さてどんな悲惨なことになるんだろうと怖いもの見たさで臨んだ試合。
OffenseもDefenseも、想像とは全然違う展開になりましたね。
結果:PHI 15-12 NO
バンザイ。
想像していた以上にDefenseが機能し、想像していた以上にOffenseが機能しなかった。
そもそも、A.J.がいないなんていうのは2021シーズンに戻ったというだけのことなのでもうちょっとやりようはあるはずなんじゃないの?
というのが試合を通しての、なんというか息切れ寸前のように見えるたどたどしいOffenseの進み方へのストレス。
しかしまあNO Defenseもさすがの硬さであった。
懸念していたとおりPHI Offenseの詰めの甘さというのは厳然たる事実ではあったが、Red Zoneなんて進める気がしなかった。
そんな苦しい時間を、ほぼ3&OUTでしのいだDefenseの、特にこれまで全く信用できなかったランストップの改善はお見事。
最後にもしっかり勝負強さを見せてもらえましたし。
観戦側としても疲れがたまる時間でしたが、総じていい試合だったと思います。なぜなら勝ったから。
PHI公式は勝った時しかハイライトを上げてくれないらしいです。
主なスタッツ
- やっとKellen MooreがGoedertの使い方を覚えたようですね。
そうですこうやるんだ。
Sとのミスマッチで勝負させて長いのでもいいし、アンダーニースでボールを持たせたら意外と高いRACの能力でしっかりボールを運んでくれる。
そうですこれが我らのTE1です。
- またしても 反則。
いい加減にしなはれ。
肩で息をしながら進んだ分、手を変え品を変え簡単に下がるの、本当に勘弁してください。
Johnny Wilson君、キャリア初のキャッチおめでとう。あれは実に大きいプレーだったが、とはいえホールディングしちゃっては意味がないのだよ。
成長痛だと思って飲み込むけども。
一日も早い改善をお願いしますよ。
- Defenseは言うことなし。
完璧です。
良かった人たち
GameBall
- 文句なくDC Vic Fangioさん
4menフロントを敷いてランが一切止まらなかった試合後に"俺の指導のせいだ"と語っていたところをショートウィークできれいに修正してくるとは。
5menフロントでバランスを取るという難事、こうも簡単にやってのけるんですね。おみそれしました。
先方のGamePlanがやや単調だった気がしないでもないが、それでもあの爆発力のあるOffenseをトータル219yd・12点・最長29ydに抑えた手腕は素晴らしいのひと言。
"パスラッシュはランストップから"と語っていたのもまるでその通り。
ランが止まるようになって余裕が出たのかそれがパスラッシュにも波及するんだから大したもんです。
生涯契約でお願いします。
GameBall 次点
- S REED BLANKENSHIP
あんたが大将。
さすがの勝負強さ。
あそこでINTできるという引きの強さ。
後輩のQuinyon君にわけてあげてください。
最高でした。
- DT陣
Jalen Carter・Jordan Davis・Milton Williams・Thomas Booker・Moro Ojomoの5名。
特に名を挙げるとすると、やはりJalen Carterさん。
サックこそなかったが4タックル(3ソロ)2TFL 1QBHit 2PBUの成績はお見事。
先方のIOLが2枚傷んだこともプラスにはなったんだろうが、これがいいきっかけになることを願っている。
最後は、というか試合中からかなりヒートアップしていたが、あれだけ掴まれつづければさもありなん。
最後の一線は超えなかったというだけでOKです。
最高でした。
Jordan Davisも良かった。
もちろんMiltonもBookerもOjomoもね。
やっと開幕したか。コンスタントにこの程度のパフォーマンスをお願いします。
- TE Dallas Goedert
言うことなし。
1つ捕れた風のパスがあったが言うまい。
やはりHurtsと5年目のコンビネーションはダテじゃない。
- RB Saquon Barkley
