プレシーズン3戦が終了。
ここからはルール変更後初めてとなる90人→53人の大量一括カット祭りが発生。
ちょくちょくカット情報が洩れてきておりますので、プレ3の話と合わせてそちらの進捗を触っておきます。
プレ3
掘り出し物
LB Tyreek Maddox-Williams
UDFAでLAC入りした2年目の選手。
カレッジはRutgers。
7月末にLACをカットされて以来無職だったところを、プレ2直後の8/19に大量採用された5選手のうちの1人。
めちゃくちゃ良かった。
目立ったのはあわやPick6のINTだったが、それ以外のプレーでもずっと中央でいい動きを見せていた。
Morrowがいいプレーを決めてさっさとお役御免になったあと、VanSumerenとコンビでほぼすべてのスナップに出ていたが、先方Offenseが1軍だった時間帯の動きも含めて考えると、はっきり申し上げてめちゃくちゃよかったと思います。
是非PSには入れたい。
背が低く、Roseman採用にしては身体能力も高くない選手だが、良さはたぶんプレーリードと落ち着き。
40ydのタイムはさておきプレースピードも悪くない印象で、たまにOL処理で顔を逆に出してしまうようなところもあったが、プレーアクションにもしっかりリアクションできるため常にボールの近くにいられていた気がした。
身体能力がボトルネックとなって天井は高くなさそうだが、現時点でなら伸びしろの塊・VanSumerenより洗練されている気配がある。
楽しみな選手がまた増えました。
Tyreek Maddox-Williams with the INT for the @Eagles#INDvsPHI on Prime Video
— NFL (@NFL) 2023年8月25日
Also available on #NFLPlus https://t.co/624TrfDUF6 pic.twitter.com/ovGtP3klNr
ひとつ水を差すようなことを言うと、大量採用の選手が軒並み生き生きと動いているのを見るにつけて、どうも"キャンプ疲れ"がないだけでは?という疑念はやや芽生えたところ。
確認の結果
- プレ3直前に2年契約を結んだOT Fred Johnsonだが、1試合ストーキングした結果、それほど悪くなかったと思います。
むしろ良かったはず。
ランブロックにおける2列目以降の処理とか対パワーラッシュには若干不安が残るが、控えLTとしてなら十分に計算が立ちそう。
スピードラッシュへの対処のうまさが印象的でした。
あとはStoutland先生によるクロストレーニングを受けてLGとしての練習も積めばOpetaの枠はいらないかもしれない。
- 序列がいまだにわからないのがCBの下のほう、Eli RicksとMekhi Garner。
プレ3だけを見ると、対Michael Pittman JrとかAlec Pierceのカバーもしっかり出来ていたのは好印象で、純粋にCBとしてならRicksのほうが優秀だとお見受けした。
しかしロスターの50位台に入りそうな彼らのような選手にはSTでの活躍が不可欠。
これがどこまで見込めるか。
GarnerはSTで優れ、RicksはCBとして優れる。
さてRosemanはどうするのでしょう。
どっちにしてもトレードの弾には十分なりそう。
芽生えた疑念と淡い期待
本当にWR不毛のフランチャイズである。
ハイズマンを受賞するほどの完成品だったDeVontaとすでにスーパースターだったA.J.を除くと本当に育成ができない。
一番期待していたNgataはセパレートがあまりに足りないし、開幕のKRでいいリターンを見せた(それ以降はホームランを狙いすぎるクソリターンを連発)Devon Allenも含めてそれ以外も鳴かず飛ばず。
INDがキャンプ途中で放出したJohnny Kingがそれなりにやれたことを考えてもWRは4人にしておいて他チームから漏れた選手をクレームしましょう。
ウェイバーにはもっといい選手がいっぱい流れてくるはず。
CINとかいい選手を垂れ流してくれるわけにはいかないのか。
53人への絞り込み
漏れてきたカット情報
現在(日本時間8/27昼)漏れているカット情報は以下の9名。
全員Offense。
<Waiver(実質4年目まで)>
- QB Ian Book
- WR Deon Cain
- WR Johnny King
- TE Tyree Jackson
