鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

Roster周りとLT問題、オフシーズンプログラム

何個かニュースがたまっているのでまとめて。Transactionの話とキャンプの話。

 

【Transaction】
5/14に7名のUDFAとの契約を完了。まだ9名のドラフティとの契約は行っていない。
そして、同日のRB Kerryon Johnsonのクレーム以降、こちょこちょと動きがありました。
時系列順に、
5/14 CB Nate Meadors(2019UDFA MIN⇒JAX)とサイン
5/17 DE Ryan Kerrigan(2011D1 WAS)と1年最高3.5Mでサイン
5/18 JAXとのトレードでCB Josiah Scott(2020D4 JAX)を獲得(対価:CB Jameson Houstonと2023 6巡指名権)
5/18 OT Casey Tucker(2019TryOut PHI⇒DET⇒PHI⇒IND)とサイン
5/19 OT Le'Raven Clark(2016D3 IND)とサイン

大物はWASのレジェンド、Ryan Kerrigan。市場に残っていたパスラッシャーとしてはJustin Houstonの次ぐらいの実績。通算95.5サックはWASのフランチャイズレコード。’21シーズン開幕時には33歳。
2017以降4年連続でDLを1巡指名(’17 Jonathan Allen→’18 Da’Ron Payne→’19 Montez Sweat→’20 Chase Young)し続けたWAS DL陣にあって、’18シーズンの8割弱というスナップ数から’20シーズンでは4割弱のプレーにとどまっており、12M強のサラリーと釣り合わなくなったことで、契約切れによってUFAに。それを3.5Mなのでまあなかなかおいしい。
スナップ数の減少にもかかわらず、’20でも5.5サックという数字を残している点は非常に期待できるところ。というか'20もめちゃくちゃやられた記憶しかない。まだまだ燃料は残っていると信じたい。
そしてリーダーとしての振る舞いにも定評がある御仁。PHIファンが期待しているのは、’16に加入したLongアニキの再来。WASと同地区かつ再建モードのPHIを選んだことについて、「WASに復讐できる機会が多いからか?」との問いに対しては「復讐?そんな気持ちはないよ。WASに悪い感情はない。とてもよくしてもらったと思っている。」との回答。いいね。爽やかだね。
‘19・’20と、スナップ数は減りながら、パスラッシュシチュエーションではまだまだ働けるところを見せているこの男との契約は、即ちパスディフェンスの向上を狙っているのではないかと睨んでいる。
CB補強より安く済み、成長を見てみたい若手のスナップ数を奪う心配も少ないポジションであることなどが主な理由。
契約内容の詳細が出ていないので何とも言えないが、Kerrigan補強でまたキャップスペースが4.2Mから減ったことを思うと、巷で噂されているようなSteven Nelson(前PIT)とか一瞬欲しかったRichard Sherman(前SF)とかいう大物CB補強はないと踏んでいます。

その他、控え対控えという謎トレードとなったCB Josiah Scottの獲得。こちらはJAXの体制変更の犠牲者と見て間違いないでしょう。4巡指名選手を1年で手放すとかどっかのShareef Millerのような外れ方だったのか。後者は初年度のディフェンススナップがゼロで体制変更もなかったのにリリースされているので単純にGMの見る目が絶望的だっただけですが。
ScottはMichigan State出身で3年間スターターを務めた選手。サイズは5-9の185lbs。小さい。腕が短い。

2020には6試合の出場にとどまっており、今回の獲得もドラフト時の評価に基づくものだという見方が専ら。それによると、「タックルは上手く、ボールスキルも高い」とのこと。どこかのNRCみたいにタックルができないNCBなんて見たくないのでこれが前評判通りなら期待したいところ。だけどまあ腕も短いしスティフアーム一発で吹っ飛び倒してたNRCの二の舞になることはなんとなく想像つく。あまり興奮しない。
さて、この男の獲得をどう見るのか、というところですが、多分単なるcompetition要員でしょう。何かの答えになるようなムーブではない。同じことはMeadorsにも言えそう。
Slay以外誰もいないと言ってよいPHIのCB陣にあって、Scottはサイズ的にNCBを巡ってMaddoxと競争することになるものと思われます。それはそれで結構。PHIファンでもある様子なので頑張っていただきたい。

そしてD#サイドの補強が落ち着いたのか、今度はOTを二人。
Tuckerはいつものキャンプ要員でしょう。頑張って這い上がっていただきたい。目の上の奴らはだいぶブ厚いけど。
問題はLe'Raven Clarkのほう。スウィングタックルとのことで、左右両方できるとのことだが、主戦場はLTだという。
もちろん彼にしたってScottと同様に単なる競争要員だという見方もできるが、ここは今PHIにあってセンシティブな部類に入るポジション。INDから来たということもあり、Sirianniとは旧知。それなりに計算できるとするなら、控えLTを獲得したことにならないか。そして、RTもできるとなると、あいつより汎用性は高いということになる。なにせRTのLaneにしてもDriscollにしても手術明けですので。
ということで、この動きはいよいよDillardの尻に火をつけるものだと推察しているところ。このキャンプでもし振るわなければ、2019のドラ1は見事トレードブロックに乗ることになり、そして他チームのキャンプでのケガ人状況に合わせて売り飛ばすことになりそう。もちろん、そのケガ人が出るチームの第一候補はわれらがPHIであり、残留という線も十分にある。その場合、Hurtsにとっては厳しいシーズンになりそう。

 

【オフシーズンプログラムの変更】
Covid関連で、今オフの強制参加でないミニキャンプのボイコットを表明していたPHI選手会だが、Sirianniが数人のチームリーダーと会談し、方針を変更。
変更内容は以下。

・この18日(火)から21日(金)までを「フェーズ2」とし、このセッションではコンディショニング・ミーティング・フィールド上でのインストールとウォークスルーを実施。
・その後、6月中に予定されている10回のワークアウト「フェーズ3」では、フェーズ2よりフィールドでの練習量を増やす。
・フェーズ2も3でも、7on7や11on11は実施しない。
・当初予定していた強制参加のミニキャンプは取りやめ。

というもの。CBAで定められた範囲以内であれば練習量等は変更できるようでこの変更は問題ない様子。

もともと強制参加のミニキャンプだけの参加であったことを考えると、新体制になるチームにとっては非常に大きな前進なのではないかと捉えている次第。7月のトレーニングキャンプまでにちゃんとした練習時間が取れることは好ましいのではないのでしょうか。
そして、現在のフェーズ2セッションでのSirianniの評判が非常に良い様子。
順調順調。


ここまでは。