とうとうミシガン州DETやらMichigan大から漂いだしてきたオフシーズンの香り。その匂いはJAX、そしてPHIにも。先週のCLE遠征にPHIオーナーのJeffrey Lurieがチームに帯同しなかったことが明らかに。表向きは、サンクスギビングの祝日にルーリーが95歳になる母親に会う前にコロナに感染してしまうリスクを下げるために遠征を取りやめたとのこと。こんなもんが建前に過ぎず、実際にはチームへの不満からクソゲームを観たくないがために行かなかったという噂もあり。さあどちらが本当なのでしょうか。
そしてweek12は全米注目のMNF。現地日曜終了時点で、とうとうリーグ最弱NFC東地区の3位に陥落したチームが、大の苦手としているSEAをホームに迎える一戦。とうとう勝利予想もできなくなった。
【Injury Report】
<PHI>
OUT:
T Lane Johnson
S Rudy Ford
G Sua Opeta
Questionable:
G Jason Peters
先日、Lane Johnsonが今シーズン終了を宣言。シーズンイン直前に手術した足首関係がずっとよろしくなかった模様。OLではさらにOG Opetaがスポーツヘルニアの手術が必要とのことで急にOUT。木曜までは普通に練習してたのに。
Questionableにも約1名。こちらは金曜にRT Laneの今季絶望を受けて、RGからRTへ動くPryorの穴を埋めるべくLTからRGに動いたPeters。ところがその後の土曜の練習で急につま先のケガを訴えたもの。そして玉突き的にではあるが、MailataのLT先発復帰が実現。これは朗報。
<SEA>
OUT:
T Brandon Shell
RB Travis Homer
Questionable:
G Jordan Simmons
C/G Kyle Fuller
CB D.J. Reed
WR Freddie Swain
WR David Moore
正RTと第3RBがOUT。出場が危ぶまれていたRB Chris Carsonは復帰予定。戦力的にはRTのところがやはり狙い目になろう。なんせPHIのOL騒ぎを毎週見ている者としては相手のスターティングOLが欠けることに過度な期待を抱きがち。
【マッチアップ】
<Offense>
まずは大きな動きがあった今週のOL。
左からMailata/Seumalo/Kelce/Peters/Pryor
という組み合わせが想定される。
先週からの入れ替わりは太文字の3名。ヤバいにおいがするのは右側の2名。そもそもPetersは38歳になってRGデビュー。なんならカレッジ時代にもないので本当に初めて。OLC Jeff Stoutlandによると、「いまいるメンツで最高の5人を組むためだったらなんでもやるよ」というナイスガイ発言がPetersからはあった模様。だとしてもCから右の3人が試合で隣り合わせになるのはこれが初めて。こんなコンビネーションには不安しか残らない。
そして、開幕から唯一不動のスターターである鉄人C Jason Kelce。先週肘の負傷で一瞬退場するも、その後速やかに復帰。今週も元気に先発予定。週半ばの記者会見において「逆境の時こそ誠実に振舞わなければならない」と説いた我らの頼れるキャプテンは今週で記念すべき100試合連続出場達成の見込み。「数字に意味などないんだよ」とはおっしゃいますが、やはりあなたは我らの誇りです。衰えは見えるけれどもまだまだ一線を張っていただきたい。
このOLに対するSEA D#。今年はランに強くパスに弱い、というのがここまでの評判。ちらっと見たBUF戦のパスD#は確かにSEAのイメージに反して非常にソフトで驚いた記憶がある。だけれどもそのD#もNYJから移籍のS Jamal Adamsの復帰やCINからトレードでDE Carlos Dunlapが加入したこと等で徐々に整いつつある様子。これは困る。なんせうちはRTがちょう不安。PryorのTといえばキャンプでもこれでもかと言わんばかりに身内にやられまくっていた記憶がある。こんなもんがDunlapとマッチアップしても地獄しか見えない。じゃあプロテクションを増やそうにも、SEA D#は対11パーソネルと比較すると、対12パーソネルに対してわりと機能しているのだとか。要はLBやSに比べるとCBに不安を抱えているのでしょうが、ここを狙うためにはやはりプロテクションがそれなりに機能することが必要。時間がなければパスは投げられない。序盤にもう少し粘り強くSandersを使って、そこからプレーアクションなんかをうまく混ぜていけばもしかしたら時間も稼げるのかもしれないが果たしてそんなことができるのか今季のPederson&Wentzに。ここが今週一番の見どころ。
そろそろ本当にクビが危うくなったPedersonが一体どういう采配を振るうのか。
QB交代については、先週書いたけれどもあの時点から少し進展が。なんでもHurtsが練習でのスナップ数を増やしている模様。これまでのHurts専用パッケージ以外の準備もあるそう。もしかしたら途中リリーフもあるかもしれない。というかこの日曜のゲームというかDENを見ているとこのリーグではもはや何でもある。期待を隠さずにHurtsの出番を待つこととしたい。
それでも第一希望はWentzがしっかり立ち直り、この2週間姿を消していたTravis Fulghamとのホットラインが開通すること。思えばあの序盤の頃が今シーズンでは一番幸せだったのでしょう。あの興奮よもう一度。
そして、フィールド中央では当然TE Richard Rodgersがなんかしらんけど空いているはずなので、そこもお見逃し無いようにお願いしますね、Wentzさん。
<Defense>
DK Metcalf問題。彼より先にPHIに2巡で指名されたJJAWというWRにはすでにPHIでの未来なし。そんなDKをSlayは本当にカバーできるのか。というかそれができなければSlayもハズレということになります。がんばってください。
そしてもう一人の問題Tyler Lockett。実はマッチアップ的にこっちのほうが危険。今シーズン52.8%の割合でスロットについているLockettをカバーするのがCre’Von LeBlancのIR入りで正NCBに返り咲いたNickell Robey-Coleman通称NRC。そもそもNo.2CBがAvonte Maddoxであるため、はっきり言ってLockettをカバーすることができない。人がいない。助けてほしい。
ここを補う可能性があるとするならパスラッシュ。EDGE陣は全快。Brandon GrahamとDerek Barnettに加えてJosh Sweatの3名でRTを欠いたOLに対してガンガンプレッシャーをかけていってください。それができなければとんでもないことになってしまいます。だけどオフサイドトラップにはどうか引っかからないように。そこは冷静に一つお願いします。
今季のPHI D#の特徴として、当然というか、相手RBのランニングにだいぶ苦戦している模様。毎週毎週LB陣とDT陣にとっては正念場。そして今週はそもそものRussell Wilsonに加えてRB Carsonも復帰したとのことでだいぶストレスがたまる展開になりそうな気配。先方WRが強力なのは前提として、やはりある程度の犠牲は覚悟でブリッツなども含めてプレッシャーをかけ続けることは必須。それができれば明るい未来が待っているでしょう。
SEAとは、PedersonがHCに就任した過去4年間で4回対戦し、全敗。去年は2敗。ここについてはスケジュール見た時から負けを覚悟していたカード。いまの重苦しい空気を振り払うのはこういう相手に対して爪痕を残すことではないでしょうか。
そして過去4回の対戦でPHIは最大14点の獲得にとどまっているとのこと。ある程度D#がリスクを負う必要性に鑑みると、この壁が打ち破れなければ勝利はおぼつかない。
予想:SEA 31 – 17 PHI
どんな虚勢も今週は張れない。
GO!BIRDS!!