3試合を終えたところで早くも満身創痍感がある。
そしてBye前に迎えるのがHurtsの天敵・Todd Bowles。
先方も苦しんでいるようだがOffenseが完全に消される可能性もあると思うと先行きは実に不透明。
ケガ人
PHI
Friday's Injury Report#PHIvsTB pic.twitter.com/TgDyCS5tBW
— Philadelphia Eagles (@Eagles) 2024年9月27日
We’ve elevated WRs Parris Campbell and John Ross from the practice squad for tomorrow’s game, and we’ve downgraded WR A.J. Brown's (hamstring) and LB Devin White's (personal) game status to Out. pic.twitter.com/oK0FPbx0Pz
— Philadelphia Eagles (@Eagles) 2024年9月28日
OUT
WR A.J. Brown様:ハムストリング
WR DeVonta Smith:脳震盪
Questionable
OT Lane Johnson:脳震盪
最後の練習には復帰したもののA.J.は結局OUT。
DeVontaは2023シーズン最終戦以来となるキャリア2試合目の欠場。
A.J.とDeVontaのダブルエースが両方欠けるというのは2022シーズンのA.J.加入以来初の出来事。
ピンチ。
PSからの昇格はいずれもWRで、Parris Campbellと再合流間もないJohn Ross。
ということで、たった4人しかいないWRの陣容は以下の通りになります。
WR1:Jahan Dotson(WAS的には元バスト)
WR2:Johnny Wilson(キャリア1レシーブの6巡ルーキー)
WR3:Parris Campbell(IND的にはややバスト)
WR4:John Ross(問答無用の大バスト)
なんだこれ。
Jalen Reagor・JJAW・Travis Fulgham・Greg Wardの2020シーズンを思い出す。
長らく忘れていたが、そういえばPHIってこういうチームでしたね。
エリートなTEとRBに頼るしかない。
TB
OUT
DL Calijah Kancey:ふくらはぎ
S Antoine Winfield Jr.:足
OT Luke Goedeke:脳震盪
Doubtful
WR Jalen McMillan:ハムストリング
Questionable
RB Bucky Irving:ハムストリング
RB Rachaad White:食中毒
WR Kameron Johnson:足首
TE Ko Kieft:足首
NT Vita Vea:膝
IR
CB Bryce Hall
OG Sua Opeta
RB Chase Edmonds 他
OT GoedekeがOUTに。
代役のJustin Skuleが相当苦しんでいる様子なのでこれは朗報。
DBも損傷中。
Winfield Jr.とBryce Hallがいないのは非常に助かる。
だがそんなことよりVeaだ。
あいつがいるのといないのでBucs Defenseの顔は極端に変わる。
まだシーズン序盤だ。無理するなよ。
マッチアップ
PHI Offense
- 言わずと知れたTodd Bowles。
BlitzハッピーでFront 7の運動能力は高く、DLはスタンツの嵐。
直近の2023シーズンプレーオフの対戦では9回あった3rd Downを全部更新できない、という不名誉極まりない記録を達成したのもこのBowlesにいいように遊ばれた結果。
- Blitzを防ぐ最大の手段は、3rd&Longという状況を作らないこと。
1st Downからヒリヒリするぐらい攻め続けなさい。
そのためにはアーリーダウンでしっかり仕事をして3rd&LongにつなげてしまうVeaをどうするか、ここが結構大事。
彼さえいなければTBは全く別のチーム。
もとより影響力はランゲームに偏って発揮されるが、それが異次元。
Kelceの天敵だった記憶は強いため、Jurgensにいきなりなんとかせいというのは多少無理があるはず。
とはいえ軽い隊形を敷いてVeaを追い出そうにも、そもそもWRの駒の質と量が全く足りない。
そんな張りぼてではBowlesもVeaを動かしてはくれんでしょう。
参った。
- Bucs Defenseにおいて、あんまりお上手じゃないのが浅いエリアのパスカバー。
10yd未満はボトム10に入るほど通されているのだとか。
ここを上手く使わない手はない。
どうせこのWR陣とHurtsなんてロクに合わせてこなかったろうからタイミングが早いパスで攻めるのも難しかろう。
ということでこれまで通りOLに負荷がかかるゆっくりしたタイミングのパス中心でいいので、浅いエリアへの配分を増やしていっていただきたい。
頼るべき相手はたぶんParris Campbell。 - アーリーダウンでのランはVea次第であきらめるしかないものの、Bucs Defenseにおかれましては3rd DownでVeaを下げて軽いパッケージにしたときのランDefenseにめちゃくちゃ苦しんでいるとのこと。
