鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

雑多なニュース

プレーオフ滑り込みチームたちとはあまりにも力の差がありすぎたコンテンダーたちの本気の勝負がいよいよ始まる。
敗退組のファンとしては、無責任に”いい試合みせろ”という希望しかない。
昼メシはピザ頼むか。コーラでもいいがビールもいいな。

 

■シーズン終わりの記者会見
登壇者はHCのSirianniとGMのRoseman。
時間は30分程度。
主な質問と回答は以下の通り。

①2022の先発QBは?
Hurts。間違いなくHurtsがQB1で2022も先発QB。まだまだ成長の余地はあるが、2021の成長には感銘を受けた。特にキャラクターと意欲が素晴らしい。Year2はとても重要なので、Hurtsの成長を助けるためにできることは何でもする。
ただ、俺(GM)の仕事は、すべてのポジション、すべての選手を評価することだ。

②Reagorについては?
物足りない。現状でいうとWR3。だがポテンシャルはあるので能力を引き出せるように使っていきたい。

③3つある1巡指名権について
誰がビッグボードにいるかに依るが、2023の指名権とトレードする可能性は否定しない。

④1巡指名するポジションについて
(RosemanはこれまでOL・DL・QB・WRという特定のポジションにしか1巡指名権を行使していないことについて)俺たちには正しいと思う哲学がある。そのやり方にコミットするつもりだ。

⑤補強方針について
まだ”Building Stage”にいるチームだ。”Win-Now”モードになってベテランをかき集めるような補強するつもりはない。

⑥Brandon GrahamとCox
(アキレス腱を切ったGrahamについて)あいつは懸命にリハビリしている。そしてよくチーム施設にも顔を出していた。ロッカールームにおいては得難いリーダー。替えは利かない。
(トレード期限ぎりぎりまで交渉をしていたと伝えられるCoxについては)あいつは来季もこのチームに帰ってきたいと思っているようだしこちらもそのつもり。トレード交渉については、どんなものに対してでもオファーには耳を傾けるのがGMの仕事だとあいつは理解しているだろう。

⑦コーチ陣
まだすべての評価とインタビューは終わっていないが、大きな変更はないだろう。

 

概ね妥当。①のHurtsについて。どう思っていようがこの場面でそれ以外の回答はあり得ない。
RosemanにしてもSirianniにしてもリーダーとしてのHurtsには全く文句ないのだろう。
問題はフィールドにおけるパフォーマンス。シーズン終了直後にすべての評価が終わっているとは考えづらく、この時点での回答としてはこれ以外ない。
そしてこの発言にはHurtsの価値を高める意図も当然あろう。
いまやPHI首脳陣はHurtsのことを1巡指名権1つ分ぐらいには見積もっているのではなかろうか。
まあこの後の発言も踏まえると、何もなければ2022シーズンで最終評価、QB指名の要否を決定、という流れになるのではないか。

そしてもちろんベテランQBのトレードは否定されていない。現地はRussell Wilsonを渇望しているようでもあるが、WilsonにしてもWatsonにしてもトレード拒否条項を外す対象としてPHIのことを挙げていないので本人が嫌がっているのだからないのではないかと思っている次第。

その他の質疑で気になるのは”1巡指名権の使い方”のところ。1つぐらいは2023に回したい気持ちが露わになったし、たぶんCBとかSとかLBの1巡指名はなさそう
そしてまた中途半端なベテランLBが加入しそうな気配。
というわけでドラフト1巡はLinderbaum(Iowa)とEDGEを1枚。もしくは20位台に落としてWR Treylon Burks(Arkansas)でも宜しい。

期待外れのReagorが2022に帰ってくるかは不透明。ここをベテランFAもしくはトレードで1枚埋めることになりそう。
トレードのネタとして今時点で場に出ているWRはRidley(ATL)・Cooper(DAL)・Metcalf(SEA)ぐらい。後半2人はなさそう。DALとのトレードが考えにくいこととMetcalfに対価を払うとJJAWの件を完全に失敗だと認めることになるから。
なのでトレードの場合はRidley一本

あとはコーチ陣。久しぶりに2年連続となったが継続性のメリットが全く見えなかったWRコーチのMooreheadについては言及なし。さてどうなる。

 

