鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

ルーキーミニキャンプ

楽しかったドラフトで指名された9人に加えて、その後契約したUDFAと、残り数枠の90人ロスターの枠を争うトライアウターたちが一堂に会してのルーキーミニキャンプが2日間に亘って開催されておりましたのでそちらの模様と、確定したUDFAたちについてです。

 

 

 

UDFA確定

まずは、"プロスペクトの層が薄いもんで例年ほどUDFAと契約できない"とRosemanを嘆かせたこちらのメンツが固まったとのことですので整理しておきましょう。

 

 

RB Kendall MiltonGeorgia

TE McCallan Castles(Tennessee)

OT Gottlieb Ayedze(Maryland)

OT Anim Dankwah(Howard)

OT Laekin Vakalahi(*International Player Exemption

DT Gabe Hall(Baylor)

S Andre' Sam(LSU)

 

目に付くのは、やはりドラフト指名がなかったOTの3名。

現時点の完成度ならAyedze、伸びしろのデカさならDankwah、ロマンの塊 Vakalahiというところでしょうか。

 

 

二匹目のどじょう

特に現地で盛り上がっているのが、Mailataプロジェクトの第2期を思わせるVakalahiの存在。

上のところでは「*」を振ったが、これはInternational Pathway Programの一環で、米国外出身選手を特例措置として1名ロスターに追加可能になる制度。

 

2024シーズンからルールが変わり、シーズン中もPSにこの枠は残置されることになるので、このままいくとオーストラリア出身のVakalahiはキャンプの91番目とPSの17番目として1シーズンを送ることになるはず。

 

前歴はラグビーとバスケットボールであり、Mailata同様フットボールの経験は一切ない。

うむ。経歴が被りすぎている。

こういうのを日本では二匹目のどじょうを狙う、と言うのです。

 

Vakalahi君は、過去2年は宗教上のご奉仕の関係でNZにいたのだそうです。

 

素質というかやはりサイズは魅力的で、6'8" 365lbs(203cm 165kg)のMailataには少し劣るが、6'5" 318lbs(196cm 144kg)という立派な体躯。

身長はプロのOTとしては並みだが83"というウイングスパンはOTとしても長い方。

 

OGとして理想的な体格を持つLandonとほぼ同じサイズ感なのでこのプロジェクトはOTだろうがOGだろうが、ということなのかもしれない。

バスケットボールという前歴を考えると、Mailataのようなパワー派ではなくてスピード寄りの理想形になるのだろうか。

 

 

彼がPHIのレーダーに引っかかったのはこれほどかというまでの偶然。

ハワイにてVakalahiの父母が休暇を過ごしていたところ、ある男に声をかけられたのだそう。

その男はPHIの国際スカウトであるChris Naeole(元NOの1巡指名選手でJAXでもプレー)の友人。どうやらNaeoleがデカい若者を探しているのを聞いていたようで、街を歩いていた大男(もちろんVakalahiの父)に「子供はいないのか?」と声をかけたのだそう。

 

何たる偶然。いや、運命と呼ぶべきなのか。成功したらそう呼ぼう。

そこから会話は21歳の息子のことになり、いつの間にか当時はNZで宗教関係の伝道活動に奉仕していたVakalahiはNZでNaeoleと対面することになったのだとか。

いやそのきっかけで会話はずむのかよ。

 

ちなみにもう少し若いVakalahiの弟Kobe君の話が最初盛り上がったとのことなので、どうせその名の由来になったのは偉大なるPHIファンの彼でしょうから、数年後にこちらもPHIに来るかもしれない。

 

その時にNaeoleに初めてOLの動きをレクチャーされ、そこから1ヶ月程度オーストラリアで数少ないフットボールの指導をしているアカデミー(BALのDaniel Faalele他の育成経験あり)で指導を受けたのが今。

 

まずは身体づくりからだろうし1年間PSにいたからとて確実にモノになるほど甘い世界ではなかろうが、この若さも含めてとにかく楽しみな存在。

 

"(2年間の)宣教活動を通じて身に着けた献身性と責任感がこの挑戦に役立つと感じている。あの時と同じ姿勢で毎日精一杯取り組んでいきたい"

というニュアンスの、激しく真面目さを感じさせてくれるコメントを残している。

 

ルーキーミニキャンプ初日には、どこに泊まっていたのか知らないが、チーム施設に歩いてくるというレアキャラっぷりを見せつけている。

かわいい。愛せる。

 

がんばれ若者よ。

 

 

その他もなんかいる。

みんながんばれ。

 

 

 

ルーキーミニキャンプ

一大ニュースは、"Trotter Jr.が親父と同じ54番を背負うことになりました"というもの。

泣ける。

がんばれ。

 

ということで一連の動画置いておきます。

感動したのはQuinyonDeJeanの腰の動きの滑らかさと、サイズからは想像がつかないほどの切れ味を見せていたJohnny Wilsonです。

 

<特にDeJeanが光る公式動画>

 

 

<元1巡のJohn Rossに劣らぬキレを見せるJohnny Wilson

 

 

それと、自分は対象になっていないのにA.J.Mailataがキャンプにあらわれてルーキーたちの手助けをしていたというのがSirianniも絶賛していたベテラン2人の行動。

いみじくも今オフに長期契約を更新した2名。

すばらしいことです。

 

 

わかっていること数点
  • Quinyonは外CBとしてプレー。
    7on7でかなりいいプレーを数回見せたとのこと。

 

  • DeJeanはDBの全ポジション(外CB・NCB・S)でプレー。
    こちらもなかなか良かったとのこと。

 

  • QuinyonDeJeanはドラフトプロセス中からいい友人だったようで、ルーキーミニキャンプ直前には一緒に76ersのプレーオフを観戦しに行き、現地のいかれた空気に一緒に触れたそう。
    そういえば両方田舎者だな。
    大丈夫か。

 

 

 

デプスチャート

  • Offense (25/43+1:Vakalahi除き)


    PS相当だったベテランOT Le'Raven ClarkがIR入りしたことと、ひしめきすぎていたデカWRからGriffin Hebert君が、ドラフトの大量補強で余裕が出来たIOLからCのLecitus Smith君がそれぞれ粛清されたというのがドラフト後からのニュース。

    一見したところ、特にこのポジションにデプスが必要、というのは見当たらないのでキャンプまではこのままいくのではないでしょうか。
    RBなんかには何かあるかもしれないが。

 

  • Defense(25/42)


    こちらも同様に、NT候補だったはずのNoah Ellissと余ったCBからTiawan Mullenがそれぞれカットされている。

    Defenseで今後補強がありそうなのは、勝手にPUPを見込んでいるSydneyの回復具合次第だがS。

    開幕から、正しくはトレーニングキャンプから彼がいける(ACL断裂後半年でキャンプなので無理ではなかろうかとは思うが)ようであればやはり足りない。
    特に最近はDeJeanをNCBの先発に据えていいのではないかとも思っているため、より一層Sが足りない。

    取り立てて実績がないMcCollumGarnerの両方をさしたる競争もなくロスター入りさせるだろうか。
    どっちかが53入りすることについての違和感はないが。

 

  • STの3名を加えると、Sydney込み・Clark除きで88名になるので残りは2枠。
    RBとSなのではなかろうかと思いながら見ておきます。