そういえばWeek18の試合もあるようですが、完全な消化試合となったようなので注目すべき点は先発するとされているMcKeeの出来以外にはありません。
Eric Dickerson自身も14試合制だったころのO.J. Simpsonの2,003ydという大記録を試合数の増加で更新して胡坐をかいているアスタリスク野郎だと知ってからはあいつが何を言おうがSaquonにはラッシング記録更新を狙ってほしかったのだが、それよりプレーオフの方が大事だということは言うまでもないのでこの判断は致し方ないものだと理解しているところ。
ということで今日はニーズ確認とプロスペクトさらっとチェックのDefense篇です。
選手名の後ろの()内は契約上の年限です。
DT
Jalen Carter(~2026+1)
Milton Williams(2024限りでUFA)
Davis(~2025)
Ojomo(~2026)
Thomas Booker(~2025)
Carterプロボウル選出おめでとう。
Fletchの穴という今季最大の懸念事項をあっさりと乗り越えてきた。素晴らしいシーズンだった。あと10年よろしく頼む。
全員がルーキー契約という非常にお安い値段でこれだけのパフォーマンスを出せたこのDT部門こそが今季のPHI Defenseを支えた最重要パート。
ということで悩ましいのが2点。
- Milton Williamsの延長問題
キャリアハイの5.0サック・39プレッシャーに加えてPFFによるとPass Rush Win%でChris Jones(KC)以下を抑えてDTで1位という記録(18.5%)という記録を残してしまったMilton。
Rosemanの"重要なポジションに才能を見つけたらさっさと金を払って囲い込む"というやり方からするとMiltonとはさっさと延長してしまっても良かったはずだが、これだけブレークしてしまうと先方陣営と折り合いをつけるのも難しかったのであろう。
ということでこことをどうするかというのが今オフのチーム全体を見渡しても一番大事なビジネス上の決定になりそう。 - Jordan Davisの5年目オプション問題
2022ドラフト組もいよいよ3年目が終わり契約延長が可能になる。
と言うことで迎える決断の時。
2018はドラ1指名なし、2019-2020はバスト、2021はDeVontaとイージーな決断が続いていたなかなので2017のNelson Agholor以来となる悩ましい決断。
※忌まわしすぎて忘れていましたが、2017はDerek Barnettさんでしたね。あいつのPick6を見て思い出しました。
結局ローテーション要員を超えることはなかったDavisではあるが、ランストップでの貢献は大きかった。
とはいえこれで5年目オプションとして見込まれている11.5Mというお値段に見合うかと言われると相当に怪しい。
だってパスラッシュでの脅威は相変わらず皆無(Pass Rush Win%では6.8%で有資格者121人中72位)ですから。
なお、1年目はケガもあり無資格だったが4.9%→2年目は6.9%で82/129名。そこからも成長はあまり見られない。
面白いキャラでいいやつであることは間違いない。
この左下の蜂を追い払う映像なんか最高だし。
— Philly Dawgs (@PHLDawgs) 2024年11月25日
だがやはり彼に10Mを超える金額を払うのはちょっと違う気がする。
彼の役割であればOjomoとBookerで代替可能だし。
しかしAgholorBarnett同様にオプション行使して問題を先送りの上でリリース、という簡単な動きをするような気がしてきた。
5年目オプションの行使はこの1月6日(以下全て現地時間)から可能となり、デッドラインは5月1日となっている。
ドラフト(4月24日~26日)後の決断も可能となっているためDavisの処遇はそこまでの補強次第でも決定できると思うとまずはMiltonをどうするか。
しかしFA市場の出物も少なく、Miltonぐらい若い(2022ドラフト)からの候補者で言うとDALのOsa Odighizuwaぐらいしかいないというのが現状。
この男はMiltonより早くから頭角を現したうえにPass Rush Win%でも2年目以降一貫してリーグ上位にいるという逸材だけに、狙うとしたらここしかない。
だが、こんな男を果たして出すだろうか。そんな決断があっていいのだろうか。
ということでMiltonには25Mに近い金を積んでも延長するのが基本線。
