鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

コーチ陣 一旦の結論

Senior Bowlやらいろいろあるところですがやはりこの話はどうしたってスルー出来ない。

 

 

 

OC Kellen Moore

今回も公式の発表は全く出ていないが、願っていたこのニュースが少し前に飛び込んでいた。

 

Kellen MooreがOC就任とのこと。

 

万歳。

経歴としては、Boise Stateで4年通算50勝3敗 14,667yds 142TD 28INTという凄まじい成績を残し、All American 1stチームに2度選ばれるもドラフトにはかからずUDFAで2012シーズンからDET入り。

プロでは2012-2017までをDET・DALで過ごし、引退後即DALのコーチ陣に入閣。

最初からQBCってすごいな。

 

QBCを1年だけ務めたあといきなりOCに。

以降はDALで、Jason Garrett→Mike McCarthyの体制交替があったにもかかわらずOCを4年間務めたが、2022シーズンを最後にMcCarthyに追い出されてLACへ。

しかし見る目がなかったのかStaley体制は1年目の途中で崩壊。

Harbaughへの体制移行によって役割が宙に浮いていたところを、PHIが釣り上げた形。

 

2020シーズン後にはHC候補としてPHIも面談を実施している。

なにがSirianniに劣ったのかは全くわからぬ。

 

DALでプレーコーラーを務めた2019-2022の4年間、PHIとの対戦は8試合。

数えていて吐きそうになったが、その間DALの5勝3敗。

平均得点は30点を超えている。

Pick-6も何度か記憶にあるので全部がOffenseの得点ではないだろうが、まあずいぶんやられた。

 

印象としては、CooperLambがまずもって止まらないのにたまにGallupが奥をブチ抜いてくるしLBのところをSchultzだったりFergusonといったTEがネチネチ衝いてくるしパスラッシュかかったと思ったらPollardに短いパスを通して地味に嫌な距離を稼いでくるしそう思っていたらZEKEのランが止まらないし、という最悪なものである。

 

まあよくやられた。

飽きもせずよーくやられた。

SchwartzGannonDesai32人のDCが軒並みやられ続けていたのは思い出したくもない事実である。

 

それがついに味方になると。

なんてうれしいんでしょう。最高ですね。

 

 

特徴

シーズン終了後の記者会見でSirianniが"フレッシュなアイデアを入れる"と言っていたが、Mooreさんはそれにとてもふさわしい人選だと思います。

SirianniにしてもRosemanにしても、大やらかしをした後はちゃんと反省してファンが喜ぶムーブをするので本当にタチが悪い。応援してしまう。結果が出たら。

 

DALの4年間でトータルOffense2位(391.0yds/Game・27.7得点/Game)という記録を残しているMooreさんの特徴は以下のようになろうかと思います。

 

  • プレスナップモーション
    2023 LACのモーション使用率は25.9%でリーグ8位
    2023 PHIのモーション使用率は10.9%でリーグ最下位

    別にモーションをしなければならないというものではない。
    ただ、最新トレンドはプレスナップモーションを多用してQBにDefenseのリードの機会を与え、Defenseを動かしてWRのマークを外しやすくし、プレータイミングに変化を持たせるというもの。
    それを全くできなかった人たちから、よくできる人に替わる。
    これだけで興奮する理由は十分。

 

  • パスパッケージ
    SlotとTEの使い方がうまい。
    PHIでは滅多にお目にかからなかったBunch隊形を結構頻繁に使い、それとモーションの組合せでWRのリリースを簡単にするのが得意。
    Keenan AllenがSlotからフィールドを縦横に走り回っていたが、あれをDeVontaでやることへの興奮が抑えられない。

    YAC(Yards After Catch)は2023 LACが合計2,171ydsでSFの直下でリーグ5位という好成績。
    お察しのとおり、YACマシーンであるはずのA.J.とGoedertを抱えていながら全く輝けなかったPHIの同スタッツは1,786ydsでリーグ23位。
    プレーオフ出場チームで最低の成績でした。
    A.J.とGoedertへのボールの渡し方が改善されそうでとても好ましい。

    あと真ん中のエリアにもちゃんと投げさせます。
    たったこれだけのことがとても素晴らしく思えてしまいますね。

 

  • Red Zone
    今季PHIが大苦戦したのがこのエリア。
    最終的には割と見てられる数字になったが、酷いときはRed ZoneでのTD率が5割を切っていた時期もあった。(2022のSteichen下では68%でリーグ3位)
    LACも、最終的には57%でリーグ14位でのフィニッシュとなっているが、Herbertが健康だった時期まででいうとその数字は64%でリーグ4位という立派な数字であった。
    まあこのエリアの比較は、Mooreを喪ったDALの2022と2023で比較するのがいいでしょう。
    2022 DAL:71% リーグ1位
    2023 DAL:58% リーグ12位

