すべては背番号11次第。
さて、どちらの背番号11が輝くのでしょうか。
Bye Week前の試合は前半戦最大の勝負どころ。
ケガ人情報
PHI
Friday injury report#DALvsPHI pic.twitter.com/0sMiXDP7UC
— Philadelphia Eagles (@Eagles) 2023年11月3日
Bradley RobyがWeek7 MIA戦以来3試合連続の欠場決定。
Jurgensも練習は開始したものの間に合わずで未だIRのまま。
先週の試合後に脳震盪プロトコル入りしたCalcaterraもOUT。彼の場合はカレッジで度重なる脳震盪により引退した前歴もあるので無理はさせぬように。
そしてBostonが詳細は明らかになっていないものの今週の練習をすべて"Personal Matter"で欠席中。試合にも不参加。何が起こっているのかわからないが何もないことを祈っている。
WAS戦では背中の痛みのせいでスナップ数が少なかったJalen Carterも健康とのことで何より。
Robyの穴埋めのところだけが3試合目にして相変わらずふわふわしている。
WAS戦ではここを"Sydneyでなんとかせい"と申し上げた記憶があり、この願いがDesaiに通じたのかSlot Sydneyの場面も非常に多かった。
そしてSydneyは悲惨な日曜日を過ごしていた。
ただ、Sydneyにも見るべきところはあり、それがBox内に入ったとき。
ランストッパーとしての能力の高さはうかがえたためここは活かしたい。
一方でパスカバーの能力なら明確にEli Ricksのほうが上。
こんな使い分けをせずとも全部丸投げできたMaddoxの存在がいかに貴重だったかを痛感しているところ。
さてSydneyとRicks、どちらの出番が増えるかだが、先方にはもうZekeがいない。
ゆえにBox内はDL陣に任せ、むしろSlotに頻繁に入ってくるCeeDee LambやTE Fergusonのことを考えるとパスカバーのほうが気になって仕方ない。
ということで現時点でSlotとしてのパスカバーが最も計算できるRicksがんばれ。
Jurgensが間に合わなかったRGのところ、LAR戦ではいいプレーを見せながらそれ以降は徐々に足を引っ張る場面ばかり目に付くようになり、そしてWAS戦の後半で一人延々にやられ続けたOpetaに代わって前半終了間際にいいリリーフを見せた3巡ルーキーSteenが先発するという観測が濃厚。
結構結構。
いきなりで相手がリーグ屈指のインサイドパスラッシャーにのし上がったDT Osa Odighizuwaというのはなんとも大変だろうががんばってください。
OL全員がMincahに集中する中で少々ハードルは高いが何かを見せていただきたく。
Calcaterraの代わりのTE3はAlbert-Oがいよいよベールを脱ぐのか。
もとよりCalcaterraに重要なブロッキングのタスクは課されていないはずなので同様にブロッキングが苦手なAlbert-Oでも十分なんとかなるはず。
ここはとても楽しみなポイント。
Calcaterraがそれなりに多めの仕事を担っていたST側の穴埋めは一時昇格が発表されたUDFAルーキーのVanSumerenが担うはず。
Bostonの情報は一切入ってきていない。
が、先週Gainwellがやらかした(FumbleしかりFumbleを批判するファンからのDMに試合中かハーフタイムかにリアクションしていた件しかり)こともありRashaad Pennyの出番増が予想されている状況。
Gainwellはキャリアとしてもそうだが、どちらかというとプロテクションが安定していた印象があり、Pennyのこの点での下手さはあまり信用できていないががんばってください。
BostonといえばKRで重宝されていたが、こっちもできるはずなので、たぶんOZあたりが務めるんだろうが、KR Pennyになっても驚かないように準備はしておく。
DAL
Questionable:
LT Tyron Smith(首)
LT Chuma Edoga(足首/膝)
LTが集中的に傷んでいる様子だがまあどちらかは出てくるでしょう。
マッチアップ
PHI Offense
- vs Dan Quinn。
就任以来PHI相手に結果を残しつづけているDC。
毎年毎年他チームのHCの空席のインタビューを受けるクセに結果として残留するの、本当になんとかなりませんかね。
