楽しい楽しいプレシーズンが始まりましたね。
しかしまあプレシーズンだというのに結末のアツさはプレーオフに匹敵するものでした。
自作自演ではあるが。
雨のせいでグラウンドコンディションがあまりよくなかったことでOffenseの先発を休ませることにしたと戦後にSirianniが振り返っていた初戦。
いい収穫の方が多かった気がしております。
いいもの
Offense
一新された、というほどの変更点は見えなかったし期待していたモーションもあまり多用はされていなかった印象だが、それでもKellen Mooreの新Offenseはいいものに見えた。
特に目立ったのがロールアウトとディレイ気味に出てくるTEやRBのターゲットとしての使い方の上手さ。
ShipleyがTDを獲ったプレーもそうだが、その他TEたちもいい塩梅で使われていた。
そりゃDALのTE陣に泣かされたわけだ。
そしてフィールド中央の使い方も非常に良かった。
数回あったそのシーンで主に使われていたのはJohnny WilsonとBrian Coveyだったが、TEだけでなくWRでここを狙っていけるのは2023シーズンにほとんど見なかった。
まあA.J.のスラントという一撃必殺の武器はあったが、あいつも2人いるわけではない。
Slotに入るである上記2名がああいうところで輝けるならOffenseの幅は増えよう。
誰よりも恩恵を受けるのはA.J.であるはず。
いいものを見せてもらった。
ちなみに、Johnny Wilsonの懸念であるドロップ癖だが、ゼロではなかったにしても大事に取ろうとしているというか、キャッチの技術面が向上しているさまは見えた。いまはこれで良しとしましょう。
WilsonとCovey以外で目立ったターゲットになったのがTE Grant Calcaterra。
TE2ポジションをロックしているという噂は確かだった。
対抗馬であるはずのUzomahとAlbert-Oからは何も感じなかった。残念である。
圧巻の出来
というとさすがに持ち上げすぎだろうが、Britain Coveyさんはやっぱりよろしい。
27ydsのビッグリターンを見せたPRとして職人ぶりだけでなく、WR3争いでもいい位置にいるという噂は本当だった。
いつか見たころよりプレースピードが相当上がっている気がした。
とてもよろしい。
PRができるということはRACの能力があるということと同義であるはずなのでターゲットになるたびに何かが起こる期待は常にある。
こりゃロスター争いはロックでしょうな。
さすがに今回リリースしたら取り戻せる気がしない。
おめでとうございます。
この調子でどうぞよろしくお願いします。
LBの序列はどうなんだこのやろう
WhiteとBaunのLB1パッケージだが、それほどいいように見えなかった。
まあ悪くはないんだが。
それより印象に残ったのはOff-Ball LBの序列2枚目のパッケージとして登場したNakobe DeanさんとJeremiah Trotter Jr.のコンビ。
良かったですねえ。
DeanはあんなにBlitzうまかったっけか。いいプレッシャーでした。
STでも頑張っていたようで。
さすがにBen VanSumerenよりは上か。
Trotter Jr.は思っていた以上にLBが上手かった。
ドラフト時から思っていたがやっぱり"上手い"という表現が一番しっくりくる。
プレーリードと予測力、思い切り、ブロックを外す力、タックル、どれをとっても非常にレベルが高い。
6タックル1サックという記録は充分以上のそれである。
素敵だった。
この調子で頑張ってください。
見直し
意外だったのが、SとしてのJames Bradberryさん。
嗅覚というものは今後養っていくべきものなんでしょうが現時点でもあれだけボールに絡めているのは大変よろしい。
いやあ意外と板についているしもしかしたらいい戦力になるのかもしれない。
CB→Sのコンバートなんて、それこそこの日解説をやっていたRod Woodsonのような一昔前のものなんだと思っていたがやはりこのルートは王道。
調べてみるとRod WoodsonもBradberry同様に30歳を超えてからのコンバート。
34歳でSに移って以降引退までの5年間で24INTを積み重ねているあたりはやはり常人ではないが、そこまでではないにしろ求められるものの共通項は多いんでしょう。
あんな殿堂入り野郎と同じものは求められないが、実に楽しみな存在。
RBたち
Gainwell→Shipley→Lew Nichols→Tyrion Davis-Price→Kendall Miltonの順に出てきたが、特にDavis-PriceとKendall Miltonの2人のラッシングの能力の高さは印象に残っている。
非常に良かった。
