鷲の巣

NFL フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia EAGLES)の応援ブログ

2022 Week12 vsGB感想

明らかにもっと勝ててないとおかしいGBを迎えてのサンデーナイト。
初の試みとなる真っ黒ユニフォームで目指したのは16年ぶりの本拠地での対GB戦勝利でした。

 

結果PHI 40-33 GB

 

PHIファン各位ならもちろん体に彫りこんでいるであろう、41-33というスコアにならなかったのはJake Elliottのせいです。

 

 

展開振り返り

サンデーナイトが好きなのは、つまりNBCのプライムタイムゲームが好きだというだけかもしれない。
ということでSNF恒例のMailataのこれ。

 

最近PHI公式がTシャツまで作った名門"Jeff Stoutland University"で日々研鑽を積む選手たちが大暴れした試合となりました。

 

11試合目にして2度目のコイントスでの敗北によりPHI Offenseからの開幕。
裏をかきに行ったのかHurtsのパス2連発で開幕したが、いずれも失敗。
そしてこの日5回で87ydsを稼いだHurtsの伝家の宝刀・スクランブルの1回目が抜き放たれて24ydsのゲイン。
ここでSteichenも心を入れ替えたのかRBをメインに据えたOffenseを展開。
最後はGainwellが中央を4yds押し込んであっという間に先制。(7-0

 

返しのGBシリーズ。
いきなりRodgersがWatsonを狙った長めのパスをWatsonが(たぶん)ドロップ。
その後5menフロントでもまあまあラン出されて嫌な雰囲気は漂っていたが、3rd&4でLazardを狙ったパスは、OLが混乱してHargraveにフリーラッシュを許したことも相俟ってSlayがナイスカバーからヘディング。
それを代役NCBのJosiah Scottがサイドライン際でキャッチしてしっかり両足をインバウンズに残し、見事なINTに。これがGB陣29yd地点。

 

そしてこのチャンスはSandersHurts・SandersであっさりTD。
うむ簡単すぎる。
これは何かあるぞと思っていたらやらかしたのがElliott
XPを外して微妙な空気に。(13-0

 

畳み掛けるようにやらかしたのがKick Off Coverユニット。
38ydsのリターンを許してGB陣41yd地点からのDefenseに。
いやあしかしAaron JonesとAJ DillonっていうのはいいRBですね。
道中Coxの全盛期プレーが出てロスに追い込んだりしたが、なんやかんやランとパスで59ydsをたった4プレー・2分半で完走されてあっという間に6点差。
なにが「ディフェンスを窮地に追い込むような試合展開にならなかったのは本当に幸運だった。」だClayよ。キサマ目ん玉引き抜いてやろうか。(13-7

 

この雰囲気に中てられたのか、続くPHI Offenseは自陣37yd地点の3rd&1から今季初のQB Sneak失敗。
そしてもう一回トライした4th&1でも再度失敗。
珍しいこともあるもんですね。
1回目はQuezが目の前のEdge Enagbareのブロックをさぼったから。おいこら。
しかしEnagbareってこんないい選手だったんですね。。
ドラフトの時に切り捨てた自分の見る目のなさを噛みしめております。
ちなみにこのQB Sneak2連続失敗について、Kelceは「Stephen Curryが1回スリーポイントを外したぐらいで次打つのをやめると思うかい?」と言っているので今後もQB Sneak祭りは続きそうです。ひと安心。

 

安心している場合じゃなかった。
だいぶ押し込まれたところから始まったPHI Defenseは何とかJonesを止めてGB陣32yd地点で4th&5を迎えるが、その前にElliottがXPを外したことからもわかるようにだいぶ風が強い状況だったこともあり、GBはGambleを選択。
そしてその選択は大当たり。
中央深くで空いたWR Watsonに21ydsのパスがヒット。
悪いことにWatsonにタックルに行ったCJGJが起き上がれず。
相当痛みながらダウンしたので心配していたが、結局試合に戻ることは叶わず、試合後の更なる検査で腎臓にダメージを負っていたことが判明。
IR入りは免れたが数週間の離脱。
ここに腎臓なら余っているのに。差し上げたい。
いや、まずはClayの腎臓をやろう
続くプレーでCobbにTDパスを通されてXPも決まり逆転を許す。(13-14

 

