鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

2020年 week10 @NYG レビュー 終わりの始まり

レイトゲームはとんでもない盛り上がりだったようで。このクソみたいなNFC東地区の連中はBUFとかARIとかと本当に同じリーグに所属していても良いのだろうか。自信がない。グッデルからの声明待ち。

さて、レビューといっても何を書けばいいのか正直分からない。若手のいいところを羅列して未来に思いを馳せようかとも思ったけれど、そこも実はあんまりいいのがない。

ルーティーン化しようと思ってたBOX Scoreも今回は省略。今季というか2016年以降最悪に近い出来の試合後には愚痴に近いものをダラダラと。

 

Offense

OCはゴミ。どれぐらいゴミかというと相手のOCのジェイソンギャレットが革新的クリエイティブを持ち合わせているように見えるぐらい。マクベイかと思った。これで翌日の記者会見で「リズムに乗っていいプレーコールができていたように思う」とか宣ってるようじゃ本当に救いがない。3rdDownコンバージョン0/9って正気の沙汰じゃない。2004年以来だとか。統率という点で有能HCだと感じたことは一回もないのでプレーコールができないようじゃいよいよホットシート。オフには同じくアンディ・リードの弟子からビーニミーという有能HC候補が市場に出てくるようで。

 

QBはダメ。
あの頃はよかった。「あいつは無理して攻めたパスを投げるからINTされてるだけ。プロテクションが落ち着いて信頼できるようになれば無茶投げも減ってINTは減ってくる」と思えたというか言い訳できた頃は。
今季初めてギブアウェイなく試合を終えた代償は本当に退屈でなにも起こせないクオーターバッキング。揚げ句の果てには自分でスリップダウンして貴重な3rd1をふいにする始末。HCの評価は「いいランニングゲームを演出してた」というもの。チガウ。ゼンゼンチガウ。ランニングゲームを演出させるために全体2位にジャンプアップしたわけでもなければ100Mのサラリーを食わせているわけでもない。
最近彼を巡って「フォールズのほうがよかった」と発言して物議をかもしてたブレットファーブとかいうレジェンドがいましたけど本当にフォールズを確保したほうがよかった。と言いたかったけどまたしてもケガしたのを見てしまったのであの男のほうが本当にいいかはわからない。
欲しいのは勝てるQB。正直現状の最多INTとかほぼ最低成功率とかのスタッツでも勝てているならあまり気にならない。と思う。これで勝てるのであればハイパーディフェンスとセットであろうからそれはそれで文句言うと思うけど。
2018
年ぐらいからキナ臭くなりだしたきらいはあったものの、まあ毎年プレーオフ出てるしQBはこれでいいんでねえかと思ってた。彼のおかげで勝てた試合も何個かあった。今年はずっとスランプ(一時的な不調)だと思ってた。けどこの下手さが一時的でもなければ不調でもない可能性は本当にないのか?
プレビューでちょっとだけ触れた「2017年と何が変わったか」という現地深掘りコラムにあったなかで、一番真実味があって一番救いがなかったのが「膝と背中の度重なるケガによって2017年のMVP候補は失われてもう二度と帰ってこない」というもの。もしかしたら決別の時が来たのかもしれない。

個人的には現体制下でQBをハーツに変えたとてあまり即効性はないと思っているものの、彼を見ているのがなんだかつらくなってきました。というかリングを持ってるQBでもないのにこのパフォーマンスなら1試合ベンチスタートにするとかは普通の措置なんでないかと思います。気分転換という意味でも悪くないと思うのですが。

 

エースRBは走れるけど個人的に一番買ってたパスプロテクションがボロボロ。そしてまたしても落球祭りを演出する始末。
ジャイアンツキラーはナイスラン。だけど不得手のプロテクションに駆り出されてまたしてもプレッシャー要因に。まあね。知ってた。

