鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

願望丸出しのDepthと隠し玉  (ドラフト後ver.)

 各チームからぽろぽろ出てくるルーキーとの契約情報ですが、PHIに関しては当面なさそうです。理由は、ご存じキャップ状況。現時点で4M程度しか余裕がないため、当面総額6M強になる今年のルーキーたちとの契約は、MalikとAlshonのキャップが剥がれる6月以降がメインになろうかと思います。足元ではDeVonta Smithとの契約が精一杯です。

では、願望丸出しのDepth整理を。新規加入選手は斜体で、スターターは太字で記載しております。PSまでは考えてません。

 

【Depth】
<Offense:25名>
QB3
Hurts・Flacco・Jamie Newman(UDFA)

RB3SandersKenneth Gainwell(D5)・Kerryon Johnson(W)
(カット5)Boston・Howard・Huntley・Killins・Holyfield

WR7DeVonta Smith(D1)・WardReagor・Fulgham・Watkins・Hightower・Trevon Grimes(UDFA)
(カット3)JJAW・Khalil Tate・Jhamon Ausbon(UDFA)

TE3Ertz・Goedert・Wilson
(カット4)Croom・Butler・Jack Stoll(UDFA)・Jackson

IOL5SeumaloKelceBrooksLandon Dickerson(D2)・Herbig
(カット5)Opeta・Pryor・Juriga・Pierschbacher・Harry Crider(UDFA)

OT4MailataLane Johnson・Dillard・Driscoll
(カット2)Toth・Kayode Awosika(UDFA)

・QBはHurts勝負の年。もしかすると最終年にもなり得る。オフから精力的に活動している様子、期待しかない。

・RBはSandersGainwellまで確定で、今朝のKerryon Johnsonのクレームにより、彼がRB2になるかはケガ次第だが、これにて3枠確定ではないかと読んでいるところ。Kerryonがケガでダメでもタイプ的にHowardがここに入る。はっきり言ってビデオ見返してもあまり良いところが見つけられないのでこれにてBostonとはさよなら。

・WRは、Wardを残してほしいという丸出しの願望。というか彼を切るとあまりにも若く未熟になりすぎる。Fulghamは今年再ブレークを果たす予定。Grimesは見てみたいだけ。というかここの7枠目はOLの10枠目との勝負。あいつは3年目にして念願のカット成就(予定)。

・TEははっきり言って全くわかりません。Ertzは6月以降ならキャップ的に軽くなるので、そこでのカットはまだありそう。その場合、その時でもどうせ市場にいるRichard Rodgersを呼び戻してGoedertがTE1に。

・OLは、この枠にするなら実績的にもこんな感じ。枠を増やすなら、バーサタリティ的に、あまり気は進まないがPryorが入るか。あとは、MailataとDillardの負けたほうが、トレーニングキャンプ以降トレードの弾になるのかどうか。

 

<Defense:25名>
DI5
CoxHargraveMilton Williams(D3)・Marlon Tuipulotu(D6)・Ridgeway
(カット2)McGill・Raequan Williams

EDGE5GrahamBarnett・Sweat・Tarron Jackson(D6)・Ostman
(カット2)JaQuan Bailey(UDFA)・Leo

LB5Eric WilsonUFA)・Singleton・T.J. Edwards・Bradley・Taylor
(カット4)Patrick Johnson(D7)・Avery・Bachie・Smith

CB6SlayMichael JacquetMaddoxZech McPhearson(D4)・Shakial TaylorUFA)・Seymour
(カット4)Lavert Hill・James・Houston・Arnold

S4Anthony HarrisUFA)・K‘Von Wallace・JaCoby Stevens(D6)・Andrew AdamsUFA
(PUP)McLeod
(カット2)Epps・Riley

・DLについてはスキーム変更が噂されているので詳細は後述します。

・LBが曲者。去年のドラ3がどう考えても邪魔。Taylorをカットしづらいと思うと泣く泣くAveryとまだ見ぬドラ7を切らざるを得ない。一体あのAveryトレードとはなんだったのか。ドラ6JaCobyは公式LB表記だったが、サブパッケージでの登場がメインだと思うとSとして考えたほうが簡単になりそうなので勝手にコンバート。そしてさらにその辺のLBの扱いによってはBradleyもカットの憂き目に遭う可能性あり。このポジションの一貫性のなさは全部Rosemanのせい。

・CB2をMichael Jacquetにしてみました。彼が隠し玉。これも後述します。
Lavert Hillは去年のCitrus BowlにてDeVontaをいいカバー(結果はTD)している映像が流れてきたので残したかったが実績もなくちょっと厳しそう。

・SはMcLeodをPUPに突っ込むことでお茶を濁しております。シーズン開幕から復帰できそうならAdamsとの入れ替えになるのでしょうか。

 

<Specialist:3名>
K
Elliott
PArryn SipossUFA
LSLovato
・それでいいのかは別として無風。さすがにSipossについては何の実績もないので、キャンプ用にPの補充はありそう。Kも競争させてください。

 

【DLのこと】
どうやら、Gannon体制下ではDLのWide9を辞めるという噂。
Wide9とは、簡単に言うと両EDGEが極端にOTから離れたところにセットさせることで、特にパスラッシュにおいてスピードに乗った状態でOTと勝負でき、小柄軽量なEDGEにメリットが生まれる、というもの。

これはAndy Reid晩年の2011に、TENからやってきたDLC Jim Washburnが持ち込んだもの。Trent ColeJason Babinらの260lbs近辺の軽量EDGEへの恩恵は大きく、特にWashburnと一緒にTENから移籍してきたBabinは、2011に18.0サックを積み上げてプロボウル(2回目)とオールプロ2ndチームの栄誉に輝く。(Coleも11.0サック)
以降、それほど極端ではないものの、現在に至るまでニュアンス的には脈々とPHI DLに受け継がれてきたものを、Gannon体制下では放棄する、というもの。

