この数週間、"結局勝つんだろう"という根拠のない自信のようなものがあったのだが、それがまあ見事に打ち砕かれた。
やはりHurtsというQBは現状のPHIにおいて替えの利かない存在である。
展開と結果
序盤はSaquonとHurtsによるいつものご機嫌なOffense。
そしてJalen Carterさんによる曲芸のようなFFなんかもあり至極順調な滑り出し。
しかし1Q早々にFrankie LuvuのヒットでHurtsが脳震盪でアウトしてからOffenseはSaquonの一発以外完璧な機能不全に。
Hurtsの脚の脅威がなくなったことでSが1枚多めに上がりだしてランは止められ、同時に浅いエリアに人が集まるその裏をPickettなんかに狙えるわけもなく。
その後はジリ貧のOffenseと対照的に、Defenseは何回もボールを持って帰ってもくる活躍で粘るが、最後はBlankenshipのINT後、4Q残り2:02の3rd&5の場面でDeVontaが痛恨のドロップ(結果はFG)。
結局ここでTDまで、あるいは試合をクローズするところまで行けなかったことが響いてJayden Danielsに逆転ドライブを決められて終了。
フランチャイズ記録更新中であった連勝記録も10でストップ。
結果:PHI 33-36 WAS
ハイライトはこちらからどうぞ。YouTubeです。
コメント欄は浮かれたおした現地WASファンであふれているので見ないことを強くオススメいたします。
主なスタッツ
- 目立つクソさはやはり反則。
最後のクラッチな場面でもSydneyがやらかしたものも含めてSTの3回の反則は許されざるものであろう。
ただでさえ飛ばないKickoffに初歩の初歩としか言いようがない反則を重ねた結果、最後のWASのドライブは残り1:52でWAS陣43ydからだったな。
TD必須とはいえこれではさすがにDefenseがかわいそうというもの。
- そして2回のUnsportsmanlike Conductで退場となったCJGJ。
貴殿には責任感というものがないのか。
バカなのは知ってるが15ydをもらうのはやりすぎだろうよ。
そしてそれを2回となると底無しなんだろうな。
いい加減にしやがれ。たんまり金をもらってるんだろうが。お前が金をもらってる分、お前の後ろに控えてる連中の層が薄いのは考えたらわかる話。
これは審判がどうとかではない。責任感の問題であろう。
あと1年は付き合わないといけないようだからあまり言いたくないが、非常に見苦しいそのふるまいを早く改善しなさいよ大人なら。その気配はないけど。
黙って精神科行ってこい。
良かった人たち
- いなかった。
で終わってもよいのだが、やはり名を上げるとしたら貫禄のクラッチぶりを遺憾なく発揮したReed BlankenshipとDeJeanとBaunとNolan Smith。
そして1回意味不明な反則をもらったがJalen Carter。
今季のDefenseを支えてきたこの5名の働きはやはり素晴らしかった。
悪かった人たち
- QB Kenny Pickett
というかPickettでは一切機能しないOffenseなのに敢えてPickettを獲ってきたRoseman。
というとさすがに言い過ぎだろうが、あのクソのようだったプレシーズンと比較しても一切遜色のない機能しなさ。
あの時には"まあOLが1枚目じゃなかったし""まあA.J.とDeVontaがいないから"という言い訳があったがフルスペックのサポートキャストがいたってこれである。
A.J.の個人技、というか正しくはA.J.の個人技によって誘発される反則以外進む方法は見当たらないし、SaquonのランゲームもHurtsというもう一つの脅威がなければ全然ダメ。
一番悪かったのは3rd Downのコンバージョン率の悪さ。
3/16で勝てるわけない。
どれだけボールを奪ってもすぐ3rd&OUTするOffenseのせいでさっさとフィールドに戻されるDefenseのことを考えると不憫でならない。
DeVontaの致命的な落球も、DeVonta完全擁護派の目線からすると急にいいボールが来たからとしか思えない。まあさすがにそれは言い過ぎだろうが。
Saquonの2Q以降3Q分のコンタクト前の獲得ydは合計マイナス4ydとのこと。
これまでの試合での平均が平均でプラス2.3ydという立派な数字だったことに比較すると悪さが目立つ。
ブロッキングのエラーが多かったのは間違いないが、Hurtsの脅威がなくなったことによりDefenseが安心して前掛かりになれたことも要因としてはあるのだろう。
全部PickettとOffenseのコーチ陣の責任。
しかし投げるの下手だしターゲット見つけるのも下手だし投げるということに対する腹の座ってなさにも呆れるしかない。
これに1巡出したチームがあったのか。
- とはいえOffenseの問題はHurtsの負傷という不慮の事故に端を発しているのでまだわからいでもない。
最大の問題は特に事故が起こらなかったST。
"風と寒さ(0℃)というコンディションが悪かった"というのが試合後のSirianniの言い訳だったが、なんだあのどうしようもないKickoffのカバレッジとリターンは。
そしてその蹴り合いでは延々負け続けていたのに飽きることなくタッチバックを選択せずにリターンされまくったあの選択は。
結局ElliottにもKickoff蹴らせなかったし。
まあ彼の場合は56ydを外してもようやく50ydを決めたしそれより短い距離は相変わらず問題なかったからいいところしか見えない日だったんだが。
結果は、Kickoff後のドライブスタート地点は、PHIの自陣29ydに比べてWASは自陣38yd地点。
WASは狙ってPHI陣深くに蹴りこんでしっかりカバーしていた印象があるし、事実としてタッチバック地点とほぼ同等かそれより奥の平均29yd地点にPHI Offenseの開始地点を押し込むことに成功していたが、PHIのカバーチームは狙ってそこに蹴っている気配のないほどのカバーチームのクソさ。
全然ブロック外せないんですね皆さん。
だから蹴り手をMann→Elliottに代えればよかったのに。
そうしたらElliottの長い距離のFGの成功率にも変化がでるかもしれなかったのにね。
Mann獲得以降パントについては良くなったと思うが、新ルールのKickoffには本当に適応できないなSTCのMichael Clayさん。
- FangioというかRed Zone Defenseおよび長らくストレスとなっている浅いエリアのところ。
2024シーズン全体でみるとRed Zone Defenseは被TD率51.1%とリーグ9位の出来の良さではあるんだが、直近3試合ではWAS戦の3/4(75%)も含めて75%と低下傾向。
改善の方法はわからないが、McCollumのところが結構緩かったしカバレッジがバグっている気配がちょっと出ていた。
この辺り、退場になったことも含めてCJGJの悪さなんではないかと睨んでいるところ。あいつはもうちょっとプレーに集中していただけんかね。
数少ない収穫
- QB1としてのJalen Hurts。
Pickettとの比較でHurtsの偉大さを認識することができたという皮肉。
Saquonがあれだけの数字を残せているのも、そもそもOffenseがあれだけ進んでいたのもHurtsのおかげ。
Week17は無理だと聞いているが早く帰って来いよ。
- K Jake Elliottさん。
大事な場面での50yd FG成功。
ようやく12月後半になって50yd以上の成功。
やっと開幕しましたね。おめでとうございます。
- 2試合を残してこんなクソゲームをしたこと。
CAR戦以降、どうも低調だった気がしているのがこの試合をきっかけに浮上してくれればそれに越したことはない。
得たものなんかほとんどないんだが、これでもなんらかのきっかけとしていただければ幸い。
がんばれ。