鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

2022シーズンのお仕事(WR篇)

なんだかとても順調に進んでいるのではないですかな。
今回はWR篇です。

 

 

2022シーズン開幕前

開幕前の陣容は以下の通り。

 

StayDeVonta Smith('21/1巡)・Quez Watkins('20/6巡)
OUTJalen Reagor('20/1巡)・JJ Arcega-Whiteside('19/2巡)・Greg Ward('17/UDFA→IR→PS)・John Hightower('20/5巡→PS)

 

やっとだ。
やっとWR1が見つかった。
DeVontaは最高だ10年大事にしよう。

 

だけどHurtsの大事な時期を迎えるのにWR2がいねえこんなんじゃやってられんReagor?あんなやつに未来を託せるかドラフトしろ即戦力獲ってこいRosemanわかってるなGarrett Wilsonだよ。あ、消えた。
大丈夫だまだChris Olaveが、あ…
実は本命はJameson Williamsだっ……
仕方ないちょっと早い気がするがJahan Dotson………え?
残りはTreylon Burks?…いやあ怖いなあ…

 

となっていたドラフトで救いの手を差し伸べてくれたのがTennessee Titans

 

対価なんて忘れたが、いただいたものは忘れない。
ではあの喜びの瞬間をもう一度振り返ってみましょう。

皆さん思い出せましたかね。

INA.J. Brown('22/Trade←TEN)・Zach Pascal('22/UFA・IND)

 

Vrabelはブチ切れていたし、結果的にTENは沈んだし、のちにTENのGMはこの件でクビが飛んだし滅多にない事故だったのでしょう。
AJに目をつけて話を運んだRosemanは本当にナイス。

 

Hurtsの旧くからの親友の加入に沸き立ったオフ。
もうAJ一色だったPHI。
そんなシーズン開幕前の浮かれ具合は以下のようだったそうです。

 

WR(4)

 

本当にこの人数でシーズンに突入するんでしょうか。 毎試合誰かをPSから昇格させて賄うのだろうか。 それでは大興奮ポジションをどうぞ。

 

#11 A.J. Brown(Ole Miss)6'1"(185cm)226lbs(103kg)25歳 4年目(5.7M・1/5)

2021(TEN):13試合(先発13試合)105ターゲット 63捕球 869yds(Avg.13.8yds)5TD

ドラフトで欲しかったWRがことごとく攫われて泣いていたところにTENとのトレードでやってきた救世主。Hurtsの親友。

4年100Mでの契約延長となったが、ルーキー契約が1年残っていたので実質5年100M強という契約。現在の市場価格からすると、さすがに安いとは言い難いが若さを考慮すると適正水準以下だと思われる掘り出し物。

DeVontaの加入でやっと核が出来たPHIのWR陣に欠けていたRACの達人。
基本どこでもできるが、特にショートからミドルのフィールド中央で身体を張って輝けるタイプなので、サイドライン際のDeVonta、ディープのWatkinsとの棲み分けも完璧。
OTAでは合わなかったHurtsとも自主トレとキャンプを経て息ピッタリ(の予定)。 Josh AllenにとってのDiggsのような存在になってほしい。
とにかく早く試合でお目にかかりたい選手。

 

#6 DeVonta Smith(Alabama)6'0"(183cm)170lbs(77kg)23歳 2年目(4.6M・2/5)

2021:17試合(先発16試合) 104ターゲット 64捕球 916yds(Avg. 14.3yds) 5TD

早まった。5年目オプションの行使はだいぶ先だった。だがまあもう決まっているようなものなのでいいでしょう。
AJをWR1っぽく書いたことに他意はない。ここだけは名前の順。WR1b。
2021のドラ1にしてWR不毛のフランチャイズに舞い降りた救世主。
まずは順当にフランチャイズルーキーレコードを更新した初年度を経て、このキャンプではケガで一時離脱はしたが復帰後のCLEとの合同練習ではキレッキレだった様子。
2021シーズンはエースWRのお仕事に縛られていたところもあったが、本来はスクリーンでも輝ける万能さを持ち合わせているので、AJとの相乗効果で使われ方というかボールの持たされ方にも変化が出そう。
なんならPuntのリターナーをやってもらってもよろしい。
そのあたりも含めたワクワク感に全く動悸が止まらない2年目。

 

#16 Quez Watkins(Southern Miss)6'0"(183cm)193lbs(88kg)24歳 3年目(0.9M・3/4)

2021:17試合(先発12試合) 62ターゲット 43捕球 647yds(Avg. 15.0yds) 1TD

1巡・5巡・6巡で3人のWRを指名した2020ドラフト。当たりはなんと6巡でした。
とにかくスピードがピカイチ。Madden 23のスピードレーティングでTyreek Hillに次いで全選手中2位タイとなる98をマークしている。
あんまりそのプレースピードを拝む場面がないのが寂しい。
課題はたぶんルートラン。 その点についてはプレシーズンで改善が見られたと思っているので、ディープの専門家としての活躍を大いに期待している。
AJとDeVontaがSの目を惹きつけるだろうからその隙にドカンとディープへ。よしイメージは完璧。
そのスピードを活かしてリターナーを。という期待は去年から持っていたが、実際にリターナーをやらせてみるとブロックを使うことが全くできず昨季途中でお役御免に。 そっちへの期待はありません。