WRは球際に競り勝てないしちょっとでも逆球になれば捕れない。とうとうフルガムも封じられてしまった。リーガーはうーん。。もうちょっとセパレートできないか。彼の直後に指名されたジェファーソンのパフォーマンスを見るにつけて物足りなさがじわじわと高まってきた。

TEはいい感じに空いてましたね。ロジャースのあの「なんか知らんけど空いてる」という能力はすごい。けどそろそろアーツが復帰するみたいですね。お役御免かな。

OLインサイドが割られすぎて話にならない。やっぱり解決策はPetersRGにすることなんではなかろうかと真剣に考えているけれどもそこはHCが明確に否定。「それはない」と。

 

Defense

DCがダメだ。

だから言ったでしょうよダニエルジョーンズは走るって。1stシリーズでEDGEがゾーンリードのRBにがっついてダニエルジョーンズの34yds TDラン。

2シリーズ目でも同様のやられ方をゴール前で披露して結局TD。似たようなプレーはPHIオフェンスもやっていたがNYGEDGEはちゃんとRBに持たせて大ケガは防いでいたよね。個人能力とは全然別の話なので、NYGにできてPHIにできていないのは完全に統率の問題。いただけない。

そしてGrahamが対応できてないと見るやゾーンリードを続けざまにコールするギャレットの手腕。これってプロレベルとかじゃなくてもっと下のカテゴリーでも鉄板なんだと思うんだけれどもそれができないOCを持つチームのファンからすると非常に新鮮。こういうことです。

 

というわけでポジションレベルでいうと、戦犯は超高給取りDL陣。特にDT陣。下位指名とかドラ外とかがメインで構成されたNYG IOLに対してランプレーで全く機能せず。Coxもケガしたと思ったらすぐに復帰してきた鉄人ぶりには惚れるけどダブルチームに対するパフォーマンスとかが本当にダメ。衰えかな。

一番ダメだったのはCoxの相方。特に93番ハーグレイブ。高給FA(来年以降のベースサラリーは10M強)の割にいいところなくC一枚にコントロールされたりパスラッシュはかからないし(サックは1つあるけれども完全なおこぼれ)試合を通してやられまくり。最強PITディフェンスのキーマンかと思いきやヘイワードのおこぼれを頂戴してただけだったのね。サラリー的な話もあるので本当にお願いだから働いてほしい。

 

LBのT.J. Edwardsはよかった。やられたシーンもあったけどランプレーのときには一番信頼できる。相方のシングルトンは許さない。というわけでLBは相変わらず上位ニーズ。

なんでこうもランに対応できなかったりそもそもリードができないLBが平気ではびこっているのか。「最近プロもカレッジもパスハッピーになってきたおかげでそれに対応すべくカバレッジを重視したLBが軽量化した結果ランブロックに対応できなくなった」という記事を12年前に読んだけれどもあながち嘘じゃないですねこれは。

だからドラフトではゴリゴリのランもまだ根強く生きているBIG10とかからLBを取ってほしい。そう。パーソンズ。今後の星取次第ではパーソンズに出会える可能性もまだ残っているので希望は捨てない。

 

DB陣は…Slayはまあまだ許そう。Slaytonには完全に敗北しているのでその点反省してください。許しがたいのはMaddox3Qの唯一リズムが良かったオフェンスの直後のディフェンスシリーズ、わずか2プレーで70ydsぐらい進まれたアレ。とてもソフト。というかそもそもやっぱり小さすぎる。5-9でアウトサイドのCBは厳しい。彼がスロットに移れるぐらいのアウトサイドCBがどうしてももう1枚欲しい。というわけでCBは相変わらずトップニーズ。だけれども、その前に。

 

