鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

2021のお仕事振り返り(TE篇)

KentuckyのEDGE・Josh Paschal君が気になってならない。1巡で指名されても違和感ない気がする。何より癌を克服したという背景が非常に好ましい。人間性も優れているようだしニックネームが”JP”だというのもよろしい。獲ろう。1-19で行き給え。

どんどん振り返っていきましょう。今回はTE。

 

■2021開幕前
Stay:Zach Ertz(13/2)・Dallas Goedert(18/2)
In:Jack Stoll(21/UDFA)・Tyree Jackson(21/Street FA)
OUT:Richard Rodgers(20/Street FA)

Ertzが2020開幕前から契約関係で揉めていたので出ていくのかな、と思った昨オフ。結局契約最終年はPHIで全うする風だったのでひと安心。
ところが同時にGoedertの契約も最終年を迎えたことでどうするのか疑問は拭えぬままシーズン開幕。

上2人は計算できる面々だったが、下の新顔たち特にTyree Jacksonをどう使っていくのか非常に興味深かったが無念開幕直前に負傷したため運動能力の天井が見えていたJack Stollだけが新加入という刺激が足りないユニットにてシーズン突入。

一番不安もなかったこのユニットへの期待は下の通りだったようです。

TE(3+1):
#88 Dallas Goedert(South Dakota State)6-5 256lbs 26歳 4年目(1.8M・4/4)
Ertzさえいなければエースだった年だが、多分序列的にはTE1。 ちょいちょいケガなさるのが気になるが、キャッチもブロックも十分信頼に足る男。契約関係は若干ややこしいことになっているが、”今はスーパー制覇に向けて集中している”という発言。WRの最高身長がJJAWの6-2という陣容もあり、ゴール前で重要な仕事を任される場面は増えそう。50回700yds10TDぐらいは期待したいところ。

#86 Zach ErtzStanford)6-5 250lbs 30歳 9年目(12.7M・5/5)
生え抜き9年目、プロボウル3回選出のベテラン。昨シーズン開幕直前に契約関係で揉め、そのシーズンは足首のケガで36回335yds1TDというプロ入り以来最悪の数字。 かくて最終戦後には涙の記者会見を行い、チームとの別れを予感させたが、オフの間に身体と心のリフレッシュに成功、気が付けば今年もロスターにいる。 役割は不明だがHurtsにとって頼れるベテランであることは間違いなく、若いQBの助けになってやっていただきたい。 トレードブロックに一度は確実に乗っていたこともあり、将来のことはわからないが、まずは復活から始めましょう。

#89 Jack Stoll(Nebraska)6-4 247lbs 23歳 1年目(0.7M・1/3)
UDFAルーキー。カレッジ時代のサーカスキャッチのハイライトこそ見たが、一体どこがいいのか全く分からないままにロスター入り。ブロックがいいと聞いてはいるがプレシーズンでも決定的なシーンには拝めていない。 UDFAのなかで最高額を支払ったということは聞いているが果たして何ができるのか。見せてもらいたい。

<IR>
#80 Tyree Jackson(Buffalo)6-7 249lbs 23歳 1年目(0.4M・1/2)
QBとしてUDFAでプロ入り後、2019にBUFからカットされXFLに行っていたが、XFL解散で無職になっていた今年1月にPHIとTEとしてReserve/Future契約(オフのPS契約)。 TE転向初年度ながらOTAとトレーニングキャンプではメキメキと成長し、プレ初戦でもキレのある動きを披露していたが、無念の負傷でIR入り。10月ぐらいには復帰の見通し。そのサイズも含めて楽しみな逸材。

2021最終53名紹介 - 鷲の巣

 