    有能と言わざるを得ない。

 

  • Under Center
    Sirianni Offenseが頑なに使わないUnder Centerのプレー。
    これを使わない限りとにかくプレーのタイミングに変調が全くない。
    全プレー同じタイミングになる。
    そりゃさぞかしDefenseは守りやすかろう。
    明確に統計として出ているわけではないが、たぶんUnder Centerのほうがプレーアクションも効きやすかろう。
    Under Center比率は、PHIが10%程度でリーグ最低だったのに対して、LACは30%程度。
    リーグ平均と比較してめちゃくちゃ多いというわけではないが、アクセントは期待できそう。

 

  • 対Blitz
    2021からずっと腹立たしいこの領域。
    特にひどかった2023のBlitzへの無策ぶり。
    なんの準備も見られなかったプレーオフTB戦のことを思い出すと未だに腹が立って仕方ない。

    ここも、Mooreさんはエキスパートです。
    2022のDakは対BlitzのSuccess Rateがリーグトップ。
    Hot Routeが存在しないというふざけたOffenseともさよならできそうですね。
    ありがたい。

 

IQ5ぐらいしかなかったOffenseも、Mooreの加入によって最新トレンドに近づけるのではないか、という期待は重すぎるであろうか。

 

敢えて課題というか不安なところを挙げると、ややランOffenseの構築が不安。

だがここにはStoutland先生がいらっしゃるので先生のデザインに任せていればOKです。

 

 

科学的研究結果

過去すべてを洗ったわけではない。

しかしこうもサンプルが揃うと確定と言わざるを得ない。

 

"PHIがOCに前職LACのOCを雇うと、SBに行く。勝率は50%。

これは科学なのである。決してオカルトではない。

 

Frank Reich→2016加入、2017SB制覇

Shane Steichen→2021加入、2022SB進出

Kellen Moore→2024加入、????

 

2025はもらった。

 

 

ポジションコーチ探しの続報

長らくストレスであり続けたDLCもようやく交代とのこと。

なにより。

 

DLCはSEAのDCであったClint Hurttさんが就任するとのこと。

CHI時代にFangioの下でOLBCをしていたことがあるとのことで、そのつながり。

指導は丁寧という評判なので、前任のTracy Rockerの時には一切起こらなかった"若手の飛躍"というやつにも期待していいんでしょうか。

 

一方で、Hurttと一緒に来るという噂だったSEAのDBC Karl Scottは結局残留という決断になったとのこと。

PHIのDBCだったD.K. McDonaldがKansas大の共同DCになるためにチームを去ることになっている空席のDBCにはMIAからJoe Kasperさんを引き抜くことで決定したようです。

どこかで見たことがあったと思ったら2021・2022とPHIのQuality Control Coachだったようで、それをFangioに引き抜かれてMIAに行っていたようです。

"Fangioが抜擢するポジションコーチ"というだけで無駄に期待値が上がってしまうのは気のせいでしょうか。

 

 

現在わかっているポジションコーチの変更は以下の通りです。

 

QB Alex Tanney→???

DL Tracy RockerClint Hurtt

LB D.J. EliotJoe BarryMike Caldwell

DB D.K. McDonaldJoe Kasper

 

さて、アナウンスが遅いような気がしておりますがどうなっているんでしょうか。

特に最重要のQBCは。

 

しかし全般にベテランで固めに行っている動きは好ましいですね。この調子。

 

 

他所

DALからなんとしても出ていってほしかったDan Quinnがようやく出て行ってくれた。

しかしせっかく出ていったのにそれがまたしても同地区のWASっていうのは全然意味がないんだよ。

なんでまた年に2回も試合しないといけないんだ。

 

 

DALの後任DC情報はまだ何も聞こえてこない。

それにしても在野のDC候補者が豊富すぎやしませんかね。

なんでMike VrabelBrandon StaleyRon RiveraMike ZimmerのHC経験者に加えてWink Martindaleまで余ってるのか。

チーム内にはDBCとして頭角を現していたAl Harrisまでいる。

 

一番怖いのはそりゃVrabel。次いでHarrisMartindaleぐらいですかね。

Fangio系(Staley)は合わなそうな気がする。

 

頼む。見せどころだぞJerry Jonesよ。

本当に意味が分からない選択をしておくれ。

Joe Barryとか。

 

 

 

Sirianni残留という非常に耳障りの悪いニュースから始まった今オフもここへきてようやく楽しいニュースが入るようになってきた。

 

FAとドラフトもよろしくお願いしますねRosemanよ。

 

 

GO BIRDS!!