これは聞き捨てならない。
Saquon頼む。
そしてJohnny Wilson、今週はホールディングするな。
- そしてどうしても3rd&Longを迎えてしまった場合。
6men Blitzの比率がリーグ2位というご自慢のBlitzが山ほど飛んでくる。
これはKellen MooreがOCに来たことで胸を張ってHurtsが良くなったと言える部分。
どうするかは知らんがなんとかしてくれ。
先週のようにMesh ConceptのオーディブルをかけてGoedertを使うのがいいと思うが、とはいえそれはもう見せた。
さすがにBowlesが対策していないとは思えない。
ということなら裏をかいてDotsonでいいのではないでしょうか。
とにかくマンツーマンを打破して浅いエリアでフリーになってくれる人がどうしても必要。
ここをWilsonに期待するのはさすがにアレなので、GoedertかDotsonかCampbellでなんとかしてくれどうか頼む。
- Johnny Wilsonには期待したいが、さりとてマンツーマンが多い両CBはJamel Dean・McCollumツインズの片割れといずれもデカくてそれなりに動けるというWilsonとしてはなかなかミスマッチを見出すのが難しい勝負。
100ydレシーブしろとは言わない。
ただ増えるであろうスクリーンのプレーで反則だけしてくれるな。
そして願わくばコンテストキャッチの1発ぐらい捕っておくれ。
- NCB Tykee Smithはこのドラフトで一番欲しかったS。
まだINTは出ていないようだがDEN戦では惜しいのがあった。
どうかこの試合まではおとなしくしておいておくれ。
- ここまでいろいろ言ったが、Veaが出てこなければ、あるいは途中で引っ込むようなことがあれば、2021のようなランヘビーOffenseの展開で結構です。
だがあれだけはやめてくれ。
Hurtsに横方向にキープさせるアレ。
Hurtsの本領はダウンヒルです。
横に走らせるのはRBで、HurtsのキープはEDGEの内側のみ。
要はアレの逆。それ以外認めない。
もうプレーブックから消したんだろうなKellen Mooreよ。
(↓アレ)
After the big play to Goedert, the Eagles go back to the Read Option game which, say it with me now, hasn't worked in 2 years now. pic.twitter.com/s6ZIqMleEe
— Shane Haff (@ShaneHaffNFL) 2024年9月24日2022シーズンには機能していたが、それ以降ぱったりと出なくなったからね。
一刻も早く諦めましょう。
- Hurtsわかってるだろうな。
歴戦のBucs DB陣は狙っているぞそのボールを。
Winfieldがいないのはデカいが、さりとて安心できるメンツでは全くない。
無茶投げをやめてINTなし、ファンブルロストなしというクリーンな試合を久しぶりに見せてください。
PHI Defense
- CARのHCに出て行ったDave Canalesの後任の先方のOCはLiam Coen。
経歴的にはMcVayの配下だった期間が長いので、そこから想像がつくように3x1やBunchフォーメーションの比率が高め。
- だが苦しんでいるのはOLのところ。
リーグで多い方から2番目というサック率を記録しているとのことだが、特に目立つのがWeek2 DET戦で勝ちこそしたもののHutchinsonの5サックという衝撃パフォーマンスを演出してしまった代役RTのSkule。
RGに入っているCody Mauchや、ルーキーCのGraham Bartonも相当に苦労している様子で、プレッシャーを許した数でいうと多い方からBarton・Mauch・Skuleとなっている。
要は右サイドから如何にプレッシャーをかけられるか。
Blitzも結構効果的に決まっているが、特にスタンツに対してプレッシャーを許す比率が高いとのこと。
Week3でJordan Davisがサックを奪ったようなあんな感じのDT同士のスタンツは大変よろしいことでしょう。
メインラッシャーはJalen Carterということで異論ないし、Hutchinsonに負けじと5サックぐらい積み上げてくれることを期待しているが、そんなことより何とかしないといけないのはBryce Huffさん。
大苦戦中のTB相手でもプレッシャーをかけられないとなると大変よろしくない。
どうやらReddickが"戻ってきてもいい"と思っているとのこと。
この試合でも何も起こせなければ切実にそっちを望みはじめてしまうぞ。
ちなみにだが、TEのOttonは非常にいいブロッカーですので多めにTEからEDGEへのフォローが入ることは想定しておく。
だがここに完封されるEDGEなんかいらない。
HuffがOttonに完封されるようなことになればWeek1の再現。
Carterまで消されては絶対に勝てない。
- OLのプロテクションの保たなさに起因しているのか、パスは短い。
そしてタテのコンセプトは結構普通だし成績もさほど良くないので奥を注意しすぎる必要はなさそう。