■2021成績
Dallas Goedert
15試合(先発14試合) 76ターゲット 56捕球 830yds(avg. 14.8yds) 4TD

Zach Ertz
6試合(先発3試合) 31ターゲット 18捕球 189yds(avg. 10.5yds) 2TD

Tyree Jackson
9試合(先発3試合) 7ターゲット 3捕球 22yds(avg. 7.3yds) 1TD

Jack Stoll
16試合(先発5試合) 5ターゲット 4捕球 22yds(avg. 5.5yds) 0TD

Richard Rodgers
3試合(先発0試合) 2ターゲット 2捕球 11yds(avg. 5.5yds) 0TD

結局シーズン途中にErtzはトレードされていなくなった。ARZではよくやっていたと思うがワイルドカード止まりなので残念ながら結末はPHIと同じ。本人は残留を希望しているようだが果たしてどうなるか。お安いなら戻ってきてくれてもいいよ。

ErtzはWeek6TB戦を最後にチームを離れているので、それ以降はGoedertがほぼ唯一のターゲットとして君臨。どういう理屈かわからないが、それ以降のGoedertは消化試合を除いて皆勤。やはり自覚が人を変えたのか。
獲得ヤードはキャリアハイ。リーグ5位。
特筆すべきは1st Down獲得率75%はTEでのリーグ1位。フィールド中央でのHurtsの頼れる相棒として非常に良い働きだったと言って良いでしょう。
LBに対してはしっかりセパレートできるしDBに対しても高さでミスマッチを作れるしブロッキングも十分なので特段不満はないが、挙げるとするとちょいちょい見せるフリーな場面での落球。気を抜かないでいただきたい。
契約延長も済ませてAll ProのMark Andrews(BAL)よりも高給取りとなる2022以降もしっかり働いてくださいませ。

希望の星だったのはTyree Jackson。6'7"(約201cm)の元QBがその高身長を活かしてどういうプレーを見せてくれるのか非常に楽しみにしていた。元QBからTEへの転向というパターンはどうしてもLogan Thomas(WAS)を連想させる。身体能力的にも似てるし。なんならこのドラフトで獲得を熱望したKyle Pitts(ATL)への未練も透けているのは言わないでいただきたい。ただ残念ながら願いはかなわなかった。Hurtsのターゲットになったのは2回だけでどちらもキャッチならず。
Goedertがお休みした最終DAL戦でようやくフィーチャーされ、ショベルパスでTDを獲得するなどちょっとだけ輝いてACLを断裂。9カ月かかると思うと来季開幕には恐らく間に合わないのでこの長期育成計画には黄色信号が点灯した様子。もうちょっと期待はしたいがさてどうなるでしょうが。

UDFAルーキーのStollは主にブロッキング要員。実はGoedertに次ぐ全Offenseスナップの3割に登場。スタッツ的には目立たなかったがそれなりに活躍はしてくれたんだと思います。ちゃんと見てないですが。

また帰って来やがったのはRichard Rodgers。2022も手薄になったらお願いしますね。

 

■2022への願望とか
<2022契約関係整理>
TE1 Dallas Goedert:2025まで。キャップヒット3.8M
TE2 Jack Stoll:2023まで。キャップヒット0.8M
TE3 Tyree Jackson:最終年。キャップヒット0.8M
TE4 Richard RodgersUFA

エースはGoedertだがその周辺をどうするかがちょっとよくわからないところ。Tyree Jacksonが不透明だと思うとStoll(と、いつでも帰ってきてくれる尻軽おじさんRodgers)だけになってしまうので実はドラフトで何とかするかもしれないポジションではある。

StollとRodgersがブロック寄りだと思うとレシービングTEが欲しいがこのタイプは価値が高騰しがちなのに一方でGoedertの控えという立ち位置でしか使う見込みがないので指名権を突っ込むのかはよくわからないところ。まあ下位とかUDFAとかになるんでないでしょうか。
元QBのコンバートをもう一度試しても良い。Feleipe Franks君(ATL)はまだQBとしてやっていくのかい?兄貴はTEだったそうだな。自分でやってみるというのはどうだろう?

去年のStollがそうだったようにこのあたりまで来ると全くわからないのでスカウトの皆さんにお任せします。どうせ当たりを連れてくるんでしょうな。このポジションについてはあまり心配しておりません。