今季ここまでのQuinn D#の特徴はマンカバレッジの多さおよびフロントフックの多様性。
マンカバレッジの回数は現在32チーム最多。
- そして、朗報と言っては失礼だが、救いはTrevon Diggsがいないこと。
- ということでこちらは背番号11にボールを集めたくなる。
WAS戦のA.J.の平均セパレートydsは2.03ydsだった。
こんなにDBをセパレートできなくても8/8 130yds 2TDである。常軌を逸している。
マンツーマンで多少誰かに張り付かれても問題なかろう。
がんがんA.J.を狙い、そしてA.J.をデコイにしてGoedertとDeVontaを使ってくださいというのはいつも通りのお願い。
- 後述するDak Offenseとは異なり、Hurts Offenseはそれなりにボールを長く保持して長めのパスを中心に組み立てることになるため、パスプロテクションの出来は試合経験に直結する。
ということで先方の背番号11をなんとかせねば。
Micah Parsonsは地元Penn Stateの大エースという出自からも、2年半で通算32.5サックながらPHI相手には0.5サックしか挙げていないという遠慮深さからも、自身のポッドキャストでの"PHIマジで強い"等の各種発言からも、どう見ても名誉Eagleなのだが、とはいえ放置もできず。
特に今季はCの前からラッシュするなど臨機応変に出所を変えているのも功を奏しているのだとか。
警戒すべきはKelceの前につかれること、では全くなく、初先発のRG Tyler Steenのところを集中的に狙われること。
Steenに課せられたDT Osa Odighizuwaを相手にするというもともとのミッションもまあレベルが高いでここにMicahなんか組合せられたら素人としてはやられる映像しか浮かばないところ。
Sirianniが言うには"いいEDGEと試合をする前にはそいつのことばっかり考える。Donaldのときもそうだった"ということなのでなんらかの対策は講じてくるはず。
Stoutland先生の経験もある。
ここは信じるしかないところ。
がんばれSteen。工夫しろSirianni。
PHI Defense
-
目立つプレーオフの場で結果を残せていないことでDakが全米からどれだけバカにされようと、それを真に受けるあるいは全乗っかりすることが全くできないのがPHIファン。通算8-3とはどれだけカモにしたら気が済むのかこのナイスガイは。
- 最大の懸念は先週12キャッチ158yds2TD、直近2試合で21回ターゲット19捕球と乗りに乗っているWR CeeDee Lamb。
厄介なのが、このLambがSlotに入ることが多いところ。
もしくはNo.1に最初セットしているのにショートモーションとの組合せでNo.2になったりする。
結果的にLambのターゲットの半分がNo.2からだと知って愕然としている。
- そりゃターゲットの30%を占めるLambがSlotエリアに頻出するならそうなるのだが、Dakの今季のスタッツを読み解くと、"無理せず短いパスを早めに通してRACを稼がせるQB"というイメージが湧き上がってくる。
McCarthyがプレーコールを担うようになってからそのスキームを"Texas Coast" Offenseと称しているそうだが、たぶん内実はWest Coast Offenseとあまり変わらない。
とにかくこれまでよりもボールが早く出てくる。
この種のQBでDesai Defenseの天敵を1人知っている。
今季2回泣かされそうになったWASのSam Howellである。
本当にHowellと酷似したスタッツを残している。DakはHowellの上位互換。
ということでDesaiさんよ。
先週の復習がつまり今週の予習です。
McLaurin・Dotson・Logan Thomas(+Curtis Samuel)というWASのReceiver陣も相当バランスは良かったが、Lambというデカい粒に加えてBrandin Cooks・ACL明け2年目のMichael Gallupが揃うDALも同等。
- WASに仕掛けられたのは、パスラッシュを無力化するためのクイックパスおよびスクリーン。
そしてBoxを軽くしてJordan Davisを取り除いてからのラン。
