鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

2021のお仕事振り返り(RB篇)

確定かどうか不明だがKelceが来季も現役続行するという情報が入った。これが本当ならこのオフ最大の朗報。
Week18の映像を見返してみるとToth負傷後にAndersonに代わってRGに入ったAwosikaがそれなりに使えそうな気がしているので一旦ここの補強はなくても良いのでは?という気がしないでもない。とはいえ来オフにKelceとSeumaloが同時離脱する可能性が高いと思うとRG→Cのコンバートがスムーズに出来そうなZion Johnson(Boston College)を狙うのは大アリなので1巡下位もしくは2巡での獲得をおススメするものである。

というわけで本題のRB篇。エース(笑)には文句しかない。

 

■2021開幕前
Stay:Miles Sanders(19/2)・Boston Scott(18/PS/NO)・Jordan Howard(20/Street FA)・Jason Huntley(20/Waiver/DET)
OUT:Corey Clement(17/UDFA)・Elijah Holyfield(19/PS・CAR)
IN:Kenneth Gainwell(21/5)

2020のOffenseは全体が酷かったがRBも例に洩れなかった。エースのSandersはケガが多く12試合の出場に止まり、オールパーパスで1,000ydsは超えたが気に入らなかったのが4Fumbleと2Lostに加えてパスターゲットでも山のようなドロップ。52回のターゲットで圧巻の7ドロップ。10%を超えれば多いと感じるドロップ率は驚きの13.5%を記録。参考までに2021WRのドロップ率を並べてみると、
DeVonta:1.9%
Reagor:7.0%
JJAW60.0%
例が悪かった。最後のやつは嘘のような数字ではあるが一応本当のものです。Pro Football Refernceから引用しております。
ドロップに加えてそこから2INTを誘発したことで被ターゲット時のQBレーティングはルーキー時の116.2という優秀なものから46.7という救いがたい数字に低下。
加えてこいつはフィールド外でもガチャガチャうるさいので2021の活躍次第ではさっさと見切ってよい、というところまで信頼が低下していたのが個人的な感覚。

Sandersのレシーブ能力への疑問符を補うためか、そっちの評価が高かったGainwell(Memphis)をドラフト5巡150位で獲得。

そういえば開幕当初のロスターにRBは3人しかいなかったんだな。3名への期待は以下。

RB(3):
#26 Miles Sanders (Penn State) 5-11 211lbs 24歳 3年目(1.5M・3/4)
RB1。2019のドラ2でJordan Howardを蹴り落してエースRBに君臨。 地元ペンステート出身。2年間でラン1,685yds(Avg.4.9yds)9TDは立派な数字。 スピードは十分で、ランニング能力は2年目にますます磨きがかかったように思うが、 問題は50回509yds→28回197ydsと数字を落としたレシーブ能力と、 2回(1ロスト)→4回(2ロスト)とファンブル数を増やしたボールセキュリティ能力。 キャンプでも順調にドロップを積み重ねていた様子であり、絶対的なエースとしてリーグに君臨するまでにはそのあたりの物足りなさを解消していただきたいもの。 あとちっさいケガが多いので4~5試合の欠場は覚悟しておく必要あり。

#35 Boston Scott(Louisiana Tech) 5-6 203lbs 26歳 3年目(0.9M・1/1)
別名"Giantsキラー"。UDFAの3年目で、ルーキーイヤーの2019シーズン終盤に突如現れたちっさい彗星。NYG戦でとにかく活躍しよるが、プレ3のNYJ戦でも独走TDを奪ってみせ、どうやら単なるMetLife好きではないかという噂が立っている男。 器用だしアベレージも悪くないが、いかんせんちっさすぎてすぐ捕まるのをなんとかしてほしい。それもあってRB4でHowardを渇望していたが叶わず。パワーバック不在。 あと、よく試合映像を見てみるとアサイメントミスっぽい動きが目に付くのでバカ疑惑あり。来オフにRFAになるので新天地探しのためにもアピールしたい1年。 Offense唯一の30番台。

#14 Kenneth Gainwell(Memphis) 5-9 200lbs 22歳 1年目(0.7M・1/4)
ドラ5ルーキー。ドラフト指名時はBostonとタイプが被るのかと思ったが、プレを見る限りランも力強いしパスキャッチも堅実。プロテクションが不安定だがなかなかのスティールになりそうな逸材。 RB3という序列以上に出番は増えそうだが、まずは3rd Downでチェックダウンからフレッシュをもぎ取るところを見てみたい。

2021最終53名紹介 - 鷲の巣

 

■2021成績
Miles Sanders
12試合(先発12試合) 137回 754yds(Avg. 5.5yds) 0TD 1Fum 1Lost/
26回捕球158yds(Avg. 6.1yds)0TD

Jordan Howard
7試合(先発0試合) 86回 406yds(Avg. 4.7yds) 3TD 0Fum 0Lost/
2回捕球19yds(Avg. 9.5yds)0TD