 

#3 Zach Pascal(Old Dominion)6'2"(188cm)215lbs(98kg)27歳 5年目(1.5M・1/1)

2021(IND):16試合(先発13試合)69ターゲット 38捕球 384yds(Avg. 10.1yds)3TD

SirianniコネクションでINDのUFAから加入。Rosemanにしては珍しく、無効年なしのシンプルな単年契約。
INDの4年で1,888yds獲得なのでまあペース的には大体Watkins。そう考えるとだいぶお安い。 WR1aのAJが、そのフィジカルなプレースタイルから想像がつくように毎年3試合欠場程度ケガでお休みする仕様になっているので、そこにハマってくれそうな人材。
このキャンプは食中毒でだいぶ出遅れていたが、プレ2の出来では2ndチームのレベルになかったので問題ないでしょう。
ゴール前でのTD量産に期待。

 

<IR>
#84 Greg Ward(Houston)5'11"(180cm)190lbs(86kg)27歳 4年目(0.5M・1/1)

2021:17試合(先発0試合) 11ターゲット 7捕球 95yds(Avg. 13.6yds) 3TD

出番は少なかったが意外なことにゴール前でスペースを見つけるのが上手いらしく3TDをした2021シーズン。
キャンプをずっとケガで過ごし、結果IRに。 パントのリターン(正しくはキャッチ)ができる器用な元QBはもしかしたら5人目の最右翼。

2022シーズン53紹介 - 鷲の巣

 

 

2022シーズン結果

※数字はプレーオフを含みます。

*A.J. Brown:AP All-Pro 2ndチーム選出・プロボウル選出

 

AJDeVontaを同じフィールドに放ってみた結果がこの数字。
上の動画でKelceが"Insane Upgrade"と評した通りのことが起こった。
想像以上だった。

 

ではこの2人がこのWR不毛フランチャイズでいかに傑出したかを、レギュラーシーズンの結果だけで並べてみましょう。

AJ:88キャッチ(歴代4位)・1,496yds(歴代1位)・11TDレシーブ(歴代5位タイ
DeVonta:95キャッチ(歴代2位)・1,196yds(歴代9位

もうお見事以外の言葉が見つかりません。

 

 

現人神AJ Brownに関してもう少し述べると、とにかくスラントルートが上手すぎる。
困ったときのAJ。
3rd&8ならAJ。

 

そしてコンテストキャッチの強さにも目を瞠った。
リーグのトップってこんなレベルだったのか。
JJAWとかReagorが先発してるのは本当におかしかったんだな。。。

 

TEN時代から主戦場にしていたミドルレンジでの活躍がメインだったことは変わらず、それに加えてディープでも凄まじさを見せつけてくれた、文句なんて1つも…1つぐらい(Week11@INDのファンブルロスト)しかないシーズンでした。
とはいえトータルでは全く目を瞑れるレベル。

 

確かに宇宙定数という謎理論を唱えたこともあったが、特殊相対性理論一般相対性理論に代表されるアルバート・アインシュタインの偉大さは否定しようもない。
そういうレベル。
また話が逸れた。

 

DeVontaもGoedertもいたしランもあったから1st Downの獲得レシーブは59回とリーグ10位ではあるが、自己ベストは更新。

結果的にもう少しHurtsもAJばかり見て良かった気がするが、とはいえAJだけにボールが集まりすぎなかったこともいい結果には繋がったのでしょう。

これでもまだHurtsとのコンビネーションは1年目。
どんどん磨きをかけていってもらいましょう。
来季もケガしない感じでよろしく。

 

 

DeVontaは、開幕前に予想した通り、AJの加入によってパントリターンやスクリーンといった1年目には制限されていたような、それでいてRACの上手さという持ち味を存分に発揮できるお仕事にも駆り出されていた。
そして順調に成績を伸ばした。

特にGoedertがお休みしていた期間にだいぶ数字を伸ばしていたというかチームを救っていたのは印象的。

 

こいつに関しては普通の感想しか出てこないが、フィジカルがなくてもリリースは上手いしキャッチは絶品だしサイドライン際の足残しはアートだし競り合いでも戦えるということで全く非の打ち所がない。
シーズンを通したパフォーマンスではAJよりも安定していた印象すらある。

 

現時点でほぼ完成形なのだろうが、引き続いてのド安定パフォーマンスをお願いしたい。

 

 

Watkinsははっきり申し上げてすこぶる期待外れ。
何の実績もないのにAJ・DeVontaと"Fast Batman"とか名乗ってはしゃいでいたが、結局何にもなれなかった3年目だった。

マッチアップするCBのレベルも普通に考えたらAJとDeVontaについてるようなエース級じゃないはずなんですけどね。
それでもこの成績。

 