ファイナルカットで切ったSidney JonesJAXで活躍していると聞いて。やはりこのDCは限界が来ているのではないかという懸念がムクムクと。オフのたびにDCの話題があがるのを見ながら、すみません「リーグ上位の成績だからいいじゃない」と思っていたのですが、ちょっと厳しい。ちゃんと追うと非常に厳しい。そもそも歪な投資で高給DLをあれだけ揃えればそりゃ成績は良くなる。そして抜けていくLBの補強は怠る。結局去年まで成績が良かったのは過去の投資でしっかりとしたLB陣を揃えていた余禄でしかなかった、ということに個人的な結論は落ち着いているところ。DLマニアは嫌いじゃないけれども贔屓のDCにはもうちょっとバランスが良い人を希望したい。LARが良いDCを見つけてグングン上向きになっているのを見習ってほしい。

 

Special Team

細かいところはわからないが、パントリターンチームが何とかならないものか。

この試合のGame Ballは満場一致でNYGP Riley Dixon。彼のスーパーパントの連続でPHIオフェンスのフィールドポジションは常に最悪。4回のパントはすべてInside20。そのうち2回はInside10。こんなん無理。だけど判断ミスで見送ったようなのが1回、もともとのリターナーの位置が悪かったのが1回ぐらいはあったような気がする。これって事前とか試合中に何とかなったのではないか。加えて反則の数々。Special Teamのエラーは負けたときに効く。

 

HC

保守的のひとこと。

選手起用・OCとしてのプレーコール・試合運びというか2PTとか4thDownの選択。何から何まで保守的。後段の2PTの選択とか4thDownの攻め方とか、一見すると「超攻撃的」と捉えられるかもしれないが彼の場合は違う。一度2017年に攻めに攻めた結果として非常に効果的だった手法を今も変えられずにいるだけ。だからあれは柔軟な発想とはほど遠い。と思っている。だから保守的。

そして、この敗戦をもって彼のPHIでの将来にとうとう黄色信号が点灯したと個人的にはとらえているところ。そうなると今後予測されるのが更なる保守性の波状攻撃。

彼の心境を慮るのであれば、確かに「今年絶対に勝たないといけない」と思ってしまうと、手持ちの戦力からとにかく「安全」な札を切るしかなくなる。

だからケガ人が出ない限りにおいてMailataが先発することはないし、QBをハーツにスイッチすることもないし、Jefferyの出番は増え続けていく。そして若手の出番は圧迫され、ますますロマンのないチームになっていく。。

 

【クソ地区展望】

とにかく一刻もはやく地区優勝争いから脱落したいというのが素朴かつ混じりっ気のない願い。しかしそうは誰もさせてくれない。地区内の取り決めで同地区対決は33敗でいく、ということに決まっている様子なので、このまま他地区に対して全員が全敗するのであれば4-11-1という歴史的成績でPHIが地区優勝してしまうことに。プレビューでも触れたことに加えてこの試合で確信したのが、将来的にNYGは非常にいいチームになる。だから彼らに期待している。この混沌のなかから頭一つ抜け出して地区優勝をもぎ取ってくれることを。

なぜこうも今年の地区優勝を嫌がるかというと、GM以下の体制を一新したいという気持ちももちろんあるが、本題はドラフト。ルールとして、プレーオフ進出チームのドラフト順位は21位から始まる。今年は7チームに拡大されたので19位から。4-11-1でドラフト19位ってどう考えても割にあわんでしょう。この一点です。弱いんだからTop5ぐらいの指名権が欲しい。

 

 

この試合の何がつらかったって、何も起きる気配がなかったこと。さっさと先制されて反撃っぽいものはグダグダで届く気配なし。よっぽどNYGのほうが魅力的なフットボールをしてた。そしてこれが今年あとずっと続くかと思うことの絶望。愚痴ったって仕方ないんだけれど愚痴りたくもなる。

これからの5戦は地獄。まずはCLE。というか去年MINOCとしてボッコボコにやってくれたStefanskiとの再戦。勝利は欲しいけどそんなことよりちょっとでもいいから「去年よりいいチームになっている」という証が欲しい。そんなものもとよりないのであればせめて胸がすく1プレーでも。期待値はそんなところに置いておいたほうが精神衛生上よろしい。

気が向けばステファンスキーの研究でもしますかね。