しみ。
Grierについてはとんと聞かない。
RB
Saquonはやっぱりすごいらしい。
Gainwellも順調。
4巡ルーキーのShipleyはたまにいいキャッチを見せたりしているようだが、懸案のプロテクションがとんとダメ。
ほんとにダメ。
それしかやることないんだからなんとかしなさいよ。
その他、元3巡のTyrion Davis-Price君は芸術的なドロップアーティストとして君臨しているようでロスターに残る目はほぼなし。
楽しみなのはやはりUDFAルーキーのKendall Miltonとのこと。
WR
A.J.がA.J.なのはいつものこととして、ここまで一皮むけた動きを見せていると評判なのはDeVonta。
もはやアンストッパブルな存在になりつつあるとのこと。
子供もできて契約も延長して充実の夏。このままいってください。
そして問題のWR3争いだが、ケガに泣かされたプロキャリアを送ってきたParris Campbellが、WR3筆頭候補としてキャンプを迎えながらも結局はCampbellらしさを存分に発揮して、直近はずっと股関節のケガでアウト。
その間に評価を上げているのがドラ6のJohnny Wilsonと3年目のBritain Covey。
Wilsonは特にプレーブックへの習熟度合と比例してプレースピードも上がってきているとのことで期待しかない。
Red Zoneでの新武器としてそれなりに光っているようなので実践でのお披露目が待ち遠しいところ。
PRだけではなくWRとしてCoveyが輝いているというニュースも最高。
どっちも残ってくれればそれでいい。
なお、カレッジ時代にそんな評判はなかったAinias Smithだが、現在ドロップに悩まされているとのこと。
カットまであり得るか。
TE
全く話を聞かないのがTE2だと思い込んでいたC.J. Uzomah。
代わりに台頭しているのが3年目のGrant Calcaterra。
Goedertの控えにとどまらず、WR3のような使われ方も含めて相当いいとのこと。そして長らく課題だったブロックも著しい改善がみられるとのこと。
バンザイ。
Albert-Oなんていらなかったんだ。
OL
怖いのがここ。
"Carterに勝てない"という話が出ていたJurgensに加えて、RG先発候補筆頭だったSteenのケガグセも露わに。
大事な先発争いのタイミングでちゃんとケガをするという失態。既視感あるなと思ったらAndre Dillardさんもこんな感じでしたね。
今のところRGはBectonが優勢とのこと。
この一文だけで層の薄さがうかがえる。
OTは盤石。
その他、IOLはルーキーのKeeganがそれなりに出番をもらっているとのこと。
DT
2年目ながら敵なしの存在になってしまったJalen Carterさんに加えて、Jordan DavisとMilton Williams、そして2年目のMoro Ojomo辺りまでは"良い。とても良い。"という話が聞こえてくる。
この4名は堅そう。
あとはTuipulotuとGabe Hallのどっちが残るのか。
EDGE
まったくわからない。
まったく聞こえてこない。このポジションだけは本当になにも漏れてこない。
ちょっとだけわかるのは、Brandon Grahamさんがまだまだイケそうだとのこと。
2年目のNolanもいいという話は聞こえてきたが、それもたぶん7月の出来事。
鳴り物入りのFAだったBryce Huffさんとか、再起を期すJosh Sweatとかは本当にどうなのか。
この辺りは開幕待ち。
あとはJalyx Huntもいいという噂だがさてどうでしょうか。
怖すぎて仕方ないポジション。
Off-Ball LB
Devin WhiteとZack Baunというコンビで開幕しそうなのは間違いない。
まあこの辺りはFangio先生を信じるしかないところ。
これ以下で評判がいいのは、Trotter Jr.とBen VanSumeren(通称BVS)。
Deanはダメか。
STでの貢献度を考えるとBVSに勝てないのでこのままだとサプライズカットまである。
STといえばOren Burksの前評判が良かったんだがハムストリングのケガでキャンプは練習なし。
そういえばこいつの前職場はSFだったか。やむなし。
CB
Slayは盤石。
相方はどうやらIsaiah Rodgers→Kelee Ringoの順番の様子。
Rodgersは本当に拾いものでしたね。
とにかくクロージングスピードがえげつないとのこと。
ドラ1のQuinyon MitchellはSlotで出番を多くもらっているとのこと。
このままSlotとして育てるというより、優秀なベテランに押し出されただけだと思っているが、試合に出られるならそれでいいじゃない。
その他はMaddoxが安定しているようだが、UDFAどころかトライアウト上がりのShon Stephensの評判がとてもいい。楽しみ。
そういえばCooper DeJeanという選手もいたはずだがまだお目にはかかっていない。
S
CJGJが肩をケガしたらしい。
ということでBlankenshipの相方はMaddoxあるいはBradberryがSの1軍。
Justin Simmonsはまだ売り切れてないんだろうが。
いっちゃっていいんだと思うんだがな。
できればプレシーズンでMcCollumの成長を拝んでからSimmonsに行くか決めたいがNOが本気になるならこの願いもかなわない。
ここは他力本願。
というかがんばれMcCollum。
あとBradberry。
引退
Nick Folesさんが引退とのこと。
11年お疲れさまでした。
そしてありがとう。
あなたがいなければあの歓喜はなかった。
最高の思い出です。
Week2のホーム開幕戦でEaglesとして引退するそうな。
泣いちゃうかもね。
ゆっくりして、そしてPHIになんらかの形でまた帰ってきてくれると無上の喜びです。
ありがとうございました。
As No. 9 officially retires, a look back at a play that will forever live in football lore 🦅 pic.twitter.com/wPVV9nTJhn
— Philadelphia Eagles (@Eagles) 2024年8月8日