鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

Draft2日目 -埋まらない穴-

どうなんでしょうか。初日以上に賛否が分かれそうな2日目になりました。
念のために申し上げておきますが、今日指名した2選手についてはもしかしたら両方とも2022シーズンにお顔を拝見する機会はないかもしれません。

またしても不本意だった展開

本日買いたかったのはパスラッシャーとDB(CBでもSでも)でした。
そう思っていたら実は全員同じことを考えていたようで、まあ序盤からそのあたりが飛ぶように売れていくこと。
今日気持ちを折りにきたのはCHIとMINとDETのNFC北トリオでしたね。
2-33 TB DT Logan Hall(Houston)
2-34 GB WR Christian Watson(North Dakota State)
このあたりは何の痛痒も感じなかった。順調にこのまま進めばいいと思っていた。しかしここから急旋回して一気にD#サイドのプレーメーカー達に白羽の矢が立っていく。

2-35 TEN CB Roger McCreary(Auburn)
2-37 HOU S Jalen Pitre(Baylor)
2-38 ATL EDGE Arnold Ebiketie(Penn State)
2-39 CHI CB Kyler Gordon(Washington)
2-40 SEA EDGE Boye Mafe(Minnesota)

このあたりで既に青息吐息になっていたところにとどめを刺しに来たのはここからのNFC北の三兄弟。
2-42 MIN CB Andrew Booth(Clemson)
2-46 DET EDGE Josh Paschal(Kentucky)
2-48 CHI S Jaquan Brisker(Penn State)
ちょうどピンポイントで急所を突かれ続けたことによって欲しい選手は誰もいなくなった。

このままニーズで突き進むのが良いのか考えていると、ニーズに縛られすぎるとこんな悲劇を招く、というのを目の前で見せつけられたのが続いて起きたこの事件。
2-49 NO CB Alontae Taylor(Tennessee)
2-50 NE WR Tyquan Thornton(Baylor)
上の2人は各種ビッグボードによると4巡とか5巡、下手したら6巡相当とされていた選手たち。 NOとNEのファン各位がどう思うかは別として、Rosemanがこれやったら朝から大声出して警察を呼ばれるところだった。
危なかった。これで目が覚めた。
”ニーズなんか放っておきなさい”
この声を無視してEDGEとかCBというニーズを優先させると明らかなリーチにしかなり得なかった。
だからすんなり受け容れられた。

2-51 PHI C Cam Jurgens(Nebraska)6'3"(191cm)303lbs(137kg)

実は彼、一番直近で30-Visitのリストに入っていたことが判明した男であり、そのリスト中の他のIOLたちが1巡候補だったのに対して現実的な指名順位が予想されていた。

Kelceの余命が短いことは周知の事実であり、タイミングとか人選には何の問題もなかった。タイプ的にもよく似ている。 気になったのは指名順位だけ。ここで行くんかい。ということだけ。

そしてその後も悪夢は順調に進行。 よりによって3巡のPHIの直前でさらに欲しかった選手が抜けていく事態に。 このあたりではもうぺんぺん草さえ刈り取られていった。
3-78 CLE EDGE Alex Wright(UAB)
3-79 LAC S JT Woods(Baylor)
3-80 DEN TE Greg DulcichUCLA

唯一の癒し。
3-81 NYG CB Cordale Flott(LSU)
そしてどん底へ。
3-82 ATL EDGE DeAngelo Malone(Western Kentucky)

こんな誰もいなくなった状況の割にPHIの指名選手を読み上げるJon Dorenbosが元気だなと思ったらこれ。

3-83 PHI LB Nakobe DeanGeorgia)5'11"(180cm)229lbs(104kg)

いやいやいやいや。
LB補強は終了。
とか調子に乗って言っていたがいざ来てみると最高じゃないですか?
1巡もしくは外しても2巡上位と噂されていた男が3巡中位までスリップした要因は、そのサイズの小ささに加えてケガ。
コンバイン並びにプロデイでのワークアウト系を回避した原因の膝と大胸筋の状態が思わしくないようで、特に大胸筋のほうについては手術を行えば2022シーズンは絶望とのこと。

コンバインあたりまではTop10を外さなかったやに記憶している男だが、計測で身長の小ささが判明してから、最終的にはちょいちょい1巡を外すモックが出てきて蓋を開ければ3巡83位。
Deanを診たある医者は”手術の必要なし”という結論を出して32チームに通知したようだが、そうは思われなかったのか、そもそもサイズもあってリスクを回避されたのか。