逆転されて迎えたPHI Offense。
今度はAJをようやく使い、その後のHurtsスクランブルが本日最長となる42ydsというロングゲインに。
これは3rd&2で猛烈にランを匂わせる3TE隊形からダウンフィールドに出たDeVontaCalcaterraがそれぞれダブルカバーされていたところ、広大に空いたダウンフィールドをHurtsが気持ちよさそうに駆け抜けたというもの。
実際にはパスを投げるつもりもあったのだろうが、ああなれば走るので大正解。
いい判断でした。
これでゴール前まで進み、2プレー後、2Qの頭にSandersが2ydを押し込んでTD。
これで再逆転。(20-14

 

とにかくいろんなことがあった1Qを経て、それでもまだこの試合は落ち着く気配を見せない。
続くGB Offense、Dillonのランが止まらない上に、フィールド中央でTE Tonyanが空いたロングゲインなんかもありわずか5プレーでPHI陣28yd地点までの侵入を許す。
しかしここで飛び出したのが、CJGJの穴を埋めていたReed Blankenshipの未来しか感じないセンスあふれるINT。
映像はこちらです。

 

これ、ディスガイズがしっかり当たってRodgersを綺麗にハメたプレーになるそう。
詳細についてご興味ある方はこちらをご覧ください。
解説はいつものDuffyさんです。

 

しかしどれだけGannonがキレキレだろうが、最後にボールを奪うところまで踏み込んだBlankenshipは本当に見事。
試合後、本人は準備の大切さと、フィールドで常にサポートしてくれたEppsへの感謝を口にしていた。

 

だが、またしてもこれをフイにするバカが。
そう、AJである。
DeVontaへのパスとHurtsのデザインランで敵陣深くまで進出。
ここで3rd&8になり、まあここはFGでもいいか、と思っていたところ、短いパスを受けたAJは先週と全く同じように、1人目に絡まれている最中に2人目にボールを叩き落とされてあっさりFumble。
それをQuay Walkerが63ydsリターンし、GBはPHI陣13yd地点からのOffenseに。
AJのこの1人目を外して前進しようとする性向はある程度致し方ないし、これでビッグゲインになることも多いのでそれ自体は否定しないが、だとしたらボールセキュリティには万全の注意を払えよ。
狙われてんだよ。
覚えてないが、ここもTDを獲られた。
幸いCrosbyが調整してくれたので同点どまり。(20-20

 

大方の演芸が出尽くした2Q中盤、ようやく試合は落ち着き、双方Puntを蹴りあう時間が続いた後、2Q終盤のPHI Offense。
後半がGBリターンで始まるだけに何とかして点を取っておきたかったところで、HurtsのShortからMiddleのパスで何とか前進。
4th&1で1Qには失敗したQB Sneakに成功するなどして敵陣へ。
GB陣30yd地点で時間は残り0:19。
狙ったのは右のサイドライン際を駆け上がったQuez。
そこに美しいバックショルダーのボムが通り、最高の形で何とか勝ち越して後半へ。(27-20
このパスは本当に美しかった。もちろん映像はあります。

 

 

そして後半。またしても無能Kick Off Coverユニットがやらかし。エンドゾーン内から52ydsのリターンを許してほぼハーフのところからGB Offense。
また忙しい時間が続くのか、と思っていたところ、3テクについたReddickが遅れて入ってくるStuntsが決まり、RodgersをサックしてPuntに追い込む。
このプレーでどうやらRodgersはもとより骨折していた右手親指に加え、肋骨まで負傷した様子。

 

そこからPHIは延々にOL とSanders・Hurtsを強調したランオフェンスを展開。
11プレーをゴリゴリと押し込み、最後はAJの汚名返上TDレシーブで2ポゼッション差に。
いやあ2週連続でこびりついた油汚れは全然落ちてませんがね。(34-20

 

明らかに体のどこかが痛そうなRodgersはここからハンドオフ&ショートパスマシーンと化し、まあそれでも両方微妙に出され続けてFGに。(34-23

 

PHI Offenseは全くやり方を変えない。
ただただ愚直にランを出す。しかしそのバリエーションは本当に豊か。
Run Game CoordinatorのStoutland先生は本当にいい仕事なさる。(37-23

 