個人的にはニュートラル。時代は変わり、クイックスロー・RPOなどの発達により、QBからの距離が近いDTからのパスラッシュの重要度が上がってきていることもあるので、Insideがスカスカになり、IDLおよびILBの負担が大きいスキームには限界があるような気もします。

そして、この方針転換に伴い、一番影響が出るのが、IDLの人選。これまでは両DTが3テクについてパスラッシュ、というシーンが目についたが、Gannonは1テクと3テク、という構成にしようとしているとか。
この文脈に乗っかると、ドラフトにおいてランストップのレベルが高いがパスラッシュは落ちるTuipulotuの指名が、1テクを求めたものだ、ということで腑に落ちる。

というわけで、
1テク:Hargrave⇒Tuipulotu
3テク:Cox⇒Milton
という序列がメインになりそう。1テクを置くことでの恩恵は、常時ダブルチームブロックに晒されていたCoxの負担減という形で表れそうで、期待は高まる。Miltonも同様。

 

【CBのこと】
Slayの相方として個人的にCB2としたいのは、Michael Jacquet
Louisiana大から2020のUDFAでPHI加入の現在24歳(1997/1/29)。
サイズは6-2の201lbsでリーチも長い。2019はSun Beltカンファレンスの2ndチームに選出。
ドラフト時の評価は、「ゾーンカバーならやれそう」というもの。

さて、この男がなぜCB2なのか。
実はWeek15の出来からだけ判断したもの。
DBの振り返りでも述べたが、この@ARZの試合は、前節NO戦でSlay・Maddox・McLeodの3名が負傷、3名とも出場不可となったことで、これまで(むちゃくちゃにやられていた)のマンツーマンメインのカバレッジから、ゾーン多めのカバレッジに変更した試合。

そして、Jacquetはこの試合、1試合を通してずっとDeAndre Hopkinsのマッチアップを担当。Hopkinsが左右どちらにセットしても、その対面のCBとしてセット。そして、3PD 1Sackの活躍。
Hopkinsは9回169yds1TDというWeek15におけるリーグベストの成績を残しているが、大半がマンツーマンでのカバレッジの際に残されたもの。1TDも、しっかりバックショルダーを消せる位置にい続けていた。あんなもんキャッチできるHopkinsが異次元だっただけ。
確認いただきたいのはNGSにおけるHopkinsの成績のうち、average separationが1.8ydsという非常に低い数値になっているもの。これが、Hopkinsが異次元であり、Jacquetがよく頑張った何よりの証。3PDは非常に優秀だと思いますし。

翌Week16の@DALでは、先発するもあまりのやられっぷりに途中交代の憂き目に遭い、放送でも晒されていたが、あればSlayの復帰に伴って、マンツーマンばっかりになった挙句、マッチアップがGallupだったから。そんなもん無理無理。

 

FAで誰か獲ってくるという選択肢だが、これも厳しい。最初に述べましたが、まだルーキーとも碌に契約できないキャップ状況によるもの。この改善が6月以降となると、果たしてその時にも市場にいいCBが残っているか全く読めない。
欲しさでいうと、Shermanとか元PITのSteven Nelsonとかになるが、高そうですし。

 

というわけで、いつものごとくむちゃくちゃなこじつけにはなっておりますが、GannonのもとでゾーンヘビーなD#にしていくのであれば、是非JacquetをCB2にすることについてご検討いただきたいものです。

選ばれなかった男たちの逆襲(UDFA紹介)

<21年5月4日追記>測定値が残っている男についてはそのポジションにおけるパーセンテージ等追記しました。

 

時間があったので自分で書いた文章を見返してみたのだが、情報量は大したことがないのに文字数だけが多い。読むのしんどい。もう少し読み手のことを考えた文章を書いていきたいものです。

ということで、この祝詞が既に無駄なのでしょうが、何もやることがない連休とあれば、小出しに更新していきます。
ドラフトした連中のことを一人ずつ書いていこうかと思ったけれど、それはカロリーが高すぎるので後回しにします。改めてSEC Championship見返しているけど、そういう目線で見てみるとDickersonは素晴らしい。
では、選ばれなかったというトラウマを胸にのし上がっていく男たちの、まずはプロローグを。

 

【UDFA情報】
現時点で出ているUDFAとの契約状況について。細かい情報はわかりませんので、契約したとの情報が漏れてきた順番に。ご参考までに、名前の後ろに449名がリストアップされているCBSのプロスペクトランキングを付けております。


QB Jamie NewmanGeorgia):CBS 122位
Wake ForestからGeorgiaに転校した瞬間にオプトアウトした人。学歴詐称。実はWake Forestで学士を取得しているので厳密な最終学歴は多分Wake Forestなんでしょう。
6-3 234lbsのがっちりした体格。
Wake ForestでZone ReadをやっていたQBなので、Hurtsの下位互換的な存在でしょうか。結局Wake Forestでも先発経験は足掛け2年の16試合のみなのでプロのスカウトたちも判断しかねた、というところでしょうか。
巷の評判では、「デカくて動けるQBで、肩も強いが、一方で判断遅くてボール持ちすぎるしポケットワークも悪い」というもの。
彼については恐らくキャンプまでいるのでおいおい紹介していきたいと思います。

NewmanをUDFAで攫った動きですが、必要ではあったQBを、ドラフトで指名せずUDFAだけにとどめた今回の動きは去年のことを考えると非常に賢明だったと個人的にはとらえております。もしくはそこまで懐事情が厳しいのか。深謀遠慮があったのか、やむにやまれなかったのか。どっちかです。


