情報遮断に成功して深夜に観戦しながら一番声を上げたのはズーラインの59ydsライナーFG成功だった。なんなのでしょうあの化け物は。風が強かったようだが、蹴ったボールをあれだけコントロールできる人間がいる以上、投げたボールのコントロールを風のせいにはできない。
結果:PHI 23-9 DAL
俺たちの天王山を俺たちのやり方で制して3-4-1として地区首位をがっちりキープ。鉄壁のディフェンス同士が最後まで意地を張り合った息が詰まる試合だったわけでは決してない。これが俺たちNFC東の天王山。泥試合ともいう。
【STATS】
【Offense】
<よかったところ>
・OL
というかMailata。初のRT先発でvsデマーカスローレンスという難題を突き付けられたものの、最初のプロテクションをいきなりカウンタームーブでぶち抜かれて以降、総じて安定していた印象。ランではよく押せていた。試合中の成長も含めて頼もしい。ローレンスのサックはいい薬だったと思ってグングン成長してください。
全体としてもLTに入ったPetersがちょっと痛がってたぐらいで破綻はなし。スタッツ的には4サック献上したが、明確にOLの責任なのは前述のMailataの1つだけ。バンダーエッシュにいかれたやつは微妙。Pryorのせいかも。
DLは押せていたのにBostonのランニングがイマイチであまり出なかった場面も見受けられた。Sandersが待ち遠しい。まあDALのDLはアレなのであまりアテになりませんが。
・Fulgham
とても良い。もう誰も笑わないと思いますが、期待値はJulio Jones(ATL)。ちょっと言い過ぎたとしてもKeenan Allen(LAC)。スピードでぶち抜く系ではないけれど、正確なルートランを武器にQBが困ったときにそこにいる。そしてCBとの駆け引きができて球際も強いのでなにより投げやすい。フィールド中央でタイミングを合わせるよりもサイドライン際で頼れる系WR。1Qのvs DiggsのキャッチとあのTDレシーブはそんな夢を膨らませてくれるのに十分でした。この調子でお願いしますね。
<悪かったところ>
・PedersonとWentz
クソプレーコールと自滅系QBの競演。
Pedersonの一番意味がわからないところが、何かを見つけて順調にドライブ出来たあとにそのプランをすぐに捨てるところ。逆に出なくなっても出ると信じたプランに固執するところ。スーパーボウルのときはこだわるところと捨てるところの切り替えがいい感じにできていたと記憶しているのですが。コーチ陣の入れ替えの問題なのかFolesだったのか。CHIでNagyに怒っているところを見ると後者な気がしなくもない。
がっちりゲームプランを固めるウェストコーストオフェンスの弊害なのかどうか。最終的には収集した材料で4Qにそれなりに辻褄を合わせることができているのであまり強く非難もできないが、ダメな時間が長すぎる。応用が利かない。少なくとも天才ではない。秀才系。
そしてWentz。自分でなんとかしようとしすぎた結果の2ファンブルロスト。なんせ近年のNFLで一番ファンブルロストが多い部類の人間なのでコーチ陣も改善には取り組んでいるのでしょうが、全く良くなる目がない。プロで改善できないとすると嫌な仮説を立てざるを得ない。
つまり、「ワンマンチームで大学時代を過ごしたときについたクセはなかなか抜けない」のではないかと。性格はとてもいいようなので王様気質とかそういう心配はしていないのですが、フィールドでの「俺がなんとかせねば」魂は百まで生き続けると。この仮説に立つならば彼の特性として諦めるしかないのか。まさかそんなことはないとは強く思いたい。NYGのダニジョンが全く同じメンタルエラーをMNFで繰り返している。あなたは5年目です。いい加減修正をお願いします。
・Pederson
あなたが腰につけている赤いやつ、投げると何かが起こる可能性があると聞いてますよ。
<評価保留>
・ReagorとHightower
ルーキーWRコンビ。まっすぐのスピードだけではプロで生きていくのはなかなか難しいんでしょうね。フィールドをストレッチしてほしい二人ですが、脅威にならなければディフェンスも付き合ってくれないはず。具体的に必要なものはよくわかりませんが、まだまだ若いのでいいWRコーチの力を借りて成長してください。いかんせん我らはAgholorというサンプルのせいで疑い深くなっているところです。早くあいつとは違うというところを証明してほしい。特にReagor君、お願いします。
【Defense】
<よかったところ>
・T.J. Edwards
文句なしのGameBall。12タックル(6ソロ)、値千金のQBサック&ファンブルフォース。復帰後即のこの活躍、しびれました。なにより、「OLの動きにリアクションしてOLに当たって処理して正しいホールに出てきてエリオットを一発で仕留める」という、このいかにもLBらしい一連の動きを久方ぶりに拝ませていただきました。本当にすっきりした。これこれ。Gerryでは見たことない。このまま元気にディフェンスを引っ張ってください。
・Brandon Graham
戦前の期待通りルーキー相手によくやってくれましたどうもありがとう。ナイスストリップサック。これで7サック目。初のプロボウルが視野に。
<悪かったところ>
・Fletcher CoxとDT陣
これも戦前の予想通り。悪い意味で。ザックマーティンにはもう勝てない。1対1で完全にコントロールされる映像の数々でプライムタイムに全米に恥をさらしてしまった。サックしたのもマーティンからではなかった。これで20M程度のキャップ食うのはちょっと高いと思いますよ。もちろん過去の実績は素敵ですが。ちなみにこの男と契約再構築して2024年までベースサラリーを配分したGMがいるそうです。アホなんでねえか。
Coxがマーティン引き受けてくれていたのに全く爪痕を残せなかった相方は問題。Hargraveはハズレでしたかね。彼もお高いんですけど。
<評価保留>
・DB陣
Nickell Robey-Coleman通称NRCはやっぱり駄目だったけど相手のQBがアレすぎてあまり焦点にならず。
Slayのケガが心配です。
評価保留にはするけどやっぱりこのDALのWR陣を毎年2回相手にすると考えると、Maddoxは代えるしかない。ドラフトのトップニーズに急浮上。
どれだけベガスがPHIに有利なオッズをつけようとも接戦になると思っていた。予想通り。Wentzのレーティングはディヌッチよりもひどい。だけど2Qから負ける気がしなかった。泥試合ならこっちのほうが一枚上手です。
何はともあれしっかり同地区相手に勝利してバイウィークへ。バイ明けはもう一回NYG。このままNFC東がみんな地区内3-3でいって他地区に全敗するとPHIが4-11-1で地区優勝するらしい。それは面白いけどなしの方向でお願いします。ケガ人の大量復帰とWentzとPedersonのクーリング期間としてこのバイウィークを有効に使って、明けからぶち上げていただきたい。
GO!BIRDS!!