Rosemanは”手術しなくて良いと思っている”と言っているので、取りにいって損はないリスクだと思った様子。本人も来週予定されているルーキーミニキャンプにはフル参加すると明言。
ケガとサイズ以外目立った懸念のない男で完成度は高い。
1巡でこいつ、と言われると盛大に嘔吐したところだったが、この位置なら何の問題もない。
Davisも興奮しているようだし大当たりのAlabamaコンビに負けぬよう、Georgiaコンビも末永い大活躍を頼む。

2日目の収穫

C Cam Jurgens(Nebraska)6'3"(191cm)303lbs(137kg)
Kelceの映像は気まずかった。
Jurgens指名時にKelceにコメントを求めるホストの気まずそうな表情は忘れられない。

Kelce自身に気まずさはないようで、上でも述べているが、ここ数年PHIはCポジションのプロスペクト評価にKelceの協力を仰いでいるとのこと。そしてこの3回のドラフトの中で最もKelceにタイプが似ているとKelce自身が太鼓判を押した選手。
よし将来はフロントオフィス入りだな。

純正のCでは1-25でBALに行ったLinderbaum(Iowa)に次ぐC2の評価を下している専門家も多く、Herbigの転向に失敗しつつあるチームとしては純正Cの獲得は喫緊の課題だったと見受けられる。

投擲で好成績を残した選手で、円盤投げと砲丸投げで7回も全米チャンピオンに輝いた名手である母親から手ほどきを受けたこの男もその2種でネブラスカの州チャンピオンで合計7回輝いている。
身体能力は抜群で、さすがに人外のJordan Davisには劣るがこの体重で40ydsは4.92。プレーでは容赦なくダメ押しをしに行くタイプだが、ロッカールームでは頼れるリーダーであり、成績も優秀でアカデミックオールBIG10チームに2回選出されている。
コミュニティへの貢献や学生としてのリーダーシップという面での大学単位の表彰も何度か受けている人格者でもある。

30-VisitでKelceとは会っており、その際に大いに刺激を受けたようで、Kelce・Laneに加えてStoutland先生がいらっしゃるこのチームに指名されたことを非常に喜んでいる様子。

一つRosemanが読み違えているのが、ファンとしてはKelceが45歳までプレーしてくれることを望んでいるので後継者なんか要らないということ。
現実に2022限り、というKelceの決意があるのであれば、1年間レジェンドの姿を見て成長できるのは最高の環境と言えるのだが。
Nebraska入学後にTEからCに転向しており、その他のポジションで潰しは効かないので出番の有無はKelce次第。そしてその出番は少なければ少ないほうが良いという複雑なピックではある。

ニックネームはビーフジャーギー。ビーフジャーキーとアパレルのブランドを立ち上げており、ファッションへの造詣も深い。
そしてそのファッションチェックが以下。Zekeへの酷評とDeVontaへの好意的な評価だけで推せる。こいつは間違いない。

 

LB Nakobe DeanGeorgia)5'11"(180cm)229lbs(104kg)
ナショナルチャンプの屋台骨。
アサイメントミスを起こしたTindallを𠮟咤激励するリーダーシップ、誰よりもプレーブックの覚えが早いとされる知性、タックルの堅実さ、守備範囲の広さ、クロージングスピードの速さとプレーを読む嗅覚、大外でRBをマンツーマンカバーしてPick6してしまうボールセンスと胆力、どれをとっても一級品。
ただ小さいだけ。ただケガが気になるだけ。

個人的に嫌だったのは下のようにOLとの勝負で絶望的にやられるシーンが散見されることと、このDLが学生レベルでは圧倒的だったGeorgiaのものからプロに移ってもう少しデカくて速くて強い奴らがもう少し頻繁に2線目に漏れてきたときに果たしてどうなるかが見えづらかったこと。Davisの役割は重大。


とはいえ、3巡なら何の文句もありません。まだ21歳。
ただただ健康をお祈りしております。

2021に大問題になったLBが守る範囲広すぎ問題だが、DTにDavisを獲ったこととLBに快速Deanを指名したことで一旦落ち着きそうな気配。
ここさえ埋めればSとCBは何とかなると思えなくもないな、という受け止めです。

指名権整理

<1日目>
1巡13位(←HOU):DT Jordan Davis
1巡18位→TEN
<2日目>
2巡51位:C Cam Jurgens
3巡83位:LB Nakobe Dean
3巡101位(←NO:補償ピック)→TEN→NYJ