OG Kayode Awosika(Buffalo):CBS 231位
当然名前の読み方から始めましょう。「Ky-odee Aw-O-sheeka」なので、「カィオディ アゥオシィカ」ですかね。たぶんこれでいけます。
ナイジェリアのどこかで「大酋長」を務めたあとアメリカに移民した父親を持つ。一応ミネソタ育ち。
上で勉強していただいた彼の名前(カィオディの方です多分。)ですが、ナイジェリア語では「喜びをもたらす者」という意味だそうです。勉強した甲斐がありましたね。
サッカー・バスケットボールにも精通し、12の大学のオファーから最終的にBuffaloへの進学を決めたアスリートであることに加え、知的でもあるそうで「チームメイトやコーチのなかで彼を嫌うものを探すことは難しい」という人柄。大学では左右のOTで先発したが、高校時代はLGのプレー経験もあるそう。
ハイライト動画をちらっと拝見しましたが、ハマればなかなかパワフルですね。手の使い方が今一つという感じですが。Buffaloのランヘビーオフェンスにおいて、UDFAでWASに行ったRB Jaret Pattersonの走路を幾度となくがっぽり開けていたとか。
6-3、307lbsの体格でありながら40ydsは5.19なのでスムーズ。PHIが好む「バーサタリティ」がありゾーンブロックもできそうなので、今年のOLのDepthに食い込むのは難しいでしょうが、楽しみにしています。

 

TE Jack Stroll(Nebraska):CBS ランク外
すみません。全然わかりませんでしたのでサイズと成績だけ。
6-4 260lbsだそうです。TEとしてはそれほど大きくなさそうですね。
名門Nebraskaにおいて、4年間で61回657yds(Avg.10.8yds)6TDでロンゲストは42ydsだそうです。意外とTEはDepthに数だけ抱えてますのでそのなかから何とかするんでしょうか。こちらからは以上です。

C Harry Crider(Indiana):CBS 210位
上の彼に比べると大物。All BIG10のC。
Indianaにおいてたったの2年半で学位取得を完了した秀才。
6-4 307lbsというサイズは、PHIのC業界では大きい方(Dickersonを除く)。あまり機動力がある方でもなく、テクニック的にも向上の余地はだいぶありそう。タイプの違うJurigaとキャンプでは競争ということになるか。

 

DE Jaquan Bailey(Iowa State):CBS 354位
ギリギリCBSのランキング入り。
6-2 246lbsなのでDEとしての身体的特徴は皆無。腕も32“なので短い。40ydsも4.81と特筆すべき点はない。
ただ、高校時代は三つ星リクルートとしてFlorida、Tennessee、Virginia Techなどからのオファーを受けていたようなのでなかなかの素質。最終的にIowa Stateを選んだ理由は、「双子の兄と一緒にプレーするため」だったそう。人の幸せは他人からはわからない。
身体的特徴はないが、ハンドテクニックやプレーの嗅覚には秀でているようで、その証拠に4年間(+1年在籍してはいるものの、4試合目でシーズンエンドのケガを負ったため、メディカルレッドシャツ)の通算サック数(25.5)とTFL数(44.5)でスクールレコードを更新。その活躍もあり、All-AmericanとAll-Big12でそれぞれ1stチーム入り。
ドラフトで厚くなったDEの層に挑むのか、LBになるのか。よく読めないところではある。


WR Trevon Grimes(Florida):CBS 164位
大物。出身はインディアナポリスだが、幼いころに南フロリダに引っ越しそこで成長。高校時代のチームメイトが、
WR Elijah Moore(2-34でNYJ)、CB Asante Samuel Jr.(2-47でLAC)、WR Josh Palmer(3-77で同じくLAC)、2021はチームに戻ったMike Harley(Miami)という錚々たるメンツ。南フロリダの名門高校ともなるとこれだけの人が集まるのか。
高校のJuniorの時点で、チームのWRの序列では、Grimes⇒Mooreの順。なぜいま逆転しているかというと、そうです。ケガです。膝の。ACL断裂。四つ星リクルートとして迎えたSeniorシーズンのことだったそう。
才能が溢れていた例として、それまで全く経験がなかったのに、陸上部に入って300mハードルで1・2年次には州チャンピオンになってしまったという逸話があります。なお、3・4年次は遅くなったのではなく、走ってないだけです。
その後、膝のケガはあったものの、Jerry Jeudy(現DEN)に次ぐフロリダ州No.2のWRとしてOhio Stateに進学し、1年間はリハビリに専念。ちなみに、この高校からOhio Stateに進んだ先輩には高名なBosa兄弟や、Damon Arnette(LV)などがいるそうです。開いた口がふさがらない。
しかし、Ohio Stateではコーチと折り合いが合わなかったり、母親にガンが発覚したりなどいろいろあって、フレッシュマンを最後に地元Floridaに転校。特例が認められ、2年生からの即時のプレーが認められたのだとか。そういった経歴の持ち主。
最終年は11試合で38回589yds(Avg.15.5yds)9TDなのでなかなかの生産性。
6-4 220lbsという恵まれた体格で、それでいて40ydsは4.49、3コーンも7.00なのでまあ悪くない。この体格から想像できるように、瞬発力には少し欠けるようで、プレスカバーを受けたときにそれがどう出るか、というのが懸念材料のよう。
プレーはちゃんと見ていませんが、フィジカルツール等々の比較対象は著名なところでいうとKenny Golladay(DET⇒NYG)だとか。
このメンツのなかではロスター入りの期待が一番高い気がする。そしてなにより見てみたい。
期待が膨らみますね。そして同時に懸念も。これ、Fulghamの競争相手なのでは?


