鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

2022 Week4 vsJAX展望

先行逃げ切りというスタイルに命を懸ける2チームの世紀の一戦。
果たしてどちらの先行力と逃げ切り力が上回るのか。
"Win Probability"という試合中の時間ごとの勝率を表す統計というか指標?において、Week3までの3試合における"勝率90%以上"とされた時間帯が1番長かったのがPHI(40%強)、2番目がJAX(30%強)だそう。
というわけでスタイルは似通った両チーム。
恐らく先手を取らないと、今までにやったことがない試合展開に追い込まれそうです。

ケガ人情報

PHI

全く予期していなかった大問題発生。
鉄壁DB陣の一角を占めていたNCB Avonte Maddoxが急にOUTに。
足首がちょっと…という情報は事前から出ていたもののいざ直面してみるとすごい怖い。
なにせマッチアップは先方のエースWR Christian Kirkを想定していたから。
Maddoxにマッチアップさせたらそれなりに止めそうだと踏んでいたところだった。
じゃあMaddoxがいなくなった今、誰がどうマッチアップするのか、という楽しい楽しい妄想はおいおい。

 

その他、RB Boston ScottもOUTになっているが、こっちはまあ良い。
なぜならようやくTrey Sermonの姿を拝めそうだから。
Sanders・Gainwellともタイプが違うパワー寄りのRB。先方LBが割と軽量なのでもしかしたら楽しいことになるかもしれず、期待感爆増中。

 

練習をしばらく休んでいたAJ Brownは、事前にちょっと漏れていたとおり第2子の出産に立ち会っていたそう。
無事に男の子が生まれたそうで。
これはめでたい。去年もお子さんが生まれたばかりのSlayが大爆発していたのはCAR戦だったか。
ああいうのをよろしく。

 

心配していたDickersonSlayといった面々は大丈夫そう。

 

JAX

大事をとって木曜の練習を休んでいたWR Zay Jonesだが、結局金曜の練習は限定的に復帰。試合出場はQuestionableになっている。これはたぶん出てくる。
というわけでPFFによればリーグ3位という高評価を受けているKirkとのWRコンビは健在。

 

先発CBのGriffinも大丈夫っぽいので割と健康なチーム。
Pedersonが健康なチームを率いるって実は初めてのことではないか。
2017か?あの序盤戦をやってるのか?

 

マッチアップ

PHI Offense

・さて、Hurtsにとってはここからの3試合が序盤に迎える試練の時間です。
バイウィークまでのJAXARZDALという3試合が、新進気鋭ベテラン達人という並びのDCとの対峙。
集大成はDALというかDan Quinn

 

・JAXのDCは、今シーズン初めてDCになったMike Caldwell
この人の経歴が大好きですので長くなりますが少し紹介。


1993年にCLEから3巡指名されたLB。CLEではあまり輝けなかったようだが、他チームを転々として2003年まで現役生活を送る。
その中で最も長く滞在し、かつ結果を残したのが1998~2001まで在籍したPHI。
1999には全体2位指名のルーキーQB McNabbの教育係として呼ばれたベテランQB Doug Pedersonとも共にプレー。


そしてCaldwellが在籍した期間のPHIのDCはレジェンド・Jim Johnson
JohnsonのことはGannonとの対比で触れた気がするが、この"まずプレッシャーありき"を信条に掲げるDCの下でプレー。

 

引退後、コーチに転じたが、その際に師事したのが当代きっての達人・Todd Bowles
この師匠の設計するパスラッシュとディスガイズはもはや芸術だと個人的には思っているところですが、出会いはおそらく2012のPHI。
CaldwellがLBCだったところに、BowlesがDBC(素人DC Juan CastilloによるDefense完全爆破後は臨時DC)に就任した時(ちなみにこの時のQBCはPederson)。

 

この年にAndy Reid体制が崩壊したことに伴い、CaldwellはBowlesに付き従ってARZへ。
結局その後10年に亘ってBowlesとのコンビを組み続ける。
いわば右腕的存在。

 

当然、2021シーズンにWeek6・ワイルドカードと2試合でいずれもHurtsのキャリアワーストゲームを演出し、これでもかとイジメ抜いたBowlesのやり方は熟知しているはずの男。
TBとの比較だと、タレントレベルでの差はありそうだし導入間もないスキームにおける選手の習熟度の差もありそうなのでこのあたりで上回っていきたい。

 

Hurtsに対しては当然ディスガイズとプレッシャーの嵐を巻き起こして混乱させようとしてくるに違いない。
あの敗戦から9ヵ月弱。
Hurtsよ。成長をみせつけるのだ。

・本筋じゃないところで興奮してしまったのであとはさらっと。

 

・JAXのこれまでの対戦相手(WAS・IND・LAC)には、申し訳ないが一流のTEはいなかった。
だからGoedertをメインに据えよう。

 

・DLはJosh Allen(全体7位のほう。間違えた、両方7位だった。2019ドラフトのほう。)とTravon WalkerのスピードEDGEに加えて、DTのRoy Robertson-Harrisが相当よさそう。
Robertson-Harrisは主にランストップでの活躍が目立つが、パスラッシュとなるとArden Keyも結構いい働きをする。