Next Gen Statsによると、今季のランプレーのボールキャリアとしては最速を記録したのがあの独走TD。
ゴール前まで運ぶだけでは得点のにおいが一切しなかった時間帯においてあれをちゃんとTDまで持っていけるのは本当にすごい。
まだまだイケますね。
最高でした。
- WR DeVonta Smith
Hurtsとは4年目になるが、やはりGoedert同様コンビネーションは抜群。
A.J.がいなくてもそれなりに試合になるのはあんたとGoedertのおかげだよ。
さすがの安定感だしいい働きでした。
負傷したプレーはさっさと笛を吹かなかった審判のせいということで心を落ち着けようとしているところ。
非常に良くない倒れ方だったので今後が心配。
現時点で何も情報はないが、Week4は無理っぽいですね。
A.J.はまだか。
- LB Zack Baun
そういえば古巣相手の試合だったBaun。
Fangio先生は、ランプレーにおいてゆるゆるだった先週までのEDGEのところをBaunに締めさせることを選択したようで、結構1列目に上がっていたがそれがまあ効果的なこと。
またしてもチームトップとなる13タックル(9ソロ)という立派な数字。
すっかりOff-Ball LBになられて。
この調子で頼みます。
地味だがいい働き
- 控えOLたち
Bectonに加えてLaneまで抜けてしまったOL右半身を不随にすることなく蘇らせたのがSteenとFred Johnson。
C・Gが抜けた先方のOLと力の落ち方と比べるとやっぱりいい控えを揃えているというのは非常に重要。
両方ともよく頑張っていた気がするが、特にSteenはプロテクションでも結構安定していたはず。
素晴らしいですね。
Bectonとの長期契約の件は少し保留にしておきましょう。
- CB Slay・Quinyon Mitchell
心配していたでっかいパスでやられる、というのをしっかり排除してくれたのが最高。
ただしQuinyonよ、あれは捕ろうな。
捕ってPick6まで行こうな。
ああいうチームが苦しんでいる時に、それを平然と救ってしまうようなスーパースターになってください。
道は険しいぞ。
- WR Jahan Dotson
またしてもあまりターゲットにならなかった。
だがチームを救ったGoedertの61ydレシーブでDefense3人を交錯させたのはDotson。
こいつがちょっとしか空いていないDefense同士の隙間をするりと抜けたことで大規模な交通事故が発生。
結果してGoedertはガラ空きに。
非常にいいプレーだった。
DeVontaにCoveyまでOUTとなると本当の緊急事態。
どうか次はレシーブで魅せてくださいお願いします。
- EDGE Josh Sweat・Brandon Graham
信頼できるのはやはりこの2人。
それぞれにQB Hitが1回ずつというのがパスラッシュでのスタッツになるが、ランストップも含めて数字以上に頼もしかった。
信頼度が段違いである。誰と比較してかは言わないが。
Grahamさん。若手が頼りなくて恐縮ですが、どう甘く見積もってもあと2年はやれそうですよ。
引退の件、なんとかなりませんかね?
最大の懸念:通称Nick Sirianni
はい。やはりHC様こそが最大の懸念です。
そのバカっぷりにはもう飽きたんだが。
不満は大きく2点。
- ゲームマネジメント
まーたやりやがった。
"my studies"とか言ってないで分析方の言うことをよく聞け。
お前の脳から何か素晴らしい答えが出てきた気になるな。
それは常に幻あるいは的外れな何かだと心せよ。
今週はデカいのが3回。
- 前半最後間際の4th&1でのGo(Down)
これはFGが推奨されるところでのGo。
そしてTush PushのフェイクからSaquonに持たせてノーゲイン。攻守交替。
このプレーで腹が立つのが、残り14秒でTO1回残しで敵陣15ydというシチュエーションで、仮にGoした結果無事に1st Downを取れたとして、じゃあそのあとどんな展開が待ってるんでしたっけ?というところ。
その前にRed ZoneでしっかりINTを食らったQBを擁しておいて、そこから恐らく1回しかできないプレーでそれを決められる自信が本当にあったというのか?