WR Jhamon Ausbon(Texas A&M):CBS 356位
まずは名前の読み方から。「JAH-mon OZ-bun」なので、「h」は無視して「ジャモン オズブン」で良さそう。現地の実況を聞くと、「ジャ」と「オズ」にアクセント持ってきて「バン」と「ブン」と「ボン」の中間ぐらいの音でいくとそれっぽくなります。何回か練習するとできるようになります。
こっちはテキサスの名門私立高校出身で、高校時代のチームメイトはWR Jaylen Waddle(1-6でMIA)、OT Walker Little(2-45でJAX)、DT Marvin Wilson(UDFAでCLE)。名門ですね。
高校のSeniorにIMG Academyに転校?しているので、意外とMailataと同門。ちょっと違う気もするけれど。3-66でMINに行ったKellen MondとはIMGからの付き合い。
True Freshmanから試合に出続け、初年度はFreshman All-SECに選ばれる活躍ぶり。
その後、2年次に試合中の足のケガで4試合を欠場、3年次は復活し、チームキャプテンに選ばれ、チームのレシービングリーダーにもなるが、4年次はオプトアウトしてプレーせず。
こちらも大型で、6-2 217lbsの体格。Grimesと比べるとだいぶ遅い40yds4.72。3コーンは6.89とこのサイズではまあまあ。身長体重ウイングスパンがありハンドサイズも10”とデカいが、やはりスピード不足もあり、「コンタクトを受けながらのキャッチとかはなかなか優秀だけど簡単にはフリーにならない」という評判。その証拠に、と言っては何ですが、通算147回のレシーブで、40ydsを超えるものはたったの1回だったとか。
「ビッグスロット」が最適では、という最終評価のよう。まあLBの軽量化が進むようであれば、ニッチな需要はありそうな選手。Fulghamと被るかはよくわからない。

 

以上です。そういえばDBが誰一人いないな。どうするのかな。 

 

【UDFA情報:蛇足】
WASのドラフトされたチーズマンと並んで今ドラフトで動向が注目を浴びていた彼は、なんとあろうことかDAL入り。

まあうちにもDallasいるので何とも言えない。

  

なお、同じく注目されていたPedersonの息子(TE)は、UDFAでSFと契約したそうです。

  

本当はErtzのこととか書きたかったところですが、これにてエネルギー切れです。またしても長くなりましたすみません。

ドラフト3日目の収穫物と感想、ドラフト全体について

始まったと思ったらあっという間に終わってしまった夢のような3日間の振り返りです。
まずは本日の指名から。

 

【3日目指名】
4-123 CB Zech McPhearson(Texas Tech) 5-11 196lbs 1998/3/21生まれ(23歳)
5-150 RB Kenneth Gainwell(Memphis) 5-8 201lbs 1999/3/14生まれ(22歳)
6-189 DT Marlon Tuipulotu(USC) 6-2 307lbs 1999/6/1生まれ(21歳)
6-191 DE Tarron Jackson(Coastal Carolina) 6-2 254lbs 1998/6/22生まれ(22歳)
6-224 LB JaCoby Stevens(LSU) 6-1 212lbs 1998/7/19生まれ(22歳)
7-234 LB Patrick Johnson(Tulane) 6-2 240lbs 1999/1/10(22歳)

以上6名。うち5名がD#。
注目されたPの指名はなし。UDFAでもまだ情報なし。
4巡のCB McPhearsonは頭にもなかった。ちょっと小さい部類だと思っていたし。いま急いで2020のvs Oklahomaの映像見てますが、きれいなオープンタックル2つ決めてるけど2つとも足元刈り取る系のタックルでいとも簡単にハードルジャンプで交わされそう。ちょっとタックル不安。けどまあ視野は広そうなところもあり、そんなに悪くないかも。

いかんせん評価が割れていた選手で、
Brugler(Top300):122位
Jeremiah(Top150):85位
Mel Kiper Jr(Top150):ランク外
McShay(Top350):317位
という散り方。
これだけでは何もわからないが、中間ぐらいの評価をしているBruglerによると、「滑らかに動けてタフでもあるしカバーもできるので、プレーリードさえ向上すればマンでもゾーンでもいけて中でも外でもプロで先発を争える人材」とのこと。4巡相当なのでまあ比較的妥当な指名。一概にリーチとは言えないものなのかも。
あ、逆サイドから走りこんできたMims Jr.にやられた。プレーリードってこういうとこか。
あ、ゴール前でタックルミスした。

まあこの辺はスカウトの眼力とGannonを信じましょう。彼がweek1に先発しても驚かない準備だけしておく。

3日目は、「再建はトレンチから」という2日目の動きをさらに強化するもので、完全なBPAエリアに入った6巡のDL指名の嵐は痺れた。特にMarlon Tuipulotuについては開幕前の時点で2巡突っ込んでほしいけどなぁ~というぐらい惚れ込んでいたので、この順位で指名できたのは素直にうれしい。あんまりスタートが速くないという噂だが果たしてどうか。

その中でも今日一番興奮したのはやはり5-150のRB Kenneth Gainwell。レシービングが上手でプロテクションもいける3rd Downバックということで、去年予想外にどっちもできなくなってしまったSandersを補完する存在としては非常に魅力的。オプトアウトもしているのでタンクには燃料十分でしょう。
我らがFletchのいとこにあたり、Mississippi生まれながらMcNabbとVickの大ファンでずっとPHIファン。いいピックだと思います。期待してます。
タイプ的にBostonと被るしHowardの再契約をSirianniが熱望していたという情報等に基づくと、”Giants killer”との別れかもしれないと思うとちょっと寂しいが、まあやむなし。

 

【ドラフト収穫物まとめ】

 以上、割愛します。

 

