鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

2021 Week1 @ATL感想

本当にどんなチームになってるか蓋を開けてみないとわからないと思っていた。
いいキャンプを過ごしていると聞いていたし、去年のこの段階と比べても目に見えてケガ人は少なかったし期待材料は多かった。

蓋を開けた今、不安はまだまだあれどこれならしばらくは楽しめそうだというのが控えめな感想。
本心を述べると、このままSB制覇まで突っ走れと思っている。それぐらい浮かれている。今ぐらいは許してほしい。

まさか4TDも挙げるとは。まさかTDを許さないとは。

 

結果:PHI 32-6 ATL

 

■展開の振り返り
・ATLボールで始まった試合は予想外にランを出されズルズルとFGまで。(0-3

・返しのPHIの1stシリーズは#16 Quez Watkinsがフィーチャーされてボールを運び、最終的にはこの試合一番見たかった#1 Jalen Hurtsとドラ1#6 DeVonta Smithのホットラインが開通した18ydsTDパスで逆転。(7-3

・その後2QにかけてATLにロングドライブを展開される。ランが止まらない。このシリーズはD#ホールディングのペナを2回取られた#98 Ridgewayとタックルミスを積み重ねた#50 Wilsonおよび#2 Slayのことを本気でクビにしたらいいと思った。
先方もだいぶペナルティ出して助けてくれたが、15プレーで6分以上使われてFG。(7-6

・これの返しはTEシリーズで#88 Goedertと#86 Ertzに機嫌よくパスを通して(Ertzの方はチャレンジされたらひっくり返ってたけど)進むものの、近くに3人ぐらいいたDeVontaに投げた失敗と、4th Down残り4ydsのギャンブルではそんなにかかってないプレッシャーにポケットから飛び出したHurtsのミス2つでDown。まあ敵陣入ってたからいいけど若干ガッツが過ぎたギャンブルに加えてプレーセレクションも無駄なPA入れたちょっと微妙なもの。

・その後は双方ペナの嵐。ゲームが動いたのは前半残り1:44自陣40yds付近からのPHIのシリーズ。
TOを3つ抱えた状態からスタートして#14 RB Kenneth GainwellHurtsの足を交えながら、時折OLのペナに足を引っ張られながら順調にドライブ。最後は非常に怪しいキャッチだったがGoedertに9ydsのパスをヒットしてTD。このプレーはHurtsが右に流れて時間を稼ぎながらのもので非常に良かった。ATLはエンドゾーンを黒く塗ってたのが運の尽き。もうちょっと映像明るかったらわからなかった。XTPのATLの反則で2ptを選択して#26 RB Miles Sandersが走って2点追加。(15-6

・後半は何が起こったのかATLのOffenseが尻すぼみ。PHIも付き合う形で膠着。
膠着の間に4プレー連続DeVontaというシリーズがあったことは特記しておきます。
その膠着を破ったのはGoedertSandersへのスクリーンプレー。後者は25ydsゲインでゴール前へ。直後のプレーで2by2のレシーバー4枚を極端にフィールドの端にセットさせる隊形でBOX内を6人にしてのランプレー。これを#62 C Kelceおよび#56 LG SeumaloがナイスブロックでGainwellの走路を空けて8ydsのTDラン。(22-6

・結局そのままD#はATLを止め続け、4Qに後がなくなったATLの自陣での4th Downをサックでストップ。その良いフィールドポジションを#18 WR Jalen Reagorがスクリーンプレーで23ydsのTD。#68 LT Jordan "Big Money" Mailataのナイスブロック。(29-6

・上記のパターンをもう1setほぼ繰り返して今度はFG成功。(32-6

・試合終了。

 

■主なスタッツ
<Offense>
投げる人
#1 Hurts:27/35(77%)264yds 3TD 0INT LG28yds レーティング126.4 サック1

走る人
#26 Sanders:15回74yds(Avg.4.9yds)LG23yds 0TD
#1 Hurts:7回62yds(Avg.8.9yds)LG14yds 0TD
#14 Gainwell:9回37yds(Avg.4.1yds)LG8yds 1TD
合計:31回173ydsAvg.5.6yds)LG23yds 1TD

捕る人
#6 Smith:6回71yds(Avg.11.8yds)LG19yds 1TD
#18 Reagor:6回49yds(Avg.8.2yds)LG23yds 1TD
#88 Goedert:4回42yds(Avg.10.5yds)LG13yds 0TD
その他回数ベースで多いほうからSandersWatkinsErtzGainwell
見ればわかりますが敢えて書くと、WardJJAWにスタッツはありません。Wardは見たけどJJAWは記憶もない。出てたのかな。言われてみると出てた気がするけど。

<Defense>
パス:21/35(60%)164yds 0TD 0INT LG18yds レーティング71.6 サック3
ラン:26回124yds(Avg.4.9yds)LG23yds 0TD

<Special Teams>
蹴る人
#4 Elliott(K):FG1/1(100%)LG44yds・XTP3/3(100%)
#8 Siposs(P):4回189yds(Avg.47.3yds・NET44.5yds)LG50yds Inside20:3

