鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

2023 Week15 @SEA感想

シーズンは終わったと言っているでしょうが。

 

結果PHI 17-20 SEA

 

Drew Lockにシメられるようなチームはプレーオフに行っても何もできないでしょうよ。

 

 

主なスタッツ

 

Hurtsの出来はキャリア最低水準。

流れを振り返るという苦行を敢えてはしないが、Quezに投げたINTは自業自得。

なぜならあいつに投げてもロクなことにはならないと昨シーズンから分かっていたはずだから。

最後のA.J.に投げたINTはコーチ陣のせい。
手前でGainwellが空いていたのであそこに投げたらElliottのレンジに入った可能性はあるが、Hurtsにそれを要求することは不可能だし、そもそもデザインがそうなっていない。

 

ここに至ってもまだHurtsへの期待だけは捨てないことを明言しておきます。

 

 

良かった人たち

  • Slayの欠場によりキャリア初先発となったKelee Ringo
    めちゃくちゃ良かった。
    そしてRingoとローテーションされていたはずのRicksも外CBとしては十分良かった。
    元から適性がないはずのSlotで使い続けていたのはコーチ陣の責任。

 

  • それから、数えきれないほどのミスタックルを重ねてストレスの原因になり続けたSydney Brownだが、そこまでのプロセスは良かったとしか言いようがない。
    ランディフェンスにおけるレンジとかアクセルを踏んだときのプレーの思い切りの良さとか。
    ただ、ドラフト時からの課題である、あのタックルの粗さはなんともいただけない。
    この面の成長を、出番が増えるであろうここからの3試合では期待したい所存。
    間違えた4試合。

 

 

 

以上、良かった人たちでした。

以降、怒りに任せて腹立たしいところを順不同で書き殴って参ります。

 

Offense

  • 過度なビッグプレー信奉。
    それに伴う間違ったコーチングが生み出したHurtsの劣化。
    すべてはここから始まる。

    あんな試合を何度も見た立場として言わせてもらうと、試合の入りは良かった。
    特に最近ストレスになっていた、OTより外のランとか、中央のパスとか、攻めるべきなのに全然手を出していなかったエリアにもしっかりプレーをコール出来ていたし、それが出来ているうちはいい感じにDefenseの足を振って攻撃で来ていた。
    前半、と言いたいが、良かったのはひいき目に見て1Qだけ。

    以降はこれまでの2試合、いやシーズンの焼き直し。
    中央への特攻と、デザインQBランと、タイミングが長いパスでのA.J.頼み。
    それはもう出ないのよ。

 

  • 一切Defenseが先方をストップできなかったSF戦とDAL戦については、まあ許しがたいが敗因をDefenseに転嫁できなくもない。
    ただ、さすがにDefenseがある程度のお仕事を見せてくれたこの試合については、明確にOffenseの責任。
    やっぱり許せなくなった。SF戦以外は全部Offenseの責任。

    冒頭にも書いたが、Sirianniが就任以来強調してきた"Big Playを奪うこと"という哲学が、ここへきて明確に足を引っ張っている。
    外向きにこうまでいうのだから、Hurtsへのインストールも当然この点を強調しているはずで、彼のプログレッションが奥のレシーバーから始まるであろうということは簡単に想像がつく。

 

  • 例えばとりあえずFGさえ取れれば同点にはできてOTへの望みもつなげたシーンで飛び出したのが最後のINTだったが、あの場面でディープのA.J.に投げる必要は微塵もない。
    シチュエーションを考慮すると、中央のDeVontaでもよかったし、なんなら手前のGainwellで充分だった。
    ただ、SirianniのOffenseにおいてはあのプレーのリードがA.J.から始まるというのはA.J.自身が白状したことでもあり、これは完全にデザインおよびコール側の問題。
    確かにHurtsにはシチュエーションを考えてA.J.以外の選択肢を考慮はしてほしかったが、それをあんまり上手くできないQBにコールするプレーとしては最悪。

    "15ydを獲ればいいシーンだったからこそTDを狙いに行ったのだ"とだけは絶対に言わせない。
    なぜなら、ああいうクラッチな場面でA.J.を使い続けてきた弊害として、全世界があそこでA.J.に投げることをもはや知ってしまっているから。
    つまりDefenseからすると、"シチュエーション的には王道ならインターミディエートのルートで15ydsを狙われるところだが、PHIの場合はA.J.に長いパスが飛んでくるからそれを張っておけばいい"となる。
    そしてその通りにコールするバカ野郎たち。
    そりゃあの結果は必然ですよ。

 

 

Defense

  • プレーコーラーがDesaiからPatriciaに替わった初戦だったが、正直に申し上げると見違えた。
    特にプレッシャーのかけ方のバリエーションとタイミング。
    ただ、見違えたと言っても酷いには変わりなく、3rd&10から34yds・29yds(決勝TD)を通された3rd&Longのゴミさ加減はあまり変わっていなかった。

    13パーソネル(3TE隊形)に対してBig Nickelで布陣して23ydsのTDランを決められたシーンもあったが、それでも、Desai最大のストレスであった"人材配置の下手さ"は少なからず解消されていた印象がある。
    だってRicksにSlotにつかせる場面が減っていたはずだから。
    それだけで十分とはなんと低いハードルなのか。

    Patriciaとしてもプレーコールは久しぶりだったろうから今後もう少しこなれてくれることを期待しておきます。

 

  • Bradberryは明確に衰えた。
    Metcalfのキャッチは人外の仕業なのであきらめるとして、JSNにTDを食らったプレーは本当に残念だった。
    あれとてシチュエーションを考えると無駄にアグレッシブなカバレッジを敷いたPatriciaの責任が大きいが、とはいえ高給取り。
    もうちょっとシャキッとたプレーが見たかったというのが本音です。

