鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

論争の無期限中断

苦しみながらではあったが勝った、にも関わらず現地ファンおよびローカルメディアが火を噴いていたのがSirianniの決断のところ。

 

それもほぼ下火になった様子です。

 

 

火種

何度も取り上げて食傷気味ではあるが、Offenseの低迷の一因となったりDCをシーズン中にDesaiPatriciaに代えてDefenseの大崩壊を誘発したりとやりたい放題だった2023シーズンを通して信頼度が劇的に低下していたことに加えて、2024シーズンではWeek2のクソゲームマネジメント、そしてWeek3でのクソゲームマネジメントおよびOffenseへの口出しとそのプレーの失敗うんぬんかんぬんうんぬんかんぬんというロイヤルストレートフラッシュな有り様で、たった3試合を終えた段階ながらPHIファン強硬派の意見は"はよあのSirianniをカットせい"ということで一致を見ていたというのが簡単な経緯。

 

もちろん同じ意見だった。

 

そして現地水曜の記者会見でSirianniが失敗。

それが以下。

 

雑にまとめると、
"あの日は上手くいかなかったが、あの時(NO戦の前半間際、4th&1からのTush Pushフェイクのプレー)もように俺がプレーをコールすることもあるし、(パスゲームコーディネーターの)Kevin Patulloや(OLCの)Jeff Stoutlandや(RBCの)Jason MichaelKellen Mooreの耳元で「あのプレーがいいんじゃないか?」と囁くことは常にある。コーチ陣はこうやって共同作業で準備段階からプレーを決めているし、このことは何も今年のこのチームに限ったことではない"
というのがSirianniの言。

 

 

これの何が失敗だったかと言うと、この発言におけるSirianniの意図は十中八九"(失敗したプレーをコールしたと思われている、と、Sirianniが勝手に思っている)Kellen Mooreを守ること"にあったはずだが、現地メディアや強硬なファンには
"やっぱりセンスねえてめえが口出してんじゃないか早くそれをやめろこのヤロウ"
と受け止められちゃったこと。

 

そして火力は増す。

 

"普段はMooreに運転させるのに重要な局面になったら「鍵を寄越せ、ここは俺が運転する」と言ってハンドルを奪い、そしてそのまま車ごと溝に突っ込む、というのを何度もやってるなじゃいかこの男は"
というのがローカルラジオ局パーソナリティの秀逸な例え。

 

 

 

沈静化

さすがにまずいと思ったのか翌日も記者会見を開いたSirianni。

上記ラジオ局の発言を意識したのかしていないのかはわからないが、というか確実に意識してのことだろうが、その会見で、
"俺はMooreが運転する車の助手席に座っているだけで、たまに必要だと思ったタイミングで口を挟んでいるだけだ"
とのコメント。

 

その例えで返すとは絶対ラジオ聞いてただろキサマ。

 

このSirianni自身の反省とも取れる弁と合わせて、レジェンドJason KelceさんやNO戦のヒーローDallas Goedertさん、あるいは我らがJalen Hurtsさんの"Sirianniはいいコーチだし選手への愛情も厚いし俺たちも大好きだ"というような発言で次々とSirianni支持を明確に表明したことによって批判の声も薄らいだ、というのが現状。

 

 

本人は"残り10秒だったが2回はTDを狙ってプレーできると考えた"と言っていたあのプレー。

フォローするつもりはないが、あのTush Pushフェイクをコールした際にSirianniの頭にチラついていたのは間違いなくこの映像。

どうせ一発でTD取れると思ってたんだろ。

 

じゃあなんでこんな虎の子のプレーを1年前のどうでもいい場面で使ったんだ、という批判は生まれるので結局フォローにもなんにもならないが。

 

 

個人的には、このBye前のWeek4 TB戦後というタイミングが、シーズン中にHCを解雇するという劇薬を処方してもなお2024シーズンをいい結果で終えることが出来る唯一にして最後のチャンスだと思っていたところ。

 

だってあのまま進んでいても2023シーズンの焼き直しになる想定の方が現実味を帯びていたわけですし。

 

 

だがSirianniという人間は2021シーズン序盤のクソプレーコールについて激しくバッシングを受けた際にもその全権をOC Steichenに委譲したことがあるように、一定以上叩かれると方針を転換する程度の柔軟性は持ち合わせていると理解しているため、この度のプチ騒動を受けて"ひらめいた!"とクソプレーをコールしたくなる衝動を自重する方向に進んでくれる望みも出たと思い込んで、一旦"解雇しろ"コールは取り下げることとしたいと思います。

 

そりゃこの体制のままでSirianniが成長する方が、臨時HCで戦うよりいい結果になる可能性はよほど高いわけですから。

 

 

もちろん、TB戦の出来如何ではもっと大声でSirianni解雇を叫ぶようになることが必然だということは付け加えておきます。

 

ゲームマネジメントも成長しろよ。わかってんだろうな。

 

 

 

その他のニュース

ケガ人情報が中心。

 

まずはロスターの出入りから。

 

NO戦のどこかで肩甲骨を骨折していたというCoveyが無念の離脱。

代わりにTEのJack Stollというお馴染みの名前が昇格。

 

そしてしっかりWRとしても戦力に組み込まれていたCoveyの代わりのWRにはキャンプを過ごしているJohn RossをPSに追加。それなりにスムーズな移行が期待できそうではある。

 

そして脳震盪のDeVontaのTB戦OUTが確定したタイミングで、開幕戦以来初めてA.J.が練習に復帰。

制限付きの練習参加だったようだが、試合もQuestionableということで出場の芽はある。

これはデカい。

無理すんなという気持ちと、頼む何とか出てくれという気持ちが相半ばしているというのが正直なところ。

 

その他、脳震盪だったLaneもA.J.同様制限付きで練習復帰。

ここはバックアップのFredの方のJohnsonがしっかり機能したところでもあるし、同じくNO戦を途中退場していたRGのBectonも復帰できるようなであまり急ぐ必要はないぞ。

脳震盪だけにあまり無理はしてほしくない。

 

だが行けるなら頼む。

 

 

この辺りは改めてまとめるが、先方のTBも相当しっかり傷んでいるというチーム事情なようなので、A.J.なりLaneを無理に出さず、Jahan DotsonParris CampbellFred Johnsonなどの代替戦力でどこまでできるかをちょっと見てみたかった試合でもある。

だが勝つ確率が上がるのであればそれに越したことはない。

そもそもそんな余裕もないし。

 

懸念されていた大型台風も落ち着いたとのこと。

 

いい試合を期待している。

がんばれ。