【全体を通じて】

現地ファンからは評判が悪かったりする。
主な反応は以下の通り

①CBスルーして爆弾持ちのCに2巡突っ込むとはどういうことか
②層の厚いWRを1巡以降一つも指名していないのはどういうことか

ぐらい。ざっとこんなもの。

①について。
Landon DickersonのPickが同じくケガ人に2巡を突っ込んだ2017のSidney Jonesの悪夢と被るファンも多い様子。
まあリスクとしては高いが、CBにとってのアキレス腱とOLにとってのACLじゃ重要度が違うと言いたい。若干乱暴だが。運動能力がその価値の大半を占めるCBと、ケガの経験が豊富すぎて、既に一度逆膝のACLを断裂しながら化け物として復活した前歴があるOLとじゃ期待値の違いは明らか。暴論だが。

昨日も述べた通り、スキーム的にCBに求める能力が下がったということだと推察する。
結果、健康ならオールプロも狙える素材に長期的なトレンチの再建を託したというもの。

②については、これはRosemanが悪い。去年の。
トラックタイムが速いだけのWRにバカほど投資してしまったせいで行きにくくなったということでしょう。
今年の動きとしては、6巡後半以降、もしかしたらWRに行けた選択肢もあったかもしれないが、その順位での投資であるなら、ちびっ子たちにしっかり2年目の成長を期待するほうが良いという判断もわかる。
だからこのドラフトにおける動きには総じて不満なし。

 

敢えて挙げるとするなら、4巡以降、DBに見向きもしなかったことぐらい。
SもCBもそれなりに有能(っぽい)選手が最後のほうまで残っていたところ、結局McPhearson一人の指名でよかったのか、ということ。

この件について考えるときに参考にしたいのは、今ドラフトにおいては開幕以降リーグ全体で選手絡みのトレードがゼロだったということ。Ertzも含めて。推測するに、よほど今ドラフトにおけるプロスペクトの査定が難しかったということになるのではないか。
プロスペクト同士の指名権トレードなら応じられるが、既に査定した保有選手を吐き出してまで、というトレードは怖くてどのチームもできなかった、ということではないか。よほど要らん選手ならFA市場で既に整理しているでしょうし。
そうなのであれば、2021ドラフトの、特に3日目は全体がブラックボックスということであろう。そう思おう。
であれば、特にCB・LBは保有選手(+まだ見ぬFA選手)でやっていく目途が立っているのではないか。まあCBについてはそれだけでは納得しかねる部分もあるが、SのFA補強(Anthony Harris)が上手くいったこととセットだと思い込めるのでまあよし。
6巡(225位)と7巡(240位)をWASの2022の5巡と交換した動きその線に沿ったものだと思える。そしてこの動きはWASが6-225でLS(チーズマン)を指名して最高のものに。LSという職業柄、「相手のLSのスナップが完璧なせいで負けた」とは絶対にならないので心が穏やか。240位のDEは知らないけど多分大丈夫。

なので、CB補強は来年が勝負。そもそも”長期的再建”を掲げているチームですし、2021はとんでもないデッドマネーを抱えていることも忘れてはいけない。目標勝利数は6です。そんないまこそ大事なのは一貫性を持つこと。


その他、DLの指名が多くなったことについては、OLの若手が去年予想以上に試合経験を積んだことと無関係ではないでしょう。今のキャップ状況が苦しくなったことの要因の一つに、近年のDL補強がFA中心になったことも挙げられますし若手DLを育てていく動きには大賛成。

 UDFAラッシュが既に始まっているようですが、前に挙げていたQB Jamie NewmanGeorgiaというかWake Forest)が来ているのは大変うれしい。この辺はまあおいおい。

 

というわけで、プロボウルを見込める先発が2名、1年目からのローテーション要員が4名、素材が3名という良いバランスで9名を指名し、なおかつ来年の指名権を減らさないどころか5巡で増やすことにも成功した今年、個人的評価は95点。2日目までの100点との整合が自分でも取れませんが、95点。大満足だということはお伝えしたい。

 

やる気があれば、選手一人ひとりの紹介もしていきたいと思っていますが、まあどうなるかはわかりません。
とりあえず3日間お疲れさまでした。

ドラフト2日目の収穫物と感想

PHI特有のいざこざが垣間見えたり心を痛めるピックがあったりといろいろなドラマがあった2021NFLドラフト2日目。そろそろ来るかと腹を括っていたErtzはじめ自軍選手の驚きの流出もなく、ピック自体への満足感は昨日に引き続きとんでもないもの。お腹いっぱい。

心を痛めたのはHOUのQB Davis Mills指名。もうWatsonは有罪なのか。そうでないにしても見捨てられたのか。同地区以外の動向は基本気になりませんが、これはちょっと心が動いた。何とも言えない気持ちになりました。

 それではPHIのPickの振り返りを。

 

【2日目指名】
2-37 G/C Landon Dickerson(Alabama) 6-5 333lbs 1998/9/30生まれ(22歳)
3-73 DT Milton Williams(Louisiana Tech) 6-3 284lbs 1999/4/6生まれ(22歳)

前日失った3-84に代わる2日目指名権を獲得するような動きはなし。むしろ3-70をちょっとだけ落として3-73としてMilton Williamsを獲得。このちょっとだけ落とした動きがあとあとちょっとしたいざこざの火種に。

Dickersonは、健康でプレーできるなら今ドラフトNO.1のインテリアラインだと個人的には思っているもの。それがこの位置まで落ちてきたのは、前にも言及したがケガが原因。
入学はFlorida Stateで、そこで3年、学位取得後に転校したAlabamaで2年の計5年の選手生活を送るが、BAMA初年度の2019以外、すべての年で大ケガを負い、シーズンエンドの過去。選手生活が5年に及んでいるのも、Florida State最終年度の2018にシーズン2戦目に足首のケガを負った影響で、メディカルレッドシャツとされ登録年数に加算されなかったから。
そのケガの遍歴たるや錚々たるもの。
2016:右膝(前十字靭帯断裂)
2017:右足首
2018:左足首
2019:なし
2020:左膝(前十字靭帯断裂)
膝の靭帯断裂は、まあ簡単に言うとシーズンエンド確定のケガで、時期とか程度によっては翌シーズンの開幕を無事に迎えられるかもわからないもの。そして確か太ももかケツかの組織をもってくる手術をするはずで、無限にできるものではなく、多分できて2回が限界のケガだったと記憶している。つまりあと1回ずつ。