<3日目>
4巡124位→HOU
5巡154位(←WAS)
5巡162位→HOU
5巡166位(←ARZ)→HOU
7巡237位(←NO)

結局2日目に3日目指名権を増やす動きはなかった。
一番楽しい3日目に2つしかピック出来ないのは寂しい。

実は控えとしてそれなりに価値があるDillardを売るのはPHI的にちょっと難しい気がしており、だからこそ価値があるのだとしたらわかるが、DillardとかReagorを売るなら4巡以降の指名権で結構。
何しろここからはRosemanの得意分野。Mailataのような大物を釣り上げてくれていいですよ。

3日目の希望と予想

eagles-nest.hatenablog.com

2日間が終わって気づいたことがある。
全然穴が埋まってない。
DEとSおよびCB。このニーズは不変。
本当は3巡でAlex Wrightみたいなロマンにぶっこんで欲しかったところだが消えてしまったものは致し方なし。
SとCBは現有戦力で行けると踏んでるのか。それならそれで良い。ドラフト後に本気でMathieu獲りにいったら来てくれるだろ。

去年は新体制ということもあったのか新スキームでも堅実にデプスを埋めてくれそうな秀才型の獲得が多かった。それぞれそれなりに機能したが、天井の低さもちょっと見えるので大化けは難しそうなメンツばかり。
今年はもうちょっとロマンに寄っていただいて結構ですよ。

基本はWeidl一味が作ったボードに従っていただいて、最後の選択はRosemanに任せるが、おいしそうなスリーパーたちを前に羅列したので引用しておきます。

ドリームジャンボ(14名)

Rosemanが得意とする6巡以降UDFA等で欲しい人たち

RB Master Teague(Ohio State)5'11''(180cm)221lbs(100kg)
フリーク。

RB ZaQuandre White(South Carolina)6'0''(183cm)215lbs(98kg)
たまたま見て好きになった。

WR Dareke Young(Lenoir-Rhyne)6'2''(188cm)220lbs(100kg)
Div.Ⅱのフリーク。プロデイかなにかで接触済み。

WR Jalen Virgil(Appalachian State)6'0''(183cm)207lbs(94kg)
フリーク。

WR Devon Williams(Oregon)6'5''(196cm)210lbs(95kg)
デカいし。

TE Austin Allen(Nebraska)6'7''(201cm)253lbs(115kg)
Tyree Jackson枠。デカいし。

TE Peyton Hendershot(Indiana)6'4''(193cm)250lbs(113kg)
ゴリゴリのDVで逮捕歴あるけどブロック上手いからちょっと見てみたい。

IOL Doug Kramer(Illinois)6'2''(188cm)299lbs(136kg)
小さいけど4.95のスピードとクイックネスは好きそう。

DT Jordan JacksonAir Force)6'5''(196cm)285lbs(129kg)
たまたま見て好きになった。

DT Curtis Brooks(Cincinnati)6'2''(188cm)287lbs(130kg)
たまたま見て好きになった。めちゃくちゃ走る。たぶんいい奴。

DE Jeffery Gunter(Coastal Carolina)6'4''(193cm)258lbs(117kg)
フリーク。普通に欲しい。

DE Christopher Allen(Alabama)6'4''(193cm)242lbs(110kg)
手がお強いですね。SAMとして欲しいです。

LB Brandon Smith(Penn State)6'3''(191cm)250lbs(113kg)
プレーは下手だけど身体能力は高いし若いのは事実なので伸びしろはある。絶対3日目以降。

CB Vincent Gray(Michigan)6'2''(188cm)192lbs(87kg)
デカいけど遅い。こういうタイプのCBが意外と好きだったりします。

PHI的BigBoard2022 - 鷲の巣

敢えて挙げるとすると、
WR Dareke Young(Lenoir-Rhyne)とは接触済みなので割とありそう。
TE Austin Allen(Nebraska)はJurgensとのNebraska繋がりで。
今年のDavis-Deanとか去年のDeVonta-Landonとか、同じ大学で揃えるの好きそうだし。ていうか欲しい。

あとはDE Jeffery Gunter(Coastal Carolina)。去年のドラフトで指名したTarron Jacksonは割と成功したと思っているので、同門のGunterのことも耳には入っているはず。AlabamaコネクションとかGeorgiaコネクションと全く同じ思想です。
ついでにCoastal Carolinaと言えばTE Isaiah LikelyもここなのでAllenでなくこっちでも可。その場合は4巡不可避。

何にしろ全部任す。楽しみたいから指名権増やすのだけ忘れないでくださいね。