走る人
PR Reagor:4回19yds(Avg.4.8yds)LG11yds 0TD
KR Watkins:2回40yds(Avg.20.0yds)LG22yds 0TD

 

■良かった人
68,633人の観客が入っていたそうな。去年の2月以来なので1年半ぶりの満員のスタジアムの試合だったが、やっぱり歓声っていい。敵地だとしてもいい。とてもいい。相変わらず状況はアレだが是非メリケンの皆さまにおかれては満員のスタジアムで試合開催を継続できるように頑張っていただきたい。

Sirianni
プレーコールについてはいろいろ言いたい。ランプレーのタイミングが単調だし2nd Downのプレーセレクションはイマイチだし。
試合中に気になったロングパスがなかったことについては、コールはしていたがカバレッジ的に難しかったためHurtsが投げなかったとのこと。まあ出さずに勝って終われたのはよかったからここはいい。4thDownの判断がオーバーアグレッシブな気がするが、これもこの人の性向の問題なので、これがクソフロントに強制されたものでないのならそれで良い。こちらが慣れるしかない問題。柔軟にできるようになれば尚良いが。
何はともあれ初勝利おめでとうございます。今日はそれがすべて。
ちなみに、32点取った試合は2019シーズンのWeek15@WAS(37-27)、SandersのスーパーTDレシーブ及びWardの逆転TDレシーブが出た、Wentzが輝きまくっていたあの試合以来です。

Hurts
成功率77%は本当に立派。
プレッシャーかかってないのにポケットから後ろに逃げるところが散見されてこれについてはもう一つだったがまだ先発5試合目。このオフのようにどんどん成長していってください。PHIにおいて成功率75%・3TD・0INTというのは2017NFC championship・MIN戦のFoles以来だそうですよ。
一回エスケープしてからもレシーバーを探し続けるところ、そしてそこにヒットする精度はだいぶ向上しているようで、この調子でお願いしたい。
正直に言うと足の使い方を含めてめちゃくちゃ頼もしかったのでケガにだけ気を付けてやっていってください。最終盤に一瞬ベンチで足首にテーピング施しているシーンが写って肝を冷やしましたので。
"まだ1試合終わっただけ。あと16試合ある"という試合後のメンタルを含めて最高です。

DeVonta Smith
あのゴール前のリリースは圧巻。あっという間にフリーになってのキャッチも安定。足の残しも完璧。
PHIに来てくれてありがとうございます。
期待値を1TDに設定していたのは、"デビュー戦でのTDキャッチ"はあのDeSeanですら達成できなかった記録だから。
DeSean超え期待しております。

・OL陣
やはりこの5人が揃うと非常に良い。ATLは頻繁にBlitzを飛ばしてきていたが、RBの2人のナイスピックアップもあってフリーでプレッシャーになったことはなかった気がする。
特にKelceSeumalo"Big Money"Mailataの左側は大変良くできました。
Kelceは完璧なアジャストに加えてスムーズなプルアウトから2人ブロックしているのを見ましたよ。あと3年ぐらいやれそうだけどな。
SeumaloKelceとの見事なコンボブロックでGainwellのTDランを演出。プロテクションもまあ○。一度DTが右に流れたからプロテクションがヒマになって左側見たらCBのBlitzが吸い込まれてきたのはちょっと笑った。ナイスな仕事の探し方。課題は2回のフォルススタート。
16Mの契約を勝ち得たMailataはOLの諸先輩から"Big Money"といじられているようだが、LTのところからプレッシャーになったのは、Hurtsが後ろに下がった1回だけだったような気がするのは贔屓目が過ぎるか。とはいえそれぐらい安定していたしReagorのスクリーンの際のブロックは見事。あんなもん交通事故。このままいけばプロボウル。手にした大金で"まずは母に家を買うよ"だそう。泣けるね。だけどフォルススタートはダメよ。
意外と悪かったのがRGのBrandon Brooks。プロテクションもちょっとお漏らし。ランブロックも光らず。まあ全休明けなのでこれから上げてきてください。けどフォルススタートは不要です。
Laneはそれなり。2回ぐらいもらったペナルティはどっちも不運なものだったので不問に付したい。
ダラダラ書いたが、ATLのDL陣がソフトすぎる疑惑はまだ拭えないので今日はまだウォーミングアップ。次戦はガチです。SFです。しっかり頼みます。

・RB陣
Sandersはさすがの平均4.9yds。懸念していたドロップもファンブルもなくプロテクションでもしっかり当たれていたのは良かったが、少しデカいのを狙いすぎてブロッカーから離れてしまうところがあったように見受けられたので初心を忘れないようにお願いします。
そしていつの間にかこの試合でPHI的大記録を達成したようです。McCoy超えは立派。

いつの間にかBostonを追い越してRB2に昇格していたドラ5ルーキーGainwell。ブロックが出来上がるまで我慢する姿勢などはよかったと思います。カレッジも18試合のみの出場だったはずで伸びしろしかないと思いますので期待してます。Bostonはキックオフカバーチームのみでの出場。オフェンススナップはゼロ。