この丸出しの懸念がここまでのスリップの要因になったことは想像に難くない。というかこれしかない。

一方で、力強く機動力もありとことんやるプレーぶりは印象的、というかZone Blockingのあの1歩目のタイミングは非凡としか言いようがない。キャラも良く、3年で学位取得後、Alabamaのビジネススクールに入ったことからも頭の良さは窺える。
というわけで、Kelceがそろそろ引退、多分2021いっぱいだろうと思われているなか、Cとして計算できるIOLというというニーズも満たせるピック。
指名後の会見では、
・LT,LG,C,RG,RTという全ポジションで先発経験があるバーサタリティ
・膝の回復具合も問題なく、2021シーズン開幕からプレーできる
等に言及された模様。
全員が健康であれば、まずはSeumaloのLGに入って、
左からMailata/Dickerson/Kelce/Brooks/LaneというOL陣になるのであろう。
うむ。漏れる気がしない。Hurtsよ、10秒ぐらいボール持ってターゲット探せるぞ。そしてそんなにかからずDeVonta Smithがオープンになるぞ、という算段。勝ったな。
相手にしなければいけないのが、キチガイDL陣のWAS、強力Insideに加えて外側の強化もしっかりやってきたNYG、InsideはちょっとソフトながらどこからあのめんどくさそうなLB陣のBlitzが飛んでくるかわからないDAL、というメンツのため、ここを強化しておきたかった気持ちはわかる。そして10年OLを支え続けたKelceからの移行をスムーズに実行したかった気持ちもわかる。
しかしここで2巡にどうしても消極的になっていたのが、この場合外されるSeumaloの存在。というかサラリー。確か8Mぐらいキャップヒットあったはず。それを無視するということになるので、もうPHIという呪われたフランチャイズではOLは6人必要なのだと、そういうことなんでしょう。ここだけ呑めれば素晴らしいピックであることは間違いなし。くれぐれも健康でよろしく。

そして、3-73で指名したMilton Williams
元からこの男がとても欲しかったその理由の大半は、その運動能力。6-3 284というサイズでありながら4.63で40ydsを走り、1.65の10ydsスプリットにも表れる優秀さ。

  さらに、垂直跳び、20ydsスプリット、3コーンであれば100lbsぐらい重いのに、GBに1巡指名された40yds4.2台のCB Eric Stokesとあまり変わらないという凄まじさだとか。

 実際、DTの中では体重は軽いものの、そのスピードというか身体能力は傑出しているようで、それでいて比較的テクニックもあるように見えた。
Cox・Hargraveのローテーション要員としてしっかり技術を磨き、ゆくゆくはPHIのトレンチを支えていってほしいと思える逸材。ちなみに、サイズ的には3-4DEと4-3DTの中間ぐらいだが、本人は4-3DTのほうがしっくりくるとのこと。よろしい。

以上が本日の収穫物。
それ自体には全くいろんないし満足しているが、初日に2年連続で1巡WRを指名することになったことの、揺り戻しかのような2日目のOL+DLというセット指名。このフランチャイズはどういうものか、ということを内外に示すものとして非常に好意的にとらえたものです。

 

【いざこざ】
NFL networkでは映らなかったが、ESPNの映像によると、Milton Williams指名直後、歓喜に湧くPHIドラフトルームのなかで、一人Rosemanに対して不満を表明していた人物がいたそうな。

これは実際に映像をご覧いただいた方が早い。

 この白髪のおじさん、Lurieではなく、”Tom Donahoe”という“senior adviser”という肩書の方。ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、90年代以降、PIT・BUFでGMを歴任された大ベテラン。現副社長で選手人事を統括しており現フロントオフィスで最も信頼できる(と個人的には思っている)Andy Weidlおよびその弟でありスカウト部門のボスであるCasey Weidlの師匠(Weidl兄弟の親父の高校時代のチームメイト)でもある人物。あまり表には出てこないようだが、Lurieの相談役としても影響力がある様子。
なぜこの大物が不満をこんなに露にしているのかというと、70⇒73のトレードダウンにより、お目当ての選手が指名されたことによるものだとか。
この間に指名されたのは以下。
70 CAR:OT Brady Christensen(BYU)
71 NYG:CB Aaron Robinson(UCF)
72 DET:DT Alim McNeill(NC State)
OTはいらないと思うと、CBなのかDTなのか。当初DTが被ったのだと思い、「McNeilか」とつぶやいたが、実際はAaron Robinsonが目当てだったのではないかという噂。

しかしどうなのか。根拠は薄弱としか言いようがないが、この選択であればやはりMilton Williamsでしょう。ニーズとしてはCBのほうが大きかったが、傑出度としては明らかにMiltonのほう。
2日目はBPAでいいと思っていた以上、興奮するのはやはりMilton。
結果的にこの選択に異議はないが、さりとてフロントが一枚岩でないという点ではRosemanに減点1。
だって他の31チームの映像でこんなもん見えなかったから話題になったんでしょうし。

 

【3日目への希望】
さて、楽しかったドラフトもいよいよ最終日。日本時間5/2(日)AM1時からです。

残された弾は以下の8個。
4-123(from MIA)
5-150
6-189
6-191(from CAR)
6-224(補償Pick)
6-225(補償Pick)
7-234
7-240(from SF)