そういわれると高い気がするがやむを得ない。
そしてDavisは2025限り。
Miltonさえ残してしまえば2025シーズンも同じメンツが残り、さらにOjomoとBookerの上積みが期待できると思うと補強の必要性はほぼない。
Miltonを手放すことがあればニーズは極大まで膨らむ。
が、Milton残留を基本線だと思い込みたい現時点でのニーズは小。
EDGE
Sweat(2024限りでUFA)
Nolan Smith(~2026)
Huff(~2026)
Jalyx Hunt(~2027)
IR:Brandon Graham(2024限りでUFA)
どうにも物足りない結果に終わりそうなEDGEポジション最大の誤算はFAで新加入したBryce Huff。
2桁サック達成後のFAだっただけにReddickとはいかずともその程度を期待していた身からすると2.5サック15プレッシャー5試合欠場という結果はどうにも消化不良。
一方でHuffの消化不良分の半分ぐらいを埋めてくれたのは2年目Nolan Smith。
プレシーズンからシーズン序盤にかけてはどうも物足りなかったが、バイウィーク明けからしっかり仕事をしてここまでキャリアハイの6.5サック。
マークが厳しくなりながらさすがの8.0という数字を残したSweatには及ばないにしてもいい働きでした。
もうちょっと時間がかかる想定をしていた3巡ルーキーのHuntも思ったより早く戦力になりそうな活躍をしてくれているのはうれしい誤算。
ただ、このポジションではBGの去就が読めないことに加えて、昨オフにトレード先探しの許可を与えたSweatの流出が濃厚。
ということでまたしてもドラフトでの投資は避けられない状況。
まあダイハードEaglesファンであるChase Young(NO)を蘇らせられる自信があるのであればそうしたらよいが。
ということでニーズは大。
当初の希望はAbdul Carter(Penn State)だったが下手したらTop5で消えかねないパフォーマンスを見せ続けているだけに望みは薄い。
あとはいつぞやのCarterのように交通事故系のトラブルを待つしかない。
アナリティクス信者であるRosemanの性癖的にTEより早めに動きかねないポジションでもあるということでCarter以下の2巡までに獲りたいプロスペクトを。
- James Pearce(Tennessee)
多分落ちてこないが、スピードの鬼。
2024年始のCitrus BowlでのPick-6では23mphというスピードを記録しており、これは2023シーズンにおけるFBSの全プレーにおけるなんと最速値。
WRも含めた最速である。
2023シーズンの9.5サック(SEC3位)と14.5TFL(同2位)に加え、2024シーズンも7.5サック(同9位タイ)としっかり実績を残しており、Nolanに匹敵するか、あるいはそれを凌ぐスピードに加えてテクニックもちゃんと備えているようにお見受けしている。
あとは見た目がガリガリすぎるのでもう少しバルクアップしてさえくれれば天井の高さは相当なものに思える
まあ現状でもその長いリーチを活かしてデカいOTたちとしっかり勝負出来ているのであまり心配はしていないが。
1巡中位以降だと思うと十分あり得るピック。
- Mike Green(Marshall)
2024シーズンにおけるFBSのサックリーダー。
MarshallのHC Charles Huff(Alabama等でコーチ経験あり)に言わせると比較対象は"Will Anderson"だというフリーク。
身体能力も高く、40ydは4.6を切ってくるとのこと。
さすがにWill Andersonは褒め過ぎとしか言いようがないが、その動きのキレと思い切りの良さは素晴らしいものがある。
最低限以上のテクニックも備えているように見受けられる。
少なくともJalyx Huntの1年前よりは間違いなくいいプレーを見せている。
さすがに1巡ではないと思うが、Huntを3巡で指名したことを考えると2巡でもOKという答えになりそう。
大変楽しみな選手。
- Jared Ivey(Ole Miss)
デカすぎるからなのかちょっともっさりした動きに見えるがサイズを活かして3テクにも入れる選手。
パスラッシュは組み合ってから外すのが専門。たまにカウンタームーブもある。
ランストップでも信頼できるところは好ましい。
意外とリーチが短そうなプレーをするのは気になるが、BGのような使い方をするとしたらハマりそう。
- Nic Scourton(Texas A&M)