    2022シーズンはSlayより良いとまで思っていたのに。
    残念。ただ、残念ではあるが、もはやRicksRingoのお試し期間とも捉えているのでむしろ歓迎。
    若手主体でやっていきましょう。
    少なくとも現状よりスナップ数減らすぐらいはしてあげてください。

 

 

今週のCarter

最高である。

何度も見返してなんとか精神の安定を図っていただきたい。

 

 

 

敗戦後の記者会見と絶望

  • 現地では火曜水曜木曜と連続して記者会見が行われた。
    それが絶望的な内容だった。

 

  • 問題は初日のHCと3日目のOC。
    特にキツかったのが初日のHC会見。
    "Accountability"について現地記者たちとケンカを繰り広げる最悪の立ち上がりを経て最終的にわかったことは2つ。
    • "Offenseのコーチ陣には変更なし"(先週はこう言及しておきながら裏ではPatriciaへの委譲が進んでいたので信用はできない。)
  •  
    • (Sirianni就任以降、OCが変わっても)やっているのはずっと"SirianniのOffense"であるということ。

 

  • この2点が絶望の原因。
    2022シーズン最大の武器であったRPOももはや対策が進み全く期待できるものではなくなり、同じことの繰り返しにしか見えなくなったSirianniのOffense。
    そしてこれからもこれが変わることはないと。

    試合の立ち上がりのプレーが良かったことは既に述べたが、これが試合の経過に伴いどんどん劣化していっているのが現状な問題。
    良かった部分は事前の準備の結果であり、ここについてはこのまま継続していただきたいが、それ以降のプレーコーラーのアドリブが増えていく部分が本当に酷い。
    ここが2022と2023の最大の違いであり、いなくなって気づいたがSteichenの修正能力は本当に高かったのでしょう。
    それがBrian Johnsonに替わった途端、別人のようなゴミOffenseが展開されることとなった。
    わかりやすく変数がSteichen→Brian JohnsonなのでここはJohnsonの(現状の)限界。

 

  • プレーコールの問題もデカいが、もっとヤバいのが才能の枯渇。
    対策されたRPOに替わるものは打ち出せず、パスのルートも単調なものばかりでタテへの脅威を強調するだけの止めやすい意外性のないものばかり。
    ここがずっとストレスなのだが、ここも"SirianniのOffense"ということで今後変更が加えられる余地がないということなら一体何を楽しみにして観戦すればいいのか。
    仮にSirianni体制が続くとして、今オフに新しい才能をコーチ陣に加えることは必須事項だと思っているが、それとて"Big Playこそすべて"というあいつの思想信条に沿った人選しか行われないに違いない。
    そしてコーチングもその線で継続されることになる。
    ここのアンバランスは一生改善されない。
    これが絶望の真因。

 

  • 現状の低迷の最大の要因であるはずのOffenseのバリエーションの少なさが、Sirianni体制が続く限り解決されないのだとしたら、こいつとはもうお別れなのである。
    現地でもこのあたりの体たらくを以って"Pederson最晩年と同じ状況"と見做す声も続々と出てきた。
    Sirianniは2021シーズンに、それこそ毛ほどの才能もなかったプレーコールを諦め、その権限をSteichenに委譲した過去がある。
    あれは本当に英断だった。
    あれをできるからこそ、これまでの多少のなにかには目を瞑れた気がしている。
    今回もそうはならないものだろうか。
    期待は持てそうにないが、せめて少しでも楽しい試合を見せてくださいませ。

 

  • そういえば3日目がBrian Johnsonの記者会見だった。
    そしてこいつはどうやらなにもわかっていない様子。

    "Big Playをもっと決めてドライブのプレー数を少なくしないといけない"ですって。
    丸出しのバカである。

    無能は何かの罪に問われないのか。

 

  • いいこともあった。

    初日の記者会見で現地の不満が爆発するなか、それを少し鎮静化させたのが意外にも2日目のPatricia
    詳細は面倒なので割愛するが、要はPHIに来てからSlayとの過去の因縁をどう解決したのか、という話とか、PHIには単身赴任しているPatriciaを気遣うDesaiのやさしさとかのエピソードの数々に場がすごいほっこりしていた。
    写真や映像からも、DET時代よりだいぶ丸くなっているのが伝わってくる。気がする。

    "ゲームが終わり、選手もコーチも問わず、いまのチームの私たちの皆がゲームから去る日が来たとして、その時に残っているのはお互いに築き上げた人間関係だけなのです。私はそれを何よりも大事にしている。"
    これ、本当にPatriciaが言いました。本当です。信じてください。

    もうね。好きになった。
    初戦は完璧ではなかった。次こそはよろしくお願いします。
    こんな日がくるとは夢にも思っていなかったが、あんたこそが希望です。
    頼んだPatricia。

 

 

なんかいろいろブチまけるとすっきりした。

その分今回の乱文具合は過去とは比較にならないものになっていることでしょう。

ごめんなさい。

 

こうまでも絶望してしまっているのが、今季こそSB制覇を真剣に目指さないとサラリーキャップやベテランたちの余命の関係で長らく次の機会が巡ってこないのではないかと思っていたから。

だからこそそんなチャンスをコーチ陣がふいにしかけていると思うと心の底から腹が立ってくるというもの。

 

残り3試合の勝利は延命に必須の条件だと思いますよSirianniさん。

LBを筆頭に信じられないぐらいケガ人が出ているようですが、Ringoをいっぱい使ってがんばって勝ってください。

Patriciaがんばれ。

 

 

GO BIRDS!!