キサマの自信じゃないぞ。
チームとしてそのリターンと賭けるべきリスクが釣り合っているのか?
というところ。
このリスクとリターンの勘案と判断こそがHCに試合中求められる唯一のものではないのか?
この、勝負勘としか言いようがない部分がこの男には全く備わっていないというのは2023シーズン中から明らか過ぎるほど明らかになっていた部分。
そして一切改善されていないことがまたしても白日の下に晒されたプレー。
どうせ蹴るなら余裕でレンジに入っていたこの時点で蹴ってしまって、さっさと同点にでもして苦しかった前半を終わらせるというのも一つの判断ではなかったか? - 3Q終盤のNO陣49ydからの4th&7でのPunt(Blocked)
これはGoが推奨されるところでのPunt。そしてブロック。
ブロックされたことを言っているわけではない。それは結果の話。
こういうリスクもあるよ、ということが分かっていて判断したのならそれでいい(どうせ一切考慮していなかったろうが)。
問題は、ビビってんじゃないの?というところ。
このプレーの前のシリーズ。
敵陣34yd地点からの4th&3でGoの判断を下し、それがサックになったプレーがあった。
そのプレーの判断は(プレーコールに再考の余地があるにしても)間違っていなかったが、まさかその失敗が引っかかってビビっちゃったんじゃないでしょうね?
というところ。
その記憶に引きずられたかのような判断。
ビビるな。OCを信じて任せるのだ。
一番冷静でないといけない人間が変なトラウマに引きずられて感情で判断するんじゃない。 - 4Qの60yd FG(失敗)
え?ここは蹴らせんの?
と世界中の開いた口がふさがらなかった4Q中盤の60yd FGトライ。
これも上と同じ。
ビビってんじゃないの?というのが引っかかる。
Puntのブロックに。
そして、なまじリードしちゃったもんだから少しでも点が欲しくなったんだろ?
じゃないと意味がわからなすぎて説明がつかない。
そもそもPHI(というか大部分のNFLのチーム)には分析の人がいて、試合中もシチュエーションに応じて判断の手助けをしてくれているとのこと。
そこの判断が間違っていたら判断の部分を責めることはできないが、Pederson時代からこの4th Downの判断の部分は割と的確だったという肌感がある。
だからこれはSirianni特有の問題。
どうもこの人は現実を過大か過少にしか捉えられないところがある気がしてならん。
ある時は必要以上に強気になり、ある時は必要以上に守りに行く。
そういう人にとってNFLチームのHCなんか地球上で一番向いてない仕事でしょうよ。
ご本人のやる気は疑わないが、センスがない。
情熱はあるが、力がない。
哀しいですね。
- 前半最後間際の4th&1でのGo(Down)
- Offenseへの口出し
またやったらしいな。
上述したTush Pushフェイクのプレー、試合後の記者会見によると、あれはKellen MooreではなくSirianniのコールだったそうです。
本人が白状しました。
だからよ、いいかね。
あなたはHCとしてのセンスもないが、その100倍Offenseのプレーコーラーとしてのセンスはないんだよ。
まだ気づいてなかったのか。
その越権行為をするから2023シーズンのOffenseはブチ壊れたんじゃなかったのか。
Hurtsとの関係もそれで壊れたんじゃなかったのか。
まだ繰り返すのか。
バカなのか。(知ってる)
いい加減にしろ。
しかもよ。やるならTush Pushだろうが。
いくら右側が代わっていたとはいえOLを少しは信じてあげなさいよ。
そもそも全くやる必要がないシチュエーションだったというのが大前提だが。
これでわからなくなったのが、果たして時折出てくるクソ微妙なHurtsのオプションプレーは、あれはどっちの脳みそから出ているのか、というところ。