- OG Brett Toth
- OG Tyrese Robinson
- OC Cameron Tom
<リリース(ベテラン:Waiver不要)>
- TE Dan Arnold
- OT Dennis Kelly
- OC Josh Andrews
この時点で特に大きなサプライズカットはいないが、敢えて挙げるとTE Tyree Jackson。
プレシーズンゲームの3試合でもあまり目立つ場面はなく、まあ薄々そうだろうなとは思っていたがまさかカット第1陣に入るとは。
QB→TEのコンバートから3年。
不運なACL断裂のケガもあったがこのプロジェクトはいったんこれにて幕。
STでの利便性も考慮してかRussellはまだロスターに残っておりこれでTEは4名。
ベテランOL(Kelly・Andrews)が両方カットされているが、どちらか、あるいは両方をWeek1後ぐらいに引っ張ってきそうな気配はある。
(ベテランについてはWeek1後に契約すると保証額の関係でチームはだいぶトクをするそうです)
Tothは本当に残念。
順調に便利屋への道を歩んでいたはずが、スナップの出せなさ、という思わぬ落とし穴にハマった形。
彼にしてもあのACL断裂がなければ、という思いは尽きない。
Tyree Jacksonと同時にACLを断裂したのは2021シーズン最終戦だったか。
思わぬコストとして2年越しに跳ね返ってきていますね。
話は変わるが、過去10年のファイナルカットでクレームが発生するのは平均で毎年40名程度だったそう。
意外と少ない。
それがさらに一括カットになるので各チームとにかくキャンプでよかった自軍の選手をPSに囲い込む作業に集中することになろうと思われ、もしかしたらいい選手もすんなりPSに囲えるかもしれないという期待は淡すぎるか。
第1陣は煙幕。
勝負は現地8月31日(火)。
今後の注目
- OL何人にするか問題
5人カットして現状おそらく11名。
控えとして堅いのは順にSteen→Driscoll→Fred Johnson→Opeta→Good-Jones→Roderick Johnsonのはず。
Fredまでは確定としてもこの陣容じゃあまりにもスナップを出せないのでウルトラCとしてGood-Jones残しがあるのかどうか。
プレ3でも結構ひどいパフォーマンスを披露していた彼を残すぐらいならAndrewsをPSに呼び戻すので十分足るはず。
Opetaについてもこれまで何度もカットしてきたし今回もPSには入れらるのではないか。契約最終年だし。
ということで予想はFredまでの8名体制だがさてどうでしょう。 - WR何人にするか問題
プレ3のパフォーマンスを見る限りWRとしてはOlamide Zacchaeus(通称OZ)までの4名体制で十分のはず。
あと残すとしたらST枠としてPRのCovey。
プレシーズンゲームに結局一度も姿を見せなかった原因であるハムストリングの状態がやや心配で、現地では53枠に入れてからIR行きという噂もある。
ウェイバーにかけても残る可能性はあるが、プレシーズンを見る限りPRの代役が務まりそうな選手はいなかった(ギリギリOZができるかどうか)のであまりリスクは冒したくない。
というわけで予想はCoveyまでの5名。
ここはウェイバークレーム推奨ポジション。 - RB何人にするか問題
プレ最終戦のSermonの馬車馬のごとき活躍には涙が出そうになった。
あれはおそらく首脳陣からの餞別としての出番。
ウェイバーにはかけられることになろうが、ぜひいい新職場から声を掛けられることを願ってやまない。
というわけでBostonまでの4名体制で決定でしょうね。 - CB何人にするか問題
ここがロスター構成上最大の難関。
個人的には
外:Slay・Bradberry・Jobe・Ringo・Ricks
Slot:Maddox・Goodrich
の7名体制で行ってほしいところ。
RingoとGoodrichまでの6名は確定。
最後の1枠をどうするか。
現地ではPick6の印象からかRicks人気は高いが、CBのバランス的にもチームバランス的にもややGarner優位な気はする。
さて果たしてどうなるでしょうか。
ここばっかりは6名体制の可能性も含めて本当にわかりません。
長かったオフシーズンも残すところ最後の大イベント・ファイナルカットのみ。
開幕がいまから待ち遠しくてしかたないですね。
GO BIRDS!!