直前のモックとして内部情報も踏まえて非常に頼りになっていたPeter Kingが引退したことによってこの時期に何を信用すればいいのか全く分かっておりませんが、とりあえず現地で出ている噂を、直近のビッグニュースと併せて。
今オフにやるべきだった宿題の完了
待ちに待ったDeVonta Smithとの契約延長。
これにて今オフにやるべきだったLandon・DeVontaとの延長協議がそれぞれに完了したことになる。
Happy Monday Eagles fans ‼️
— Philadelphia Eagles (@Eagles) 2024年4月15日
We've exercised the fifth-year option on WR @DeVontaSmith_6 and have agreed to terms on a 3-year contract extension through 2028.@Toyota | #FlyEaglesFly pic.twitter.com/1w6VEnIKKV
内容は3年75M(25M/年)。
お高いだろうか?
確かにあのときA.J.と結んだ契約は4年100M(25M/年)だったので、それと額面上は同等ということになる。
しかし、実際にはDeVontaは1巡指名のためチームに権利がある5年目オプションを同時に行使。(この金額は決まっていて、DeVontaの場合15.6M)
加えて、ルーキー契約4年目である2024シーズンのサラリーも残っていた。
この2年分を合わせると、5年合計97M(19.4M/年)となる。
この19.4M/年も、インフレ後の今日的な価値であり、サラリーキャップに占める割合は8%弱。
現行のWRの契約で考えると上から20位とかその程度である。
これが、契約すべきは生え抜きを見つけた途端さっさと契約延長してしまう利点であろう。
選手側は将来の金をパフォーマンスやケガのリスクなく早めにもらうことができ、チーム側はキャッシュが出ていくのが確定するというリスクを取って、選手側がレバレッジを発揮する前の時期に長期契約で囲う。
Rosemanが師匠のJoe Bannerからしっかり受け継いだいいところである。
そしてWR市場が爆発しなかったこのオフのこの時期にDeVontaと契約延長できたのもRosemanの殊勲。
なにせ後に控えていたのはJustin Jefferson・Ja’Marr Chase・CeeDee Lamb・Jaylen Waddle・Tee Higgins・Amon-Ra St. Brownである。
こやつらを待ってたら30M/年でも足りなかったであろう。
非常に安く済んだいい延長契約でした。
正NCBの獲得
ちょっとタイミングをずらしてIsaiah Rodgersの出場停止処分が解除。
これにてRodgers・Maddox・HallとNCBが3人揃ったことで大渋滞が発生。
Maddoxを連れ戻したあとの賭博組出禁解除祭り第1陣のリストにRodgersの名前がなかった時には今オフ中の復帰は不可なんだと思ったがそうではなかったようで。
1年のブランクもあるし即先発確定という扱いにはならないだろうが、実績あるNCBがたっぷりいるというのは2023シーズンを振り返ってもありがたいことです。
もちろん、上述の3名全員が1年契約であることに鑑みてもドラフト指名は否定されない。
トレードの噂
こちらが本題。
いよいよ本番まであと1日半とかのタイミングとなり、それっぽい噂が例年に比して非常に少ないが、出てきてはいるのでそちらを。
出ているのは、"PHIがトレードアップしてエリートなCB獲得を目指す"というもの。
最初にこの説を唱えたのは元PHIのスカウトという出自からも内情に詳しいNFLネットワークのDaniel Jeremiahだったと思うが、"トレードアップ"の部分については、みなさんご存じのESPNのAdam Schefterさえ、"ソースによれば、Rosemanは既にトレードアップに備えて電話をかけている"とおっしゃっているのでほぼ確定事項。
そこから数日して別ルートから、もう少し解像度が高い噂が出てきた。
それは、"トレードアップの相手方がDEN"だというもの。
先ごろZach Wilsonを獲得したとはいえやはりQB問題が解決していないはずのDEN。
ただ、現状の1巡12位というところではCaleb WilliamsはおろかDrake Maye・Jayden Daniels・J.J. McCarthyといったあたりにも届かないはずで、まして直上の11位にQBニーズを抱えるMINがいる以上、現状のベストはBo NixかMichael Penixか、というところ。
そうなのであれば22位まで落としてもさほど問題はないのではないか、という読み。
いやあ13位にLVさんがいらっしゃいますけどね。
2個ある2巡指名権と抱き合わせで12位まで上がるのだそうです。
ちなみに12位まで上げたとして、狙いにいくのはQuinyon Mitchell(Toledo)という噂。
さすがにこれはなかろう。Top-30 Visitにも呼んでなさそうだしSenior Bowlでもちゃんとは接触していないはず。
Terrion Arnold(Alabama)という話も出ていた。
まあどっちかなんでしょう。
個人的には、まず"絶対トレードアップそれが無理ならトレードダウンしろ"派であることは告白しておきます。
なんなら過激派です。
なぜなら、Rosemanの20位台でのトラックレコードを振り返ってみてしまったから。
2011 23位:OG Danny Watkins→間違えて消防士を連れてきてしまったハプニング。バスト過ぎてAndy Reid政権崩壊の遠因に。
2014 26位:OLB Marcus Smith→プレッシャーに押しつぶされて病んだバスト。
2019 22位:OT Andre Dillard→7巡未経験者に負けたバスト。
2020 21位:WR Jalen Reagor→説明不要のバスト。
以上が華麗なるRosemanの20位台での指名歴です。
口からちょっとだけなんか出た。
この歴に何かを加えるのは怖すぎる。
ちなみに、"RosemanはこれまでCBを1巡で指名したことがないから今回も1巡でCB指名はないだろう"という言説がある。
趣旨は分かる。
だがこのテのジンクスはあまり信用ならない。
それまで全く指名してこなかったAlabama勢をDeVonta・Landon・Steenとある時から躊躇いなく指名してきた前例もある。
あいつのいいところは、最近は結構あっさり自分の失敗を認めて柔軟に方針転換するようになっているところ。
ただ、それこそDillardとReagorの例に懲りて1巡を指名する相手を慎重に選ぶようになった節は見受けられるので、そう考えるとTop-30で面談しているArnold・McKinstry辺りのためにトレードアップすることは容易に想像がつくが、だからこそQuinyon Mitchellのために上がるのは想像しづらいというのは先にも述べた通り。
もちろん、そこまで上がってEDGE Laiatu Latu(UCLA)を指名するといういつものムーブはもちろんあり得る。
なお、我々が一番考えておかねばならないのは、"12位のDENとトレードをしました。でも、もらったのは12位の指名権ではなくてCB Patrick Surtain IIでした"というパターン。
このチームが2025シーズンというサラリーキャップのタイムリミットに向けて走るしかないという状況を考えると、全然否定できないシナリオにはなります。
もちろんDENが出すか次第ですが。
もし万が一本当にそれがあるのでしたら、大歓迎です。