むしろその2人と比較するとShipleyのノーパワーぶりが目立った。
まあShipleyはSTでも頑張っていたし懸案のプロテクションもがんばっているように見えたので文句はないんだが。
Davis-PriceとMiltonのキレ味鋭いランとタックルへの強さと比べると物足りなさが残る。
どっちか残ってくれないかね。
手放しでは喜べないが良かった
CB陣
というかKelee RingoとQuinyon Mitchell。
あのレベルのWR陣になら完璧なシャットダウンを求めてしまうがゆえに、バックショルダーで1つレシーブを許したRingoとソフトすぎる気がするカバーを見せたQuinyonにはもう少し頑張っていただきたい。
だが、総じて良かったし双方INT未遂まであったし。Quinyonのは捕れた気がするがね。
先発でも問題ない気がします。
若手EDGE陣
3Q終盤という先方がだいぶ戦力を落とした時間帯ではあったが、しっかりサックを決めたNolan Smith君と、4タックルのJalyx Hunt君です。
ラッシュ能力だけでいうとNolanは動きのキレが増したというか、緩急が素晴らしくなっていた。
Hunt君はパスラッシュが意外と力強ったのに加えて評判が良かったパスカバーがやはり素晴らしかった。
いい成長ではないでしょうか。
そして若手と括っていいかわからないが、4年目Patrick Johnson。
試合終了間際にボールを取り戻して決勝FGにつなげたファンブルフォースは最高だった。
この夏の評判が良かったのは事実のようですね。
STでも信用できるピース。
この調子でよろしく。
残念だった人たち
- Ainias Smith君
君には一体何が出来るのだね。
Punt Returnの絶好のチャンスでもCoveyと違ってなにもできず。
ボールが外に出て事なきを得たが派手なファンブルもあったし。
UDFAルーキーだったころのCoveyの方がよほど見どころがあった気がする。
WRとしては出場していたかも不明。
カットでいいでしょうね。
- K Jake Elliottさん
PATを外してそのせいで同点になったあとの決勝FG(1回目)まで外すという暴れっぷり。
Patrick Johnsonの値千金のFFで棚ぼた的に回ってきた決勝FG2回目はさすがに決めたが1回目を外した後に漂う悲壮感はベテランのプレシーズンには全くふさわしくない映像だった。
ここ3年ぐらいはド安定だったもんで忘れていたが、そういえば2020シーズンあたりは酷かったな。
あんなシーズンにはなりませんように。
この試合で1年分外したと思い込みましょうか。
OLの並び
懸案かつ楽しみでもあるOLのポジション争い。
Mailata・Landon・Jurgens・Laneがお休みだった試合のスターターは左から以下の並び。
Fred・Keegan・Toth・Becton・Kinnard。
そしてBectonが早々にお役御免となり、Steenが入る。
IOLのいいバックアップとして期待していたMatt Hennessyは4Qでの出番。
これはさすがに期待外れと言わざるを得ない。
まあSteenの出場時間を確保したかっただけなのかもしれないが。
先発は可もなく不可もなく。
Steenはやっぱりちょっと心配。パワーがないね。
Tothのスナップが若干荒れていた気がするが、それ以外に気になるところはありませんでした。
その他
QB2争いはPickettでいいと思います。
それなりに機動力もあるしHurtsと同じプレーブックをまあまあのレベルでこなしてくれそう。
しかし仮にも1年前までは先発だったはずなのにいつの間にこんなにバックアップが似合うQBになっていたのかね。
場違いの活躍をしてくれてもよかったのに。
長いのほんとに通せないんだね。
Hurtsを脅かしそうな何かというものは一切見当たらなかった。
McKeeはあんまりでしたね。まあ今日のはWR陣がひどすぎる気もするが。
1年前はもうちょっとキラキラしていたはずなんだがな。
Sの2枚目で出てきたTristin McCollumが良かった。
Bradberryのあの感じとMcCollumのあの感じを見ると現時点で焦ってJustin Simmonsに飛びつく必要はなさそうだという受け止めです。
Defenseも、2023シーズンにはあまりお目にかからなかったスタンツをちょこちょこ見たし、DBはSlayとCJGJ抜きでもそれなりのパフォーマンスを見せてくれていたしでいい試合だったと思います。
プレシーズンで何かがわかることはないんだが、若手の躍動という一番見たかったものを見せてもらえたのは最高でした。
次戦は合同練習から引き続いてのNE戦なので先発はほぼお休みになるんでしょうからまたしても若手祭りの気配。
楽しみが続く。