BGが抜けてランストップが気になるというのであればこの選手。
というかPHIが指名するというモックをちょいちょい目にする。
Purdueからのトランスファーでパワー寄りのEDGE。
テクニック・出足で目を見張るものはないように見えるが、プレーは規律正しく大外れはしなさそう。
懸念は出足とパスラッシュの引き出し不足で、現時点でパスラッシュにおいて脅威になるイメージはあまり見えず、実際最終年4サックはちょっと少ない。
彼を見ていたら同僚のCashius Howellの方が欲しくなった。
"1巡"と言われるとテンションは上がらないピック。
- Jalon Walker(Georgia)
ネクストZack Baun。
Baun同様小さい(6'2")ので使い方に悩むが、カレッジレベルでは一流のEDGEラッシャーで、ILBもイケる。
身体能力は高そうなので使い方が明確ならいい選択。
ただし、Baunの代えを上位指名するのはどうもしっくりこないので見送り。
もう少し調べる必要はありそうですがいまはこんな感じ。
BG残しでJames Pearce指名とかが一番望ましい。もしくは2巡でMike Green。
ILB
Baun(2024限りでUFA)
Dean(~2025)
Oren Burks(2024限りでUFA)
Trotter Jr.(~2027)
IR:Ben VanSumaren(2024限りでERFA)
Baunプロボウル選出おめでとう。
このベテランミニマム男がまさかプロボウルに選ばれるほどになるなんて。
プレシーズンでは全くわかりませんでした本当にごめんなさい。
ということでここの課題はBurksをどうするかだけ。
しかしリーグでもあれだけ傑出したパフォーマンスを残せたということはまあ誰に任せてもいいということではないのでしょう。
Baun側は金銭が欲しいはずだが一方であれだけうまく使いこなしてくれるのもFangioだけ、というPHI側の強みもある。
条件次第だができるだけお安く残ってくれたらありがたい。
保証額多めの1ケタMでなんとかなりませんかね。
ニーズは小。
CB
Slay(~2025)
Quinyon(~2027)
DeJean(~2027)
Rodgers(2024限りでRFA)
Ringo(~2026)
Maddox(2024限りでUFA)
Ricks(~2025)
IR:Bradberry(~2025)
徐々に衰えがみえるSlay次第でニーズが膨れ上がる可能性はあるが、QuinyonとDeJeanがいることにより長期安定が期待できるポジション。
最高である。
Slayの去就はさておき、最優先なのはRodgersの確保。RFAなのでテンダーオファーを出して囲い込むのでOK。
こんなに有能だとは思わなかったのでテンダーオファーなら安い。
Maddoxはもういいのでリリースで。
Bradberryは…よくわからぬが、6/1以降のカットならそれなりにキャップセーブできそうなのでそうするんでしょう。
ドラフトするのもいいかもしれないが、1巡とか2巡とかではないはず。
ということでまだ調べられておりません。
ニーズは中。
S
CJGJ(~2026)
Blankenship(~2025)
Sydney(~2026)
McCollum(~2025)
全く動く必要がない。
上積みの期待だけでいい気がする。
とは言いたいが、Maddoxが担っていたDimeのところをSから出すとなるとやや人が足りない気がするのでドラフトで指名することは妨げない。
さすがに2年目の終盤までSとしての出番が与えられないSydneyが心配すぎることもあるので。
ということでニーズは中~小。
まとめ
Offense篇と合わせると、Milton次第ではあるがニーズは大きさ順に以下の通りになるでしょうか。
TE≒EDGE>>RB>CB>S>LB>OL=DT>WR>>>QB
どこかで見たと思ったらいつぞやのドラフトと似たような感じですね。
#Eagles have agreed to terms on four-year contracts with the following draft picks: Dallas Goedert, Avonte Maddox, Josh Sweat, Matt Pryor and Jordan Mailata.#FlyEaglesFly pic.twitter.com/yC3fYKMCT9
— Philadelphia Eagles (@Eagles) 2018年5月9日
うむ。
これは当たりドラフト待ったなし。