残るニーズは、CB⇒EDGE⇒TE・LB・S⇒QB・OL・Pぐらい。順当に嵌めれば1ポジション1人ということになるのだろうが、そうはならないでしょう。多分いろいろアップダウンしてやっていくでしょうから、指名が固いのは上の2つぐらい。

これはそもそもの2日目の動きについても言えるし、なぜMilton>Aaron Robinsonで可としたかというところにも言えますが、昨日あたりから考え方が変わりましたので少しご説明を。

というのは、「CBは安くて良い」という考え方に宗旨替えを行いました。
2020のやられっぷりからCBはとどまるところをしらない巨大ニーズでしたが、2021よりDCも変わってCov.2が主体になりそうだと。そうなると、CBに求める能力は、バンプ・ランストップ、というサイズとの相関が高いものになり、いわゆる万能のシャットダウンCBを探す過酷な旅からは方向性が少し変わる。
こういう視点からすると、例えば、2巡でスルーしたAsante Samuel Jr.は血筋の魅力はあるものの、サイズが小さすぎるし、ランストップには懸念が残るという点で欲しい能力が欠けていて、あまり必要としていないマンカバー能力がオーバースペック、という何とも形容しがたいちぐはぐさではあった。彼がLACで仮に大成しても、現時点でスルーしたことには異論がないものです。
実際、2巡の時点で欲しかったのは、1-9のPatrick SurtainⅡ(DEN)、1-21のCaleb Farley(TEN)、2-33のTyson Campbell(JAX)ぐらいでしたし、最後はちょっと早すぎる気もしていた次第。

なので、求めるのは5-11とか6-0ぐらい以上のサイズでランストップができて、それ以上を望むのなら、プレスマンがそれなりにできてCov.3でも働けそう、という種族。
例えば3-76でDENに行ったPaulson Adebo(Stanford)とか、まあ個人的にはそんなにでしたがぎりぎりAaron Robinsonもそう。
そもそもこのタイプであればFA市場に残りそうでもあるので、Miltonと比較した場合、明確に後者のほうが興奮した、という次第です。個人的にこのタイプだと思っているRichard Sherman(現FA)も2011の5-154という指名位置ですし。というか単年契約でShermanとかが完全にドンピシャニーズです。
そして3日目の候補を挙げてみたいのですが、いかんせんほぼ映像見てない人たちなのでサイズと文字から判断して。指名されたらちゃんと見ます。
Keith Taylor(Washington) 6-2 187lbs
DJ DanielGeorgia) 5-11 195lbs
Camryn Bynum(California) 6-0 196lbs
Israel Mukuamu(USC) 6-4 212lbs
Tay Gowan(UCF) 6-0 186lbs
Nick McCloud(Notre Dame) 6-0 193lbs
Jason Pinnock(Pittsburgh) 6-0 204lbs
ちょっと小さいDJ Danielを無理矢理リストに突っ込んでいるのは、彼がシニアボウルの練習でとてもよかったと耳にしたからです。

さて、どうなるか。
残るシリアスなニーズはTEですが、いいなと思っていたHunter Longが取られてしまったので、希望としては
Jacob Harris(UCF)
Kenny Yeboah(Ole Miss)
そして大穴として控えPにも置けちゃうZach Davidson(Central Missouri)
です。大穴と言いながらロマンという意味ではDavidsonを強く推します。この場合7巡とかで結構です。

EDGEもLBもSも任せる。RBとってもいいかもね。Pは欲しい。Kentuckyの彼はどこで指名されるのか。

 

さて。楽しかったお祭りも明日が最終日。というかそろそろ寝ないと起きられない。無理ですが。
今のところ、一人でオフェンスを変えうる即戦力・オールプロにもなり得るリスク案件・天井が高そうなローテーション要員、というピックで、2日合計で100点を叩き出しているRosemanさん。2日目はピック以外のところで減点がつきましたが、明日もWeidl兄弟のいうことをよく聞いて、周りの大人の顔色も窺いつつ、いい仕事してください。

もとより最終日が得意だった印象。聞いたことのないInternationalナントカプログラムの隠し玉なんかも披露しながら楽しませてください。

ドラフト初日の収穫物と感想

手のひらはくるりと返った。Roseman素敵すぎる。
初日、メディアが何というかは知らんが、個人的には100点。選手の細かいことはおいおい見ていくとして、今日はなぜこんなに興奮しているのかの解説を中心に。

 

【初日指名】
1-10 WR DeVonta Smith(Alabama) 6-0 170lbs 1998/11/14生まれ(22歳)

言わずと知れた2020ハイズマンウィナー。今ドラフトのWRにおいて、Chase1人の評価が抜けていたなか、その次に位置する集団を朋輩のWaddleと2人で形成していたうちの片割れ。
何度も書いたので省くが、頭脳面・キャッチングスキル・献身性等総合して、個人的にはSmithの方を評価しており、指名を熱望していたもので大変喜ばしい。
本人もPHI指名およびHurtsとのコンビ再結成を非常に喜んでいる様子でとても心が温かくなる。

忘れずに書いておくが、この指名はDALさんのご厚意によって実現できた部分が大きいもの。

当初1-12であった指名権に、3-84を添えることによって1-10との交換をしていただけた。まあDALとしてはその前の8位9位でニーズであったCBのTop2(Jaycee Horn・Patrick SurtainⅡ)が抜けたことであまり意味がない位置になっていたようで、そしてこいつらからすると去年CeeDee Lambを嫌がらせ(?)で指名したことによってWRはいらないとなると3-84というオファーはおいしかったのか。
この恩はちゃんと返す。2021も双方のホームで1勝1敗ということで手を打たないか。どうだろう。
12位でParsonsに行ったのはどうなのか知らないが。個人的にはSlaterに行かれるほうが嫌だったので一応安心しておく。