■HC探しにおいて重視されるものとGannon
今年は違います。HCは探しておりません。Gannonがどうなるかだけ。
他社から評価が高い弊社DCのGannonだが、HOU(2回目)・DEN・MINのインタビューが完了したとのこと。
どうやらHOUのHC競争ではフロントランナーのよう。対抗馬がJoshua Treadwell McCownってどういうことなの?
それぞれのチームとGannonの繋がりとしては、
HOUGM CaserioとGannonはどっちもCLE周辺出身
DENGM PatonとMINにて同僚
MIN:元職場
というもの。うーんHOUの繋がりが弱い。
とは思っていたが、実はGannonの経歴の異色さである、”Scout(フロントオフィス)歴があるコーチ”というバックグラウンドが、"コーチ歴(NEで1年)があるフロント"というCesarioの異色のバックグラウンドと共鳴したらしい。

PHIの試合を丹念に観た者としては、”なんでGannonを…?”という気持ちがある。ここをずっと勘違いしていたが、どうやらHCに各チーム、オーナーとかGMが求めるものは、戦術面より"数百億円規模の企業のCEO"としての能力だそう。

つまり、フロントの関心事は
・上手くいかない時でもロッカールームをまとめていくリーダーシップ

・選手たちとの関わり方

・引き抜きが日常茶飯事のリーグにおいて強力なコーチ陣、特に強いOffenseを形成しつづける方法

・マインド

GMとの関係、特に人事権をどこまで求めるか

・スター選手がゴネたらどう対処するか

・(最重要ポジションである)うちのQBをどう評価するか

と、まあこういった感じ。とにかく重要視されるべきなのは”リーダーシップ”の一点。
こう振り返ってみると、プレーコーラーとして及第点近辺ながらリーダーシップや選手との関わり方、マインドなどの部分でSirianniを選んだLurieの慧眼には感服する。チップの話はしないでほしい。
そしてPITのTomlinの政権が長いのもその有能さ故なのでしょう。よくわかった。

戦術面が重視されないにしても、最悪期にはCoxが反乱を起こしかけたのは記憶に新しいGannonはどうなのか。

ペンキ塗り職人の息子として生まれたGannon。幼少期より父親から”握手するときは、相手の名前をよく聞いて、時間をかけて覚えなさい”と教え込まれたこの男は、建物内の文字通りすべての人の名前を覚えているという噂で、それはゴミ回収の人でも例外ではないのだとか。

Louisville大時代の試合中に、結果的に選手生命を奪った股関節脱臼の大ケガを負ってNFL入りの夢破れた彼だが、実は幼いころからチームメイトに対するコーチング能力は非常に高いものを見せていたそう。周囲はNFLのDCになった今の状況にも驚きはなかったのだとか。

”人に正しく接し、何事にも一生懸命取り組むこと”を叩き込まれて育った男は、いよいよこの世界での天井であるHC職獲得まであと一息のところにいる。ここまで来たのだからしっかり勝ち取ってほしい。応援している。

個人的には上のような要素でいくとSFのDC DeMeco Ryansのほうが適任な気がするが。

 

そしてPHI的に興味津々なのはGannon後の話。DC候補に大物が1名名乗りを上げた。
”BALがDC Don “Wink” Martindaleを解雇”のニュース。

契約期間が1年残っているMartindaleは、表向きにはBALがプレーオフを逃す一因となったパスD#リーグ最下位(総合25位)の責任を取らされた風だが、内実は派手な言動がHarbaughや一部フロントとの軋轢を生んでいたようで、それが臨界点に達したものだという報道。

とかくブリッツハッピーなイメージがあるので個人的には好きだが、現状のPHIのメンツからは一番合わなそうな印象がある。
問題は、”Sirianniのリーダーシップでこのじゃじゃ馬を乗りこなすことができるか”の1点に尽きそう。

というわけで、シーズン中から渇望していた人を筆頭に、現地で言われている人から個人的な想いまで加えた新DC候補者は以下の通り。

Vic Fangio(前DEN HC):言わずもがな。Pennsylvania出身。
John Pagano(前DEN LBC):SirianniのSDCでの元同僚
Gus Bradley(LV DC):HC交代なら出てくるかも
Ken Norton(前SEA DC):Pete Carrollの子飼い。TO増えそう。
Brian Flores(前MIA HC):HCの引きがありそうですよね。
Jerod Mayo(NE ILBC):HCになれなければ是非どうぞ。
Don Martindale(前BAL DC):合わなそう。

個人的には、補強とか戦力的にもスキームは継続させたいのでGannon続投が第一希望。だがそれが叶わないなら来年またすぐに抜けそうなMayoはなしかな。

結論:Fangio来てくれ。