この時点で4Q残り11:11。
そしてGBのQBはJordan Loveに。
勝ったな、という雰囲気を吹き飛ばしたのはChristian Watson。
短いパスを受けたあと、快足を飛ばしてEpps・Blankenshipの両Sを千切っての63ydsTD。
これはBlankenshipのアングルも良くなかったですね。
まああんな速い物体を追ったのは初めてでしょう。
今後に活かしてくださいませ。(37-30

 

だけどまあこの日のOLは本当に見事だった。
ここからラン祭りを継続してFGまで持ち込み、ここでElliottが見事に54ydsを沈めてなんとか10点差に。(40-30

 

残り時間は2:21。
そしてまたしてもやらかしが止まらないKick Off Coverユニット。
このクラッチな場面で今度は53ydsのリターンを献上。
GBは無理せず残り1:11でFGを沈めてオンサイド勝負に。(40-33

 

最後はオンサイドキックStollが押さえ、Sandersが1st Downを獲得して試合はこれにて終了したが、無駄に試合にエンターテイメント性を持たせ続けたSTの旺盛すぎるサービス精神には頭を抱えざるを得ない。

 

 

主なスタッツ

TDパス2本も見事だったし、1Qだけで100yds以上走った脚力も、走り出しの判断もすべて素敵だったHurtsと、デザインランを延々に出し続けたOLに尽きる試合。
363ydsというランでの獲得ydsはなんかいろいろな昔の記録を引っ張って来ているようだが語り尽くされているので無視。
Hurtsは自身初となるNFCのOPOWを獲得。

 

だけど陰の功労者は実はGBのオールプロLB De'Vondre Campbell(の欠場)だったのではないかとにらんでいるところ。
だってQuay Walkerは目測で10回ぐらいミスタックルしてたし(Pro Football Refernce算出のミスタックルはゼロですが)ブロッカーは外せないし。
このあたりは非常に助かったところでした。

 

 

良かった人たち

  • QB Jalen Hurts
    Goedertがいなくて見るべきターゲットが2人しかいなくなったからなのだろうが、最近マンツーマンでのカバレッジが多い。
    だからHurtsスクランブルが活きる。
    ということでGoedertの穴はStollで埋めるとかじゃなくてHurtsが走ることで埋める、が正解でした。
    欲を言えばもう少し投げてほしいという気持ちも強いが、勝つためにこれが最善だということなら全く文句ない。
    相手からしたらさぞめんどくさかろう。
    過去30年間で唯一の存在です。



  • S Reed Blankenship
    UDFAでの契約時からずっと期待していた
    53ロスターに残ってくれたときは本当にうれしかった。
    それが全米放送のプライムタイムでこの活躍である。
    試合後のロッカールームでもヒーローだったとか。
    これまで6INTのCJGJに不満はなかったが、敢えて挙げるとBox内に結構上がってくるものの、タックルがあまり上手でなくランストップの力にはあまりなれていなかったところ。
    その不満がBlankenshipにはない。
    プレシーズンからランに対してもいいリアクションを見せていたし、この日もそれは変わらなかった。
    1回頭から行ってしまってペナルティを食らっていたが、このあたりはやりながら学んでいけばよろしい。
    とにかく最高の(ほぼ)デビュー戦だったと思います。
    CJGJがいつ復帰するかの明確な期日はわからないが、Malcolm Jenkinsを補強する必要などまるでないぞ現地のバカメディアども。
    去年のLARが引退していた37歳のEric Weddleを引っ張ってきたようなことはやらなくて良い。
    Blankenshipが穴を埋めて強みにまで持っていってくれることでしょう。


  • OLC Jeff Stoutland
    熱烈なStoutland応援ブログでもある当ブログだが、いよいよ彼の存在が全米放送でもフィーチャーされ始めた。
    マズい。
    まあ心臓に深刻な持病も抱えていらっしゃるし多忙なHC職はさすがに引き受けないでしょう。
    であれば大丈夫か。
    Philadelphiaの街への愛もひとしおですし。
    ずっといてください。
    お仕事に関しては、プルアウトをバンバン出しながら、それにLBが食いつけばHurtsが走るし、Hurtsに食いつけば圧倒的人数優位でRBがプルアウトの後ろをキャリーするし、というのを延々繰り返していた。
    それにJetモーションやらを組合わせるんだからまあLB的には非常に頭を使うOffenseだったのでしょう。
    前述したとおり、ここに経験豊富なCampbellがいたら話は全然違うものになっていたろうと推測しているところです。
    本当にお見事でした。


