鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

2024 Week14 vsCAR展望

難所であったBAL戦を乗り越えたところに心の緩みがあるのだとすれば、この試合はまさにトラップゲームと呼ぶのにふさわしい。

 

現在3勝8敗と苦しむCAR。

しかし直近4試合は2勝2敗であり、先発降格から再昇格を経験したBryce Youngは降格前、今シーズン序盤に大苦戦していた彼とは別人だとご理解いただきたい。

個人的にはDave CanalesというHCをめちゃくちゃ買っていることもありもう少し浮上していただきたいが、さりとて今週は是非やめていただきたいというところ。

 

 

 

 

ケガ人

PHI

 

OUT

TE Dallas Goedert:膝

S Reed Blankenship:脳震盪

S Sydney Brown:膝

WR Britain Covey:首

 

動きがちょっとあったのでそのあたりを。

上述の通りBlankenshipSydneyがOUTになったSは層が一気に薄くなったことで、PSからプレシーズンに印象的な活躍を見せたAndre' Samが昇格。

 

そして重要なのはこちら。

Dallas GoedertがIR入り。
5試合を残しているレギュラーシーズンの出場はない見込みとの報道。

ということで品薄になったTEだが、PSからの臨時昇格枠が尽きるまで酷使したCJ UzomahEJ Jenkinsと相次いで53ロスター契約。

 

さらに、BVSが離脱した直後のBAL戦ではCalcaterraで代用しようとしたFBのところに、元TEN・CHIのKhari BlasingameをPS契約。

こちらもSamと併せて早速臨時昇格されることが発表されている。

 

なによりようやくDeVontaが復帰する。

 

 

CAR

OUT

DE Jadeveon Clowney:膝

 

Doubtful

WR Jalen Coker:四頭筋

 

Questionable

OG Robert Hunt:背中

TE Ja'Tavion Sanders:首

LB Josey Jewell:ハムストリング

OLB DJ Wonnum:膝

CB Caleb Farley:肩

S Nick Scott:ハムストリング/個人的な事情

 

IR

DT Derrick Brown

RB Miles Sanders

LB Shaq Thompson

 

PHIというチームにとってWentz破壊の主犯として一生忘れることができない悪役・Jadeveon Clowneyはこの週の序盤にPHIファンを大いに煽る発言をしておきながら最終的にはOUTとのこと。

なんだこいつ。

 

 

 

マッチアップ

PHI Offense
  • DCは体制変更にも関わらず残留となったEjiro Evero
    DEN時代に名を上げたDCで、出自はFangio配下。

    Fangioとの付き合いは古く、最初は2011~のSF時代。
    同じチームではあったが、2014シーズンにDefenseのAssistantを務めており、たぶん一緒に仕事をしたのはこれが最初で最後。
    2022シーズンはFangioが去ったあとのDENでDCを務めており、注目を集めたのがここでの優秀なDefense構築の手腕。

    厳密に著名な師匠を並べると、Monte Kiffin(TB)→Vic Fangio(SF)→Dom Capers(GB)→Wade Phillips(LAR)→Raheem Morris(LAR)ということになる。
    思想的には、Odd Front(3men Front)・2-High Safetyからの3Deep率高め・余ったSを使ってのBlitzというところでしょうか。
    よくわからぬが、Fangioエッセンスも相当に入っているとのこと。

 

  • ただ、2023シーズン比でもCARが苦戦しているのは、単純にタレント不足。
    Brian Burnsを放出したうえにDerrick BrownまでIR入りしてしまうとさぞしんどかろう。
    残りのビッグネームもCB Jaycee Hornぐらいなのがこのロスターのつらさをあらわしているはず。

 

  • ランゲームにおいては直近でYACo(Yard After Contact)にて4.4yd(リーグで悪い方から4位)、爆発的なプレー(ランの場合10yd以上)の比率も18.5%(こちらもリーグで悪い方から4番目)ということで苦労しているようなので、この試合も軸はSaquonで結構。
    そもそものランディフェンスも166.8yd/Gameでリーグ最下位。

    14週以降という終盤の時期にリーグ1位のランOffenseとリーグ最下位のランDefenseがOffense側のホームでマッチアップするのは1970シーズン以降で7回目。
    過去6回は平均226ラッシングyd32.5得点を挙げて6戦全勝だとのこと。

 

  • なんのフラグだ。

 

  • タックルリーダーはSのXavier Woodsで、それにLB Josey Jewellが続く。

 

  • パスDefenseは数字的にもうすこしましだが、そもそも投げられている回数が少ないというトリック。
    EPA/Passは+0.05とリーグで悪い方から3番目という数字。
    ゾーンカバーがメインで、タイトなカバレッジでくることはあまりない。
    そしてそのゾーンカバーから時折LBが飛んでくる、というのが基本の形。

    しかしプレッシャーもコンスタントに欠けるところまでは至っていないようで、サック当たりにかかる時間もリーグ最低の数字になっているとのこと。
    ようは、タイミングよく投げ込んでいけばまずHurtsが掴まる心配はないでしょう、というもの。

    その中でも効果的なのは、LB JewellがLOSに上がってきたとき。
    この際には彼を中心にスタンツがかかるという予測でいいのだとか。

 