8位のCAR、9位のDENともアップの話はしていたようだが、2チームともそれぞれにCBをいたく気に入っていたようで応じてもらえず。そのおかげでこの程度の対価で済んだと思うとCARとDENにも感謝しかない。

というわけで、3-84という対価も含めて、めでたく10位でSmithを指名したこの時点で90点。

 

【10点の上乗せ】
そもそも12位⇒10位のアップで回避できたのはNYGのみ。ドラフト前からこやつらの動きだけ気になっていたこともあり、昨日は衷心からPayeという選択をおススメした。
実際、11位に残ったNYGはCHIから法外な対価をせしめて20位にダウンを実施。
そして20位であいつらが指名したのが、Kadarius Toney(Florida)。危なかった。これは本当に危なかった。もしPHIが12位にステイしていたら11位でがっちりSmithを攫われていたであろう。そうなったときにどうしていたかは想像もしたくない。

というわけで、この20位でのNYGのToney指名をもって、めでたく本日のPHIの指名は100点満点を叩き出したという次第。

NFL NETWORKの解説に入っていたDaniel Jeremiah(元PHIのスカウト)も「最高のピックだ」とのコメントであったし、これはもうホームランピックだと言ってよいでしょう。
冷静に考えると、DALもNYGもしっかりメリットがあったので、まあいつものシーズン中のようにNFC EASTはヌルい互助会みたいなものなのでしょうか。

 

【得たものと差し上げたものと得たもの】
3-84の由来は、QB2であり不穏分子となったWentzのトレードによるINDからの対価。
というわけで、このドラフト関係でPHIの損得は以下の通り。

<IN>1-10Smith,4-123(MIA),2022 1巡(MIA)
<OUT>:1-6(⇒MIA),3-84(元IND⇒DAL),156(元DAL⇒MIA)

全然痛くない。
そして、指名権以外にも得たものがある。

それが、
・エースQBはHurtsであるという保証
・フロントオフィスへの信頼

何より欲しかったものはこの2つかもしれない。
Hurtsの件は、個人的な思い入れのみ。あんな真面目でファンからも愛され、選手からの求心力が強い男を絶対に手放してはならないと強く思っていたもの。

そして、2つ目。クソみたいな記事が出たことにより、絶望しかなかったフロントオフィスについて、ドラフト前の記者会見から徐々に変わってきた印象を受けてはいたが、まさかファンが望んでいたピックを実際に行ってくれるとは全く思っていなかった。
これが最高なのである。
直前にも「Paye」とか「Fields」という噂が飛び交っていたところであり、トレードアップしても、最後の最後グッデルが「ダ」っていう瞬間まで信じられなかった。素敵である。

このピック、Rosemanの失点の大半を占めていた、「ドラフト下手」という評価を覆していく可能性がある、という転機となりえる点でSmith以上の価値があると個人的に思っているもの。

Rosemanへの不信感にまみれていたあの頃、「Chaseも取れない」という理由で6位を手放した時点で憤っていたわけだが、蓋を開けてみると5位までにPittsもChaseもちゃんと消えてくれるというファインプレーっぷり。Rosemanスゲー

 

【2日目】
手元の指名権は、
2-37
3-70
というオリジナルピックの2つ。

これをどう使うか。初日に思ったよりOTが売れなかったことでCBが売れてしまった印象。
というかGBはあんなところでEric Stokesとか指名しちゃって大丈夫なのか。またしてもRodgersにおもちゃをあげなくて大丈夫だったのか。
さて、PHIの話に戻る。
ニーズとしては、CB⇒EDGE/DT⇒IOL/TE⇒LB/S/QB
ぐらいの優先度で残っていると理解しているが、D#スキーム的に、Cov.2メインならそこまでの高額投資は不要なのではないかと思いつつある今、CBはTre Brown(Oklahoma)とかDJ DanielGeorgia)とかでよくて、それなら3日目でもいいのではないかとも思っているので、売れ残りのDT陣から行っても良いような気がしている。

Rosemanは今日の指名後の会見で「チームは長期的な再建に取り掛かっており、短期的なニーズを満たす余裕はない」との発言。この言が真実であるなら、2日目も急にQBを指名するようなことはなさそう。
しっかりWeidlとスカウトの意見を取り入れることが出来そうな気がしているので、こんなことを言うときが来るとは思わなかったが、明日も期待しています。

ちなみに、明日次第ではまた手のひらが返っちゃうかもしれません。それは仕方ないこと。
明日は今日よりちょっと早い朝8時から。

 

というわけで、PHIファンが喜んでいる以下の映像を見ながら酒でも飲もうと思います。

  

1巡12位とそれに伴う2巡の振る舞いへの願望

現地21日水曜日に、ドラフト前のRoseman・Weidl・Sirianniの記者会見が行われた。
その際に、Rosemanはしきりに「フロントオフィスの一体感」や「スカウトへの信頼」「コーチ陣とのコミュニケーション」について語っていたとのこと。あの記事による影響は多少なりともあったのだろうし、危機感は持っているのだろう。
Rosemanは「貴様事前のドラフトボードから外れて独断と偏見でピックしたころがあるそうだな」という記者からの問いに対して、明確に否定はしなかったという。
これを改心への第一歩と捉えて、RosemanならびにLurieが変わったと判断するのは時期尚早。結局いかにクレイジー感が少ないドラフトを行うかにすべてが懸かっている。そして超えるべきジンクスが残っている。
そんな日本時間来週金曜に迫ったドラフト本番。まだ確定とは言いませんが、悩んでいるところも含めて一旦現時点の考えをつらつら書いてみます。まったく纏まっていないので書きながら考えを整理していく感じなのでいつも通り駄文です。

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