  • OL
    試合中何度も取り上げられていたKelceを筆頭にみなさんいつも通り最高でした。


  • RB Miles Sanders
    有能なるOLたちに守られた結果であっても143yds2TDはお見事。
    乗り気ではないが契約延長に向けて一歩ずつ近づいている感あり。


  • DT Fletcher Cox
    全盛期。
    間違いなく今季ベストゲーム。
    SirianniもGannonもそう言っていた。
    スタッツは2タックル1サックだけだが、2つのタックルはいずれもTFL。
    OLを押し込むさまは2016ぐらいの映像だった。
    余計なことを。
    このままだったら今の1年契約が終わってサヨナラだったのに。
    どうも最近数週間足を傷めていたようで、それが割といい具合に回復したのがこの試合だったとか。
    SuhとJosephが入って気合いが入っているという推測もあながち遠くなさそう。
    信じていいのか?というのは今季残り試合で確かめていきたい。


  • WR DeVonta Smith
    爆発的な試合というのはWeek3WAS戦以降お目にかかっていないが、それにしてもHurtsとはよく合う。
    リーグ屈指のシャットダウンCBであるJaire Alexanderからルートランの切れでセパレートをもぎ取る姿はいつも通り素敵だった。
    Goedert不在に加えてどうにもAJの調子が上がらない今、パスユニットを支えているのはあんたです。
    Goedert復帰までもう少し気張ってください。

 

 

悪かった人たち

  • STC Michael Clay
    おう今すぐ飛び降りろや。
    間違えた。
    CJGJに腎臓差し上げてから飛び降りろ。


  • WR AJ Brown
    TD1つでまさか許されるとでも?
    2週連続のFumble Lostしかも同じ状況、というのは全く受け容れられない。
    体調が悪かった、というので現地では許されようとしているようだが、キサマ給料わい。
    仕事しろよ。
    大きな武器であるべき人にガンガン足を引っ張っているのはみなのモチベーションにもかかわることですからね。
    TEN戦でもこんな有り様なら不良債権だとか言い出しちゃう自信がある。

 

 

戦後の動き

  • 負傷退場したCJGJは結局腎臓の裂傷という恐ろしい状態だったということがわかり、IR入り。復帰時期未定。
    焦らずゆっくり治してくだされ。
    なんせ俺たちにはBlankenshipがいる。


  • IR入りしていたJordan DavisがTEN戦より復帰可能だが、どうやら順調に回復しているとのことで練習も開始したとのこと。
    まだ正式に53ロスターには復帰していないが、調子は良さそうだとのこと。
    噂によると20lbs(約10kg)絞ったとのこと。
    この減量がどういう目に出るかは不明。
    今後の焦点は、Davisの代りに誰を放出するのか。
    順当にいけばInactive率が高いCB Jobe・RB Sermon・OG Sillsあたりか。
    別に誰も獲りに来ないだろうからQB Ian Bookでも良いよ。
    Jobe出してしまうとCBがあまりにも薄くなるのでなさそう。
    放出最右翼はSermonという予想です。


  • Goedertも順調に回復しているとのこと。


  • Davisに関連して、PSからMarvin Wilsonがリリースされた。
    恥ずかしいことにDavisの穴は彼がしっかり埋めてくれると思ったこともあった。
    違ったようです。
    さようなら。

 

毎週誰かがケガするような状況。
ついにINT王として君臨していたCJGJまでいなくなった。
だが屋台骨のOLとDLがしっかりしていれば比較的安定して戦えるのではないかというのがわかってきたここ数試合でもあった。

 

そしてとうとう12月の戦いが始まる。
まずはAJをくれたTEN。
それが終わればNYG・CHI・DALというDAL以外はそんなに遠くない敵地3連戦。

プレーオフとその先に期待を持っていいのかが自ずと明らかになるのが12月の戦い。
ここで主戦QBを喪って失速したものの…というパターンも観たことがあるので、TEN戦がどう転んだっていいように心の準備だけはしておく。

とにかくケガすんな。
綺麗に勝てたらバッチバチに期待していく。