PHIファンなら「知ってた」としか言いようがない「Jefferyカット」の報が入ってきた。
ただし、これまでの読みと異なるのは、「リーグ年度開始(3月17日)と同時にカットする」というもの。この1月5日(現地4日)に明らかになったJefferyとの契約再構築の内容がspotracにもoverthecapにも反映されていないので真相は藪の中ですし、ここから先は推測ですが、どうやらこの再構築は、「従来は2021のデッドマネーが大きすぎて『6月1日カット』しかできなかったが、それを3月17日にカットできるようにした」というものだったよう。
こんな再構築を選手側が呑むのは、「どうせカットされるなら早い段階から他チームと交渉したい」という希望を叶えるためだろ推測される。詳細はわからないし2022に膨大なデッドマネーを計上することになるような気がするが、これで11Mぐらい節減できるのではないかという噂。こういう行動を避けるために、リーグはレギュラーシーズン終了後の契約再構築を禁じているようだが、再構築を行った日付はまだレギュラーシーズン中であったためセーフという判定のよう。Malik Jacksonも同タイミングで再構築を行っているがこちらについての報道はなし。たぶん同じ動きになるのでしょう。この辺の動き次第ではこのオフの動きが変わるので詳細な続報を待ちたいところ。
【2020開幕前】
Stay:
K Jake Elliott(17/CIN PS)
P Cameron Johnston(17/UDFA)
LS Rick Lovato(16/Street FA)
なんやかんやで安定していたSTについては、2019からメンツの変動なし。
K Jake Elliott は、2019年11月に5年19M(10M保証)で契約延長。2020シーズン入り時点で、年平均3.8M超はリーグ11位。保証額10Mはリーグ2位という金額規模。50yds超を5/6成功、61ydsサヨナラFG成功などSB進出への大きな貢献があった2017ならまだしも、以降は50yds超が大体半分の成功率であったこともあり、頼りなさは少しあった。とはいえあんまり不満もなく、まあ長期的にほどほどのKickerが確保できているのは悪くないか、ぐらいに思っていた次第。
P Cameron Johnstonは、鼻息荒そうで眉がない顔が好きだったので文句なし。
LS Rick Lovatoに至っては毛ほどの文句もなかった。
【2020成績】
K Jake Elliott
16試合出場 エクストラポイント:24/26(92.3%) FG:14/19(73.7%)
パント:2回77yds(平均38.5yds)
<FG内訳>
0-19:記録なし
20-29:1/3(33.3%)
30-39:6/6(100%)
40-49:5/5(100%)
50+:2/5(40%)
P Cameron Johnston
16試合出場 71回 LNG:66yds グロスAvg:46.7yds ネットAvg:40.6yds Inside20:26回 ブロック1回
LS Rick Lovato
16試合出場
<Kick off Return>
Boston Scott:28回590yds(Avg. 21.1yds)LNG 46yds 0TD
Jason Huntley:2回36yds(Avg. 18.0yds)LNG 20yds 0TD
Corey Clement:1回22yds(Avg. 22.0yds)LNG 22yds 0TD
<Punt Return>
Greg Ward:21回134yds(Avg. 6.4yds)LNG 22yds 0TD
Jalen Reagor:4回94yds(Avg. 23.5yds)LNG 73yds 1TD
DeSean Jackson:1回2yds(Avg. 2.0yds)LNG 2yds 0TD
今回調べて初めて気づきましたが、LSってスタッツ的には試合出場とタックル数ぐらいしか残らないんですね。なんか可哀そう。
Elliottを生かしておくわけにはいかない。エクストラポイントの成功率92.3%は20位(36人中)、FGの73.7%は29位(36人中)である。重ねて申し上げるが、年俸は11位である。
もうロングの正確性については諦めた。50yds超は半分以下の成功率という性能なのでしょう。
そこよりも20-29ydsの範囲の1/3が辛い。こういう確実な計算をしたいところで外されるのが本当に痛かった。
いわゆるイップスなんだと思ってしまったぐらい。大丈夫だろうか。
仮に一つ擁護できるところがあるとすると、そもそもアテンプト回数が少なすぎませんかね?というところ。19回アテンプトは少ない気がする。Pedersonがギャンブルお化けだったことの余波を一番受けた形だったのではないかと推察する。0-19ydsがアテンプトなしというのも極端(訂正:0-19ydsってBall onがGoal前2ydsですのでこのエリアはアテンプトなしでいいです。失礼しました。)。こういった短いFGでリズムを作っていけなかったことが低迷の一因なのではなかろうかと。完全に当てずっぽうですし真偽のほどは定かではありませんが。
Johnstonについて。今年はクソオフェンスのおかげでパントの回数自体はリーグ3位だとか。
ネットAvgが若干低下した気がするが、ハングタイムは4.32でリーグ21位。そして2018以降のPFFランクは30位⇒31位⇒23位です。ちょっと良くなっているものの、リーグでいうと下1/3に入っているところ。
微妙。だけど文句を言うなら去年から言っておくべきだった気がするので、成長が見られただけでまあよしとする。
LSのLovatoについて特に文句はないが、week15のスナップミス。正ホルダーであるJohnstonが負傷退場している間のエクストラポイントにおいて、代理ホルダーがErtzだったときのスナップミス。同点に追いついた直後のエクストラポイントだったのでこの1点はしっかりとっておきたかったところ。まあ結果普通に負けたのでなんでもいいけど。
そして、リターンゲームについて。ここへの不満は大きい。
Kick Offについては、もうリターンすな。タッチバックだと25ydsというルールだと聞いている。Puntのリターンと合わせて、平均攻撃開始位置が自陣27.2yds地点でリーグ26位だったことの一因だと思っている。
だけどこれは、今は亡きSTCのDave Fippに向けたもの。
スタッツを見ていただけるとわかると思うが、なぜReagorにもっとパントリターンをさせないのか。
確かにweek1にマフったシーンはあったが、それにしても頑なにWardだけを使い続ける意味がわからない。Reagorはweek13のGB戦のリターンTDのあと、直後のweek14は出番なし。以降はweek16の1回だけ。その1回も15ydsのリターン。どうなっているのか。
そしてDeSeanはここでも魅せられず。
まあFippがいなくなったからいいけど。
【2021への願望とか】
Elliottについては、そのFGアテンプト数が少ないこともコストパフォーマンスを悪くしている一因であるが、本当は代えたい。
ゴミなのに代えられない。それがRosemanクオリティ。保証額のデカさが仇となり、3.3Mのキャップヒットに対して5.3Mのデッドマネーになるため、今オフのカットは不可。ということで自動的に2021も彼。
JohnstonはERFA。UDFA出身のため、オリジナルテンダーでは見返りなし。だけど2Mもスペースがないし、それほどの価値があるとも思えないのでいったん再契約はなしでFA市場に出すのでしょう。
彼の後釜候補として、Arryn SipossとReserve/Futures Contract(新シーズン開幕までのPS扱い契約)を結んでいるのでキャンプでは当然新P探しがあると思われる状況。
Lovatoはまあ残留で結構。
2020のSTについては、STCがDave FippからMichael Clayに代わることへの期待しかないので、どんな指導力と哲学をお持ちなのかはわかりませんが、リターンチームも含めて大幅な改善を期待しております。
以上、長々と全positionの振り返りを行いましたが、結論としては「そりゃリーグの下から6番目になるチームでしかない」というもの。
どういうチーム作りをしたらこういうことになるのかわからないが、これが実態。
FA市場開幕⇒ドラフト、という将来への期待が高まる今後2か月、できる範囲で希望とか期待とかを整理していきたいと思います。