2023シーズンに飽きるほど見た、全く何の役にも立たずに止まっているのを飽きるほど見たプレーだけにやっぱりあれもSirianniなんだろうな。
気になってたんだよ。
あのプレー、即刻プレーブックから抹殺してください。
もう本当にOffenseはKellen Mooreに、DefenseはFangioさんに全部任せろ。
全部任せてください。
お願いです。もうこれ以上チームの足を引っ張らないでください。本当にお願いします。
これは切実なやつです。
- 適性としてはやっぱりポジションコーチなんだろうな、というのが最近強く感じる彼への想いです。
良し悪しではなく、向き不向きというのが人間には否定しがたく存在する。
OCとDCが当たりだけに解体は避けたいが、さりとてこんなに勝負勘のないHCでSB制覇なんか絶対に無理なのでなんとか頭だけを挿げ替える方法はないものでしょうか。
うーん…なさそうだなあ。
懸念な人たち
- QB Jalen Hurts
さすがにこの試合のターンオーバー2つは庇いようがない。
INT、ありゃなんだね。
この2試合の"欲張りすぎ"という反省が全然活かされてないじゃないか。
お願いなのでEnd Zoneでのターンオーバーはやめていただけませんか。
力が抜けるので。
そしてあのFumble Lost。
SBの反省はないのか?まだやるのか?
いい加減にしなさいよ。
大事なもん託されてるんだから大事にしてください。
この2つのプレー以外は、特に最後のドライブは良かったと思いますよ。
- EDGE Bryce Huff
試合を締めたBlankenshipのINT。
あのプレーに一瞬だけ光を見た気がする。
もうあと1秒ぐらいでHuffがプレッシャーをかけられそうだった気がする。
それよりも早くBGとCarterが良いプレッシャーをかけて、それがINTに結びついていたので結局Huffが目立つことはなかったが。
今週もスタッツなしですかね?
お疲れさまでした。
次のこと
とても考えられない。
なにせケガ人が多すぎる。
もとより人数を多く確保していないOffense側にだいぶ偏っているが、現時点でわかっているのは以下。
- OT Lane Johnson
脳震盪とのこと。Big Domに付き添われてロッカールームに下がっていく姿は痛々しかった。
どのシーンかも全くわからないが早い復帰を祈る。
- OG Mekhi Becton
こちらもいつの間にか消えていた。
手首のケガっぽい。
パンチを打つと痛そうにしていたのでちょっと時間がかかる恐れ。
- WR Britain Covey
こちらは肩。
これも受傷タイミングは不明ながら試合後に肩を吊っていたらしいので重症の予感。
せっかくWRでも活躍できるようになってきた矢先の出来事だったので非常に残念。
PRの後釜はDeJeanが務めていたが、ちょっと怖かった。
- WR DeVonta Smith
上でも述べたが、脳震盪。
審判仕事せいバカタレが。
- CB Slay
Penningとかいうバストにやられてハムストリングを押さえていた。
試合中に復帰しようとちょろっと走っていたのは見えたし本人も"I'm good"と言っているので重傷ではないと信じている。
当初、"Week5にByeが来るの早すぎるだろ"と思っていたが、ここまで積み重なってくるとタイミング的にはありがたくなってしまった。
TB戦をどう乗り切るか。
SaquonとGoedertだけじゃさすがに火力不足は否めない。
さてどうしましょうか。
とりあえず負けを覚悟していた試合に勝てたというのは最高でした。
相変わらずストレスは酷かったが。
しかし昨シーズン中盤以降ずっと課題だったランストップが劇的に改善したということだけでずいぶん心が軽い。
あとはOffense。
ケガ人もたっぷり出たのでBye前の試合になるWeek4は逆にチャンスかもしれませんね。
意外な戦力を使って大胆にやってみてはいかがでしょうか。
頼むよKellen Mooreさん。