  • というわけでゲームプランは以下のようなものでどうでしょう。
    • 徹頭徹尾Saquon
    • ただし、Box内に人が膨れ上がるようであればA.J.
      ゾーンカバーの切れ目をしっかり狙っていきたいので、そういう意味ではCalcaterraが目立ってもおかしくない。
    • 特に3rd DownになるとBlitzがたっぷり入ってくる懸念があるのでプロテクションルールは徹底していただきたい。
    • Questionableにはなっているが、OLB DJ Wonnumは要注意。
      Mailataとのマッチアップが大半になろうてあまり心配はしていないが、スタンツでなかに入っていくときなんかは気をつけろよLandonJurgens
    • 攻め口は豊富にある。
      だがこういう時こそ中途半端な展開に終始するというのはありがちな展開である。
    • だからこそKellen Mooreさんにおかれては徹頭徹尾Saquonでいく、と腹に決めて臨んでいただきたい。

 

 

PHI Defense
  • HC Dave Canalesが2023シーズンにTBで展開したOffenseは魅力的であった。
    印象に残っているのはなによりもそのバランスの良さ。
    TEを効果的に使いながら強い両WOを強調するというスタイルに奇をてらうところはあまりなかったが、だからこそ強かった印象がある。
    そしてこのアルコール依存症上りは人間的にも素晴らしいとのこと。
    今後も継続して成功を収めることを願っている。
    明日以外。

 

  • 直近4試合において、ようやく4試合連続で20得点以上の数値を残している原動力はやはりBryce Youngの成長、特に対プレッシャー性能の向上であろうか。
    早いタイミングで短いパスにテンポよく投げられるようになったことが、プレッシャー時の被サック率の28.6%(降格前)→11.3%(Week8以降)という急降下ぶりに現れている。

    Canalesが求めるQB像は2023TBのMayfieldからもわかるように、ポイントガード系というか、周りのタレントをしっかり活かすようなタイプ。
    必然、アンダーセンターからのプレーアクションは増えるし、それでいながらリリースは早くあらゆるターゲットに散らすことが求められる。
    そしてそれにようやくYoungも適用できるようになってきたということか。
    自分で全部決める必要がないとわかればあれだけの素質を持つ選手である、それなりにはやれるということなんでしょう。

 

  • そのYoungの相方としてOffenseを支えるのが大ベテランAdam Thielen
    そしてDavid Mooreといういぶし銀。
    ここに若いXavier Legetteというかつて欲しかった才能が加わる。
    しかし地味だな。

    Ja'Tavion SandersにしろTommy TrembleにしろFeleipe FranksにしろTEがやや弱いのでどちらかというより彼らより気にするべきなのはRB Chuba Hubbardの方。こいつはレシーブもイケる。

    まあまずはThielenという頼りどころを如何に消してしまうかの勝負。
    復活のSlayさん、勝手知ったる仲でしょうからどうぞよろしくお願いします。
    QuinyonDeJeanはいつも通りでよろしく。

    RB陣へのパスは先週懸念していたほどひどくなかった。
    BaunDeanよ、あの調子でよろしくお願いしいます。

 

  • ランはどこまで行ってもChuba Hubbard
    LOSの後ろでコンタクトされることがほとんどないということだが先週のDLの出来なら問題ないはず。
    しっかり仕留めるところまで行ってください。

 

  • Blankenshipの代役で初先発となるTristin McCollumには心強い味方が。
    それが、CARと同地区のTBで先発CBを張る双子の兄・Zyon McCollum
    この仲のいい片割れからはZyonからはCAR戦で蓄えた自身の経験なんかも伝授されているようで、特に先週の試合直後だけになにか有益な情報が入っているものだと信じたいところ。
    がんばれ。

 

    • まだ経験が浅いYoungに簡単にボールを出させないようにタイトめなカバーでお願いしたい。
    • Blankenshipがいないのは気がかりだが、McCollumもこれまでのプレーぶりからFangio Defenseにはそれなりに馴染んでいるように見えるのでがしがしディスガイズしていきましょう。
    • Lamarほどではないが、Youngもプレッシャー回避性能は高めに仕上がっている。しっかり仕留めてくださいわかってるなSweatちゃんとコンテイン守るんだよ。
    • Chubaのお得意は外へ展開するラン。
      SweatNolanJalyx Huntよ、Henryほど焦る必要はないから落ち着いてEDGEをしっかり締めてください。
    • Fangioさんへ、お分かりかと思いますが、あいつは出さないでください。

 

 

 

結び

  • 思い返すと3年前のCAR戦はSlayの2INTとパントブロックでの薄氷の勝利だった気がする。
    このリーグに簡単に勝てる相手なんかいないのでしょう。
    その点、ベガスオッズはひどく偏ったスプレッドを公表しているようだが、選手はみんなそんなものに煩わされることなく事前の準備段階からかなり集中しているように見えるのは好印象。

 

  • トラップゲームの懸念なんかあっさり吹き飛ばしていただきたい。

 

  • 勝て。
    絶対勝て。

 

 

GO BIRDS!!