ところが、OLはやられているし、この2試合で12回という異次元の量のサックを食らっているのに、それでも肝心のBaker Mayfieldは好調。
プレッシャー下の成功率65%はリーグ最高だしレーティング122.3はリーグ4位。
最初のタイミングを狂わせれば何とかなるイメージはあったが、ポケットワークも含めて成長中ということでしょうか。
ただ、20yd以上のパスはまだ2回しか通していないということもあり、悪くはないが組み立てとしては短いパスがメイン。
- 厄介なのがWR Chris GodwinへのスクリーンとTE Cade Ottonへのプレーアクションパス。
もちろん空いていればEvansがメインターゲットなんだろうが、チェーンを動かすのはこの2人のお仕事。
ここまでスクリーンに対してはさほど悪くない対処をしていると思っているので、CBが中心にはなろうがさっさと上がってきてしっかり早めに止めていただきたい。
そしてTEへの対処でがんばらないといけないのはDean。
ランストップは非常にいいものを見せてくれているが、やはりパスカバーにはまだまだ不安が残る。
Ottonが輝きだすようだととてもまずい。
うしろをそんなに気にしなくていいということであれば、頻繁にCJGJを上げてTEを手厚く消しに行くのもまた一興。
- Week3がとても良かったPHI Defenseではあるが、まだ解決していない課題が1つ。
それが、「11Personnelに対してどうランストップするんでしたっけ?」というもの。
NOはご丁寧に2TE隊形というランヘビーな隊形からランをする、という性格のよさそうなコールを終始やってくれたので6DLという極端な隊形で受け止めてランを消すことができたが、1TE隊形でのランの止め方はまだWeek2 ATL戦のころから更新されていないはず。
あの時は素直に4DLで受けてEDGEは締まらないしDT・EDGE間もガバガバ、という地獄の様相を呈していた。
なんとなく今ならHybrid Off-Ball LBとしてその地位を確立しつつあるBaunをEDGEに上げてきて5DL(4枚+Baun)+1LB(Dean)+Nickel(Maddox)という守り方になるのではないかと考えるが、さて実際はどうなるのでしょう。
Baunにはパスラッシュのお仕事もだいぶ期待している。
この辺り、Fangio先生のお手並み拝見といきたいところ。
TBのOLはランブロックでもそれほどいい成績を残していないが、とはいえWeek3 DEN戦のBucky Irving(Questionableだが出てくる見通し)はいいRBに見えた。
油断召されるな。
- PHI Defenseにおいて、実は一番狙われているのがQuinyon Mitchell。
まあルーキーだし妥当といえば妥当。
ここまでのところは100点に近い点をつけてよいパフォーマンスだと思うが、100点をつけられないのが、INT未遂の2発。
絶対どっちかは捕れた。
ということでそろそろであろう。
相手はMike EvansあるいはChris Godwin。
相当苦しいだろうて多少やられるのは織り込み済み。
だがマッチアップとしては得意なタイプのはず。
やり返して結果を出せ。INT来い。
めちゃくちゃドデカい期待をかけて待つ。
ちなみに、HC BowlesはWeek3後の会見で"もっと早く、もっと頻繁にEvansにボールを持たせなければいけない"という趣旨のことを言っている。
具体的になにがどうなるのかはわからないが、Quinyonにとっては正念場。
- 彼にとってはTBもお得意さま。
ということでBlankenshipのINTはどっかで確実に出る。
希望としては2つ。よろしく。
結び
- なんだか妙に対戦が多いTB。
Sirianni就任の2021以降でいうとこれでもう5回目となる対戦。
これまでの4試合(うち2試合はプレーオフ)で唯一勝ったのが昨シーズンのWeek3。
もう大昔のように感じるが、この試合でのHurtsはポケットプレゼンスという点で大きな成長を見せてくれての勝利だった。
Defenseも(この時期はまだ)躍動していた。
あれは気持ちが良かった。
- とかくHurtsにとっての天敵として存在し続けているTodd Bowles。
件の1年前の試合ではそれを克服できたと思っていたがプレーオフではトラウマとなるのにふさわしいやられ方をしてしまった。
ということで実質チャラ。
だが今回はKellen Mooreがいる。
こちらも一味違うぞ。
と思ってMoore vs Bowlesの過去の対戦成績を調べて腰を抜かした。
2戦2敗だった。1試合平均16得点だった。
Dakは3TD2INTレーティング83だった。
なんてしょっぱいんだ。
だがまあ先方にもうTom Bradyというやつはいない。
Mooreさんよ。あんたにとってもリベンジマッチなんだな。がんばってくれよ。
- 激甚な台風に見舞われたという現地。
試合中の雨の確率は低そうだが、湿度が残るので真夏のような過ごしにくさになるのだとか。
こういう敵が一番厄介。
SaquonとGoedertに負荷がかかりすぎないようにがんばってコントロールしてください。
- だがよく考えたらBye前だった。
負けて2週間過ごすのはさぞつらかろう。
天候?ケガ人?そんなものは知らん。
絶対勝て。