QBがMinshewだったDAL戦で2INTの要因となったように、SBでも大事なパスを落球したように、近くに人がいると球が捕れない。
ディープをブチ抜いたときしか球が捕れない。
競り合いなんか絶対無理。

ディープをブチ抜くにしてもCCのSF戦が象徴するようにプレースピードが速くないのでよほどプレーデザインがハマったときあるいは先方のDB陣にミスコミュニケーションが発生したときしかブチ抜きは発生しない。

スクリーンとかで早めにボールを持たせてRACでなんとかさせようにも、そもそものリリースもあまり上手くないのでCBもクッションは最低限しかとらなくて良いので引っ掛かりにくいし、キャッチ後のRACでもブロッカーを使うのが下手なのでなにも起きない。

そもそもこいつはそのスピードが活かせそうなキックオフでのリターナーをクビになっている。
理由は誰も明確なことを言わないので察するしかないが、Bostonと比較しても全くブロッカーが使えないのでクビの原因なんて平たく言うと"下手"しかろうと睨んでいるところ。

落球が注目されたSB後に"肩を負傷してた"みたいなことを言っていたようだが、恥の意識というかプロ意識というのはHurtsやLaneやAJやDeVontaと同じロッカールームにいながら芽生えることはなかったのかね。
"じゃあ仕方なかったですね"とはなるわけがなかろう。

 

 

PascalはSirianniが連れてきた隠れヒット作。
とにかくクレバーで、SBだったかCCだったかでは貰っちゃったが、ピックプレーでPI(Pass Interference)を貰わないぎりぎりを衝くのが非常にお上手。
キャッチも堅実で、取り立てた不満はない。
ここに置いておくには非常に良い人材だったと思います。

 

 

2023シーズンに向けて

契約的には以下。(数字はキャップヒット)

AJの契約は2026シーズンまで。
DeVontaの2025シーズンは行使が確定している5年目オプションで、キャップヒットはプロボウル選出がない現状だとたぶん15M程度になりそうだがもう少し高くなる可能性はある。
いぶし銀のPascalは同額(1.5M)程度での確保をお願いしたい。

 

SBにカムバックするための時限爆弾が爆発するのは、恐らくHurtsのキャップ事情もかちあう2025シーズン近辺。
チャンスはあと2回。
そのうちの1回が2023シーズンである。
そんな大事な時期にWR3がWatkinsで良いわけがなかろう。
Watkins自体はトレードの弾にでもして3日目指名権に替われば御の字。

 

ただ、FAを漁るにもWatkins近辺のサラリーで、という前提だと魅力的な選手がいない。
というかFA市場のTop TierがAgholorってWR市場はいったいどれほど枯渇してるのか。Michael Thomas以外目玉なし。

唯一行くとしても1年前に熱望していたDJ Charkだが、それにしても2ケタM/年は軽く超えそうで現実味なし。
AJが愛するJulio Jonesか?
まあこのテのベテランはケガが怖すぎて手を出す気にもなれない。

さすがに2年連続でAJパターン(4年目を迎える2巡以下:Tee HigginsとかVan Jeffersonとか…)を狙うのはがめつさが過ぎるし、その後の延長費用の負担が苦しすぎる。

 

 

ということでドラフトしましょうね。
RBの項で述べたが、RBに1巡は使わないと踏むと、2つある1巡のうちの1つはWRに使って良さそう。
強化したいOffenseの武器はRB1WR3TE2であるが、11パーソネル(RB1人・TE1人⇒WR3人)の使用頻度がとても高かったはずのSirianni Offenseにおいてスナップ数から投資価値を判断するとWR3→TE2となるはず。
参考までに、2022のスナップ数は、(Goedertがだいぶ離脱したことがどっちに転んでいるかわからないが、)WR3 Watkins→RB1 Sanders→TE2 Stollという結果。

 

というわけでWR3。

1巡の高い方はCBに使ってほしい(本当は下げたいが…)ので、WRに使えるのはオリジナルピックである30位のほう。

 

希望の第1は、ケガで2022シーズンをほぼ休んだせいもあって評価下落中のJaxon Smith-Njigba(Ohio State)。
名門Ohio StateのWRだけあってリリースも上手いしキャッチもスムーズだし何よりスロット適正が高い。
ちょうど空いた穴にハマる。
DeVontaより技術は落ちるが身体能力と天井は高そうで、このあたりも魅力。
元気だった2021シーズンのプレーメーカーぶりは素晴らしかった記憶があるので、コンバイン以降のプロセスで順調に回復していることがアピールできれば30位までには消えるはず。
DALファンだそうで。DALにだけは行くな。

 

Watkinsに期待した活躍範囲がディープゾーンだったことを思い返すなら、Zay Flowers(Boston College)とかになるか。
まあ下位でもいいのはいるのでしょうがこのあたりは研究不足のためおいおい。

 

TCUのWRというのには絶対に手を出さないように。
頼んだぞRoseman。

 

 

GO BIRDS!!