Goedert
TE1でしたね。TDキャッチは素晴らしかったしその前のサイドライン際でキャッチ後にタックル受けながらもサイドライン割って時間止めたのはナイスプレー。
気にしていた使われ方だが、純TEっぽくてDarren Waller感はなかった。ただ、これぐらいわかりやすくTE1ならゴネられなさそう。ブロックも見事だったし何としても延長してほしい。Rosemanはよ仕事せいよ。

・DL陣
Hargraveと、序盤にホールディング2発で殺意を抱かせてくれたRidgeway(今日の審判はリリースするOLへのDLのホールディングを辛めにとる傾向がありATLのGrady Jarrettもそれで一発貰っていた)による終盤のサック祭りは見事。
Ridgewayは2サックと言いたいところだったがRyanに投げ捨てられた(判定はインテンショナルグラウンディング)ため1サックのみ。
ローテーションでLGに入っていたATLのルーキーJalen Mayfieldのやられ方とあのベンチでの我を失ったような沈痛な面持ちは忘れられない。見ていて胸が痛んだけどまあ我が軍とは関係ない話。
問題はそれを4Qまで出せなかったこと。Coxが一度惜しいのがあったがもう少しサックできたはずですよ。
ただ、Sweatの全力パシュート(6タックル)とGrahamのTFLも含めて出来はよかったと思います。やっぱりどっちか1人残すならBarnettよりSweatだな。
ここも懸念はATLがソフトすぎたのじゃないか疑惑のみ。

Arryn Siposs
平均はATLのPとほぼ変わらないが、最初の3つのPuntはいずれもInside20。
正確には、NFLデビューの初Puntから3回が8yd地点(Down)・14yd地点(7yd地点から7ydsリターン)・8yd地点(Down)なのでInside15。お見事。
PHIの平均攻撃開始地点が自陣35yd地点だったのに対してATLは同20yd地点だったこの陣取り合戦の15ydsの差に間違いなく寄与していた。
一回あった自陣22ydという深めの位置からのPuntも54ydsだったので飛距離は十分。
オフからPは一切の競争がなかったのでどういうことかと思っていたがこれなら納得です。引き続きよろしく。

 

■評価保留
DC Gannon
どうやってPittsを封じたのか、どうやって前半あれだけ出されたラン(19回110yds)を後半あれだけ止めた(7回14yds)のかがよくわかっていないのでこのあたりは今後のコーチフィルムの映像というか多分現地の検証を待つが、予想では大したアジャストをしたわけではなくATL側が勝手に何かを諦めただけではなかろうかと思料。
その割にはRyanも全く長いパスを投げようとしなかったのですごく練られたパスカバーを敷いていた可能性はある。どんな種明かしが待っているのか楽しみではある。
しかし一つ言いたいのは、あの3-4というか5-2は必要なのかね。ということ。前半特にランがたっぷり出ていた時間帯はこの隊形で構えて何も起きない、ということが頻発していた。
などなど、まだよくわからないところはあるが0TDはお見事。

 

■ダメなところ
タックルミ
腹が立った順番で言うと、
#50 LB Eric Wilson>>>>>>#42 S K'Von Wallace>#2 CB Darius Slay≧#3 CB Steven Nelson>#29 Avonte Maddox
ぐらいでしょうか。
Wilsonはタックルミスもなかなかのものだが、それに加えてリードもすごい下手。すごい遅い。そしてランが確定してもずっとそこから上がってこない。RBが詰めてくるのをずっと待つだけ。
ビビりなのかな?そうであれば説明はつくけど。
獲得の際に現地MINファンが言っていた"パスカバーはまあそれなりだけどランストップはからっきしだしタックルミスが多い"というのがそのまんま当てはまりすぎて途中から笑ってしまった。"パスカバーはそれなり"も"ランリアクションがない"ってだけのことなんじゃないのか?
まあさすがにそこまでの酷評は1試合時点なので控えておきます。次戦は去年Singletonが輝いたSF戦。ただし、あの時のQBはNick Mullens。今回は…どっちか知らないけどきつそう。Wilsonは下げて全部SingletonT.J. EdwardsもしくはBradleyでいきましょう。
そしてWallaceも全然ダメだな。来年の我々にはどうしてもKyle Hamilton(ND)が必要な理由があります。

 

以上です。

ダメなところとか書いてしまうとこうなし不安は募るのだが、総じて非常に良かったと思います。

ちゃんと圧倒出来たところとか、結局後半失点していないところとか、いいフィールドポジションを無駄にせず得点できたところとか、なにより大きなケガ人が出なかったところとか。

次戦までに早急に改善を願いたいところは、ペナルティ祭りです。
ホーム開幕戦なのでフォルススタート系は問題ないと思いますが。

 

最後に一つお詫びを。
開幕前にわあわあ言うとりましたTEの枚数とか契約のことですが、蓋を開けてみるとTE0人隊形から3人隊形まで見ました。

思っていたよりSirianniはTEをよく使う。そして感触としては、0人のときより1人以上TEがいた方がスムーズに進めている印象を持ちました。

なので、エースはGoedertになるけどErtzも引き続き重要なピースとして使われていくことになるんでしょう。
という1試合経過した最新の戯言だけ述べさせていただきます。