Boston Scott
16試合(先発4試合) 87回 373yds(Avg. 4.3yds) 7TD 1Fum 1Lost/
13回捕球83yds(Avg. 6.4yds)0TD

Kenneth Gainwell
16試合(先発1試合) 68回 291yds(Avg. 4.3yds) 5TD 2Fum 1Lost/
33回捕球253yds(Avg. 7.7yds)1TD

Jason Huntley
1試合(先発0試合) 13回 51yds(Avg. 3.9yds) 0TD/0回捕球0yds

上の数字は嘘である。リーディングラッシャーの数字を記載していない。リーディングラッシャーはHurts。あいつが784ydsで10TD。

Sandersは2021もしっかりケガした。LV戦でのケガは貰い事故っぽかったとはいえやはり耐久性はなく、結局3年間で最少のスナップ数にとどまった。オールパーパスでも1,000ydsに届かず。そして特筆すべきスタッツは”0TD”。ゴール前ではパワーのなさを露呈し、なんなら感覚的にはBostonよりも出番が少なかった。ホームランバッターだと思っていたが独走TDもなし。
あとは記録に残らないところが超アホ。Week5CAR戦終盤には勝っている場面のランプレーでサイドラインを割って時間を止めるという高校生でもやらない凡ミスを2回披露して下げられた上にコーチから大説教を食らう。コーチフィルムで見るとサイドラインのコーチ陣がHC以下軒並みブチ切れている様子がしっかり映っている。
その後GainwellとHurtsが頑張って事なきを得たが。許し難い凡ミス。
そしてこいつのすごいところは全く同じミスをWeek11NO戦でも改めて披露したこと。フィールド外でも、IR入りしている身でありながら「プレーオフ」と先走って口にしてその後謝罪するなどしっかり頭の悪さをアピール。本当につける薬がない。

Howardについてはずっとロスター入りを渇望していた気がするが、PSからの暫定昇格だった2試合でこのOffenseのタイプとフィットするなくてはならない存在であることを証明。活躍自体はいぶし銀といって良いが素晴らしかった。DLだろうがLBだろうがヒット後にちゃんと前に倒れてくれるからロスも少ないし計算しやすい。ボールセキュリティもしっかりしてるのでファンブルもなし。派手さはないがこのテのタイプを絶対に軽視してはいけませぬ。

Bostonは終盤にかけて存在感を増していった。ゴール前でも意外と頼れるし決定力はさすが。使われ方もパスの匂いが強い隊形からなんでしょうな。だがプロテクションでやられすぎてHurtsの足首を壊した罪は消えない。NYG戦での神通力は消滅した今、プロテクションで使えないとなるとやはり計算がたつバックアップとは言いづらいのが現状。

Gainwellは良かった。カレッジ時代の実績と裏腹に思いのほかファンブルしやがったのが気に入らないが、外に持ち出したときのスピードもインサイドでのスペースの見つけ方もなかなか。パスゲームで活躍する場面はチーム事情もありそんなに見られなかったが、成長次第では長い活躍が見込めそうだという印象です。

 

■2022への願望とか
<2022契約関係整理>
RB1 Miles Sanders:最終年。キャップヒット1.7M
RB2 Jordan HowardUFA
RB3 Boston Scott:RFA(制限付きFA)
RB4 Kenneth Gainwell:2024まで。キャップヒット0.9M
RB5 Jason Huntley:2023まで。キャップヒット0.8M

終盤のケガ人多発とWeek18のHuntleyのリターナーとしての活躍もあって人数が多い。個人的に残してほしいのはGainwellだけという寂しい実態。

冗談はさておき、全く信用できないSandersは最終年だが延長する理由はどこにもない。まあ2022は残すのが本線になろうが、奇特な方がいらっしゃったらトレードでも結構。

HowardUFAになるが2021と同様にどこにも拾われない可能性が高いと思われるのでキャンプまでは放置しておくんでしょうな。

ScottはRFA。WRのときに整理したものを引っ張ってくると、各テンダーのサラリーは以下の通り。
1巡テンダー:4.76M
2巡テンダー:3.38M
オリジナルラウンドテンダー:2.18M
第一拒否権(UDFAのオリジナルラウンドテンダー):2.13M
Bostonはもともと2018の6巡なのでオリジナルラウンドテンダーでいくと2.18Mになるが、まあオファーしなくてよいのではないでしょうか。

Huntleyリターナーとして本格起用してほしいところだが彼の出番が増えるかどうかはBostonの処遇次第。

というわけで自然に流れるとSandersGainwellHuntleyというRB陣になる。
やはりパワーに寄ったタイプのRBが欲しい。

なのでドラフトの希望でいうとBrian Robinson(BAMA)とかDameon Pierce(UF)とかZamir WhiteGeorgia)とかが欲しい。
しかしPHIフロントはパワーバックというかランゲームで貢献できないRBに投資しない傾向にある。
これはもう下位でZaQuandre White(South Carolina)しかない。