殴り勝つしかない、とは思っていたがまさかこんなになすがままに殴られるとは。
なんで38点とっといてあんなに青息吐息になるんだよ。
あいつのせいだ即刻クビにしてくれ。
重量OLと重量RBの組合せは凶悪。
DETは強い。もしくはPHI D#が弱い。
結果:PHI 38-35 DET
大事なのは初戦に勝ったという事実。
収穫はHurtsの成長およびAJとかOLとか主にOffense面。
忘れてはいけないが、DETは思ってた3倍ぐらい強かったし良いチームだった。
対戦がWeek1で本当に良かった。
展開振り返り
開幕DETシリーズ。
戦前の不安が当たったというか、DETの強力OLとパワフルRBを前に、8ヵ月ぶりのフルタックルとなる連中が太刀打ちできるわけもなく、加えて先方のランのアサイメントもLBのミスディレクションを誘うためによく練られたものであり、結果してランがあっさりDBまで届く。
まあよく出る。
途中先方RGの2連発フォルススタートなんかもあったが(ハドルでテンパる彼をHockensonが落ち着かせるシーンはDETのチームのいい雰囲気が滲み出ていてほっこりした)、Gannonに対するOffenseにとってはこんなものハンデにもならない。
あっさり先制を許す。Davisのスナップは1。(0-7)
返すシリーズ。DETのド派手なプレッシャーにHurtsは落ち着けず。スクランブルでなんとかシリーズを継続するが、最後は工夫なく3連続パス失敗でダウン。
心配していたDefenseだったが、Eppsの目の覚めるようなTFLから3rd& Longをようやく作り、待望のブリッツが入って3凡に追いこむ。やればできるじゃないか。
そしてここから2Q頭にかけてずっとPHIのターン。
プレーアクションからLBが鬼のように上がってきた裏にAJを走り込ませるという夢のようなプレーもあって敵陣に侵入。
ゴール前ではややもたついたが、最後は4thDownにHurtsが持ち込んで今季初TD。(7-7)
そしてまたしても3凡。Davisは1st・2ndDownに出てランを1yd・2ydのゲインにとどめる。正しい使い方。
2Q中盤からPHI OffenseがAJに加えてSanders・Goedertも使いだしてどんどん進む。最後はSandersが持ち込んで追加点。(14-7)
続くDefenseではDavisをちゃんと出して3rd& Longを作り、TuipulotuのナイスプレッシャーからWhiteのPBUがBradberryの腕の中に。望外のPICK6。
2Q中盤にして勝利を確信。(21-7)
ところがまたしてもDavisを使わなくなり、Swiftが全然止まらない。TD。(21-14)
返しでは神様・AJへのDeep(54ydsゲイン)が通ってFG。(24-14)
そして迎えた後半最初のPHIのシリーズ。このシリーズも軸はAJ。
そしてSandersのロングゲインもあり、あっさりとTD。
ちょっとてこずったが3ポゼッション差まで来た。3Q残り10分。改めて勝利を確信。(31-14)
だが落ちないDET。返しのシリーズ。ここもGannonはちゃんとDavisを使えていたが、どうも2nd&10でHockensonへのスクリーンパスがロングゲインとなった辺りから変貌。2Q頭から比較的止めていた時間帯には半分ぐらいのスナップでDavisを出していたが、ここからぱったりと出番は減少。突如止まらない4menフロントを多用し始める。その結末として、そりゃTD取られる。立ち込める暗雲。(31-21)
暗雲を拭い去ったのはMcPhearsonのオンサイドリカバー。最高だった。
このシリーズを先方のチープショットに怒れるGoedertのロングゲインからちゃんとBostonのTDに繋げる。
この時点で3Q残り2分弱。手こずった。Defenseには言いたいことが山ほどある。だがまあ十分ではないか。三度勝利を確信。(38-21)
それが、なんで、こうなる。
なんで延々Swiftが止まらないんだおいGannon。キサマに学習能力はないのか。
1回スクリーンが出されたぐらいでプレッシャーかける気持ちを喪失してどうするこのチキン野郎が。(38-35)
OLとSandersよ。ありがとう。とても良い仕事でした。(試合終了)
主なスタッツ
目立つのはOffenseの泥臭さとAJ Brownがどうやら神様であることと、Defenseのひどさ。
216yds走っといてなんだが181yds(Avg. 6.5yds)は走られすぎ。
良かった人たち
AJ Brown
控えめに申し上げて神様。
一番欲しかったエリアで効果的なゲインを収められたのは彼のおかげだし、やはりRACの能力は図抜けてるしタフだし球は良くとるし。
AJのおかげで序盤の地獄のようなブリッツ祭りの中で何とかリズムを作れた。そしてブリッツがやや止んで引き気味に守るようになったのも恐らく彼のおかげ。
本当にありがたい存在である。
本人はTDがなかったことに苛立っていたが、キャリアハイに並ぶ155yds獲得は素晴らしい。
デビュー戦としては100点ではないでしょうか。
Hurts
各種感想戦を拝見したが、どうもプレッシャーに対してHot Routeが用意されていないという手抜き設計が明らかになったOffenseにおいて、そのスクランブルで何度チームを救ったか。
一度Goffにスクランブルで1st Downを獲られたときに怒りで失神しそうになったが、あのストレスを先方に与え続けているのだとしたらお見事。
そして懸案だったパサーとしての能力も、クイックリリース・プレーリード・ディープへの精度、どれをとっても昨季比で長足の進歩が見られた、というのが現地評。
ワイルドカードTB戦や、その前からNYG相手に躓いた試合なんかを見ても、各チームのDCたちが持つHurts対策のレシピの一番上には"プレッシャー"と書いているのであろう。
DETも同じことを考えたに違いない。
Jalen Hurts was pressured on 38.6% of his dropbacks in the #Eagles win over the #Lions.