クイックパスは、やや見づらいかもしれないが下図(Next Gen Statsから無断借用)のとおりField中央の10yd以内のところに恐ろしいほど集中している。
Howellのスタッツを左側のHurtsと見比べていただければ一目瞭然。
(スクリーンも多い。ランニングゲーム感覚でコールされていた印象で非常に効果的だった。)
ちなみに今季初の300ydゲームで4TDを記録したWeek8のDakの同スタッツは以下のとおり。
浅いターゲットを好むという点でHowellと同様。
しかも10yd以内の中央のエリアは4回成功61yds(平均15yds)なのでここから割とデカいゲインにつなげている点でHowell(同11回104ydでAvg.9yds強)より悪質。
ということで、このエリアの取り合いがすべて。
Fergusonと、SlotからLambが飛び込んでくる中央のエリアを、Dean・Cunningham・Ricks・Sydneyがちゃんと守れるかどうかがDefenseにおける勝負のカギ。
ここがザルのままでは先週と同じように延々に止まらないDefenseが完成することになる。
最低限、多少通されても良いので即仕留めていただければ及第点です。
ちなみにターゲットの棲み分けは、もちろん例外はあるが基本長いのをCooks、次いでGallup。
ここまでが平均で10yd以上のパスターゲット。
それより短いのがLambとFergusonに集まり、この2人に期待されているのはそこからのRAC。
LambにしろFergusonにしろRACは相当に良い成績を残している。
絶対にここからビッグゲインを許さないように。
- 希望はByardが徐々になじんでくることと、Slotエリアを守る選手のSydney(Week8 ver.)からのアップグレード。
Sydney→Ricksはランストップが劣るはずだがそれだけでは致命傷にならないはず。
UDFAルーキーにはちと荷が重かろうが、Ricksが輝くことへの期待は尽きない。
ちなみにだが、Bradberryを中に持ってくるアジャストについては今週はやめときましょう。
Slayならまだしも。
サイズはあるがクイックネスに欠けるBradberryを中で使うのは対TEとかに限定したいものです。
- DALといえば強力OLのイメージがあるが、意外にもDak11試合でPHIが浴びせた30サックはリーグ最多。
結構仕留められているんですな。
ただ上述したとおり相性的に短いパスを延々通される展開が想定されるため、パスラッシュも届かない可能性が十分ある。
そうならないようにするためにはDBがタイトなカバレッジでDakに時間をかけさせるか、もしくは試合展開上長いのを通させるよう仕向けるか。
ということでパスラッシュの成否はDBとOffense次第。
仮にDakに届くようなら、積極的にボールを奪ってきていただきたく。
予想
- DALがこれまでに勝った勝ち越しチームはNYJだけだとかそういうのはこのマッチアップには関係がない。
- 競る、ないしは先手を取られる展開になると危険信号。
- PHIもそうだったが、DAL Offenseは特にGoal前で絶賛大苦戦中。
Red ZoneでのTD率41%(全体29位)という成績は、71%で同1位だった昨シーズンと比較すると相当におとなしい。
とはいえPHIも52%で18位(昨シーズンは68%で同3位)なのであまり笑えないが、とにかくこのエリアでの決定力が差を分けそうな予感。
Brian Johnsonも直近3試合ぐらいはだいぶ良くなってきたはず。
Julioという新しい武器をうまく使って何とかしてくださいませ。
- だが同じRed ZoneでのDefense側のスタッツを確認すると、DALが被TD率53%で全体16位なのに対してPHIは65%で同26位だった。
総合的にみると五分だった。
なんとかしろDesai。
- HurtsはQB1になって以来DAL戦1勝2敗。
だが最後のDakとのマッチアップは2021シーズンWeek3なのでこの時はまだSirianniがプレーコールを出していた時代。
あの時からはくらぶべくもない進化をしているはず。
どれだけの成績を残そうと、MVP投票で次点に滑り込もうと、結局このフランチャイズではDALに勝てなければ認められない。
ベガススプレッドも完全に五分という予想。
真価を見せろHurtsよ。
殴り勝て。
【予想】PHI 38-34 DAL
GO BIRDS!!