鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

2020年 Week16 @DAL 所感

2020年最後の試合ということで今年の酷さを凝縮したような試合を見せてくれましたね。プレビュー書くことなくてサボってしまったけどこの試合見た後だと後悔はない。肝心のドラフト順位は全体5位タイ。このままいけばコインフリップでドラフト順位決定とのこと。CINにとってもPHIにとっても痛すぎるあの引き分け。

 

試合結果:PHI 17-37 DAL

 

【本日のHurts
Jalen Hurts:21/38 342 yards 1TD 2INTレーティング70.7 走る方が8回61 yards(1ファンブルロスト)
先発3試合目でワーストゲーム。2Q以降は散々。何よりも悪かったのは、なんとゾーンリードでの判断ミス。14-13に追い上げられた後の2Q残り5:53からのシリーズでの最初のプレー。LGとLTがプルアウトするプレーでの判断。なぜSandersに渡した。そこは抜き。そしたら奥で素晴らしいブロックをしていたMailataの後ろをついていくだけで20ydsはゲインできていた。しかし結果は3ydsのロス。1Qに順調に出ていたランプレーの比率がどんどん下がっていってどんどん手詰まりになっていった原因はこういうところにある。まあHerbigがだいぶ押し込まれていたという要因もあるけど。出るはずのデザインのプレーで判断を誤ると、サイドラインからの誤解が発生してその後のプレーコールがどんどん窮屈になる。
ディープボールもしっかり放れていたし、後半のINT二つは明確な判断ミスだけれども今日の彼はそこまでのプロセスをこそ責められるべき。
あと、明確に改善すべき材料として出たのは、ボールセキュリティとキャッチアップの場面でのパスの精度。後者については根本的な課題なのでまあここから徐々に改善していってくれたらよろしい。

 

【酷さその①:統率】
プレスナップの反則が、Offenseで6個、Defenseで1個。フォルススタート6個ってなんじゃそれ。高校生の試合でも見たことない。統率力不足以外の何でもない。HurtsがQBになって以降、ケイデンスが合ってないシーンは多々見たけどそれにしても先発3試合目。1か月も期間があってなんで全く改善されないのか。今日のフォルススタート6個のうち2個か3個はKelceのスナップのタイミングが遅すぎたせいのように見えた。こんなもんはどうやっても練習で合わせていって改善するしかない。普段の練習では何をしているんでしょうかね?

 

【酷さその②:プレーコール(Offense)】
最高の出だしを見せた1Qが終わると、以降3Qで3点獲得3ターンオーバー献上。3点。ちなみにDALのD#はリーグ最多失点。30点平均。その相手に絵に描いたような手詰まり。さてなぜでしょう?
個人的には、3シリーズ目、1Q残り4分半からのシリーズでの3 and OUTのシリーズで潮目が変わったんでないかと。1stシリーズで面白いようにゾーンリードでゲインを重ね82ydsのTDドライブを演出。そして2ndシリーズでは、最初のプレーでプレーアクションから復帰したデショーンに81ydsのパスを通してTD。はい簡単。そして14-3で迎えた3シリーズ目。
なぜかPHI O#はそれまでのコンセプトを全部投げ出して、決め打ちのランプレーを3連発。そして3 and OUT。
いやいやいやいや。出ている限りそのGame Planの継続で何の問題もないのでは?何か懸念でもあったのでしょうか。
そして、後半ぐらいからDAL D#としては当然の処置としてBox内の人数を少し増やしてゾーンリードの対策を講じてきた。そうすると途端に手詰まり。途中Goedertに綺麗なBox裏のパスなども通していたが、そういうプレーをなんでもっとコールしないのか。あるいは、Boxの外にSFをおろしてくるようになったのであれば、もともとのBox内が薄くなるからそこに対して決め打ちのランプレーとかならわかる。けどそれもしない。まだまだ「キャッチアップ」を狙って焦る必要もない時間帯でパスパスパス。そういう風には設計されていないのでしょう?そしてそういえばデショーンもあの一発以外全くお目にかかってない…
この一貫性のなさ。すべてはPedersonの責任。

 

【酷さその③:プレーコール(Defense)】
こっちはもっと酷かった。何より酷いのはOffenseと違ってGame Planがそもそも存在しなかったこと。DALといえばクーパー・ギャラップ・ラム。じゃあこれにどうするのかと思っていたら、Slayが復帰したことで再びマンカバーの嵐。そしてクーパーキラーとして高給を支払われているクセにSlayはいきなりクーパーに35ydsを献上。そしてその後はJacquetがカバーするギャラップと、NRCがカバーするラムへのパスの連続。最終的にはJacquetは下げられてMillsがCB2に。これで安定したのか、DALがパスを投げる必要性を感じなくなったのかは不明ながら割とやられなくなった。けど多分後者。Offenseの出来の悪さと合わせるとランだけで十分だったのでしょう。
SweatがIR入り、BarnettがOUTに加えて、クビのケガで今週の練習を全休したCoxが1Qに下がると、Graham/Hargrave/Malik/Curryという並びになり、以降はプレッシャーも全くかからない有り様。HargraveもMalikも所詮はCoxが二人引き受けてくれたから輝いていただけの存在だったということで。
そしてこのプレッシャーのかからなさに、Blitzを入れるという解決策を選択したものだからますますカバーが手薄に。かくして一生止まらないパスディフェンスは最終的に377yds・3TDを献上。全体では513ydsですって。まあ大盤振る舞い。

 

【酷さその④:スペシャルチーム】
今日は控えめだった。Johnstonのクソパントと全くでないキックオフリターン。
Johnstonは5回でNET Avg.が35.4yds。1回17yds挽回とかいう超弩級のクソパントを拝見した。こいつと契約更新するのはない。
そしてキックオフリターン。BostonのKRは3回58yds(19.3yds)。だから先週から言うてる。触るなって。

 

【酷さその⑤:ロスター
リーグで2番目に高給なロスターだそうです。その結果4-10-1で正式にプレーオフ進出の目も消滅。
そしてこんなロスターを構築した戦犯GMの責任はどうやら不問とされる模様だという報道。1年タンクしてロスターを見直した結果、見事に翌年に結果を残そうとしているMIAを見るにつけて、ちゃんとしたGMが欲しすぎて震える。そしてこのロスターはクリーンアップしようにも大量のデッドキャップを残す仕様になっているため、再構築にも2・3年はかかる。仮に全体5位指名権が獲得できたとしても、この稀代のドラフト下手GMの下での再建は全くイメージできない。

 

選手レベルでいうと、Pryor・Jacquet・NRCあたりが今日一番ひどかった人たち。とはいえ彼らを外したとて劇的に何かが改善されるわけではないと思うと、来年いないことが確実なNRC以外の二人は来週も思う存分失敗して学んでください。NRCは出さないで結構。今日はMailataもカウンタームーブでやられていた気がするので来週は成長を楽しみにしております。
次戦はいよいよ最終戦のvs WAS。見たいのは若手の成長と、首脳陣についての判断材料です。