— Jeff Kerr (@JeffKerrCBS) 2022年9月12日
He was blitzed on 40.9% of his dropbacks -- 2nd most in the #NFL (Patrick Mahomes was 1st).
苦しんだががそれを乗り越えた。
素敵なのである。俺たちのQB1は努力の人なのである。
この調子で頼む。
Sanders
いろいろ言ってごめんなさい。あんたがRB1。
持ち前の爆発力はちょっと控えめだったが、その分パワーが付いた可能性がある。
OL各位のご尽力の賜物とは言え、Avg. 7.4ydsはご立派。
最後の1st Down獲得と合わせると、1年3Mぐらいの価値はある活躍でした。
これを積み重ねていっていただきたい。
Goedert
この日は非常にアツかった。AJに制される場面なんかもあった。
3回60ydsはお見事です。
OL
Seumaloが一度3テクに入ったHutchinsonに煽られてプレッシャーを与えたシーンと、案の定MailataがCharles Harrisにまくられてホールディングを取られたシーンぐらいだろうか個人が悪目立ちしたのは。
ゴール前で4回TDを取ったが、そのうちSandersとGainwellのものについてはDickersonが惚れ惚れするようなランブロックをキメていた。
今季も良いですな。異なるキャリア4人がTDランを挙げたのはPHI史上60年以上ぶりだそうで。
「誰がRBでも関係ない」。これはOLの勲章。
敢えて挙げるとすれば、Jurgensがベンチに余ってる。
あいつがFBに入ったりする隊形が見たいですよStoutland先生もしくはSteichenさん。
Kelceは相変わらず。
Keep your eye on Jason Kelce at the end… pic.twitter.com/T21DRgmz4N
— Geoff Mosher (@GeoffMosherNFL) 2022年9月12日
Epps・White・Bradberry・CJGJ・TJ
Defenseにももちろん良い選手はいた。新加入3人が当たりだった喜び。
Eppsは目の覚めるようなタックルが印象的。
ソロタックル8個はキャリアハイだしTFLもキャリア初。先発初年度から順当な滑り出し。
問題はSのタックルがチーム最多だったということ。
開幕シリーズでスリップしてロングゲインを許したプレーはあったが、あれはBradberryのタックルミスが原因。さりとてこれもBradberryを責めているわけではない。
あれはDETのデザインが美しかっただけのこと。
それが以下のプレー。
Inject a well executed wham play directly into my veins. @Lions could not have done this better. Trap action inside to hold LBs. Excellent job at the second level and 👏 to St Brown for his block on the safety. pic.twitter.com/xcjmcvVb3K
— Geoff Schwartz (@geoffschwartz) 2022年9月12日
このプレー(似たようなのはもう1回か2回あった記憶)についてはTJにしてもWhiteにしてもカウンターっぽく映るため逆に踏んでしまっているのは仕方なし。今は。
↓とか。
Detroit's run game was fun to watch in Week 1. They ran some version of trap/wham a handful of times with a lot of success. Beautiful 'trap' run here for a big gain. pic.twitter.com/PwQLA7uiZB
— Brandon Thorn (@BrandonThornNFL) 2022年9月14日
WhiteとBradberryはあのPICK6のプレーで充分。
TEに厳しくチェックしたあとQBへの目を切らずZoneに広がり良い反応を見せるWhite、その後のブロックも完璧。
WRに気を取られすぎず気を利かせるBradberry。
そして中央からしっかりプレッシャーをかけらている立役者のTuipulotuにもご注目いただきたい。
First pick. First pick-6. James Bradberry to the house!#FlyEaglesFly @Brad_B21
— NFL (@NFL) 2022年9月11日
📺: #PHIvsDET on FOX
📱: Stream on NFL+ https://t.co/0xppgWoFk7 pic.twitter.com/VbCPW7b8nL
Tuipulotuはその後のプレーでいつも通り減点対象が多すぎるのでこれだけで手放しに褒めることはできない。だけどこのプレーはナイス。そもそも期待していなかったパスラッシュが成長するとなれば楽しみなことこの上ない。
ずっとCGJと表記してきたGardner-Johnsonだが、CJGJの方が語呂が良いので変更します。CJGJは神出鬼没。タックルミスはちょいちょいあったが、とにかく守備範囲が広いしTEへのナイスカバーもあった気がする。
もちろん取られたパスもあったが合流2週間弱なので今後が楽しみ。
TJはいつも通り。ちょいちょいパスカバーであっ、、ってなっちゃうのも含めていつも通り。
ずるずる下がってくるDLの後ろではプレーしにくかろうがランへの絡み方と嗅覚の良さは最高です。
Covey
シンプルにPuntをキャッチするセンスが非常に良い。
このシーンはしびれた。
The most underrated play of the game was this fair catch from Britain Covey with Zach Pascal in his lap. Impressive poise from a rookie in his first NFL game. Could have been a disaster. pic.twitter.com/QHYqQsyHj3
— Dave Zangaro (@DZangaroNBCS) 2022年9月12日
悪かった人たち
DC Gannon
無能。無策。即刻のカットを要求する。
DLの運用がとにかくいただけない。
あれだけスタッフの人数は多いのに5menフロントと4menフロントでのやられ方の違いに試合中ずっと気づいてない、なんてことはなかろうな?