 

・特に3rd&Longとなるととにかくやりたい放題。あらゆるところからブリッツとかスタンツでプレッシャーかけてくるので、できればこういうシチュエーションは作りたくない。
ということで肝は2nd Down。
Goedertだよわかっているね。Pascalでもいいよ。

 

・パスプロテクションにおける懸念はMailata vsスピード系EDGEのところ。
TEのヘルプをふんだんに入れましょう。

 

・DLはシンプルな勝負というよりLBも交えたスタンツが相当量処方されるはずなので、ユニットとしての勝負。
そういう意味ではDickersonの健康状態がどこまで戻っているのか。
なんとしてもフル出場でお願いしたい。
ランが出せるかは別の話として、ここで勝てることは勝負の前提。
しっかり頼む。

 

ワイルドカードTB戦では、LBのアライメントが難解すぎてブロッキングの数合わせに失敗したりブロッキングのキー設定を間違ったりしたシーンが散見された。
OLとTEはこういうところも頼みますよ。

 

・JAXのランDefenseは現在リーグ1位だそうで。
ランストップにプライドを持っている相手なら、力でランを出しにいっても良いし裏をかいてパスでもよいし。
後者で良いと思います。
そうなるとターンオーバー奪取リーグ1位というスタッツも非常に気になる。

 

・パスで攻めるとなると、CB陣はTyson CampbellShaquill Griffin
この2人相手なら、第2子誕生の喜びに震えるAJDeVontaのコンビで上回れるだろ。
というか上回れ。
vsCBを積極的に使っていこう。
DeVontaは2試合連続の爆発不可避。

 

・ディスガイズが多くなるなら、シーズン序盤なので当然ミスコミュニケーションは望める。
チャンスだWatkins。また一発頼む。

 

Sermonよ。ダンスするなよ。ガツンといけばよろしい。

 

PHI Defense

・PedersonとLawrenceのコンビは今のところ理想的な関係に見える。
テンポが良いし、パスパッケージも美しい。
Lawrenceがこのオフに改善したところも恐らくHurtsと同じで、ドロップバックとかそのあたり。
なのでパスラッシュはかけたいけれどそれだけでそう簡単にリズムは崩せなさそう。
だってLAC相手にもご機嫌にプレーしてたし。

 

・崩すならパスカバレッジから。
ぎっちぎちのプレスカバレッジで全部のタイミングを壊したい。
が、Maddoxがいないというジレンマ。

 

・Kirkに対峙する場面が多くなるであろう重要なNCBの候補者としては、
控えのScott/経験者のCJGJ
とかが考えられるが、個人的にはBradberryもしくはSlayを持ってきてもいいような気がしている。それぐらいKirkが狙うフィールド中央のエリアは重要。
結局全パターンがあり得ると思っているが、一番みたいのはCJGJを持ってくるパターン。
現実味がある。
あれだけ"バーサタリティ"を強調してたんだから1人抜けたぐらいでやばい、なんてことにだけはくれぐれもならないようにお願いしたい。

・パスカバレッジが固くてもパスラッシュがかからなければ意味がない。
が、9サックは忘れましょう。あんな珍事は10年に1度ぐらいしか起きない。
ただ、収穫という意味では、シングルブロックを作るためにGannonが結構工夫している、ということがよくわかった。
めんどくさいので、後ろを固くすることと前をパスラッシュしやすくすることが両立するかは考えていないが、まあなんとかしてくれ。

 

・見ていて楽しいのはDavisや、既に2021の3.5サックに迫る3.0サックを積み上げているCoxなど、DT陣は調子良さそう。
2週連続でパーティが見たいなんて贅沢は言わないが、まあみんなでがんばれ。

 

 

見たいもの

・みんな大好きJustin Herbertはこのテストに不合格だった。
Hurtsよ、超えてやれ。

 

・AJがたぶんめちゃくちゃ張り切ってる。これを活かさない手はない。

 

何としても先手を取る必要がある。そしてたぶん前半で試合を決めることはできない。
3試合連続4Q無得点とか2試合連続後半無得点とか、舐めた結果が残っているが、今回は1試合通じてOffenseが持続しなければならない。
ということでSteichen仕事しろ

 

敵陣ゴール前のOffenseと自陣ゴール前のDefense
JAXはこのエリアに於いて攻めも守りもリーグ10傑には余裕で入っている程度に効率が良い。
そしてここは我が軍のウィークポイント。
意地をみせたまえよ。

 

・あとはこれ。(スクリーンプレーでTDを取ったらやってくれるそうです。)

Fat Batmanは見たい。

 

・現地ブックメーカーによると、JAXに6.5点のハンデ。ホームだしPHIが1TD差で勝つのが順当、とみられているということ。
"トラップゲーム"なんて声も聞かれるが、トラップはどこにもない。
単に強いチームとやるだけ。

 

・今回は多分文句言わない。35点取って、なんでもいいから勝ってくれ。

 

 

GO BIRDS!!