気づいても感覚を優先して4menを使い続けたなんてことはなかろうな?(まあこっちはちょっと責められない)
上手くいっていても、たった一度の予想外のやられ方でプレーコールのリズムが狂う、ということがあることはわからなくないが、それにしても酷かった。
上手くいっている時間帯もあった。そうでない時間帯との明確な違いはBear FrontおよびJordan Davisの運用だと理解している。
Cox・Hargraveではランが止まらぬというのは去年散々学んだろうが。
ちゃんと反省の上、手のひらに"Pressure"と和彫りを入れて次戦に臨むように。Rosemanよ。Fangioとの連絡は断つなよ。
Davisを除くDL特にCox & Hargrave
何にもできなかった。これはSweatとReddickも含む。
多分にGannonのせいなのだろうがこれはテンションが上がらない。
サックの1つもスナップミスの延長なので本当はカウントしたくないぐらい。
擁護するなら、CoxはまだHargraveよりパスラッシュをかけられていた。
にしてもよ。ランに対してあんなにやられるかね。よく平気でいられるな。
2023ドラフトの1巡指名権はJalen Carter(UGA)とBryan Bresee(Clemson)のDTに2枚突っ込んでも文句ないのが現状。
WR DeVonta Smith & Quez Watkins
パスレシーブ0回コンビ。Quezに至ってはターゲットにもならなかった。
DeVontaはドロップがちょいちょいあったのが心配。
ドラフト時から(主に体重の面で)比較されてきた殿堂入りWR Marvin Harrison(IND)にレシーブ0回の試合はなかった。まずい差をつけられた。
まあさすがにあれだけ派手にAJが暴れれば遠からず出番は来るでしょう。
Quezよ、やっぱりリターン下手だな。
GM Howie Roseman
現地火曜日にGannonが漏らしたことによると、戦後にGannonはSirianniを交えてRosemanとミーティングの場を持ったとのこと。
それをするんじゃないクソGMよ。
Sirianniは”あくまでもロスターに関する話でGame Planとかまでは踏み込んでない”とは言っているがさてどうでしょう。
Gannonは確かに責められて当然だが、Rosemanが出張っても良くなるわけない。
こいつの容喙にはチーム崩壊の匂いしかしない。
黙ってACL切ったBarnettの後釜について考えとけよ。
戦後のTransaction
と思ったところ、Rosemanのお仕事にはテンションが上がっている次第。
IR入り:
DE Derek Barnett
IN:
DE Janarius Robinson(From MIN PS)
途中でOUTしたDerek BarnettはACL断裂という意外な大ケガだった。
これにてシーズンエンド。
そしてJPPのようなベテランにはいかなかった。
Robinsonは2021ドラフトの4巡134位指名。1つ上の133位がQB3のIan Book。
Sweatと同じFlorida State出身。
カレッジで共にプレーしたSweatとは長年の友人。
2015の5-starであるSweatに続き、2016の4-starとして同じく4-starのBrian Burnsと同期入門。
6'5"(196cm)258lbs(117kg)というサイズもほとんどSweatとBurnsと同じ。
そして名門のDEポジションで切磋琢磨。
プロ入りはBurnsが1巡でSweatとRobinsonが4巡。
Sweatの落下はもちろんその豪華な負傷歴によるものだが、Robinsonの場合は"下手だから"落ちたもの。
そのうえルーキーイヤーである2021は謎の負傷で夏からIRで過ごした。
技術的な拙さは否定できないが、Sweatという友人のもとでその身体能力を活かして爆発していただきたい次第。
結局カットされたMINの現政権では、慣れない3-4のOLBをやらされていたようで、今のPHIを見ると4-3のDEというお仕事もまだ残っていそうではある。
MIN戦専用の偵察要員だと見る向きもあるが、個人的にはだいぶ期待している。
頑張れ。
Week2が始まった。
せっかく月曜が祝日なのにMNFなのでライブ観戦は不可。
そして相手はMIN。どうやって止めればいいんだよあのJeffersonとかいうWR。
しかし真に気にすべきなのはDalvin Cook。
まあトータルで全然テンションは上がらない。